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【相互】種死&リリカルなのはSS【乗り入れ】その2

1 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 02:00:43 ID:???
種死&リリカルなのはクロスオーバー

シンが八神家に餌付けされたり
なのはさんが種死に行き、世直しをしたり
ほかetc……

・職人様はコテとトリ必須
・次スレ立ては950を踏んだ人が立ててください
・各作品の考察は該当スレでどうぞ
・スレは、sage進行です。

前スレ
【相互】種死&リリカルなのはSSスレ【乗り入れ】
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1163678370/l50

雑談スレ
【スバル】種vsリリカルなのは4【ティアナ】
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1167225154/l50

2 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 02:09:38 ID:???
死ね

3 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:14:50 ID:Kdvqvmg0
3ゲト

4 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 10:27:26 ID:???
>>1 乙です。

5 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:25:53 ID:???
>>乙です!

そして投下

6 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:27:23 ID:???
『──で、今はその孤児院の方に向かうバスの中です。』
「うんうん。順調みたいですなぁ?」

 なのはからの経過報告にエイミィが答える。

『はい。それと、クロノ君に頼まれてた件なんですけど‥‥微かに魔力反応を感じます。正確な発信源まで
は分からないですけど。』
「そうか‥‥いや、その世界の内部に原因がある可能性が高いと分かっただけでも有り難い。すまないが、
調査隊派遣の再申請に君の名前を使わせて貰っても構わないか?」
『うん。そこら辺はクロノ君に任せるよ。』
「助かる。」
『じゃあ、また何かあったら連絡するね。』
「ああ。気をつけてな。」
『はぁ〜い。』

「まぁ、そんなに心配しなくてもいいんじゃないかな? なんたって、なのはちゃんは管理局が誇る無敵の
エースなんだからさ。」

 なのはとの通信を終えると、エイミィがこちらへ振り向いて言う。

「彼女の事は信頼しているさ。ただ──何か嫌な予感がするんだ‥‥。」

 ──と。
 何故か、エイミィが不思議そうにこちらを見ている。

「ん? どうした?」
「あ‥‥ああ、なんか珍しいな〜って思ってさ。クロノ君がそうやって抽象的な事を言うの。」

 指摘されて初めて、胸中の不安に気づく。

「……そうだな。これでは指揮官失格だ。」
「なのはちゃんなら大丈夫だよ、きっと。」
「ああ。少し席を離れるから、何かあったら知らせてくれ。」

 エイミィの言葉に頷き、ブリッジを出る。

 心配ばかりしていても仕方がない。自分は自分でやれる事をやるべきだ――そう思い、書類作成の為に自

室へと向かった。

=========================


7 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:29:04 ID:???
 バスを降りて歩く事、十数分。なのはとマユは、海に面した大きめの屋敷に辿り着く。
 
「ここがそうなのかな?」
「貰った地図だと、そうなるよ。」

 なのはの声に――マユが、手に持った地図を見ながら答える。

「じゃあ‥‥すいませ〜ん!」

 なのはが玄関の扉をノックして呼び掛けると、扉の向こうから『は〜い。今、参りますわ〜。』と返事が返
ってくる。
 少し間を置いてから、少女が扉を開けて出て来る。色白の肌によく似合う、ピンク色の髪をしている。

「すいません。お待たせさせてしまいました。」
「あ、いいえ。お気になさらず。」

 相手の雰囲気に巻き込まれて、なのはは思わず畏まってしまう。

「えっと……私、高町なのはっていいます。」
「マユ・アスカです。」
「まあ。あなたがマユさんですのね? ご連絡は頂いています。さあ、中へお入り下さいな。」

 二人が名乗ると――話は通っているらしく、孤児院の中へと促されて少女に着いて行く形で中へ入ってい
く。
 廊下を少し歩いた所で、少女が歩みを止める。 

「あらあら?」

 少女は疑問符を浮かべながら振り返ると――

「わたくしとした事が……自己紹介を忘れておりましたわね。わたくしは、ラクス・クラインですわ。」

 ――と、名乗った。

「……なんか……マイペースな人だね。」
「……そうだね。」

 なのはに同感なマユ。
 声を潜めていたのに、 「何かおっしゃいました?」と小首を傾げられ、二人揃って首を横に振る。
 幸いにも、ラクスは気に留めなかった様だ。



8 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:30:49 ID:???
「ここが大広間ですわ。さあ、どうぞ。」

 先導していたラクスがドアを開け、先に行くように促す。
 二人が広間に入ると、十人ぐらいの子供達が横一列に並んでいた。

「せ〜の……「「「お帰りなさ〜い、マユちゃん!!」」」」

 突然の出来事に呆然となるマユとなのは。
 マユは──ふと、肩に手を置かれたので振り返ると、ラクスが微笑んでいた。

「あなたはもう、この家の家族という事ですわ。」

 マユより先に再起動を果たしたなのはが、事態を察してマユに告げる。

「家に帰って来て『お帰りなさい』って言われたら、言う言葉があるよね?」
「……あ……た、ただいま。」

 マユは少し照れ臭かったが――心が温かくなっていくのが分かった。
 なのはがマユを肘で突っつく。

「良かったね、マユちゃん。」
「……うん。」

=========================



9 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:31:50 ID:???
 カガリ・ユラ・アスハには理解できなかった。

 ユニウス7の落下。被災する地上の国々。
 プラントへ宣戦布告する大西洋連邦。報復として放たれたのは――核。
『積極的自衛権の行使』として武力行動に出るプラント。
 大西洋連邦との同盟締結に向かう自国――オーブ。残すは正式な調印のみ。
 国をふたたび焼かせない為に曲げた理念。
 ――その結果。
 懸命に地球を救おうとしてくれた恩人たちに報いるどころか、瀕死の彼らを撃たなければならない。

 オーブの。世界の。混迷するその情勢に――カガリは飲み込まれていくだけだった。

=========================

 少年は、母国を信じていた自分自身に気づいた――同時に、その母国に裏切られた事にも。

(――嫌だ!)

 それは、迫り来る死の否定――生きる事への執着。

「こんな事で……こんな事で、俺はぁぁっ!」

 少年の頭の奥で何かが弾けた。思考がクリアになり、集中力が研ぎ澄まされいく。
 己が駆る機体の性能を最大限に引き出し――MAを。空母を。戦艦を。敵を次々と屠っていく。
 やがて、敵部隊は撤退していく。
 少年の奇跡的な働きにより――少年の所属する母艦は、人的被害を出すこと無く守られた。

=========================


10 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:32:56 ID:???
 テーブルの向かいに座る少年――キラ・ヤマトと、その隣に座っているラクス。
 マユと一緒に子供達の相手をしている女性――キラの母親のカリダ・ヤマト。
 所用で留守にしている屋敷の主、マルキオ導師。
 仕事で今夜は帰って来れないらしい、マリア・ベルネスとアンディ。
 そして、九人の子供達といった面々が、この家の住人らしい。
 簡単な自己紹介の後、ちょうど夕食の時間帯だったので、みんなで食べた。
 夕食の後、キラ達と身の上話をしながらも、賑やかな声のする方を見る。
 マユは、リビングの向こうで楽しそうに子供達の相手をしている。
 早くも子供達と打ち解け始めている様だ。
 
「じゃあ、なのはちゃんは探し物があって、オーブに来たんだね?」
「はい。そうなんです。」

 キラに問われて、答える。
 先程から、自分とマユに関する事をキラとラクスに話していた。
 無論、次元世界や魔法の事を話す訳にはいかないので――事実を暈したり、脚色したり、仕方なしに虚偽
を混ぜたり……。
 こういった事は何度か経験しているので、今回も上手くはぐらかせてはいるが――やはり、後ろめたい。
 ごまかしが上手くなっていく自分が悲しかったりもする。

「それでしたら――探し物が見つかるまでの間、なのはさんもこちらに滞在されてはどうでしょう?」
「あ……いや、それはさすがに御迷惑でしょうし……。」

 ラクスの厚意は嬉しかったが――ただでさえ夕食を頂いてるので、遠慮してしまう。
 そもそも、一区切り付いたらアースラに戻るつもりだった。
 だが、マユの事ももう少し見届けたいし、ぼんやりと感じる魔力反応も気になる。 

「今さら、なのはちゃん一人増えたって、どうって事ないよ。」
「マユさんも――この家に慣れるまでは、なのはさんが居た方が良いと思います。」

 キラとラクスが、尚も誘ってくる。

「……それでは、お言葉に甘えさせて頂くという事で……。」

 結局――なのはは、しばらくの間この孤児院で、お世話になる事にした。

=========================


11 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:34:06 ID:???
 アースラのブリッジで、エイミィがなのはからの通信を受けていた。

『――といった感じです。』
「そうなんだ。なんか、良い所みたいだね。」
『はい。マユちゃんも、ここでなら安心だと思います。』

 エイミィの横で――クロノは、なのはからの報告に呆れていた。
 マユ・アスカに関しては、順調らしい。
 ――だが。

「で――どうして、君までそこに居座ってるんだ?」
『そ、それは……乗りかかった船というか……例の魔力反応も気になる事だし……。』
「後は調査隊の仕事だろ? だいたい、君は探索系の魔法は苦手じゃないか。」
『……だったら、苦手分野の訓練も兼ねてというのは――』
「なのは。」

 縋るなのはに嘆息する。

『……やっぱり、ダメかな?』
「……まあ、君は今、非番中だしな。次の任務が入るまでの間なら、いいだろう。」
『ほんとに!?』
「ああ。」
『ありがと、クロノ君!』
「ただし! くれぐれも無茶はするなよ?」

 喜ぶなのはに釘を刺しておく。

『分かってるってば。じゃあ、おやすみなさい。クロノ君、エイミィさん。』

 そういって通信を終えるなのは。

「なのはちゃんらしいよね。……でも、良かったの?」
「彼女がああなったら、梃子でも動かないって、嫌というほど思い知らされてるしな。」

 苦笑するエイミィに愚痴る。


 後に――この時の判断を大いに後悔する事になると、今の彼らには知る由もなかった。


12 : ◆GmV9qCP9/g :2006/12/31(日) 13:35:54 ID:???
投下終了

前スレ>>677からの続きになります。

ではノシ

13 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 14:17:26 ID:???
ついに恐るべき人間が来てしまったな…ラクスか。


14 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 22:04:51 ID:???
凄い面々が出てきたな。

15 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 17:07:22 ID:???
フリーダムでる前にアッシュ隊全滅(´・ω・`)カワイソス

16 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 21:03:14 ID:???
マユはシンと入れ違いか・・・再会できるのかな?

17 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/02(火) 01:52:00 ID:???
 私とマユちゃんがこの孤児院にきてから、五日目の朝。
 マユちゃんは、ここの子供たちとすっかり仲良しさん。
 子供たちは、私の事も「なのはお姉ちゃん」と慕ってくれてはいる様なのですが……。
 できれば、髪を引っ張るのだけは止めてほしいかな。
 あっちのテラスで椅子に座って海を眺めているのが、キラ君。
 落ち着いてるふうに見えるけど、実はボーっとしてるだけの様な気もしてきました。
 話をしていると、たまにズレている所もあったりします。
 時折、酷く悲しそうな眼をしている事があって、それがちょっと気になります。
 外で洗濯物を干しているのは、キラ君のお母さんで、カリダさん。
 ここの子供たちにとっても、とても優しいお母さんみたいです。
 そこから少し離れた所で、マユちゃんと子供たちの相手をしているのが、ラクスさん。
 なんだか、お姫様みたいな雰囲気の人。
 突拍子も無い事を言い出したりするので、ついていけなくなる時も。
 キラ君だけは理解できてるっぽい。さすがは恋人同士。
 リビングのテーブル。私の右側に座っているのは、この屋敷の主のマルキオさん。
 盲目の導師さんで、孤児になった子供たちの保護者。
 正面に座っているのは、アンディさん。
 戦争で左目と左腕と左足を失くしたそうで、顔に残る傷跡が痛々しい。
 見た目の精悍さに反して、すごく陽気な人。
 かなりのコーヒー通みたいなのですが、味の方は……。
 お父さんが淹れたコーヒーの方が美味しいかな。
 左側に座っているのは、マリアさん。
 モルゲンレーテ社っていう会社の造船課でエンジニアをやっているそうです。
 優しくて……胸の大きな人。……はぁ。いや、私もこれからきっと!……たぶん。


 私はマリアさんたちから、この世界のお話を聞いています。
 中でも――二年前に起きた戦争は悲惨だったみたいで……。
 それなのに――この世界はまた戦争に向かおうとしているそうです。
 この世界にはこの世界の歴史とか事情があって……。
 主義主張がぶつかって、争いが起きてしまうのは仕方の無い事なのかもしれないけど……。
 その結果――いろんな命が失われてしまうのは悲しい事だと思います。
 本人の強い希望とはいえ、不穏な情勢になりつつあるこの世界に帰って来たマユちゃん。
 本当は誰も傷つかないのが一番だと思うのですが、それが叶わないのなら……。
 せめて――マユちゃんやここの人達が、これ以上何かを失わないで済めばと願うばかりです。


「なのはちゃん。」
「あ、はい。」
 マリア達の話を聞きながら物思いに耽っていた所で、キラに呼ばれる。
「そろそろ行こうか?」
「わかりました。」
 キラとラクス、マユを含めた四人で慰霊碑に行く約束をしていたのだった。
 見れば、ラクスとマユも準備はできているらしい。
 キラの運転する車に乗って、四人は孤児院を後にした。

=========================


18 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/02(火) 01:54:38 ID:???
 港付近にある公園。その遊歩道を四人は歩いていた。
「……あ。」
 急に歩みを止めるマユ。
「どうしたの、マユちゃん?」
 なのはの問いに呆然とマユは答える。
「……ここ……わたし、家族と一緒に逃げてて……それで――」
 マユは小刻みに震えだした肩を自身の腕で抱く。
「大丈夫だから、もう泣かないで。」
 なのはに抱きしめられて、そう言われて初めて――マユは自分が泣いている事に気づいた。
「戻りましょうか?」
「……大丈夫です。」
 ラクスの気遣いに、マユは首を振ってから涙を拭った。
 ここが家族の亡くなった場所だとしたら――この先にある慰霊碑には、なおの事、行かなければならない。
「家族に……『わたしは無事に生きています。』って伝えなきゃ駄目ですから。」
「そうだね。」
 マユは再び歩き出し、それについて行くなのは。
「マユさんは強い方ですのね。」
「うん。」
 ――自分達よりも余程。
 キラとラクスは自分達に無いものをマユに感じていた。




19 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/02(火) 01:56:23 ID:???
 海辺にある小さな石碑の前に四人は立っていた。
 なのはとマユは慰霊碑の周辺を悲しげに見つめていた。
 眼前に広がる丘は高波の被害にあったせいか、芝生は赤茶け、花も色褪せている。
「ユニウス7の被害で……波をかぶっちゃったから……。」
 キラはそう言いながら――先日、この場で出会った少年の言葉を思い出していた。
 ――「いくら綺麗に花が咲いても、人はまた吹き飛ばす!」
 でも、それならまた――
「土を換えて、種を植えたら――また花と緑でいっぱいになりますよね?」
「うん。そうだね。」
 キラはマユへ頷く。
 そうだ。吹き飛ばされたら、また植えれば――
「それで、次は波をかぶらない様に防波堤とかも作らないと駄目ですね。そうでないと――このお花さんたちも、ただ悲しいだけになっちゃいますし。あ、いっその事――? キラさん、どうかしました?」
「う、ううん……なんでもないよ。」
 不思議そうな視線を向けてくるなのはに向かって、キラは慌てて頭を振る。
 ――そうだ。当たり前じゃないか!
 元通りに戻すだけでは、また同じ事が起きる。
 そうならない為には、何らかの対策を講じなければならない。
 だが、キラは――そんな当たり前の事に気づいていなかった?
 ふと、キラがラクスの顔を見ると、彼女の顔にも複雑なものが浮かんでいた。
 ラクスはキラの視線に気づくと、彼へと微笑む。
 キラには、いつものラクスの微笑みが、無理をして笑っている様に感じられた。
「そろそろ戻りましょうか?」
「あ、はい。」
 ラクスの呼びかけに、マユが一番に答える。
「ちゃんと伝えられた?」
「うん。『わたしは無事に生きてて、新しい家族もできて……だから、お父さんとお母さんとお兄ちゃんも安心して眠ってください』って。」
「……そっか。」
「……あ!」
「どうしたの!?」
「……肝心な命の恩人の事を紹介し忘れてた。」
「……だったら、友達として紹介してほしいかな。」
「うん。」
 なのはに言われて、笑顔で答えるマユ。
 再び家族への報告を済ませたマユが振り返る。
「お待たせしました。」
「それじゃあ、戻ろうか?」
「はい。」
 キラへと頷くマユ。


 乗ってきた車まで戻ってきたところで、なのはが口を開く。
「私、ちょっとよりたい所があるので、先に帰っててもらえませんか?」
「だったら、送っていくよ。」
「あ、大丈夫ですから。それじゃ、夕食の時間までには帰りますから。」
 キラの誘いを断り、なのはは駆け出していった。

=========================


20 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/02(火) 01:57:27 ID:???
 市街地のとあるビルの屋上。
 一振りの杖を携え、白い服を着た少女――なのはの姿があった。
「……ふぅ。」
 展開していた広域探索用の魔法陣を閉じて、一息つく。 
「見つからない……結構、近くにありそうな気もするんだけどなぁ。」
 どうしても位置が特定できない件の魔力反応。
「こんなことなら、もう少しユーノ君に教えてもらっておけばよかった。」
 なのはにとって魔法の師でもあるユーノ・スクライアは、捕縛や治癒に結界や転送と補助魔法の優秀な使い手なのだが――なのはが彼譲りなのは、その強固な防御魔法のみである。
「それにしても……こうやってると、ジュエルシード探しをしていた頃を思い出すよね。」
《Yes》
 手にする杖――レイジングハート・エクセリオンが答える。
 親友であるフェイト・T・ハラオウンやユーノ。相棒であるレイジングハート。
 それらとの出会い、魔法との出会い。当時のことは、今でも鮮明に思い出せる。
「――っと。そろそろ帰ろっか?」
《Yes my master good bye》
 なのはの服が元に戻り、赤い宝石のペンダントへ姿を変えたレイジングハートは、なのはの首元へ収まる。


 西の空は日が沈み始めていた。

=========================


21 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/02(火) 01:59:18 ID:???
 ラクスは孤児院の自室で悩んでいた。
 先程の慰霊碑でのなのはの発言を切っ掛けに、彼女は思考の海に迷い込んでいた。
 常に頭の中を渦巻きながら、目を逸らし続けていた事。
 ――コンコン。
 ドアをノックする音に顔を上げる。
「はい。」
「僕だけど、入ってもいいかな?」
「はい、どうぞ。」
 ドアが開き、キラが部屋へと入ってくる。
「……? 考え事してた?」
「……少し。」
「……僕も。」
 キラが部屋のベットへ腰掛ける。
「二年前の事、今までの事――『僕達がやってきた事は正しかったんだろうか?』って。」
「……わたくし達は――確かに、核の打ち合いを止め、ラウ・ル・クルーゼを討ち、人類の破滅を止めたのかもしれません。」
「……うん。」
「ですが――先の大戦は……わたくし達が終わらせたわけではないと思っています。」
「……え?」
「全てを打ち尽くして、好戦派であったトップをも失ったザフト・連合の両陣営には、あれ以上戦争を続ける余力が無かっただけだと。」
「そ……そんな!?」
 ラクスが述べる事に、キラは両目を見開いて驚愕する。
「だ、だって……もう、みんな……あんな事は嫌だって……。」
「それも、人々が疲れきっていたから……。もちろん、全ての人がそうだとは言いませんが……。」
 事実――二年間の休息を経た世界は、ユニウス7の一件以来、また悲しみと憎しみの赴くまま撃ち合おうとしている。
「……ラクスさえプラントに残っていれば――プラントだけは抑えられたかもしれない。」
「キラ?」
「カガリだって頑張ってる。僕には何もできる事は無いかもしれないけど、ラクスにならできる事はある。少なくとも君を、こんな所に――僕の傍になんかに縛りつけていていいはずがなかったんだっ!」
「買いかぶりすぎですわ。それに……キラの傍にいる事は、わたくし自身が選んだ事ですから。」
 キラの叫びを否定しようとするが、それはラクス自身が迷ってきた事でもある。
「……本当は分かっていて、逃げていたのかもしれない。君が隣にいる事が心地良くて……離したくなかったから……。」
「キラ……。」
「……まだ、間に合うかな? 何をどうすればいいのかすら分からないけど……。」
「……明日、カガリさんの所へ参りましょう。……そして、みんなで考えれば良いのです。」
「……うん。」
 まだ迷ったままだが、それでもキラはようやく歩き出そうとしていた。


「……なのはさんですか?」
「え?……うん。おかげで目を逸らしていた事と向き合えた。」
「なのはさんには感謝しなくてはいけませんね。わたくしたちは貴方をただ気遣っているだけでしたから。」
「うん。……それにしても、ラクスの方が僕より色々考えてて……驚いた。」
「そんな事はありませんわ。それに……逃げていたのも――貴方の傍が心地良いのも、わたくしも同じですから。」
「ラクス……。」
 二人はそっと唇を重ねた。
 それは――迷いを振り切り、歩き出すための誓いでもあった。


22 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/02(火) 02:04:36 ID:???
投下終了!(`・ω・´)

……あれ?
話が変わってきてる?

なのはさんの砲撃で吹き飛ばされるフリーダムは見れそうもないなぁ。


この先どうなっていくのか分からなくなってきましたが、
駄文にお付き合いしていただけると幸いです。

23 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 11:28:19 ID:???
GJ!
> 話が変わってきてる?
イイヨイイヨー
本来居ないキャラの介入で変化するのがクロスの醍醐味だし

24 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 12:17:01 ID:???
乙。
アンディと士郎さんのコーヒー対決・・・・見てみたいかも。

25 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 17:36:46 ID:???
この流れだと襲撃された時にマユを庇ってなのはさんが大怪我しそうな気がする…

26 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 21:37:11 ID:???
ここのキラはマトモになりそうだな、安心

27 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 22:04:25 ID:???
MSの接近をRHは感知出切るのだろうか・・・



出来るだろうなあ、白い悪魔のデバイスだし

28 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 22:28:19 ID:???
いつも悪役ばかりじゃなく、たまには更生するラクスとキラがいてもいいじゃないか。
……と、このSS読んではじめて思ったw

29 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 23:13:05 ID:???
ふだんが叩かれ過ぎだからね…、まぁ仕方ないっていえば仕方ないけど

30 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 23:38:13 ID:???
このスレのSSで、初めてU-1臭がしないのを見た気ガス。

31 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 00:38:19 ID:???
NanohaだからN-1臭だしな

32 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 00:53:50 ID:???
新年明けましておめでとう。
さっそく12話前編投下します。

いつもと変わらない休日。
「シーン!ゲームしようぜ、今日こそあいつぶっ飛ばしてやる。」
「分かったから腕引っ張るな。」
いつものようにヴィータの遊び相手にされるシン。
「今日の晩御飯どないする?」
「そうですねえ・・・たまには中華もいいかもしれませんね。」
一方で今日の夕食を早めに決めているはやてとシャマル。
庭ではシグナムが素振りをしていて、縁側ではザフィーラがひなたぼっこで昼寝をしている。
そんな中またもや彼らは来た・・・・・
「みんな、急いで!ちょっと大ピンチ!!」
いきなりエイミィからの念話が響く。
「また傀儡兵が出てきちゃった。それも海鳴市内に!!だから急いで現場に向かって!!」
いきなりの傀儡兵の出現に、すぐに家を出る一向。しかし・・・
「はやてはどうするんだよ。リィンは今日メンテが終るんだろ?」
「ほなけんうちはいったんシンと一緒にアースラに行くけん後はお願い。」
そのなかで急げばいいのだがどうすれば言いのかわからないシン。
とりあえずアースラにいってデスティニーを起動させなければいけない。
一方そのころ、シンがいないコズミック・イラでは現在最終決戦が行われていた・・・・

機動戦士ガンダムし〜どD´s 第12話前編


33 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 00:55:58 ID:???
「くっ・・・そんな・・・」
キラ・ヤマトは動揺していた。
今目の前にいるMS、レジェンド、それに載っているパイロット自らが言った言葉。
「俺は、ラウ・ル・クルーゼだ。」
ラウ・ル・クルーゼ。2年前に自分が倒した相手が何故ここに。
キラの動揺は向こうから丸見えで、レイはさらに言葉を畳み掛ける。
「人類のすばらしき結果・・・キラ・ヤマト・・・・お前は生きていてはいけない!!俺とお前は、ここで消える存在だ!!」
キラはこの言葉ではっとする。
彼もまたクルーゼと同じクローンなのだ。
さらに、この人物は声もクルーゼそのものだが、彼とはどこか違う。そんな雰囲気があった。
「世界は生まれ変わる。議長の作る新しい世界、人類の正しき世界へと!!だからもう終らせるんだ、すべてを!!」
もう少しだ、もう少し。これで、これ以上自分達のような存在を生まれずにすむ。これ以上、人は争わずにすむ。これで・・・やっと平和が訪れる・・・・・
だが・・・・・
「ちがう!!」
キラは反発する。
「人は何だってひとつだ!!その人に決められる権利はない!!」
キラはさらにいう。
「君の命は君のものだ!彼のものじゃない!!」
その言葉は、レイの心に深く響いた。
「え・・・・」
キラの言葉をきいて動揺するレイ。
キラはすかさずすべての砲門をレジェンドにぶつける。
それをよけようとしたのが間違いだった。
「!!!」
腹部のカリデュスがレジェンドの動力部に直撃する。
光に飲まれて爆散するレジェンド。
だが、その光はどこか優しさがあるようにレジェンドとレイを包んでゆく。
それは、彼をどこか別の場所へ導くように・・・・・
キラは、ただそれを見つめるしか出来なかった。


34 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 00:57:23 ID:???
「!!前方にミネルバ!!」
アークエンジェルのブリッジに戦慄が走る。
前方には、タンホイザーを構えているミネルバがいる。
「回避!!」
すぐさま命令を出すマリュー。だが・・・
「だめです!!間に合いません!!!」
ノイマンがそういうが早いか、タンホイザーは放たれ、それはまっすぐにアークエンジェルを貫くはずだった。
しかしアークエンジェルの前に金色に輝く機体が割り込んできた。
「うおりゃああーーーーー!!!」
ネオはヤタノカガミを使いンホイザーを受け止める。
目の前にまばゆい閃光が迫っていく。
「なんだ・・この感じ?・・・」
ネオ・ロアノークは困惑する。
以前にも、こんなことをしたことがあると。
そのときに、不意に思い出した言葉。
(へへ・・・やっぱおれって・・・不可能を可能に・・・・)
その言葉が、彼のすべてを思い出させる。
「そうだ・・・俺は・・・」
しかし、そのときタンホイザーとは別の光がアカツキを包む。
しかし、ネオはそれがわからない。
「俺は・・ムゥ・ラ・フラガ・・」
そういい終わったときにはすでにアークエンジェルの目の前にアカツキはいなかった・・・・


35 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 00:58:32 ID:???
「いくよ!レイジングハート!」
(レディー)
なのはは地上にいったん降り、杖を上空にいる傀儡兵に向けた。
レイジングハートから薬莢が飛び、レイジングハートの前に円陣が現れ・・
「ディバイン・・・バスターーーー!!」
なのはの掛け声とともに放たれた光は、瞬く間に傀儡兵を飲み込んでいく。
しかし・・・
「まだでてくるのー?」
さっきから片っ端から破壊していっても一向に減る気配がない。
さらに言えばなのはは砲撃専門の魔術師。むやみに攻撃して町を傷つけたくはない。
だからこうやって低位置から攻撃をしている。
「はあぁーーーー!!」
そこに黒い服を身にまとった少女が、ひとつの傀儡兵に向かって切り払った。
「フェイトちゃん?」
そして、アルフも駆けつけて傀儡兵を殴りつけて戦闘不能にする。
ある程度一掃した後フェイト達はなのはと合流する
「別のところじゃシグナムたちが頑張ってるけど・・・この数・・・」
「うん・・・ちょっと異常すぎるかも・・・・」
今までとは違い、市街地に送り込まれ、なおかつこの数。
さらには今回出現した傀儡兵は、ジュエルシードの戦いのときに、プレシア・テスタロッサが送り出した傀儡兵と同じだった。
「今回の事件、母さんの関係者が関連してるのかな?」
不意にそんなこと言い出す。
そう思うと、フェイトはやりきれない気持ちだった。
「フェイト・・・・」
アルフが主であるフェイトを心配する。
なのはも友を案じ、勇気付ける。
「もしそうだとしたら、お話聞いてとめたらいいよ。」
そのなのはの声に勇気付けられるフェイト。
「だから今はあれを吹っ飛ばそう!!」
なのはの言葉に頷いて上を見るフェイト。
そこへ・・・
「なのはちゃん聞こえる?」
アースラからエイミィの声が聞こえる。
「どうしたんですか?」
「それが・・・・結界張ったのはいいんだけど・・・・一般人の反応があって・・」
それを聞いて驚くなのは。
「さらにやばいことに・・・傀儡兵に追われてるから早く行ってほしいの。今なのはちゃんたちがいるところが一番近いから。」
それと同時に、また出現する傀儡兵。
「なのは、行って。」
フェイトがバルディッシュを構えて言う。
わかった。といってなのははその場を後にする。
フェイトはバルディッシュを構えてサイド上を見る。
「いくよ、アルフ。」
「あいよ。」
アルフは腕を鳴らしながら上を見る。

36 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 00:59:30 ID:???
「確かここいらだったよね・・・・」
なのははエイミィが指示した場所へと向かう。
傀儡兵に襲われてる人のために早く行かなければ、そう思い全速力で飛行しながら探す。
そして、やっとこのとで傀儡兵を見つけた。
確かに傀儡兵に追いかけられてる人たちがいた。
飛行型でないのが救いだった。
だが・・・・
「うそ・・・」
なのはは信じられないといった感じで現状を見る。
魔法も知らないはずの民間人が、傀儡兵と戦っていた。
さらに言えば、戦ってるのが自分の父親と兄であることにも驚く。
後ろには、母と友達のアリサとすずかにその姉である忍を守るようにいる自分の姉も姿もある。
なのはは今日家族ですずかたちの家に招待された。
それでこのメンバーで外へ出かけていたときにアースラから通信があり現場にきていた。
ただ、閉じ込められたのが家族と友人でいろんな意味で助かった。
家族や友人には魔法のことを話しているので、本当のことを話せる。
「っと、早く助けなきゃ。」
つい家族が傀儡兵に立ち向かっているのに見とれていていたなのは。
だが、流石にいくら鍛えている家族でも傀儡兵を倒すのは無理だろう。
なのはは集中して自身の周りにいくつかの球体を出し。
「アクセル・・・シューター・・・シュート!」
かけ声とともに球体は加速的に傀儡兵に向かい、命中、爆発した。
いきなりのことで戸惑った士郎と恭也だが、ふと上を向く。
「なのは?」
家族と友人はきょとんとした顔でなのはを見る。
家族が無事でよかった。
ほっと一息ついたなのはは家族の元へ向かう。
「みんな大丈夫?」
ああ、とあっけにとられて言葉が出ない家族。
「なのは、その服、何?」
美由希が不意に答える。
そういえば、魔法を使って、仕事をしているとしか伝えていないことに気付いたなのは。
「えーと・・・これは・・・」
どのように言えばいいのか困る。
そのとき、さっきの爆発に反応したのか。数体の傀儡兵が来た。
とりあえず、今は家族を守らなくちゃ、そう思いレイジングハートをバスターモードに変更する。
説明は後で出来る。今はこの大切な人たちを守ることが大切。
「いけえぇーーー!」
もう一度ディバインバスターで傀儡兵を一掃する。
それをぽかんと見つめる一同。
士郎と恭也が倒せなかったもの、それも複数をなのはは一撃で倒した。
士郎がつぶやく。
「たくましく育ったもんだ・・・」
士郎が、自分の娘の成長を素直に言った。
傀儡兵を倒し、みんなを非難させようとしたそのときだった。
けたたましい轟音が響く。
皆が音のほうへ向くと、今までの傀儡兵とは比べ物にならないくらい巨大な傀儡兵がいた。


37 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 01:00:19 ID:???
なのはは以前この傀儡兵と戦ったことがある。
だから知っている。この傀儡兵の持つ強固なシールドを。
以前はフェイトと二人がかりで倒したが、今では一人で倒すことはそう難しくはだろう。
だが、皆を守りながらというのは少々難しい気がする。
そして、傀儡兵の肩にある巨大な砲門がなのは達に向けられる。
なのははとっさにシールドを張る。
避ければ皆が危険になる。
流石のなのはも、これほどの人数を守るシールドを一人で作るのは疲れる。
しかし、弱音を言ってられない。ここが正念場。
これを耐えて、家族を危ない目に合わせたくれた代わりに、渾身の一撃をぶつける。
そう決意したときだった。
上から急に大きい何かが降ってきた。
それは傀儡兵のちょうど、真後ろに落下した。
その直後、傀儡兵の動きが止まる。
「え?・・・」
いきなりのことで、ついシールドを解除してしまう。
さっきまで傀儡兵の砲門から蓄積されていた魔力が消え、そのまま縦に真っ二つに割れて爆発した。
爆発の突風で吹き飛ばされそうになるが、急遽シールドをはってそれを防ぐ。
後ろを見ると皆も無事だった。
すぐに何が起こったのかと思い前をみる。
そこには、煙でそこまで良く見えないが、デスティニーが巨大な剣をもち、着地体制をとったままこっちを見ている。
その身体の色を、青から漆黒のような黒に変えて・・・・


38 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/03(水) 01:02:17 ID:???
第12話前編投下完了。
久しぶりに戦い書いたけどやっぱ戦い書くのって難しいな。
それに・・・レイとムゥのなのはの世界の来る方法がなんか微妙・・・・・

39 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 01:58:02 ID:???
ガンダムし〜どD´s氏、乙です!
一瞬、傀儡兵を倒してしまう士郎さん達を期待してしまったw


自分も投下準備終わっていますが、明日の夜まで控えておきます。
投下予約? いいのかしら?

40 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 07:48:28 ID:???
乙!

しかしなんだ、さすがの士郎とて傀儡兵はキツかったか。
まあ、御神流の強さは破壊力とかじゃないし当たり前かな?


41 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 09:33:37 ID:???
まぁ、御神流は対人戦闘専門といっても過言ではないしな。

42 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:21:48 ID:???
あけましておめでとうございます。
少し忙しかった為に新スレ&年が明けてしまいました…。
まぁ7話行きます。

魔砲戦士リリカルSEED Cross Magic

第7話
「因縁の二人」

H.17.今一度地上へと戻った少年達。
そして再び襲い来るあの男…

「ぐっ…んーっ!」

アスランは八神家のベッドで目を覚ました。
捜査協力者とはいえある意味ではこっちも被害者だから召集がかかるまでは
普段通り暮らしてくれとのことだった。

着替えを済ませ階段を降りていくと皆決まったように席についている。

「あ、おはよう、アスラン君。」

「おはよう。俺が最後か…。」

「おせーよ。早く飯にしよーぜ。」

腹をすかせたヴィータがアスランを急かす。

「いただきます。」

「お前の世界の人間がこっちで事件を起こしたと聞いたんだが…。」

シグナムが正面の卵焼きに箸を伸ばしながらアスランに問う。

「あぁ、どうも狙いはフェイトらしい。」

それを聞くとシグナムの動きが一瞬ピタッと止まり卵焼きを取り落とす。

「テスタロッサがなぜ…?」

「……。」

しかしアスランがそれは答えたくないような顔をしたのではやてがフォローに入る。



43 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:25:32 ID:???
「朝から暗い話するのはよそ、話題かえよか。」

「シグナム、今日もランニング行くん?」

「はい、特にする事も無いので。」

「アスラン君は?」

「?俺は家にいるが…。」

「じゃ、掃除手伝ってくれへん?」

「わかった。」

しかしまたしばしの沈黙が流れる…。
八神家には珍しいギクシャクした朝だった。


「えーと、後はデパートで牛乳買って、お昼のタイムサービスで…。」

「ま…、まだ買うの…?」

フェイトがチラシを手にブツブツ言っているのを聞いたキラは顔が真っ青になる。
既に両手には袋が大量にぶら下がっていて背負ったリュックサックにもパンパンに荷物がはいっている。

「ん?何か言った?」

「いや…何も…。?!」

キラはガクッと首を垂れたが嫌な予感がしてすぐにガバッと向き直る。
すると上空で魔方陣が展開し広域結界が張られた。





44 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:28:00 ID:???
同時刻…

「なんだ…?!結界?!」

ランニング中だったシグナムはいきなり張られた結界に驚きつつ
中心部へと向かっていた。
そこへ辿り着くと見覚えのある二人がいた。

「テスタロッサ!」

「シグナム?!どうしてここに?」

「たまたま通りかかったらな。」

すると空から魔力弾が雨のように降り注いでくる。
キラは荷物を捨て小麦粉の袋を数袋投げつけて防御魔法を展開する。
見事魔力弾は袋に命中し煙幕をはり残った魔力弾は防御に阻まれる。

「キラさん!!」

「大丈夫!一度管理局に行って応援を呼ぼう!」

「なら私がしばらく足止めをする。テスタロッサは早く!」

「シグナム…、わかった!行こうキラさん!」

キラとフェイトは管理局に転移した。
すると一人の男がシグナムに向かってくる。

「おいおい、折角ここまで来たのに逃がしちゃったのかよ?」

「貴様……この前の事件の男だな…。」

「お?俺ってそんなに有名?それはそれは光栄だ…ねぇっ!!」

//サーベルモード//

フラガは急に加速してシグナム目掛け突進する。
咄嗟にシグナムは騎士甲冑姿になりレヴァンティンを構えて受ける。

45 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:31:26 ID:???
「応援が来るまで待つ必要も無い、貴様は私が倒す!」

「へっ、できるかな?」

お互いが剣で弾き合い間合いを取る。

「そーらいけぇ!!」

//ライフルモード、シューティング//

デバイスが組み変わり銃形態になり魔力弾が複数放たれる。

「その程度でテスタロッサを倒そうなど…甘いな…!」

まるで見きっているかのように魔力弾を切り払う

「へぇ…じゃ、これはどうかな?」

//ロードカートリッジ、ドラグーン リフトオフ//

フラガのデバイスがカートリッジをロードする。
するとフラガの周りに帯状の魔方陣が渦巻きやがて8つの魔力砲台になる。
それぞれがばらばらに動き出しシグナムを襲う。

「なっ…?!くっ…!」

360度ランダムな方向から次々撃ち出される魔力弾をかわすのに精一杯で
攻撃が出せない。

46 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:36:42 ID:???
(思ったより手ごわいな…カートリッジもここにあるだけ…勝てるか?!)

(ドラグーンをここまで見きられるとはね…。)

「これで仕留める!!」

「へぇ、じゃ、俺も!!」

//シュランゲフォルム//

カートリッジを1発消費してレヴァンティンがグフのスレイヤーウィップを思わせるような形態になる。

//オールウェポンズフリー//

フラガのデバイス、アカツキも2発のカートリッジを消費して柄の両端から魔力刃の発生した
サーベルフォルムの特殊形態に変化する。
それだけではない、8個だった魔力砲台が更に数を増し24個まで増えフラガの腰部分には帯状魔方陣が渦を巻いている。

「薙ぎ払え!レヴァンティン!!」

まるで生きているかのように周りの物を抉りながら鞭状の刃がフラガへと向かう。

「邪魔すんなら落としちゃうぜ!!そらぁっ!!」

8つの魔力砲台はそれぞれが魔力を連結させてフラガを囲み、
残った16個の魔力砲台はレヴァンティンの間を縫うように飛び交いシグナムの方へと向かう。
ドラグーンから魔砲が放たれるよりも早くレヴァンティンがフラガに直撃する。
少々遅れてドラグーンが発射されるが数が多い為正確性は余り良く無い。
それはシグナムにとってかわすのは容易だった。

「くっ…バリアにも限界がある…。」

レヴァンティンがバリアの周りを渦巻き締め上げるように収束し衝撃に耐え切れなくなったバリアは四散する。

47 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:39:17 ID:???
「おぉらぁぁぁっ!!」

その一瞬前に離脱したフラガは上空から急降下して腰から強力な魔砲を放ちドラグーンも躊躇無く全て撃ち放つ

「ぐぅっ!!」

防御魔法を展開し後退しつつ防ぐが数発が直撃する。
レヴァンティンが元の剣の形に戻り直後振り下ろされたフラガのサーベルを受け止める。

「そこのあんた、下がれ!!」

声が聞こえたと同時にフラガは後退する。

「応援か?…思ったよりもはやかったな…。」

「やっぱりMSか…こりゃちょっとまずいな。ま、なんとかしますか。」

シンとレイが応援に駆けつけそれを見たフラガは傀儡兵を召喚する。

「シン、お前は傀儡兵をやれ、アル・ダ・フラガは…俺が撃つ!」

「わかった!」

二機はそれぞれ逆方向へと向かった。

「アル・ダ・フラガ!」

「この感じ…まさかこんなところで君に会うとはね…。」

突撃してくるレジェンドを見つけ背中をゾクリとした感覚が襲い誰が乗っているのかを理解する。

「自分のオリジナルを倒してどうしようっての?」

「お前も同じだろう!自分のクローン技術などっ!」

「悪いがあんまりおしゃべりしてる時間は無いんでねっ!!行くぜ!」

//ドラグーンフルファイア//

魔力砲台のスピードが上がりレジェンドを取り囲む

「ちっ!!」


48 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:42:06 ID:???
シンは傀儡兵を相手にしながら開きっぱなしの回線から聞こえてくる声に驚いていた。

(自分のオリジナル…?フラガのやつなんでそんなことを…。)

「って!そんなこと気にしてられる場合かっ!!はぁぁぁっ!」

アロンダイトを構えてスラスターを吹かして突進する。
しかし傀儡兵も同等のスピードで動きその一撃をかわす。

「この前よりも強くなってる?!でも!」

フラッシュエッジを後方に投げて自分はそのまま直進する。
傀儡兵はまたかわそうとするが急に逆制動をかけたデスティニーの後ろから今まで見えなかった
二つのブーメランが現れ両腕をもって行かれ胸部をアロンダイトで一貫される。

「ちょっと強くなったぐらいじゃやられないね!」

シンは次の敵を求めて飛び立った。


レイはフラガ相手に苦戦していた。
相手の攻撃は防げるのだがこちらの攻撃は実態の無い魔力砲台相手にただ空しく空を裂くだけだった。

(やはり術者を狙わなければ駄目か…)

だがそれもMSサイズの相手なら何とかなるかもしれないが
ちょこまかと動く人間相手だとそうも行かなくなる。

「どこ見てんだよ坊主っ!!」

「しまった!」

思考を巡らせつつ撃ちこまれる魔力弾を回避していたレイは懐にもぐりこんでくるフラガに気づかなかった。

「うわぁぁぁっ!!」

強力な魔力攻撃を零距離でモロに食らい爆発が発生する。
実弾は防げるものの魔力ダメージの設定はされていない為機体に大きな負担がかかる。


49 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:44:18 ID:???
「もらったぁぁっ!!」

落ちてゆくレジェンドに魔力砲台の追い討ちをかける。
魔力弾は次々機体に命中してレジェンドを破壊した…。
フラガは落下したレジェンドに近づきコクピットハッチを開放する。

「くくっ…さぁ、君にも来てもらおう…。」

フラガはレイを抱えると傀儡兵を消滅させその場を後にする。

「はぁ…はぁ…終わったのか?」

みると友軍機のパネルが赤くなっていた。そこにはこう書いてあった。

//SIGNAL LOST -生命反応無し-//

急に体の温度が下がる。
レイが死んだ…?そんな馬鹿な、あんなに強かったレイが…死んだ…?

「レイっ!!」

レジェンドの最終運動記録のあった場所へいくと大破したレジェンドがそこにあった。
しかし、パイロットの姿は無い。

「レーーーーーーーーーーーーーイッ!!」


H.17.少年は友を失った。
生きているのかもわからない。
ただわかってるのは、もう傍に彼はいないこと…。

次回予告

連れ去られたレイ、
そして悪の三兵器が少年達の行く手を阻む…。

次回魔砲戦士リリカルSEED Cross Magic

第8話「蘇る狂戦士」


50 :tiger ◆G4K/hkr/gs :2007/01/03(水) 16:47:21 ID:???
てなわけで続く。
死んだキャラがどんどん復活してます。
次の回では三馬鹿とキラを作ったあの男が…

51 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 18:26:53 ID:???
誰やねん

52 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 18:40:40 ID:???
負債のどっちかじゃねーの

53 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 18:53:52 ID:???
つまねぇ…

54 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 19:15:06 ID:???
キャラ復活させすぎたらグダグダになりそうなきがするんだけど…

55 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 19:18:05 ID:???
もう既にグダグダじゃないかw

56 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 19:42:24 ID:???
まぁまぁ、落ち着け

神の降臨を待とうぜ?

57 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 19:42:46 ID:???
一期目はそれなりにまとまっていたんだけどな…

58 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:11:32 ID:???
10分後に投下させていただきます。



tiger◆G4K/hkr/gs氏、乙であります!

59 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:24:42 ID:???
 真夜中――屋敷内の誰もが寝静まっているはずの時間帯。
 なのはは、マユと他四人の女の子たちと同じ部屋で寝ていた。
 ――が。
《Caution Emergency(警告 非常事態)》
「――!?」
 レイジングハートの発する警告により、なのはは睡眠から半強制的に覚醒する。
《The firefight has occurred(銃撃戦が起きています)》
「えぇ!?」
 レイジングハートが伝える事態は、物騒極まりないものだった。
「足跡!?――誰か来る!」
 近づいてくる足跡が二つ。――だったら!
 なのはは近くにあった椅子を手に部屋の入り口へと忍び寄る。
 一人を不意打ちで倒す。もう一人も視認した後に、まとめてバインドで捕縛。
 急造のプランをレイジングハートと確認し合いながら、ドアの前で部屋の椅子を振りかぶり息を潜める。
 ドアノブが回り、ドアがこちら側へ開く。
 そのタイミングを合わせ、なのはは中へ入ってくる人物にめがけて椅子を振り下ろ――
「――!?」
「――え!?」
 なのはは、現れた人物の正体に気づき、ギリギリで椅子を止める。
 その制止が間に合ったのは、なのはの通常時の身体能力からすれば奇跡的であった。
「マ、マリアさん!?」
「な、なのはちゃん――あなた!?」
 ―― 一体、何故!?
 マリアからしてみれば、なのはが目覚めていて――しかも、迎撃体制をとっていた事は予想外を通り越して、怪訝ですらある。
「マリューさん、今は。」
「あ……ええ。そうだったわね。」
 ラクスの声に、マリアはなのはへの疑惑を一旦保留する。今は余裕がないのだ。
「襲われているの! 子供たちを起こして、早く逃げないと!」
「!――分かりました!」
 なのははマリアへ返答し、マユたちを起こしにかかる。
 ――それにしても『マリュー』って?
 先程、ラクスがマリアの事をそう呼んだのが気になるなのはだが、それに構っている場合ではなさそうである。




60 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:25:51 ID:???
 部屋を出て廊下を曲がった所で、キラたちと合流する。
 マルキオ、カリダ、五人の男の子たち――
「――あれ? アンディさんが!?」
 なのはは、アンディが一人不在な事に慌てる。
「彼は襲撃者を食い止めてくれてるわ。私たちは――こっち!」
 そう言うマリアになのはが食い下がる。
「そんな!? 一人でなんて無茶です!」
「なのはさん、彼を信じてあげてください。」
「ラクスさん……。」
 状況すら把握できていないなのはには、それ以上の反論ができなかった。
 マリアを先頭に、キラを殿にして全員で廊下を駆け抜ける。
 子供たちも涙を浮かべながらも懸命に走る。
 廊下を突き当たった所で、マルキオが壁面のパネルを操作し始める。
 アンディが駆けつける頃には、マルキオの作業が終わり、壁面が重い音を立ててスライドする。
「早く、シェルターの中へ!」
 マリアに促されて、子供たちから順番に入る。
 アンディとマリアは、尚も周囲を警戒する。
「さ、ラクスも。」
 マユとなのはを先に入らせてから、ラクスの手を取ろうとするキラ。


 廊下の窓の外。そこに立つ木の上の狙撃者に気づく者はいない。
 ラクスを狙った凶弾は、窓ガラスを突き破り、彼女の頭へと吸い込まれていく。



61 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:27:16 ID:???
《Protection》
 レイジングハートの発する音声が、なのはの頭の中にだけ響く。それと同時に。
 ラクスの周辺に発生した桜色の障壁が、彼女を襲う弾丸を弾く。
 ――今のは!?
 その出来事を誰も理解できない――いや、知る者が二人。なのはとマユ。
 なのはは事前に、周囲の人間をレイジングハートのオートガードの対象に設定しておいたのだ。
「みんな、急いで!」
 なのはの声に、我へと帰る一同。慌ててシェルター内へと駆け込む。
 マリアは全員がシェルターの中に入っている事を確認すると、扉を閉じる。
 大きく息をつく者、その場に座り込む者。
 緊張の糸が途切れて泣き出す子供たちをカリダがあやしている。
「全員、無事か?」
「はい。でも、これって……」
 全員の安否を確認するアンディに答えながらも、事態を把握できていないキラ。
「バルトフェルド隊長、マリューさん……狙われたのは、わたくしなのですね?」
「そ、そんな……。」
 ラクスの言葉に、キラは戸惑い、アンディ――バルトフェルドとマリア――マリューは俯く。


 突如、轟音とともに床が振動する。
 子供たちは悲鳴を上げ、照明が明滅する。
「こいつは……『狙われた』というか……狙われてるな、まだ。」
 バルトフェルドはそう言いながら、部屋の奥にある端末を叩く。
 やがて、壁面の大型モニターに外の様子が映し出される。
「こ、これは……モビルスーツ!?」
「D型装備のジンが二機と……ゲイツの強化型だな。」
 驚くマリューにバルトフェルドが冷静に答える。
「ありったけの火力で撃たれたら……ここもおそらくもたん。」
 このシェルターは並みの爆破ぐらいになら耐えれる強度を持っているが、モビルスーツ級の火力となると話が違ってくる。
「オーブ軍も間に合うまい……俺が出るしかないか。」
「バルトフェルドさん!?」
 キラにはバルトフェルドの言っている意味が理解できなかった。
「このままこうしていても仕方なかろう? この奥にムラサメが一機隠してある。まさか、実際に使う羽目になるとは思っていなかったがね。」
「そんな……無茶です、その身体じゃ!」
 キラの言う通り、バルトフェルドの身体はモビルスーツの運用に耐えれる状態ではない。
「……刺し違えてでも、お前らは守ってやるさ。」
 バルトフェルドは陽気な表情で言うが、その目だけは鋭かった。
 彼が端末のEnterキーを押すと、奥の壁が中央から開く。
 壁が開ききると同時に、照明が点く。
 そこにあるのは、黄色くカラーリングされたムラサメ――戦闘機型への変形機構を有した、オーブの次世代モビルスーツ。
 姿を現したムラサメに向かってバルトフェルドは歩き出す。
「……待ってください。」
 キラに右腕を引き止められ振り返るバルトフェルドは、キラの表情に戸惑う。
「……キラ?」
「……僕が乗ります。」
 静かに――だが、力強くキラはそう言った。


62 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:28:35 ID:???
 ノーマルスーツに身を包んだキラは、ムラサメのコックピット内でキーボードを叩く。
 凄まじい速さでOSを自分に合わせて書き換えていく。
「準備できました。」
 キラがOSの書き換えを終える。
『了解! キラ、パイロットは殺すなよ? どこの組織か吐かせなきゃならんからな。』
「はい、わかりました。」
 バルトフェルドからの指示に答えるキラ。
 ムラサメの頭上の多重隔壁が開いていく。
「キラ・ヤマト、ムラサメ、行きます!」
 バーニアを全開にして、キラはムラサメを飛び立たせた。
 外に躍り出ると、眼下にいる標的を確認する。
 突然現れた自機に戸惑っている敵機にビームライフルを撃つ。
 ジン二機は、成す術もなくメインカメラのある頭部を破壊される。
「残り、一機!」
 キラは機体の向きを変え、武器をビームサーベルに持ち替えながらゲイツへ肉薄する。
 キラの放った一撃はゲイツを捉えられず、空を切る。
 回避行動をとったゲイツは後退しながらビームライフルを撃ってくる。
「くっ!」
 なんとかそれを回避したキラは機体を上昇させる。
「あのパイロット、強い!?……いや――」
 相手の技量以上に――自身の技量の低下に愕然とするキラ。
 二年間のブランクは、キラからパイロットとしての能力を奪っていた。
 それでも、並みのコーディネイターを凌駕しているのだが――本人の感覚とのズレは、その動きをぎこちなくさせる。
「――それでも!」
 だが、弱音を吐いている場合ではない。自分が落とされれば、大切な人達が全員殺されてしまうのだ。
「やられるわけにはっ、いかないんだっ!」
 キラは頭の中で己が持つ力を弾けさせる。瞬間――高まる集中力と知覚。
「はあぁぁぁっ!」
 再度、キラはゲイツへと切りかかるが、横薙ぎに払った一撃は相手が後退する事でかわされる。
 ゲイツは左腕の盾に内臓されたビームサーベルを起動させ、振り上げる。
 キラはそれには構わず、シールドの先端でゲイツを弾き飛ばし、ビームサーベルを投げつけて頭部を破壊する。
 ゲイツはその勢いでその場に転倒する。
『ようし。中のパイロットを締め上げて――!?』
「なっ!?」
 突然――襲ってきた三機は全て自爆してしまった。
『……証拠は残さないってわけか。』
 目の前の出来事に愕然とするキラには、バルトフェルドの声が遠くに聞こえた。 



63 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:29:54 ID:???
 なのはは目の前の大型モニターに映し出される戦闘に釘付けになっていた。
 キラの無事を願うばかりだったが、どうやら戦闘はキラの勝利に終わった様だ。
 戦闘終了直後の襲撃者の自爆はやるせないが、キラだけでも生き残ってくれて良かったと思う。
 その事に安堵した途端――今度は現状に対しての疑問が膨らむ。
「あの〜……これって……え〜と、アンディさん?」
「ああ――すまない、僕達にも色々と事情があってね。改めまして、アンドリュー・バルトフェルドだ。で、彼女はマリュー・ラミアス。」
 やたら芝居がかったバルトフェルドに示されたマリューがなのは達に謝罪する。
「ごめんなさい、なのはちゃん、マユちゃん。」
「……偽名ですか?」
「ええ、そういう事になるわね。あ――でも、それは私たち二人だけで、他の人は本名だから。」
 マリューが偽名を名乗らざるをえない事情――自分達が脱走兵である事を説明する。
「そうだったんですか。」
「騙すような形になってしまって、ごめんなさい。」
「事情が事情ですし、それはもういいんですけど――あっちの方がビックリしました。」
 なのはは、モニターに映るムラサメを見つめる。その視線に気づくマリュー。
「ああ、キラ君の事? そうよね、驚くのも無理ないわね。」
「……なんか、キラ君がああいう事するのって……似合ってないです。」
「……そうですわね。キラは優しい人ですから。」
 なのはに同意を示すラクス。


「お疲れさん、キラ。とりあえず、戻って来い。」
『……分かりました。』
 そんなバルトフェルドとキラのやり取りをなのはが耳にしていた時だった。
 ――キィィン
「!?」
 この世界に来てから、なのはがずっと感じていた魔力反応の力が増大する。
 ――これって……すぐ近く!?
『バ、バルトフェルドさん!』
 明らかに動揺しているキラの声色。
「どうした、キラ!?」
『なんで……自爆したんじゃなかったの!?』


 モニターには――爆炎の中を歩み出る頭部を失ったゲイツの姿があった。



64 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:32:42 ID:???
今回分、投下終了です。

戦闘シーンって難しいorz

65 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/03(水) 20:36:03 ID:???
>>59最初辺りの「足跡」は「足音」に脳内変換して下さいませorz

66 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 00:42:39 ID:???
GJ!!!をや?敵がビル?自由ないんだ?

67 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 00:51:00 ID:???
乙。
とうとう魔法を使ったか。どうやって説明するんだろうか・・・・
というか次回思いっきりぶっ放しそうな予感。

68 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 01:00:06 ID:???
GJ!
自由無くてムラサメだし相手ジンとゲイツだしこれは更正キララクか?!
続きにwktk

69 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/04(木) 16:12:07 ID:???
 キラは動揺を抑えつつ、ゲイツが撃ってくるビームを回避する。
「まだ、やるっていうのなら!」
 ライフルでゲイツの両腕と両腰のレールガンを狙い撃つ。
 狙い澄まされたそのビームは――しかし、ゲイツへは到達しなかった。
「ビームが通らない!? なら!」
 サーベルで切りかかるが、これもゲイツの手前で弾かれる。
「くっ、これもだめなの!?」
 キラは堪らず上空に逃れ、ゲイツとの距離を開ける。
 だが――ゲイツはキラにとって予想外の行動をとる。
「な……!?」
 ゲイツはサーベルを起動すると猛スピードで切りかかってきた。
 キラのムラサメはシールドごと左腕を切り裂かれる。
 それは――ありえない事だった。
 自分がいた位置は、飛行能力を有していないゲイツが届く高度ではなかったはずだ。
 また、その速度も尋常ではない。二年前、キラが駆っていたフリーダムと同等かそれ以上だ。
「くそっ!」
 ゲイツに向かってサーベルを突き入れようとするが、やはり届かない。
「なんで……なんで、こんな!?」
 こちらの攻撃は無効化され、機動力も相手の方が上。
 それはパイロットの腕で覆せるような戦力差ではなかった。


「なんなの、あれは!?」
 マリューが叫ぶ。
「鉄壁の防御に、圧倒的な機動力……強化するにも程がある。もはや化け物だな。」
 そして――あれだけの行動をとってなお、いまだ動き続けているゲイツ。
 その動力は――核動力でしか有り得ない。
 バルトフェルドは絶望感すら感じはじめていた。
 モニターに映し出される映像に、ラクスの顔はどんどん青ざめていく。



70 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/04(木) 16:13:39 ID:???
「なのはちゃん、あれって……。」
「うん、分かってはいるんだけど――」
 マユに言われるまでもなく、なのはは理解していた。
 キラが戦っている機体は魔力を帯びている。障壁と飛行は魔法によるもの。
 先程の魔力反応の影響で傀儡兵化したとでもいうのだろうか。
 このままでは、おそらくキラは負ける。
 だが――。
「アースラと……クロノ君たちと連絡がとれないの!」
「えぇっ!」
 魔法の概念がないこの世界の住人の前で魔法を使う事は、余程の非常事態でない限り避けなければならない。
 だが、結界さえ張ってもらえれば、なのははその力を存分に振るえる。
 しかし、何度やってもアースラチームからの返事は返ってこない。


「まずいな……オーブ軍はまだか!?」
「駄目だわ……まだ……!」
 バルトフェルドにもマリューにも分かってはいた。
 並のMSが何機援軍にきたところで、キラが戦っている『アレ』はどうにもならないと。
「キラ!」
 ラクスの悲鳴がシェルター内に響く。
 モニターに映るキラのムラサメは右腕を切り飛ばされていた。


 ――アースラチームとは連絡がつかない。
 ――あの傀儡兵もどきに対抗できるのは自分だけ。
 ――自分一人では、その存在を隠したまま魔法を使う事はできない。
 ――このままでは、おそらくキラは負ける……殺される!?
(駄目、これ以上は……クロノ君、ごめんなさい!)
「高町なのは、独断で行動します!」
 おそらくは声の届いていない相手に宣言しておく。
 後で責任をとるのは自分だけでいい。
 キラが飛び立っていった場所へと駆け出す。
「レイジングハート、お願い!」
《stand by ready set up》
 なのはの声にレイジングハートが応える。
 なのはの身を白の防護服が包み、その左手に収まるのは杖へと姿を変えたレイジングハート。
《Accel fin》
 見上げた夜空に向かって飛び立つなのは。
「キラ君、すぐ助けるから!」



71 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/04(木) 16:15:48 ID:???
 シェルター内。
 バルトフェルド、マリュー、ラクス、カリダの四名は呆然としていた。
 なのはが意味の分からない事を言ったかと思うと、走りだした。
 彼女の身体が一瞬発光したかと思うと、着ていた服が変わっていた。
 そして――靴から羽を生やして飛んでいった。
 たった今、目の前で起きた出来事を反芻するが――全く理解できなかった。
 盲目のマルキオには、なのはの行動が見えておらず、こちらもそういった意味で事態から取り残されていた。
 ただ、子供たちは目を輝かせてはしゃいでいる。
「なのはお姉ちゃんって天使だったの?」
「そうだよ。きっと、わたし達を助けてくれるから。もう大丈夫だよ。」
 女の子の頭を撫でながら、マユはそう信じていた。


 キラは必死にゲイツの攻撃をかわしていたが、その体力も精神も限界だった。
「うわっ!」
 ムラサメの右腕を切り落とされる。
 なんとか離れようと後ろに下がるが、左足を打ち抜かれて、尻餅をついた体勢になってしまう。
 衝撃に身体を揺さぶられながらも、正面を見据える。
「っ!」
 キラの背筋は凍りついた。
 ゲイツがライフルとレールガンをこちらに向けている。
 回避が間に合うタイミングではない。
 ――キラは死を覚悟した。



72 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/04(木) 16:18:21 ID:???
 なのははキラの所へと全力で飛ぶ。
「あっ!」
 キラの乗った機体が撃たれようとしているのが見える。
「レイジングハート!」
《Load Cartridge》
 なのはの意を汲み取り、レイジングハートがカートリッジを一発ロードする。
「アクセルシューター――」
 なのはは自身の動きにブレーキをかけながら、レイジングハートを構えて発射態勢をとる。
《Accel Shooter》
「シューート!」
 レイジングハートから九つの高速誘導弾が撃ち出され、目標へと降りそそぐ。


 ゲイツから放たれた三発の砲撃が、キラの乗るムラサメへと吸い込まれていく。
 キラは死への恐怖から目を閉じてしまう。
 直後に響く爆発音と衝撃。
「……あれ?」
 目を開けると、機体のコックピットも自分の身体も崩壊していない。
「助かった……の?」
 だが、コックピットのモニターには天使が映し出されていて――自分はやっぱり死んだのだとキラは思った。



73 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/04(木) 16:20:34 ID:???
 なのはが放った高速誘導弾は、ゲイツの障壁と三つの砲身――その砲身から撃ち出された砲撃をも打ち抜き砕く。
 なのはは、後退するゲイツとキラのムラサメの間に割って入り滞空する。
「ここまではいいとして……あれって人が乗ってるんだよね?」
 アレが傀儡兵と似た性質だとしたら――レイジングハートの非殺傷設定を解除して、物理的ダメージも与えなければ倒せないかもしれない。
 だが、傀儡兵と違ってアレには人が乗っているはずである。
 その為、なのははとどめの攻撃を躊躇ってしまう。
「どうしよう……。」
《No problem(問題ありません)》
「えっ?」
《No life reaction(生命反応はありません)》
 レイジングハートは主の危惧を払拭する。
「……そっか。ありがとう、レイジングハート!」
 なのはは相棒に礼を言って構えるが、ゲイツがサーベルを振り上げて迫ってきていた。
 なのはは振り下ろされてくる斬撃に右手をかざす。障壁の魔法陣が現れ、ゲイツのサーベルを受け止める。
《Barrier Burst》
 なのはが展開していた障壁が爆砕する。
 ゲイツを吹き飛ばし、なのは自身はキラが乗っているムラサメの胸辺りに着地する。
「いくよ、レイジングハート!」
《Buster mode》
 レイジングハートが砲撃形態へ変化する。
「ディバイィン――」
 レイジングハートを軸に四つの環状魔法陣が展開され、その先端でまばゆく輝く光球がチャージされていく。
「バスターーーッ!!」
 光球は奔流となって一直線にゲイツへと向かっていく。
 なのはの主砲砲撃――ディバインバスターの圧倒的な威力は、ゲイツをその障壁ごと打ち抜き爆散させる。



74 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/04(木) 16:22:39 ID:???
 なのはは目の前で炎上する機体の残骸を注視する。
 なぜなら――魔力反応はいまだ健在だったからだ。
「――!!」
 燃え盛る炎の中から何かが浮かび上がる。
 それは、鈍く光る黒い水晶。
「あれは……あっ!」
 黒の水晶は凄まじい速さで飛び去ってしまう。
「しまった……」
 あの水晶が今回の騒動の原因だとしたら、この場で確保するべきだったのだが――なのはは反応が遅れてしまう。
「それにしても……これからどうしよう?」
《sorry my master》
 レイジングハートに呼びかけてみるが、打開策はないらしい。
 相変わらずアースラチームとは連絡が取れず、キラたちに魔法の事を見られてしまった。
 ――なのはは、ただ途方にくれるしかなかった。

75 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 16:25:01 ID:???
投下終了!

正月休みが終わるので、次回以降は、かなり遅い更新になるかと思います。
それまで、忘れないでいてもらえたら幸いです。

76 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 22:52:55 ID:???
乙乙です。
しかし・・・・・なのはは「天使」扱いされるとは・・・
なんと哀れな者よ

77 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 23:09:56 ID:???
まああの服装で羽根生やして空飛んでたらそう思われるわな

78 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 23:23:05 ID:???
あれ?そういや靴か、飛行時に翼が生えるのは

79 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 00:30:00 ID:???
GJ!>>75
このスレで今一番続きが楽しみなSSなので、
次回更新wktkしながら待ってまー。

80 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:02:15 ID:???
ブラボーアスカ待ちですが何か

81 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:52:06 ID:???
俺は神隠しさん待ち

82 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 14:29:10 ID:???
神隠しと言えば、ナイフ突きつけを削除した訂正バージョンって投稿された?

83 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 14:35:39 ID:???
>>80
よう、俺

84 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 15:03:29 ID:???
俺は140氏。
後、最近投下ないけど228氏にも期待している。
>>82
まだだったはず。

85 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 15:52:39 ID:???
どうも〜覚えている人が居るかは解りませんが、『フェイトとレイとか良くね?』とほざいていた人です。

とりあえずオープニング的な部分まで書きあがりました〜素人ですが、此方に投稿?してみて良いでしょうか?
フェイトもレイもかなり自分的には解りにくいキャラだな〜と困り果てた結果なので、品質の保証はいたしかねる作品ですが……w

追伸……コテとトリって何ですかね?……マジ素人でスマソ(涙


86 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 16:03:25 ID:???
投稿したいと思った者がすれば良し
それで批難されてくじけるのも、絶賛されて調子に乗るのも人それぞれ

87 :87 ◆DfRWmhgSjg :2007/01/05(金) 17:15:14 ID:???
>>85
カモン!


コテ→固定ハンドルネーム

トリ→トリップ
名前欄に、#○○○って入れればいいよ。
例えば、「#ななし」って入れると上記みたいになる。

88 : ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/05(金) 21:19:15 ID:???
どうも〜親切にお返事どうも「フェイトとレイって良くない?」の人です。

コテとトリの説明どうもです! どうもです!と言っておきながらなんですが、どうもイマイチ解りかねている自分の理解力の低さが憎い……
固定ハンドルネームとトリップって両方とも名前のコーナーに入力するんすか?
あとトリップの後ろの文字は何か重要だったり? 適当に入れてきますけども……こんな感じ?

89 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 21:57:36 ID:???
>>88
トリだけでも個人の証明にはなるかと。
#の後の文字は特定されにくいモノが吉。
パスワードとかと一緒。

90 :シンとヤマトの神隠し 訂正VER:2007/01/05(金) 22:18:40 ID:???
灼熱の光がフェイトとキラの体力を削りとっていく。(この人、急所を狙って来ない。)
フェイトはキラと一旦距離をとり、そんなことを考えていた。
(なんでだろう?スピードではあの人が上だから、当てるチャンスは何度もあったはず…。なのに…)
と自分のダメージを確認する。バリアジャケットの胴の部分が少しだけ破れている。
後は足と腕にちょっとした切り傷がある程度。
(砲撃も殆んどが魔力ダメージ中心。私に勝つと言うよりは、負けないために戦ってるみたいだ。
けど…、勝つつもりで挑んでるこっちの攻撃がなかなか当てられない。
あの魔力で出来た翼が四枚になってから、スピードが増した上に、高速戦での体の安定性が高くなってる。)
フゥッと息を吐き、深く息を吸い込むフェイト。
生暖かい、空気が肺を満たした。
(やるしかないかな…ソニックフォーム。)

(反応速度が思っていた以上に早い…。)
フェイトを視界に捕えながら、キラも思考していた。(スピードは僕の方が上だ。だけど、うまいところで射撃魔法を混ぜて、補ってる。
それに…、魔力ダメージを警戒してか、ヒットアンドウェイを基本に戦ってるみたいだ。戦闘技術では彼女の方が上だ。油断すれば僕がやられる。)
ゴクリっと唾を飲み込み、相手を、つまりはフェイトを見据える。
(少しずつダメージを与えたんじゃ意味がない。
当てられるか?ハイマットフルバースト。)
熱波が吹き、キラの、フェイトの髪がなびく。
二人の頬を汗が伝い、そして砂地に落ちる。
それを合図に同時に踏み込んだ。
(初撃をかわして、ソニックフォーム。これで行く!)
(初撃で怯ませて、ドラグーンで牽制、それからフルバースト、これで行く!)キィィィン
何かの音が耳に入る。
その音は魔法陣を展開する音。キラの注意がそれ、フェイトはその隙を逃さない。
チャンスとばかりに、バルディッシュで横薙一閃を見舞おうと構えるが、それが振り切られることはなく、フェイトは自分の体の異常に、キラはフェイトの体の異常に目を奪われていた。

「頼む!!行かせてくれ!!いや、行かせてください!」エイミィの背後でシンは土下座していた。
「シン君…。」
エイミィはモニタをみていない、シンも額を床に押し付けているためモニタをみていなかった。
「わかったわ。だけど、非殺傷設定は解除してはダメ。いい?」
条件つきではあるが許可されたのだ。シンは顔を上げ「ありが…」
固まった。
「じゃあ、転送の準備するから…、ポートへ向かって!」
キラがぐったりしたフェイトを抱きかかえている。
「フェイトちゃんが…!!シン君、早く!!」


91 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/05(金) 22:23:15 ID:???
前々から訂正は出来てはいたのですが、シンっぽくないんで、何度も書いたり直したりをしていました。
違和感を自分でも感じてますが、とりあえずはこれで行こうと思ってます。
お待たせして、すみませんでした。
続きは、明日投下いたします。

92 : ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/05(金) 23:49:44 ID:???
神隠しさん、乙です!

色々難産だったようですが、私的には違和感なく読めました。

私も負けじと『魔法クローン リリカル☆バレル(仮)』を投稿したいと思います。
しかしどうよ? この題名……魔法クローンは酷いか……訂正案をください(汗

93 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 23:54:18 ID:???

待ってただけのかいがあったぜ!

94 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 00:03:30 ID:???
神隠しさん、乙です!
あなた自身が納得いく仕上がりになる物が一番かと。
読者はただ持ち、読み、楽しみ、乙するだけです。


>>92
良タイトルは思い浮かびませぬが……、新SSをwktkしてます。

95 :リリカル☆バレル 一話(1)  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:29:16 ID:???
その少女は思い悩み続けていた。

自分の存在について。体はニセモノ。精神はモホウ。
母と信じた人の意思に従い、ただひたすらに目的を達そうと努力してきた。
自分を傷つけ、理解者を傷つけ、敵を傷つけ、ただ盲目に。

しかし母だと信じていた人物は母ではなかった。
自分は彼女の本当の娘の模造品。果てない願いを一身に背負いながら生まれた失敗作。
だが最後に母と対峙して行った言葉に、『例え貴方が母でなくても良い。貴方が私に娘たる事を望むならば、私は世界中の何からも貴方を守る』と言う言葉に、嘘はない。

でも母は言い捨てる。『くだらない』と。
結果として母は本当の娘の遺体と一緒に遠い世界に行ってしまった。
残された私は目的と自分を見失う。全てに対して不安定感を覚える。
母の愛が娘に対する贖罪と愛情の過程で生まれ、自分を構成する目的と大事な人を失い……他に何が残る?

普通の人が沢山持っているはずの『大事なモノ』
だけど私にはそれが無い。足場が無い。他が無いのだ。
世界とは自分と大好きな母親、そして忠義な使い魔だけで出来ていたのだから。

もちろん優しい使い魔は囚われの身である私についてきてくれたし、戦いの最中で出会い、争い、理解しあい、そして剣の向きを揃えた友も居る。
だけど今はその彼女とも離れ離れだ。時々やり取りするビデオレターだけが繋ぐ関係。
だからこんな風に考えてしまうのだろう。


「……世界が空っぽ……」


自分の心を具現化したように真っ暗な室内で、フェイト・テスタロッサは呟いた。


96 :リリカル☆バレル 一話(2)  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:40:47 ID:???
「んっ……」

可愛らしい呻き声を一つ、フェイト・テスタロッサはベッドに横たえていた体を起こす。
眠気眼で見渡した場所が何処なのかを数秒思考し、直ぐに思い当たる。
時空管理局の巡航艦アースラの艦内であり、自分に与えられた一室であると。

次元災害未遂事件の重要参考人と言う扱いである自分には、似合わないキレイな部屋。
シンプルだが必要な家具や充分な広さはあり、自分と使い魔の二人で暮らすにも快適。
この優遇された状態もこの艦の指揮者たる提督達の心遣いのお陰である事を考えると、感謝の念は尽きない。

「起きようかな……」

重要参考人と容疑者は紙一重であり、現在も審議と言う名の裁判は継続中。
だがその審議に関係した予定さえ入らなければ、逆に暇を持て余す状態だ。
脳内で予定表を見返しても、今日の部分は空欄。故にのんびりと惰眠をむさぼっていた訳である。

「あれ?」

ふと自分の横でシーツが、もう一つの盛り上がりを見せていることに、フェイトは気がつく。
普通に考えればその下に居るのは……

「もう……アルフったら。自分のベッドがあるでしょ?」

ベッドに潜り込むだろう可能性を持った自分の使い魔の名を呟き、フェイトは苦笑。
自分が作り、育てた家族であり半身。戦いでの支援を一手に任せる戦友でも有る。
成長の早い使い魔である為すでに大人の風貌を持ち、この頃落ち込み気味な自分を支えてくれているが、狼を素体とした故に活発であり、時には甘えん坊な一面も見せるのだ。


97 :リリカル☆バレル 一話(3)  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:43:35 ID:???
「ほら、アルフ! もう起きよう」

ゆさゆさとシーツごとその体を揺すれば、零れ出てくるのは『長い金髪』。

「え?」

アルフの姿を間違えるわけが無い。彼女はオレンジ色の髪だったはずだ。
変身魔法でも使っているのか? 私を驚かせようとして?
疑問は尽きず、フェイトは揺さぶる手を止めて、アルフとの精神リンクをかすかに開く。
話をするほどではなく、相手の状態を確認する程度の接続率。

「嘘……アルフは今……自販機の前?」

瞼の裏に映る像は自販機でカップ入りのティーを買っているアルフの姿。
どうやら寝坊している自分に飲ませてくれるつもりのようだ。何と優しい子だろう。
とても私の使い魔とは思えない。

「……って違う! じゃあコレは……」

フェイトは問題点の差異に気がつく。
問題はアルフが自分に似てない優しい子だということではない。
アルフであると思っていたベッドへの乱入者が違う人物だったと言う事だと。。

「ゴクリッ……」

恐る恐るシーツを下へとずらして行く。
現れたのは長い金髪の少年。艶やかな金髪と整い過ぎた顔立ちで、女性にすら見える。

「うっ……ギル……ゴメンなさい……」

その姿と色々な衝撃で呆然とするフェイトを他所に、少年は不意に顔を顰めた。
懺悔の念が苦しそうな呻き声と表情を作り、キレイな顔を老人のように歪める。

「えっと……その……大丈夫……だから」

フェイトは思わずそんな言葉を呟き、細いながらもしっかりとした少年の肩をそっと撫でる。
本当ならば他に色々ととるべき反応と言うのがあるのだが、それよりも何よりも苦しそうな少年を救いたい。
そうさせる何かが、自分と同じような苦しみを感じ、そうすることしかできなかった。


98 :リリカル☆バレル 一話(4)  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:46:18 ID:???
「……ここは?」

「キャッ!」

スイッチが入ったように跳ね起きる少年に、フェイトは思わず悲鳴を上げる。
片や少年はその悲鳴でやっとフェイトの存在に気がついたらしい。そして自分と少女の位置関係も……

「どういう状況だ?」

「どういうって……貴方が私のベッドに入っていて……」

「バカな! 俺は確かに……確かに死んだはずだ」

『死』
その言葉にフェイトは固まり、なにやらブツブツ呟いている少年を呆然と見つめる。ようやく自失から立ち直った少年がフェイトに、更に問いをぶつける。
だが彼女の口から語られる全ての事柄に、少年はただ首を傾げることしかしない。答えを得ているはずなのに、疑問が深まっているような反応。

「……という感じなんだけど……」

「しばし待て。俺はすでに錯乱している……」

数分の会話の結果得た答えは『錯乱している』ということらしい。
これ以上の説明が意味を成すとは思えないとフェイトは判断し、自己紹介を試みた。

「私、フェイト・テスタロッサ。貴方は?」

「俺は……レイ・ザ・バレル」

フェイトの問いに答えるとき、レイは初めて呆然とした視線を上げる。ぶつかり合う二つの視線。重なり合う二つの瞳。交差する二つの意思。
特別な感覚でもなんでも無く、二人は同じような答えを導き出した。

自分にあり、相手にもあるもの。冷めた心に、見えない明日。
作り物めいた『ニセモノ』のような印象。
何か別のものを目指して届かなかった『ユメのアト』たる身分。
そして……世界でたった一つの大事なものを失ってしまった『カラッポ』……


「「あの……」」

思わず上げた声が重なり、気まずそうにどちらも口を閉ざす。
言いたい事、聞きたい事、沢山有るはずなのにどちらも言葉が出てこない。
お互いに感じ取ったとおりに、似た者同士ということだろうか?


99 :リリカル☆バレル 一話(4)  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:48:22 ID:???
「おっはよ〜フェイト!」

似た者同士が生み出す沈黙を破るのは、全く似ていない明るい声。長身の女性頭部からは獣の耳が覗き、それが狼系の動物を素体にした使い魔であることを示す。
手には持つ二つのカップからは暖かい湯気と香ばしい匂いが発せられていた・

「お寝坊さんなフェイトにホットの紅茶を……」

目的を告げる女性の言葉は途切れた。目の前に繰り広げられる光景を目撃してしまったが故に。
思い出して欲しい。フェイトとレイの位置関係を。
二人が居るのはベッドの上であり、二人は若い男女(若干年齢に差有り)だと言う事を。


「なっ……何してんの? アンタ達」

アルフと呼ばれるフェイトの使い魔は必死に考えていた。
ベッドの上で、二人ですること……つまりアレだ。多分……私も聞きかじりの知識だが。
しかも相手は見慣れない男。出来すぎた顔と長い金髪が不確定要素を濃くする。
もちろんこれがクロノだったとしても許しがたいが、アイツにはそれなりに恩が有る。
イヤ……相手がなのはだったら、ソレはソレでアリかもしれない。私も混ぜろと言う話だ。
待て待て! 問題点が全く違う場所に向かっているぞ? 落ち着け私! まずは状況の把握を……

ヤバ気な答えを弾き出しまくる脳を必死に冷却する。それでも彼女の手の内で紙のカップは不当な力に悲鳴を上げて、歪に歪み始めた。

「アッ……アルフ? 落ち着いて。私たち多分そういう事じゃなくて、つまりその……ね?」

自分の使い魔が熱くなっているだろう理由を即座に推測し、フェイトは慌てて言葉を紡ぐ。とんでもない勘違いをして熱くなっている使い魔を沈めようと、レイにも手助けを求める。
だがそれが過ちだった。

レイはそういうのが苦手だ。アカデミー時代から女性からの黄色い声は絶えなかったが、ソレを反応するような余裕は彼には無かったし、ソレを対処するようなアドバイザーも居ない。
保護者代わりの某議長はそういうのはダメダメっぽい。

そんな彼だが、突然目の前に現れた女性が怒っている事は理解できた。
だが隣の少女 フェイトが自分に何を求めているのかが解らない。
『つまり漠然としても良いから状態の否定が必要なのか?』
そう結論付けた彼はいつか使った気がする言葉で、否定を表してみた。


100 :リリカル☆バレル 一話(5)  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:49:42 ID:???
「気にするな。俺は気にしない」


その言葉に室内が凍りついた。もちろんレイはその温度差を理解できずに首を傾げる。

「気にするなだって……それはつまりぃいぃいい!!」

アルフの頭の中の方程式はこうだ。
『気にするな→大した事ではない→お前の主人と寝ようがどうでも良いことだろう?』
二個目の矢印で余りにも大きな意味の跳躍が見受けられるが、彼女はソレを完全無視。

「よくも……よくもフェイトをぉぉおおぉ!!!」

どう考えても敵役にフェイトが殺された時に叫ぶような台詞が室内を震撼させる。
使い魔は常に主人を優先する生物だ。主人に多くを依存する特性上、ソレは命令以上のモノで縛られた盟約。
そんな主人のどうでも良い扱い。アルフの使い魔としての能力はそのとき完全覚醒。
同じベッドに居ようともフェイトには被害ゼロなステキ攻撃魔法をセレクト。
最大火力で憎いアンチクショウにぶち込む。


轟音


初激を軍人の反射神経と、憎い遺伝子提供者の感で回避したレイは、しばらくアースラ内部を必死に逃げ回る事になった。
彼が保安部に『確保』……イヤ、『保護』されるまで五分弱……


101 :リリカル☆バレルの反省  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 00:52:07 ID:???
やってしまったね……長いね……文がメチャクチャだね……ふっ!

最初にシリアス過ぎて後半で笑いに走ってしまった。欠片くらいは反省している(汗

のちのちにシリアスっぽいレイが出てくるはずです。期待せずにマッタリとお待ちいただければ、私的には幸せです(脱兎

102 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 01:18:01 ID:???
乙!
個人的にはフェイトはそこまでの虚無感に到ってはいないと思うけど……。
まぁ、A'sで「造られた命」的発言もしてるか。


貴方のとらえたフェイトとレイが、どういった感じで絡んでいくのか楽しみです。

103 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 03:05:12 ID:???
これは…期待せずにはおられぬわっ!

そして韜晦じみた言い訳なんてものは職人様には不要。
常に前を向いていれば良いのです。反省すれども謝罪せず。

104 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 12:04:45 ID:???
乙。
こういうギャグもたまには必要だと思う。

105 :通常の名無しの3倍:2007/01/06(土) 12:10:40 ID:???
思ったけど・・・・・・今まではMSやキャラクターが出演しているど、
戦艦(AAやミネルバ)をネタにした題材はありなのかな??

106 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 13:17:46 ID:???
>>105
つまりあれか、母艦ごと時空間とかに転移してくるってか。
面白い発想だ。 だが、それだと転移する場所が『地球上』であればいいが『時空間」に転移する可能性もある。
そうなると「普通の推進装置で時空間は移動可能なのか?」って話になる訳だが・・・・









まぁ、そういう話を作るならそこらへんは無視か?

107 :リリカル☆バレルの人  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 13:33:15 ID:???
オォ〜お返事とか色々どうもです!

二次創作として当然の事ですが、私が捉えたフェイトとレイです。
故にフェイトが悲壮感増していたり、レイが本人自覚なしで面白キャラだったりするのであしからず。

ちなみに題名は『魔法クローン リカル☆バレル』に決定しようと思います。
どの辺がリリカルなのか?と言う点はそのうち……解る筈だよ? アァ、バレルはレイのファミリーネームですよ?
いまいちパッと来ないかもしれませんけど……

108 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 14:30:24 ID:???
>>117
ぉK

期待させていただきます。

109 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 14:47:45 ID:???
>>117に期待

110 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 15:34:50 ID:???
>>106
時空間に転移してしまい漂流、その転移時の不自然な時空振を調べに来たアースラと遭遇する…って流れも出切ると思う

111 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 15:38:30 ID:???
>>107
「リカル☆」て何ですか?

>>108
預言者乙。乞う期待。

112 :108:2007/01/06(土) 15:46:43 ID:???
アンカーミスorz
>>117>>107だった。

まぁ、こうなったら>>117にも期待。

113 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 15:53:03 ID:???
>>110
成る程、でもせっかく母艦ごと来たならその母艦(ミネルバかAAかは分からんが)にも活躍して欲しいよね。









ところで>>105はそういうSSを書きたいのかな?


114 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 17:00:29 ID:???
>>113
アースラに牽引されながらミッド逝き→改造

とかでも良いんじゃないか?

115 :リリカル☆バレルの人  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/06(土) 17:02:40 ID:???
≫111さん
スマソン、リリカルだす。

戦艦ごとの転移ですか〜アースラと艦隊戦とかしちゃいますか?(後先考えナス
≫105さん、期待して待っているぞ〜

追伸……ところで、作品の投稿時以外もコテとトリは居るのかな、書いている居る人は?


116 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 17:48:20 ID:???
>>115
うはwwwwアースラとの艦隊戦wwwwwww









もの凄く期待。

117 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:05:52 ID:???
コテやトリは作者として出張るならいるかもしれんけど、基本的には不要。
というか作者はSS以外では出張らない方が普通は吉。荒れるからね。

まぁ、ここは普通じゃないけど

118 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:17:53 ID:???
>アースラと艦隊戦
どう考えても一方的にアークエンジェルやミネルバをボコるだけの種アンチです
本当にありがとうございました

119 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:21:35 ID:???
>>118
それでもノイマンならなんとかしてくれると思う俺は異端か?

120 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:23:48 ID:???
119に激しく同意w
むしろアースラの性能ってどうなの?

121 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:33:46 ID:???
期待age

122 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:38:58 ID:???
艦隊戦やるなら多作品クロスの方が映えそうだなぁ……
暴走するロストロギアに対抗して様々な世界から呼び出されたって設定で
マクロスとかナデシコCとユーチャリスとかも混ぜて……


まあ種となのはだけならこの際時間軸無視して種中盤AAと種死初期ミネルバとアースラで艦隊組むとか?

123 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:45:39 ID:???
>>115
個人的には、作者自身のSS投下関連以外では名無し推奨。
俺はそうしてるよ。



124 :がんだむしーどD´s:2007/01/06(土) 18:51:00 ID:???
D´s新しいのできたけど、今日は神隠しさんが投下するみたいなので、予告として明日投下します。

125 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:56:49 ID:???
関係無く投下すりゃ良いだろ。

126 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:59:15 ID:???
>>124
明日だって!? SSに飢えてる俺にとっちゃそれは辛い…………

127 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 19:24:23 ID:???
>>122
確か白風(要英訳)にそんなSSが有った気がする。
中身読んでないからスコッパー用な物かもしれんが。

128 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 21:20:01 ID:???
>>124
同日でもいいじゃない。
楽しみにしている読者としては出来てるんなら早く読みたいなぁ

129 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/06(土) 21:43:42 ID:???
「けど…、だけど…!!」
ガシャアンっと音を立て、互いに斬り、かわしあう。「君が苦しいのはわかるけど…、でも君が力を手にしたその時から、今度は君が他人の命を、大切な人を失わせる側になるんだぞ!!」
――――えっ!?―――――
それはいつかアスランからシンが聞いた言葉だった。『ディバインバスターエクステンション』
突然の砲撃に、シンもキラも間合いをとり、回避行動をとる。
その砲撃の主は一人の少女だった。

ヴィータヘの投降呼びけに失敗したなのはは一旦ハラオウン家に戻っていた。
「すみません、エイミィさん…。」
「仕方ないよ、邪魔が入っちゃったし…。」
「ところでフェイトちゃんは?」
モニターしていたエイミィはアルフから聞いたことを話した。
「フェイトちゃん、大丈夫かな…。」
「今は、アースラ内の医務室で検査、治療中らしいよ。それよりも…。」
エイミィがモニターを指差す。
二人の少年が戦っていた。それぞれ、何かを叫んでいる。
「なのはちゃん…この戦闘…止められる?」
困ったように首を傾げるなのは。
「シン君…また艦長とクロノ君の指示を無視して非殺傷設定の解除をしてる…。このままじゃ…。
シン君を止めてあげられないかな?」
「出来るだけやってみます。」
と言うわけで今、シンを止めにここに来ている。
だが、
「あんたがぁ!あんたが殺したくせにぃぃいい!!」
『フラッシュ・エッジホーミングシフト』
再び、キラへの攻撃を再会するシン。
「もう、やめろ!!僕を行かせてくれ!!」
「誰がぁ…誰が行かすかよ!!」
フラッシュエッジがキラを誘導する。
「くっ…。」
「シン君、落ち着いて!!」
なのはの呼び掛けに、シンは止まらない。いや、止まれない。ここで、フリーダムを撃つ。今度こそ。絶対。確実に仕留める。
気持だけが先へ先へと走っていく。
もう、周りの雑音も、景色も視界に入ってはいない。見えているのはただ一人の少年。フリーダムのパイロットだけ。
デスティニーに新しいマガジンを装填する。
狙うのはフラッシュエッジの撃ち落とし動作にできる隙。
デスティニーから二発のカートリッジを消費した。


130 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/06(土) 21:45:35 ID:???
一方、キラはフラッシュエッジを撃ち落とすかどうかで迷っていた。撃ち落とすために狙いをつければ隙をつかれ、パルマ・フィオキーナでシールドを破壊されてしまう。
これはきつい。魔力が一気に持っていかれてしまう。(それに…)
厄介なことにもう一人、監理局からの魔導士がいる。八方塞がりのキラは、なんとかこの場を逃げ切りたい。
シグナムはもう逃げ切っただろう。もう、自分がここにいる理由はないのだ。
フェイト、それからあのMSのパイロットと連戦で疲れも出てきているし、カートリッジも残り少ない。
「(シグナムさん!次元転送の準備を…、今から向かいます。)」
「(大丈夫か?)」
「(スピードはたぶん、僕の方が早いんで、僕がついたらすぐに転移できるようにしておいてください。)」
「(承知した。)」
キラは一人で次元転移ができない。そのためヴィータとシグナム、またはザフィーラこの三人のうち一人が残ることになっていて、あらかじめ合流地点は決めてあり、そこに集合することになっている。
キラは、サーベルモードに切り替えた。

「シン君、私がサポートするから!!」
『ディバイン・シューター』
しかし、シンにその言葉が届いているのかは不明だ。「今がチャンスだよね?レイジングハート…。」
『Yes, my master!』
レイジングハートは答えた。なのははその答えに背中を押されレイジングハートを構え、そして
「ディバインシューター!シュート!!」
八つの光弾を放った。

キラはシンを警戒しつつ、フラッシュエッジへと自ら突っ込んで行く。そして、二つの光の刃の間をすり抜け様に切り裂き、爆散させた。爆煙が発生する。
「よし、これなら!」
相手の視界を奪った。今なら逃げ切れる!
キラは八枚の翼を展開し、シグナムの元へと向かう。空を駆け、風を切る。
『Caution!』
フリーダムがキラに警戒を促す。
爆煙を突抜け、8つの光弾がキラに向かってきていた。どれも不規則に軌道を変えながら向かってくる。
「こ…これは…ッ!?」
ドラグーンに似ている。全包囲、360度。キラを取り囲むようにして、迫り来ていた。

131 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/06(土) 21:46:48 ID:???
「(弾速が速い!?)」
キラは最高速度を維持しつつ、状況を確認する。
じりじりとキラににじり寄ってくるディバインシューター。
そのディバインシューターが軌道を変え、円形にキラを取り囲んだまま内側へと入り込んでくる。
キラは急減速した。
8つのディバインシューターが互いにぶつかりあい、爆散、爆煙をあげる。
同時、フリーダムを連結、ディバインシューターの衝突地点に打ち込み、衝撃波を緩和する。
「逃がすかぁぁ!!」
「くっ!!」
思ったよりも引き離せていない。このままでは、振り切れない。
カートリッジ、残り四発。逃げ切れるのか?
『サーベルモード』
『ハイスピードスラスト』デスティニーのカートリッジを一発消費し、もうスピードで突功を仕掛けてくるシンを迎え撃つキラ。
「ディバインシューター!!シューート!!!」
なのはも、キラに追い付いてきていた。ディバインシューターでキラの自由を奪う。

一方、シグナムは転送の準備をし、キラが来るのを今か、今かと待ち構えていた。
「緑色の騎士服を着ている女を使って、あの男のコアを奪え…。」
気配もなくシグナムの背後に現れたのは、仮面の男。「シン・アスカのことか?」シグナムはレヴァンティン抜き仮面の男へと切っ先をつきつける。
「いや…、お前たちの仲間の方だ。」
「何だと?」
「あの男は逃げ切れない。敵を連れてくる。あいつのコアを奪って逃げろ。」
「し、しかし、それではキラ・ヤマトが…ッ。」
「闇の書を完成させろ。」
「だが…。」
「主を助けるのだろう?主の死が先か、闇の書の完成が先か、それとも異界の少年を助けるか?…お前たちはどれを選ぶ?
それにコアを奪ったところで、あの男が死ぬわけではないだろう?」
そう言い残し、仮面の男は姿を消した。

「くっそぉぉおお!!」
カートリッジはディバインシューターを破壊するためドラグーンを発動させ、使い果たした。
もう、大技は迂濶に撃てない。キラはシンとの距離をとった。
(考えろ!どうすればいい…カートリッジはもうない。砲撃でごり押しはできない。
けど…、捕まるわけにはいかない。はやてちゃんを…守るって、今度こそ守りたい人を守るって決めたんだ!!)

132 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/06(土) 21:52:47 ID:???
あんまり進んでなくて申し訳ない。
本作品ももう、後半にさしかかります。ここまで付き合ってくださった皆さん、ありがとうございます。
これからも、応援よろしくお願いです。

133 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 23:26:21 ID:???
神隠し氏、乙であります。
リーゼ仮面、黒いなぁ。

あまり無理しない範囲で頑張って下され。

134 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 00:03:38 ID:???
神隠しさん、乙!

しかし黒いですね〜さてシグナムがどのような決断をするのか? 楽しみです!

135 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 00:21:17 ID:???
神隠しさんお疲れさまです続きが気になるばかりです

136 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 02:24:30 ID:???
>>124
では、こちらの投下は明後日にさせてもらいますね。

>>読者サイドの皆様
書き手同士だと投下時期が重ならない様に気をつかいあってしまうものなんですが……、
実際、このスレでは、どうするべきなんでしょうか?
個人的には、皆様に決めてもらうのが良いかと思っています。


137 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 02:41:11 ID:???
混ざらなければそれでOK。
つか、その予告、生殺し状態で2日も耐えろとおっしゃるか(´д`;)

138 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 02:58:29 ID:???
別に重なるとか気にする必要ないんじゃないの?

むしろ宣言されて待たされるほうが、読者としては体にテラ悪すw


139 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 09:31:34 ID:???
予告どおり第12話後編投下します。

機動戦士ガンダムし〜どD´s 第12話後編

(コイツら・・・・・)
シンは怒りをあらわにして周囲を見る。
結界のおかげで人はいないと聞いたが、今まさになのはの家族と友人が目の前にいる。
何もしていない民間人にまで襲う傀儡兵の姿を見てシンは衝動的に駆られて敵を倒した。
モニターを見ると、デスティニーを不思議そうに見ているなのはの家族と友人。
おそらくこれに自分が載っていることなど知らないだろう。
そのとき、また傀儡兵が出てくる。
いつまで出てくるつもりなのか・・・・さっきから見ていたが半ば呆れてシンがデスティニーを飛び上がらせた。
それを見ている一同。
「何なんだあれは・・・・」
恭也が黒い機体をまじまじと見ている。
「あれがなのはのいってたロボットかい?」
士郎はなのはに依然聞いた話を思い出す。
「うん。乗ってるのはシン君。」
それを聞いて今度は美由希が話しかける。
「うそ?シンが乗ってるの?」
そういって美由希はデスティニーを見る。
なのははどうして姉が最近シンのことを気にかけてるのかわからなかった。
その横で、桃子は美由希をみてくすくす笑っていたが、当の本人は気付いていないようだ。
一応デスティニーを説明しているその横で、忍が目を輝かせてデスティニーを見ていた。
機械が好きな忍にとって異世界のロボットが目の前に現れて戦っている。
今彼女は至福のひと時でも浸っているのだろう。
その横でアリサも同じように見ている。
「お姉ちゃん、アリサちゃんも・・・早く非難しないと。」
そういうすずかも目はデスティニーの戦いを見ていた。
「はあぁーーー!!」
シンはアロンダイトを振り、一度で複数の傀儡兵を戦闘不能にする。
「コイツらーーーーー!!」
あの時、MS並みの大きさの傀儡兵がなのは達を狙ったとき、シンは2年前の自分を思い浮かべる。
これ以上、自分のような人を増やしたくない。
そのとき、何かがはじけるような感じになる。
「だったら、この力でなぎ払ってやる!すべて!!」
そうだ、こういう人たちを守るために、自分は力を欲した。
そして手に入れた。デスティニーという力を。
そのとき、熱くなりすぎて後ろにいる傀儡兵にまだ気付いていない。
「!!後ろ!?」


140 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 09:32:43 ID:???
アラートに気付き防御をとろうとするが、すでに傀儡兵は倒されていた。
「後ろも確認するんだな。」
そこにはシグナムはレヴァンテインを構えていた。
おそらく彼女が倒したのだろう。
「おそらくこれで最後だろう。さっきのですべて倒した。」
そういってる彼女の表情は、あまり好意的ではなかった。
「それと・・・あの動きどうにかできないのか?こっちは援護しようにも何もも出来ん。」
その言葉に近づいてきたなのはも頷く。
援護に切り込もうにも少し間違えたらデスティニーに切られるかもしれないし、なのはが援護しようにもデスティニーが邪魔で標準が定まらない。
「もうすこしこっちのことを考えて行動してほしいんだけど・・・・」
なのはの言葉は正論で、どういおうか迷うシン。
「んなこといったって、MSと空飛ぶ人間が一緒に戦ったことないからわかるわけないだろ。」
確かにそのとおりだけど・・・・となのはは苦笑いしながらこたえる。
単体としての能力は高いが、人間にしては大きすぎるためあまりMSと人間の連携で戦うということには向いていないのかもしれない。
そう思いながらシンはいったん地上り降りようとしたそのときだった。
急に後方の景色が変わっていた感覚がした。
その直後、その周囲から雷が鳴り響く。
「何なんだよいったい!!」
シンが愚痴っていると、アースラから通信が入る。
「周囲の時空が歪んでる。何が出てきてもおかしくないから注意して!」
エイミィの通信が聞こえてきて、わけがわからないといった感じのシン。
時空?歪み?
まあ大変なんだろうとシンは思い、雷が降りそそいでいるほうを見る。
雷はさらに激しさを増し、直視できない状態だった。
そしてひときわ大きな雷が辺りを襲い、雷はようやくやんだ。
皆が歪みの中心点を見る。
「なに・・・これ・・・・」
なのはたちは中心点にある二つの巨大な人型のロボットを見る。
二つともシンが乗っているのに似ているが、一つは輝かしいほど金色のMS。もう一つは、全体的に灰色をしているMS。
シンはどれも見覚えがあった。
「レジェンド・・・・レイ?・・・・」
一つはシンと仲間のレイ・ザ・バレルが乗っているレジェンド。
そしてもう一つは・・・・
「あれは・・・あのときの・・・」
金色のMS,それはオーブ戦でシンと戦ったMSであった。
あの時とは装備が何か違う気がするが、あれで間違いないだろう。
ふと、リンディの声が聞こえてきた。
「シン君?あれってまさか・・・」
確かリンディも戦闘記録を見たといっていたから、見たことがあるのだろう。
「ええ、俺の世界にあるMSです。」
そういい、全周波で二つのMS、というかレジェンドに呼びかける。


141 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 09:35:18 ID:???
「こちら、ザフト軍ミネルバ所属のシン・アスカ。レジェンドのパイロット、応答しろ。」
シンの声にレジェンドはいち早く反応した。
「シンか?」
聞こえてきた声、それは紛れもなくレイ・ザ・バレルだった。
「レイ!」
「シン・・・なんでお前が・・・それにここは・・・・」
レイが困惑したように周囲を見る。
流石のレイも困惑しているようだ。
「それは後で話すよ・・・・それより・・・・」
そういいシンは金色のMS、アカツキのほうを見る。
「あいつもここに来ていたのか・・・・」
そういいもう一度アロンダイトを抜き、暁に向ける。
それにつられてレイもライフルを構えた。だが・・・・
「ちょっとたんまーーーー!!」
急になのはは3機の間に割り込んできた。
「な・・・・・」
レイはさらに困惑した感じでなのはを見る。
「人が・・・浮いてる・・・・」
だが、それはお構いなしになのははシンに話す。
「さっきから全然話がよめないんだけど・・・・・それに、いきなり武器を構えるのもいけないし、まずは話をして・・・・」
いきなりのなのはの乱入で拍子が抜けてアロンダイトをおろすシン。
「シン、彼女は?・・・」
「え・・ああ・・・」
なんといえばいいのか・・・シンは迷った。
「とりあえず、話したい人がいるからついてきて欲しい。」
シンがそういいレイは少し考えてシンについていくことにした。
「それで、あれはどうする?敵だぞ。」
レイはアカツキを指差す。
あれ以降ピクリとも動かない。
正直その隙に倒したいのは山々なんだが・・・・・
「倒したら後でややこしくなるからなあ・・・あいつも連れて行こう。運ぶのを手伝ってくれ。」
とりあえず話して事情聴取もあるからレイと一緒にアカツキを連れて行ったシン。


142 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 09:36:59 ID:???
「うっわあ、金ピカだあ、すっげー。」
ヴィータは格納されたアカツキを見る。
ほぼ全身が金色に施されているアカツキ。
もう一つのMSは、全体的に灰色がかっていて、背中の大きな突起物があるせいか全体的に重量感がある。
その下でシンとレイは話をしていた。
そのレイの顔はどこか動揺していた。
「で、シン。ここはどこなんだ?俺はさっきまで宇宙にいたはずだが。」
レイはいきなり地上に出てきたことにまだ驚きを隠せないでいる。
さらにいえば、周囲を見渡すと、戦艦らしき場に子どこがたくさんいることにも驚いている。
シンはどう言えばいいのか迷う。
そのシンの口からは発せられた一言は、レイをさらに困惑させる。
「とりあえず・・・ここはコズミック・イラじゃなくて別の世界なんだ。」
一瞬、時が止まったかの様な時間が流れた。
何を言ってるのだシンは・・・レイはそう口に出すことが出来なかった。
さらにシンは言う。
「それでこの船は時空管理局っていう組織が使ってる船、そこで今俺は世話になっている。」
だんだん聞いてきて呆れているレイ。冗談はよしてくれ、そういう感じだ。
だが、シンが嘘をいているようにも見えない。
本当はどうなのかはっきりしたい。
そこに・・・・
「シン君、ちょっといいかな。」
レイと話しているとなのはとフェイトが途中から割り込んできた。
確かこの白い服を着ているのは自分たちの間に割り込んできた処女だった。
「あれにも人が乗ってるんだよね?」
そういってフェイトはアカツキを指差す。
ああ、とシンは言葉を返す。
自分たちの世界にはまだ自動操縦などない。
「けど・・・さっきからずっとあのままで、まだ中の人が出てきてないんだけど・・・」
それで?とシンはなのはを見る。
ものすごく嫌そうな顔をしていて、話しずらかった。
「私たちはあれのあけ方知らないから、開けてくれないかなあって・・・・」
予想通りの答えが返ってきて、シンはため息を吐く。
まあ、このままずっといてもどの道リンディ提督に艦長命令とかで開けさせられるだろう。
「わかったよ。レイ、ちょっと待ってくれ。」
一応約束をし、シンはなぜかデスティニーに戻る。
相手は敵兵だ、用心にこしたことはない。


143 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 09:38:25 ID:???
「何してるの?」
シンの行動がさっぱりわからない二人。
なのはにいわれても何も言わないままシンは黙ってアカツキに向かう。
そのまま暁の昇降用ワイヤーを出す。
どうやらそこはどこも一緒らしい。
シンはそれにつかまる前に腰から何かを取り出し、ロックをはずす。
一同はそれを見て硬直する。
「シン君・・・それって・・・」
シンが持っているのは、紛れもなく拳銃だった。
シンは拳銃を持ったままワイヤーにまたがる。
「ちょっと!?聞いてる!?」
二人がついていくように必死にシンに話す。
「うるさいな。もってて当たり前だろ。俺にとってあいつは敵だ、用心して損はないだろ。」
でも・・とさらになのははいう。
シンはそれを見てため息を吐く。
「心配しなくても別に殺したりしないよ。あくまで脅しとして使うだけだ。」
だったらそう早く言って・・・なのはは心の中で言う。
「だったら私がバインドするよ。」
フェイトの意見を聞いて、シンはそうしてくれ、といってコックピットを空ける。
ゆっくりとコックピットが開かれる。
そこには、やはりオーブ軍のパイロットスーツを着た男性らしき人物がいた。
だが、ザフトの服を着ているシンを見ても何も動こうとはしない。
シンは不審に思ってゆっくりと近づく。
それをみてフェイトに呼びかける。
「フェイト。医療反呼んでやれ。こいつ気失ってる。」
これに乗っているパイロットは、どこかやられたのか、気を失ったままだった・・・・・


144 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 09:39:44 ID:???
第12話後編投下完了。
とうとうレイとムゥもやってきました。
次回はムゥが目覚める予定。

145 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 10:50:13 ID:???
GJ!
レイ、ムゥとフェイトとの絡みを期待してしまうよ。
続きにwktk


146 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 10:53:03 ID:???
さて、ムゥが目覚めたら一体何が起こるのやら……。
あと誤字らしき物が
>確かこの白い服を着ているのは自分たちの間に割り込んできた処女だった。
>処女
……少女だよね?

147 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:32:45 ID:???
> 士郎はなのはに依然聞いた話を思い出す。
依然→以前

> 「お姉ちゃん、アリサちゃんも・・・早く非難しないと。」
非難→避難

> さらにいえば、周囲を見渡すと、戦艦らしき場に子どこがたくさんいることにも驚いている。
子どこ→子供

あと、

・『」』の直前に『。』は入れない。
・3点リーダは『…』の1文字。

とした方がいいけど、2chだからそこまで気にせんでもええか。


148 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:34:47 ID:???
3点リーダーはともかくとして、それ以外は普通は間違えないだろ

149 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:37:23 ID:???
あー、「気にせんでいいか」と言ったのは、下の2つに対してだけ。
誤字・脱字の類いは大いに気にする。
盛り上がってるところで、そういうのに出くわすとガッカリするしな。

150 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:43:25 ID:???
俺は普通に脳内変換できるから気にならない。


151 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:56:38 ID:???
>>149
良く読めばそう書いてあった。
スマソ

152 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 13:26:54 ID:???
俺も脳内変換できるから気にならないけど…
がんだむしーどD'sさんのはちょっと目立つね。

153 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 14:24:37 ID:???
逆に考えるんだ。
俺達を速く楽しませようと頑張っていると考えるんだ。

154 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 14:33:51 ID:???
乙です!
アセラす訳ではないけれども、続きは気に成る。
しかし良い作品ほど誤字なども気に成る〜難しいジレンマだす。
お互い焦らずのんびり行こうよ〜読者さんも作者さんも

155 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 14:37:09 ID:???
>>146
まあ確かに処女には違いないけどなw


156 :がんだむしーどD´s:2007/01/07(日) 15:04:01 ID:???
ちょっといそいでて確認忘れてた。
昨日から出来てたのにすみません。
次回からは気をつける。

157 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 15:15:20 ID:???
投稿乙です。
でも推敲が足りない。

>民間人にまで襲う
民間人まで襲う

>載っていることなど
乗っていることなど

>非難しないと
避難しないと

>何もも
何も

>人間にしては
人型にしては(人間型にしては)※こちらのほうが適切

>地上り降り
地上に降り

>金色のMS,
金色のMS、

>あれ以降
あらわれて以降 ※表現の誤りだと思います

158 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 15:18:04 ID:???
>船
艦 ※軍人が戦艦を船とは言いません

>処女
少女

>話しずらかった
話しづらかった

>ずっといても
ほっといても

>暁
アカツキ

>それをみて
パイロットの様子を見て ※略し過ぎです

>医療反
医療班


がんばってください。

159 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 15:26:53 ID:???
愛されているがんだむしーどD´s氏に嫉妬w

160 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 16:07:06 ID:???
がんだむしーどD´s氏の投下が今朝だったので、こちらも夜には投下させてもらっちゃいます。

161 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 20:55:54 ID:???
まぁ、そんなに厳しくしなくても…

162 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 21:04:53 ID:???
にゃー!! 生殺しっすかー!!(T_T)>160

163 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 21:22:38 ID:???
憎さ余って可愛さ100倍ってやつだな?

164 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/07(日) 22:06:06 ID:???
試作の1回目。始まります。

地球とプラントの戦いは・・・・静かな場所でも及んでいた。
「降下姿勢良好・降下速度:時速4マッハ」
オーストラリア北東部の地球連合基地。のちのザフト・カーペンタリア基地の攻略で、
モビルスーツを載せたポッドが30個以上降下していた。
「降下座標修正:ゼロカンマ4。ナチュラルどもにキツイの食らってやれ」
みなが同意するかのようで、全員無線で無反応で応答した。
「成層圏突破:神の加護があらんことを・・・行くぞ!」
「ザフトのために」
そういった後、カーペンタリア基地の攻略を終結した。だが・・・・
「何!?アイバンとスライ達がいない・・・?そんな・・・バカな・・・」
ザフトの見解はこうだ。同じタイミングで降下したアイバン隊とスライ隊は降下途中、
連合がミサイルに見舞われ、戦死した。
「あんないいやつだったのに・・・・この野郎ナチュラルどもめ〜っ」
そういって連合の捕虜を問答無用で銃殺された。
しかし、彼らは誤解していた。
それは彼らは「生きている」そして「別の世界」で・・・

165 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/07(日) 22:06:57 ID:???
カーペンタリア基地攻略してから月日がたち、軌道上に新たに脅威が出た。
それは、連合軍が極秘で開発されたアークエンジェルと雄一守りきれたストライク
が交戦していた。
「ラミアス艦長。どうか・・・地球に降下を」と尊敬するハルバートン提督
に進められ、降下姿勢に差し掛かった。
そのころストライクも、降下を妨害するデュエルとの必死に攻防していた。しかし、悲劇は起こった。
ハルバートン提督を乗せた戦艦が撃破され、マリュー・ラミアスも動揺した。
ストライクもヘリオポリスで避難した民間シャトルがデュエルに撃破され、キラはどうすることもできなかった。
やがて大気圏に突入することがキラ知っていたため、ストライクの姿勢を修正して、アークエンジェルに向かった。
そのときだった。あたりが真っ白になり、艦内の誰もが「不思議な光」を目の当たりし、それが胸元に入っていった。

ここは、日本・海鳴市の沿岸から80キロしか離れていないところで、アークエンジェルは停泊していた。
「本来のコースは、サハラ地帯ではなかったのか・・・?」ノイマンが質問した。
「地図を開いて!」とマリューが指示して、地図を開いた。そこにはクルーが驚いた。
「「「東アジア連合・・・」」」
地球連合軍の友軍だった。さっそくナタル・バジルールが無線をとった。
「こちら、大西洋連邦所属アークエンジェル。東アジア連合、聞こえるか?」
そんななか、キラもブリッジに戻った。
「どうしたんですか?」とキラが聞くと
「わからないわ。本来ならザフトの勢力範囲に入る予定だったけど、なぜか東アジア連合の領海に入っているの。」
といいながらマリューはおかしいな・・・と悩んでいた。
「多分、地球を半周したんじゃないのか?」とパソコンの誤算だったかもしれないと。ムウが言った。
「でも、突入したときにあった光・・・なんなのかな・・・」
「たぶん・・・」そういって、キラは重い口を開いた
「多分、あの時死んだ人たちの「カケラ」だと思う・・・」
彼らは、ナタルの懸命な無線発信を除いて、重い空気がつつまれた。できるならば、もう一度アークエンジェルに
戻ってほしいと思っていた。

166 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/07(日) 22:07:43 ID:???
そのころ時空管理局所属戦艦・アースラ。
「海鳴市沖合いにリンカーコアを含んだ戦艦を補足。」
アレックスが艦長のリンディー・ハラオウンに報告すると、
「なのはさんとフェイトさんにそこに行くように」と指示した。
「あれは・・・」
「噂していたナチュラルどもの戦艦」
黙っていなかったアイバン・スミスとスライ・バートンが、急いでアースラのブリッジに向かった。
「あの戦艦の撃破を私たちにやらせてください。」とスライが頭を下げたが、リンディーは
「却下します!」とあっさり回答した。
「どうしてです?あのナチュラルどもに何されるかわかりませんよ」と納得できなかった。
「あなたたちに言ったはずよ。人を殺すのではなく、あくまでも話し合うことよ。」
スライは、しぶしぶ同意しながらもほうっておけるものか!と顔をしていた。
「ところで、そちらは誰が向かっておりますか?」とアイバンが聞いた。流石に誰も来ないとは思わなかったが、
少しでも力になれればと思っていた。
「なのはさんとフェイトさんの2人。それで?」
「2人だけでは危険すぎるかもしれません。とくに子供の女の子が艦長に説得するのは難しいと思います。
無理を承知ですが、どうか、彼女たちの護衛をさせてください。責任は私が取ります。お願いします。」
そういって、アイバンは頭を下げた。スライもはっときづき同じように頭を下げた。
リンディーは悩んだ末
「わかったわ。許可します。ただし、なのはさんとフェイトさんの護衛のみです。いいね。」
「ありがとうございます。」
その後、アイバン隊はなのはとフェイトの護衛を行い、スライ隊は隠れながらもバックアップを行うことに
なった。
「ただし、ナチュラルどもになにがあっても銃を突きつけるな。私たちと同じ状況におかれている、いいか。」
「「「はっ」」」
その後アイバン隊はなのはとフェイトと合流し、アークエンジェルに向かった。

167 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 22:08:07 ID:???
 なのはは、急に目の前に問題が山積みにされてしまった気分だった。
 しかも、そのいずれもが深刻なものとして、なのはの肩に圧し掛かっていた。
「……あ……そうだ、キラ君!」
 自分が足場にしている機体にキラが乗っている事を思い出したなのはは――自身の抱える問題を頭の隅に押しやり――それへと振り返りながら、一メートルほど先の空中へ移動する。
(たしか、お腹の辺りがコックピットになっていたはずだよね。)
 なのははコックピットと思われる辺りに大きな声で呼びかけてみる。
「キラく〜ん、だいじょ〜ぶですか〜?」
 声が届いたのか――目の前にあったコックピットハッチが開く。
 中には、一見しただけなら外傷がなさそうなキラの姿が確認できた。
「大丈夫そうですね、良かったぁ」
 キラの無事に安堵するなのは。それだけでも飛び出した価値があったと思った。


 自分へと呼びかける声に反応して、キラがコックピットのハッチを開くと、こちらを覗き込んでいる天使が見えた。
 それにしても――。
「……この天使ってなのはちゃんにそっくりだ」
 思った事をそのまま口にするキラ。
 一方で、なのはにはキラの言っている事の意味が分からなかった。
「あの……そっくりというか……私、なのはですけど?」
「……なのはちゃんって天使だったの?」
「ふぇ?」
 キラの問いに、なのはは変な疑問符をあげてしまう。どうも大きな誤解を生んでしまっているらしい。
「……と、とりあえず自力で出てこれますか?」
「……うん。大丈夫みたい」
(死んじゃってるのに、『大丈夫』っていうのも、可笑しな話だけど)
 キラは苦笑しながらもコックピットから出る。


168 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/07(日) 22:08:49 ID:???
そのころアークエンジェル。
「だめだ・・・まったく応答しない。」ナタルはあきれていた。
友軍とはいえ大西洋連邦の極秘開発。いうなれば、ユーラシア連合の要塞。アルテミスに痛い目にあった。
しかし、弾薬も半分ぐらい、ソナーなしのアークエンジェルは、ザフトの餌食にもなりたくなった。
そのときだった。レーダにモビルスーツが反応した。
「前方にモビルスーツらしき熱源を感知。これは・・・ジンです。数:4
それと、アンノウン:2」
「向かい撃ちだろ?スカイグラスパーで出撃(でる)ぞ!」
ムウはとっさにブリッジを後にした。
「総員:第1戦闘配備」とマリューが告げると、気を改め緊張が走った。

一方アイバン隊は、
「うちらが察知したから、あちらも慌てている。」となのはたちに念話で話した。
「じゃ、私たちが話してみる?」と相手を気を使っているかなのはは念話を試みようとしていた。
「やめとけ。逆に向こうが混乱するだろう?ここは元『戦闘のプロ』に任せな。」
とアイバンの同僚でもあるムトウが突っ込んだ。そのあとムトウが、国際救難チャンネルを回した。
「こちら、時空管理局所属部隊。地球軍艦隊。聞こえるか」
アークエンジェルは何よいまさら。と思いながらマリューが応答した。
「こちら地球軍所属アークエンジェル。用件は何か。」
「われわれは貴軍との戦闘を戦闘を望まない。管理局のものが艦長に話をしたい。許可されたし。」
ナタルは、は?時空管理局??何を言っているんだ。あいつらは平和ごっこしているのか??と
ムカついていた。
「映像の範囲内に入りました。映像:でます。」
そこには、驚きを隠せなかった。
ジンはともかく、なのはとフェイトが浮いている姿だった。
「人が・・・浮いている・・・・」ノイマンも絶句した。
「しかも・・・子供??」マリューも驚きを隠せなかった。

169 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/07(日) 22:09:47 ID:???
第1話ここまです。はっきり言うと・・・なんかヘタピーです。

170 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 22:11:31 ID:???
「なのはちゃ〜ん!」
「ん?」
 自分を呼ぶ声のする方を見ると、マユがこちらに向かって駆けてくる。
 他の面々もマユに続いてきていた。
「キラ!」
「ラクス?」
 ラクスは思わずキラへと飛びつく。それに抗する事なく後ろ倒しにされるキラ。
 再び得ることのできたキラの温もりに、ラクスは喜びの嗚咽を漏らす。
 キラが辺りを見渡すと、バルトフェルドやマリュー達の姿も見える。
「……みんな、死んじゃったんだね。……ごめんね。ラクスも」
 キラは、大切な人たちを守りきれなかった事に落胆しながら、謝罪の言葉を口にする。
「は? 何を言ってるんだ、お前?」
 キラの言葉にバルトフェルドは訝る。
「え? だって、みんな死んじゃったんじゃ……」
「安心しろ、全員無事だ」
 キラに対して、そう言い切るバルトフェルド。
「でも……天使だっているし……」
 キラはなのはの方を指差す。
「あは、あははは……」
 どう答えたら良いのか分からず、苦笑するなのは。
「……それについては――是非、俺からも聞かせてもらいたいな。……君はいったい何者なんだい、高町なのは君?」
 バルトフェルドは鋭い目つきをともなって、なのはに問いかけた。


 なのはは返答に窮して俯いてしまう――真実を語るべきか、否か。
 先程、飛び去ってしまった黒い水晶がおそらく――いや。ほぼ確実に、この世界に来てからずっと感じていた魔力反応の正体だろう。この世界の機体が傀儡兵化した現象も――もしかしたら、アースラとの音信不通の原因すらも、あの黒い水晶が関係しているのかもしれない。 
 だが、突如としてアースラと連絡が取れなくなった為、帰還する事もクロノ達に指示を仰ぐ事もできない。
 それ以外にも細かな問題まで挙げ出すとキリがなかったが――。
 最優先すべきなのは、あの黒い水晶の確保だろう。傀儡兵と化した機体に、この世界の兵器では対応できないらしい事は由々しき事態だと思う。
 なのはは、自分にできる事、自分にしかできない事――そして、自分だけではできない事を考えていく。
 ――いつでもどこにでも、世界には悲しい出来事に泣いている人達が大勢いて、そんな人達を少しでも多く救う為に自分の力が役に立つのなら。
 そんな想いから、魔導師として――また、一人の人間として鍛錬してきた。
 なのはは、自身の魔法の力が持つ意味を理解している――当然、自分一人の力の限界も。


 アースラチームの支援が途絶えている現状では、現地民である彼らの協力は必要だろう。
「……みなさんに聞いてもらいたい事があります」
 なのはは顔を上げて語りだした。


171 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 22:13:10 ID:???
 次元世界の成り立ち。それを管理する司法行政機関。魔法とそれを扱う者。自分がこの世界にやって来た経緯。先ほど起こった出来事に対する自身の推測。自分自身が置かれた現状――成すべきだと思う事。
 合間に質問された事に関しては、なのはに答えられる範囲で正直に答えた。


 なのはの話を狐につままれたような顔で聞くマリュー達。
「……ちょっと……にわかには信じられない話ね」
「でも、本当の事なんです!」
 訝しげなマリューに――異世界を実体験してきたマユが強く訴える。
「あ〜、つまりだ――」
 バルトフェルドが腕を組み、彼自身の理解を確認するかの様に話しだす。
「次元世界という名の宇宙に、この世界や君の世界のような銀河ともいえるものがいくつもあって、それらを時空管理局とやらがまとめて管理している――ってイメージで合っているのかな?」
「まあ、大雑把にいえば、そんな感じで間違いないです」
「で――君はその管理局に所属している魔法使いで、異世界へ飛ばされたマユ君を助け、この世界にやって来たと?」
「はい」
「そして、この世界の異変を調べていたら、さっきの状況に出くわした。……この事に関しては君にも不透明な部分が多く、また君自身は組織からの支援が断たれ孤立してしまっている――といったところか?」
「……その通りです」
 他人の言葉で改めて確認させられた現状に、なのははどうしても気落ちしてしまう。
 だが、ここで挫けているわけにはいかない。
「それでも――このまま、あの水晶を放っておくわけにはいかないんです。でも、私一人じゃ……ですから、お願いします! 力を貸して下さい」
 なのはは深々と頭を下げた。
 そんななのはに、ラクスが問い掛ける。
「……一つお聞きしたい事があります」
「なんでしょうか?」
「襲撃の折にわたくしの身を守ってくださったのは、なのはさんですね?」
「あっ……はい」
「やはりそうでしたか……助けて頂いてありがとうございます。それに――わたくしだけでなく、今ここにいる全員が生きていられるのは、なのはさんのおかげですわ」
「そんな――」
「それと――貴女は間違っていらっしゃいます。」
「えっ?」
 ラクスの指摘の意味を掴みかねるなのは。
「今回の事は、わたくし達の世界で起こった、わたくし達の世界の問題です。ですから――本来、お願いする立場にあるのは、わたくし達の方です。問題解決の為に……どうか、なのはさんの知識とお力をわたくし達にお貸しください」
 ラクスは毅然となのはに懇願する。
「……私にできる事なら」
 なのはもまた毅然と応えた。


172 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 22:14:35 ID:???
「僕も、なのはちゃんに聞きたい事があるんだけど……いいかな?」
 今まで、ラクスの隣で沈黙を守っていたキラが、なのはに問いかける。
「……先に言っておきますけど、私は天使なんかじゃなくて普通の人間ですよ?」
「あ、あれは少し混乱してて――」
 悪戯っぽく言うなのはに向かって、恥ずかしそうに弁解するキラ。だが、やがて彼の表情は真剣なものとなる。
「なのはちゃんが元いた世界では、やっぱり誰でも魔法が使えるの?」
「ええと……私の世界もこの世界と同じで、一般的には魔法は存在しないものとされています。だから、私の世界に限っていえば、私みたいに魔法が使える人は稀ですね」
「……僕達の世界と同じっていうなら――君の世界にとって、君が持っている力は大きいなものだよね?」
「……そうかもしれませんね。科学とかだと、ここの世界の方が発展していますしね」
「だったら、君さえその気になれば――自分の世界を思い通りにできるわけだ?」
「私も魔法も、そこまで万能じゃないですよ。それに――私の勝手で誰かが傷ついたりするのは嫌ですから」
「でも! 知らないうちに誰かを傷つけているかもしれないじゃないか!?」
 キラは知らず知らずのうちに語調が強くなっていく。対して――なのはは、あくまで静かに続ける。
「自分の進む道が本当に正しいのかどうか迷う時もありますけど、間違えないようにしっかりと自分の意志と想いを胸に、進んでいきたいと私は思っています」
「……それでも、間違わないとは限らないじゃないか!?」
「そうですね。私は神様なんかじゃなくて、ただの人間ですから。それに――間違えてしまった時は、私の事を叱って止めてくれる人達がいます。だから――やっぱり私は、手探りで迷いながらでも進んでいきます」
 なのはは瞳に強い意志を湛えながら言い切った。


 なのはとキラとでは、置かれたきた環境や状況――その前提が違う。
 それは、警察と軍人が互いの持ち場での優先順位が異なる事に似ている。
 二人の論争の間にも、本人達が意識すらしていないズレが生じていた。
 だが、それでも――。


 なのはの言葉と想いは、キラが悩み苦しみ続けてきた事に対する答えの形の一つだった。
 キラは、自分自身の心が少し軽くなった気がした。
「……だったら、僕も間違えた時は、なのはちゃんに止めてもらおうかな?」
「はい、全力全開で止めてみせます!」
 握り拳まで作ってみせるなのはに、キラは先程ゲイツを撃ち抜いたなのはの砲撃を思い出して身震いする。
「そ、その……できれば、手加減してほしいかなぁ、なんて――」
「安心してください。魔法の設定次第で、ものすご〜く痛くても死なないようにできますから」
「そ、そうなんだ……」
 笑顔で物騒な事を言い放つなのはが、キラには悪魔に見えた。


 ――この後。
 オーブ軍が遅すぎる到着の後、事後処理に当たる。
 また、屋敷が全壊してしまった孤児院の面々は、旧アスハ邸にて一夜を明かす事となった。



173 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/07(日) 22:20:52 ID:???
>>164
……もう、どうしていいものやら……。
とにかく、割り込む形になって申し訳ありません。

>>all
地味にタイトルつけてみました。
それと、wikiの方も微修正。
まあ、話の大筋的には変化なしですが。

では、衝突事故記念に吊ってきますノシ

174 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 22:22:02 ID:???
>>169
場面が飛びとびでころころ変わってどういうところを見せたいのか全然わからないどころか
逆に混乱してきた、地球侵攻作戦から一気にAA大気圏突入とかね、もう少し模倣して推移して添削して投稿したまえ

175 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 22:34:32 ID:???
>>魔法戦士ガンダムseed:Starlight氏
まずは乙!
本当に戦艦ごとキター
ん? 地球降下時点でスカグラがあるのね。

ただ、誤字脱字が多すぎなので、投下前の見直しを推奨。
場面の変化も少し分かりにくいかも。


176 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 22:56:07 ID:???
便乗レスですが、Starlight氏投下乙です。
誤字脱字のほかにもキャラクターの思考に論理的矛盾が多々見受けられます。
その中でも特に矛盾する点を抜粋。

>ナチュラルどもになにがあっても
→アースラの乗員もコーディネイターから見ればナチュラルですが。
 彼らのナチュラル蔑視と偏見が酷くありませんか。

>時空管理局??何を言っているんだ。あいつらは平和ごっこしているのか??
→時空管理局の名称を何も疑問に思わないのですか。
 平和ごっこという連想はどこから出てきたのでしょうか。

投下前にご自分で一読すればわかることだと思います。
一度目を通してから投下されたほうがいいと思います。

177 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 23:02:01 ID:???
乙! 戦艦来たね〜しかし説明が無さ過ぎて状況が良くわからないっす。
もう少し状況の説明と場面の切り替えをきちんとしていただけると、さらにグッド!!


178 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 23:25:10 ID:???
お疲れです。
みんな最近辛口だなぁ〜

179 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 23:28:29 ID:???
む〜辛口っすかね? ならば愛ゆえに!!と声高に叫んでみるよ?
それだけスレが盛り上がっていると言う事だと信じて止まないw

180 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/07(日) 23:40:48 ID:???
>>175〜177
サンクスっす
初投下ということで正直不安でした。でも、もう一回読みなすと
困りましたねwww。
皆さんの期待にこたえて全力全開。がんばります。


181 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 23:50:45 ID:???
アースラは戦艦じゃ無いですよ

182 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 00:01:04 ID:???
航行艦船だったっけ?

183 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 00:47:31 ID:???
確か、時空かんこう(漢字忘れた)船だったと思う。


184 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 00:50:15 ID:???
巡航艦じゃなかった?

185 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 00:58:25 ID:???
>>182-183から推測して時空間航行船?

186 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 01:07:35 ID:???
次元空間航行艦船、略して次元航行艦だと。

187 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/08(月) 01:34:18 ID:???
何か変だと思ったら、一部忘れていましたorz
以下は>>167の前にくるはずだったものです。
脳内挿入願います。



 オーブ連合首長国の首都オロファト。その市街地のとある建物――その地下施設。
 青年は自身の脳をフル稼働させていた。


 彼は『本島海岸付近にてMS戦が起きている』との連絡を受けて、すぐに自分の私設設備であるこの場所へやって来た。
 事前連絡で聞かされた戦闘場所が、例の屋敷のある場所付近だったからだ。
 あの屋敷周辺は他の民家からはかなり距離が離れている。
 襲撃側の目的があの屋敷の住人達なら、被害がむやみに広がることはないと判断し、国防本部の出動は抑えた。
 ――二年前に転がり込んできたものを厄介払いできるかもしれない。
 そう考え、状況を見守る事にした。


 そして現在――連なるモニターに映し出されているのは炎上しているザフト製MS。
「……国防本部に通達――指定地にて事後処理に当たらせて。それと、今回の事、代表には僕から話す。それまでは代表の耳に入る事のないように根回しを」
 青年が出した指示に従う、彼直属の部下達。
「それにしても、いったいあれは何なのでしょうか?」
 青年の隣に立ってモニターを凝視していた黒服姿の男が困惑気に言う。
「……こちらの監視に気づいて、惑わそうとしているのかな?」
「しかし、あれは――」
 オーブ軍の次世代MSであるムラサメが全く歯の立たないザフト製MS。
 それを破壊したのは生身の人間が放ったMS並かそれ以上の砲撃。
 おおよそ受け入れがたい出来事を青年は否定する。
「君は、今の映像を信じるのかい?……あんなもの、何かのトリックに決まってるじゃないか」
「はあ……」
 しかし――青年の描き始めているシナリオは、その否定の言葉とは真逆のものだった。



188 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 02:05:20 ID:???
CE73の方の感想良いかな。

>――この後。
>オーブ軍が遅すぎる到着の後、事後処理に当たる。
>また、屋敷が全壊してしまった孤児院の面々は、旧アスハ邸にて一夜を明かす事となった。

……AAないからやっぱ待つ事になるんだな。
しかしこの調子だと白い悪魔(RH)vs白い悪魔(自由)はなさそうで何より?

189 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 02:47:44 ID:???
改めて乙。
よく読んでみると会話の流れからのキラとなのはの問答が唐突すぎる気がしないでもない。
これだとラクシズ謹製MS和田隠者もなしかな。

190 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 04:01:16 ID:???
>>181-186
正確には次元空間航行艦船・巡航L級8番艦アースラですよ。

191 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 04:53:00 ID:???
>>189
それザフトから強奪した事になった

192 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 10:43:37 ID:???
>>191
プラントの警備穴だらけだな。
強奪なしならいずれ量産機がでてくるわけか。

193 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 10:44:34 ID:???
「。」は別に変じゃないぞ?
ラノベ以外も読んでみろ。普通に使われてるのあるから

194 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 13:52:38 ID:???
>>192
それは警備以前の問題、ザフトの大半がラクシズ教徒で
獅子身中の虫だらけ…

和田は自由量産計画のテストヘッド機にドラグーン載せただけの機体だから強奪とデータ抹消なければ
量産型自由が出て来ると思う……種となのはのクロスSSスレではあまり意味のない情報だけどね

195 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 13:56:56 ID:???
傀儡兵のごとく、ワラワラと出現する量産型和田と隠者……

196 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 14:58:39 ID:GfCSRTIe
ふと思ったのですが
リリカルなのはの世界に飛んだのがステラだったらどうなるんでしょう?

197 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 15:03:50 ID:???
>>194
和田は機体自体もキラ専用に極限までチューンしてるぜ。

198 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 15:57:22 ID:???
>>196
キャッキャウフフで海に落ちる

199 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 16:44:50 ID:???
≫海に落ちるの続きで……誰に拾われようか? シグナム辺り?w

200 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 16:55:31 ID:???
夢の200ゲト

201 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/08(月) 17:45:27 ID:???
「(シャマル…、こっちへこられるか?)」
「(はい。でも、なんですか?)」
「(来てから説明する。早く来てくれ。)」

『バラエーナプラズマバスター』
高密度の魔力の砲撃がなのはとシンを襲う。
『ラウンドシールド』
なのはは防御し、シンはパルマ・フィオキーナの遅延を解除、右手をつきだしバラエーナを掴んだ。
「そ、そんな!?」
「そんなもんにぃぃいい!!」『バースト』
バラエーナに魔力を上乗せして、はねかえす。呆然とするキラは反応が遅れ、避けはしたものの、バランスを崩すことになった。キラがシグナムに助けを仰ごうと念話を繋ごうとしたとき、ちょうど念話が入る。
「(すまない、キラ・ヤマト…。)」
「(ごめんなさい。キラさん)」
シグナムとシャマルからだった。
「もらったぁぁああ!!!!」
『ケルベロスget set』
「しまっ……ッ!?…た?」キラの胸から腕が生え、青い光の塊がその腕の持ち主の手に握られていた。
青い光が少しずつ小さくなっていく。
「どういうことなの!?」
「なんなんだよ?これは!」やがて、手が引っ込み、キラは魔力低下のため、飛行魔法を維持出来なくなって、落下を開始した。
薄れ行く意識の中、キラはその手が誰の手かを思い出していた。
(緑…色の…?…シ、シャ…マル…さ…。そん…な…。)
同時にキラは理解した。さっきの二人の謝罪の意味を…。

「異常はないみたいね、なのはちゃんやフェイトちゃんと同じ、魔力が奪われただけ、しばらく魔法は使えないけど…一応、拘束しておきましょう。」
アースラ艦内、医務室。リンディはベッドに横たわる少年をみやると、医務室から出ていった。部屋に残ったのは、なのはとシンの二人だった。
少年は眠り続ける。
今なら、簡単に殺せる…。家族の、ハイネの、ステラの仇を今なら容易に撃てる。シンはそう思った。
そんなシンの考えを表情から見てとったなのは。
「駄目だよ。」
「……何が?」
何が駄目なのか、シンは分かっているのにも関わらずなのはに聞いた。その問いになのはは答えなかった。そして、ベッドに横たわる少年を心底心配そうな表情でなのはは見つめていた。

202 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/08(月) 17:48:39 ID:???
「シグナム…キラは?」
八神家に帰宅したシャマルとシグナムをヴィータが出迎えた。二人の表情がいつもよりも暗いことにヴィータは気が付いた。
「あれ?シャマルが闇の書を持ってたんだ?」
二人がうんともすんとも言わないので、キラに何かあったと察し、口を開こうとしたとき
「ヴィータ…話がある。」
シグナムは重たい口を開いた。

複雑な気分だった。
自分が討つと誓った相手だった。強敵で、なかなか撃てなかったから今日まで仇、仇といいながらも自分の甘さで生きながらえさせてしまった相手だった。
その相手が、自分の目の前で容易く崩れ落ちてゆく姿を見たシン。
信じられなかった。
自分が討つはずだった。
なのに…、家族を、ハイネを、ステラを殺した憎むべき敵なのに…憎いはずなのに、手を伸ばして首を絞めれば今なら殺せるはずなのに…。
「こ…、ここは…。」
キラが目を醒まし、周囲を確認した。シンと、なのはと目が合う。
「君達は…。」
「気が付いたんだね…。ちょっと待っててね。リンディさん呼んで来るから…。」
シンとこの少年を二人きりにするのは不安だが…、なのははリンディを呼びにいくために、医務室をでた。
医務室はシンとキラの二人きり。先ほどから長い沈黙が続いている。一度だけ、船医が医務室に入ってきたが何枚か資料を持って再び出ていった。
「……あの…。」
キラの呼び掛けにシンは視線だけを向ける。
「…ここは…どこなのかなっ…て…。」
シンは目を伏せ、腕を組んで壁に寄りかかった。
「やっぱり…監理局の…」
「黙れよ!さっきから、気安くペラペラと…、あんた、自分が俺に何をしたか本当に分かってんのかよ!!」シンはキラの胸ぐらを掴み、怒声をあげる。
キラは顔を背け、そして…「…ごめん…。」
といってうなだれた。
「……かよ。謝って済むと思ってんのかよ!!あんたは!!」
「…思ってないよ。謝って済むなんて…。」
その言葉が、シンの理性の、辛うじて繋がっていた線を引き千切った。拳が振り上げられ、
「だったら…。…んなこと言うなぁあ!!」
それをおもいっきりキラの顔面に叩きこんだ。

203 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/08(月) 17:53:43 ID:???
「ぐぁっ!」
キラはベッドから落ち、背中を床に打ち付け、後頭部をしこたま打ち付けた。
舌に鉄の味が…、鼻から鉄の匂いが抜ける。どうやら口の中を切ったようだ。
キラがそんなことを確認している間に、シンはマウントポジションをとり、拳を大きく振り上げ、キラの顔面に向かって振り降ろす。歯をへし折ってやるつもりで垂直に振り降ろした拳が床を捕える。
キラが首を振って避けたのだ。拳に激痛が走る。
その怯んだ隙をついて、シンを突き飛ばし、尻餅をついたところに蹴りを放った。シンは受け身をとり、よろよろと立ち上がりかけているキラを睨む。
一方、キラは膝が笑っていてしっかりと立てないでいた。体もだるい。
さっき放った蹴りで力を使い果たしたようだ。
(あぁ…、殺されるなぁ。)キラは諦めた。打つ手がない。相手は軍で訓練をうけた人間。自分はリンカーコアを抜かれたせいか、体が異常にだるい上、護身程度にしか体術はできない。
だから、諦めた。
シンがこちらヘ向かって突進してくる。
それがスローモーションの様にゆっくりに見えた。キラの膝がガクンっと折れ、床に膝をつき、目を閉じてラクスのことを思う。
小さく、自分にしか聞こえないようにそっと呟いた。「…ラクス……ごめんね。」刹那、医務室の扉が開き、声が響きわたる。
「シン君!!何やってるの!!誰か!!来て!」
リンディのただならぬ様子に艦内警備員が駆け付け、シンを羽交い締めにする。何人かをシンが打ち倒し、四人がかりでようやく押さえ付けることが出来た。
フゥッ!!フゥッ!!
と息を荒げるシンをリンディがひっぱたいた。
「落ち着きなさい!!」
「…ひっぱたきたきゃ、そうしても構いませんけどね。俺は間違ったことはしてませんよ!!
俺がいた世界ではこいつは敵で、戦場を混乱させて、そのせいで、ハイネも、ステラも…!!」
一瞬、シンは呼吸のために言葉を切り、リンディを睨みつけて、声をはりあげた。
「あんたは関係ない癖に!!なんにも知らないくせにぃ!!」
「関係ないなんて言わせないわ!!あなたの勝手な行動のせいで闇の書の手掛りを、情報を失うところだったのよ!あなた、軍の人間ならそれぐらい判断できるでしょう!!
それに、一人で悩みを抱えてるみたいだけど、そんな私情を挟まないで頂戴。それとも、あなたがいた軍では勝手な行動が許されてたのかしら?お遊びで協力するのなら、これ以上あなたが、こちらの事情に関わらないで!」

204 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/08(月) 17:57:26 ID:???
「遊び!?遊びなんて言わせるか!
オノゴロ島で家族が殺された!仲間のハイネも、ステラもこいつに殺された!!
俺は命の駆け引きをしてる。非殺傷設定?
戦闘にまだ十代に満たない子どもを使って、闇の書を奪えなかった。リンカーコアを抜かれただけだから…、失敗しても次があるこっちの方がよっぽど遊びじゃないか!!ふざけるなよ!!」バシンッ!!!!
一際、大きい音が響きわたった。警備員が手を緩める。シンはリンディをにらみつけ、警備の手を振りほどき医務室から出ていった。警備が慌てて、シンの後を追おうとするがリンディが静止した。
「しばらく一人にさせてあげなさい。それより…、あなたは大丈夫?
あら、口を切ってるわね…あなたたち、先生を呼んで来てちょうだい。」
リンディはそう指示を出して、キラを抱きおこし、肩を貸して、ベッドに座らせた。ガーゼを使って、顎を伝うキラの血を拭う。
「あなた…名前は?」
「…キラです。キラ・ヤマト」
「そう…。私はこの艦の艦長を務めるリンディ・ハラオウンよ。ところで、キラ君はシン君とは…知り合い?」
「知り合いと言うか…、同じ世界の人間…だとおもいます。」
「そう…。それで、よかったらでいいんだけど…、あなたたちの世界のことをはなしてくれるかしら?」
「別に…いいですけど…。」

「そう…、シン君の話と大体は同じね。視点が違うだけで…。C.E.73に戦争が再開、シン君の操るモビルなんとかと戦闘し、あなたのその…モビルなんとかが爆発、気が付いたらこの世界に来たと…。」
「たぶん…、そんなところです。」
「私たちの知らない世界がまだまだあるってこと…ね。それで…、あなたは闇の書のことについてどこまで知ってるのかしら?」
キラの表情が凍りつく。
もちろん、捕まった以上、尋問されることは覚悟していた。
「そ、その…詳しいことは…知りません。ただ僕が知ってるのは、魔力を蒐集することで完成するということぐらいです。」
「そう…。それで…、あなたの主さんは?
よかったら住所、氏名、それから、その他四人について教えてもらえるかしら?」
キラは目を伏せた。
言えば楽になるのだろう。だが、言ってしまったら…それによってはやてが捕まるようなことになれば…万が一、そのショックで発作が闇の書の完成前に起きてしまったら…。
(僕は…どうすればいいのかな、アスラン…。)
親友に問掛けてみた。
だが、その問掛けに対しての返答がくることはなかった。

205 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/08(月) 18:07:30 ID:???
はい…、すみません。また、シンに違和感が…今度はリンディにも、シャマルやシグナムにもあるやもしれません。
ご了承くださいm(__)m

次回で、第四話、傷だらけの過去が終わらせ
第五話、夜天(漢字がちがったらスマソ)の魔導書にはいりたいと思ってます。
よろしくです!

206 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 18:32:37 ID:???
神隠し氏乙!!
キラはここまでくると哀れとしか言いようがないなw
護ろうとしたものに結果的に裏切られるとは、かなりキツい体験だ
それでもなお庇おうとするのは見上げた根性だが、キラよ……

>僕は…どうすればいいのかな、アスラン…。

そいつに聞いても無駄だw
凸だったら「俺は裏切られたんだ!」とファビョって、速攻で管理局に寝返ること間違い無し

207 :リリカル☆バレルの人  ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 19:46:27 ID:???
神隠しさん乙!
キラ君ドンマイ! そしてシンとリンディさんの台詞がよかったですね〜
提督がカッコいいのは納得ですが、シンの台詞もちょっと納得w
非殺傷設定とか、十歳に満たない子供が戦っているとか。人手不足ですよね、管理局って(涙

ところでそろそろ第二話を投下しようと思ってますのですが、他に予定が有る作家さんは居ますかね? 衝突事故がコワスw
ちなみにうちのリンディ提督はレイに勝る面白い人間かもしれナス(汗

208 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 20:05:32 ID:???
大丈夫だとおもいますよ?

209 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 20:38:34 ID:???
投下キボンヌ

210 :リリカル☆バレル第二話(1) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 20:41:36 ID:???
俺ことレイ・ザ・バレルは取調べを受けていた。
死んだと思ったら見知らぬ場所で、見知らぬベッドで見知らぬ少女と寝ており、見知らぬ女性に見知らぬ攻撃を受けているような身分。
誰の目から見ても取調べを受けるには充分な状態だろう。

「さてと……それじゃあ取り調べ始めるわね?
私はこの艦の責任者であるリンディ・ハラオウンです。貴方の名前は?」

取調室とでも呼べそうな狭い部屋で机を挟んで座るのは、緑の髪の女性。その後ろに控えるのは黒髪の小柄な少年。
どちらも軍服のような制服に身を包んでいる事、更にはその身のこなしからして軍人、もしくはそれに類似した職業である事がわかる。自然と態度が改まり、背筋が伸びる。

「はっ! 自分はレイ・ザ・バレルであります!」
「うん、礼儀正しくて良いわね。それじゃあ所属は?」
「ZAFT、ミネルバ隊のMSパイロット。同時に特務隊フェイス」

そう、その身分だけが俺の全てだった。未来無き俺の全ての今。

「ほうほう、じゃあなんでフェイトちゃんの部屋に?」
「全く解りません。自分はその……戦闘中の爆発に巻き込まれた事しか……」
「ふんふん、じゃあこのデバイスはどこ製? 正式名称と型番は?」
「それも全く覚えがありません。正式名称どころか使用法、何故持っているかも不明です」

リンディ氏が調書から目を上げて指差すのは、机の上に転がされたキーホルダーのような何か。
身体検査で俺のポケットから発見されソレは、全く身に覚えが無い。しかもなにやらこの不思議世界では重要な武器らしい。

「フムム〜じゃあ! フェイトちゃんとベッドの上でどんなことしたの!? 口では言えないような事していたら、お母さん許しませんですよ!?」
「何もしてません。なんですか? その期待と不安に満ちたような目は」

どうやらそこら辺が重要らしい。取調べとはコレで良いのだろうか?


211 :リリカル☆バレル第二話(2) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 20:42:24 ID:???
「とまあ、こんな感じかしらね?」
「はあ……コレだけのものを見せられれば、納得せざるえません」

状況の説明と平行してリンディが提示した資料の全てが、レイが異世界から渡り来たことや、彼の世界では考えられない魔法と言う現象が真実である事を物語っている。
フェイトから説明された時は『錯乱していた』レイだが、落ち着きさえ取り戻せば彼の理解力や適応能力は高い。

「うんうん、物わかりが早くてお姐さん嬉しいわ。レイ君の世界は時空管理局でも把握していない世界なの。
 だから今すぐって訳には行かないけど、いつか必ず帰れるから安心してね?」

緑茶にミルクやら砂糖やらを溶かしこんだ不気味な飲料を、美味しそうに飲んでいるリンディの言葉に、レイは整った顔を崩す事無く平然と酷な内容を進言した。

「自分は元の世界では死んだ身です。それが突然と生きて現れる訳には行かないでしょう?」
「あら? それは困ったわね……でもそういう辻褄合わせはウチの得意分野だから……」

一瞬困った顔はするものの決して崩れなかったリンディの笑顔が、続くレイの呟きによって崩れ落ちる。


「俺は……死ぬべきだった……」




212 :リリカル☆バレル第二話(3) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 20:43:39 ID:???
「ダメよ! そんな事を言っては!」

『ダン』とリンディの掌が机を撃ちつけて書類は大きく、湯飲みは小さく跳ねる。
彼女の顔には悲しみと怒りが渦巻き、平時の彼女を知るものが見れば驚愕に値するだろう変容。

「話を聴く限り貴方は軍人で、最も前線に出る機動兵器の操縦者だった。確かに戦場で散るのは軍人の宿命かもしれないわ。
 でも……自分を大事にしない。貴方は今生きているのよ? ご家族や友達も心配しているわ」
「……」
「提督、彼も疲れているでしょう。今は休ませてあげるべきでは?」

リンディの言葉に瞼を閉じ、重たい沈黙で答えたレイに、見かねたクロノが助け舟を出す。
外に控えていた保安部に宛がわれた個室に案内されながら、レイは思う。

リンディ氏の言葉はもっともだ。それが普通の人間を相手にしているならば……
自分に本当の親は居ない。戦友はいたが俺は彼らを利用した。心を弄んで、駒にした。
全ては大好きな育ての親の望みのために、自分のような不幸な存在が生まれない平和な新世界の為に。
それだけが望みだった。なのに……

「俺は……ギルを撃った……」

理由は解らない。まるで神に操れたような感覚だった。自分の体が自分の物ではなかった。
傲慢な最高傑作を狙っていたはずの銃口が……なんで……ギルを……
しかも共に死ぬならば救いは有る。だが自分は他の世界とやらで生きている。これではギルや艦長に申し開きができない。

「ゴメンなさい……ゴメンなさい……ゴメン……」

レイは通された個室で明かりをつけることもせず、ベッドにではなく壁を背にして崩れるように座り込む。
暖かいベッドでは、穏やかな安らぎでは眠る事が許されないと自分を戒めるように……



213 :リリカル☆バレル第二話(4) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 20:47:10 ID:???
「ふう……レイ・ザ・バレルか……なにやら訳有りな雰囲気ね」

執務室でソファーに腰を下ろしながら、リンディは纏めた資料を再び目を通す。
そこには彼の証言だけではなく、そこから推測可能な事柄が細かく示されていた。
それだけ見れば『死に場所を求める悲しい金髪美少年軍人』と言う事位しか解りはしない。
だが彼の闇はもっと深い。彼女のプロとしての勘がそう叫んでいた。
生きてきた過程や訓練などの後天的な要因では生まれない何かが有るのだろう。
それが憎しみなのか、悲しみなのか、憤りなのか、空しさなのか? 

「そんなものを内に抱えているのに、彼の表情はそれを全く感じさせない」

完璧に近いポーカーフェイス。全てを内封しても冷たさを失わない氷の彫像。
そんな言葉で言い表すのがレイと言う少年にはピッタリだろう。
いや、彼はとても少年とは思えない大人びた雰囲気を持っているが……

「話して欲しいし、何とかしてあげたいけど、個人のことだし」

フェイトを積極的に擁護し、破格の待遇を与えているリンディは、レイに対してもそういう処置をとるつもりではいる。
時空遭難者は数こそ少ないけれど、定期的に報告される現象であり、彼らに対する処置は艦長クラスがある程度の裁量権を与えられていた。
故に可能な限りのフォローはしてあげたいが、裁判をしているフェイトとは違い、その目標を捉え難い。
加えて彼女よりも重症なのは明らかだった。

「リンディ提督、例の不明デバイスの解析結果なんだが……」

不意に通信端末から聞こえてきたのは、技術部長の野太い声。わかりやすい職人気質である彼の声には、長い付き合いであるものだけが読み取れる苛立ちが感じられた。

「まさか解析しきれなかったのかしら、親方?」
「ご冗談を! 魔法形式はミッドチルダ式、たぶんインテリジェントデバイス。
ただ起動コードのロックが硬くてな。それと今まで聴いた事も無い兵装システムを搭載している」

送られて来たデータに目を通し、リンディは大きく頷いた。ソレは確かに聴いた事の無い兵装システムだ。
本部の開発部が見たら卒倒してしまうだろう画期的なもの。だが……

「けれどこれは制御可能なの? デバイスから子機を複数分離させて、その子機が空中を飛び回りながら魔法を遠隔発射するんでしょ?
 普通の人間では把握しきれなくて事故、もしくは唯の的だと思うけど……」
「自分は機械の事は解りますがね、人の事は知りませんよ。それこそ持ち主に聞いてください」
「持ち主ね……」

技術部長に言われて、持ち主をリンディは思い浮かべる。その持ち主はこのデバイスが自分のポケットから出てきた事を心底不思議がっていたが……

「でも……渡してみたら意外と……って事もあるし」

どこかのフェレットもどきが、小学生に高出力なデバイスをポイっと渡したら、その小学生が規格外魔導師だった実例もある。
リンディもその実例に倣ってみることにした。

「技術部長、そのデバイスをこちらに持ってきてくれる? それとモニタリングの準備を」


214 :リリカル☆バレル第二話(5) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 20:50:02 ID:???
「レイく〜ん。今良いかな? 開けて〜お姐さんと良い事をしましょう〜」
「提督……それではむしろ開ける気が失せるかと……」
「え〜!? お母さんって魅力無いのかな、クロノ〜!!」
「仲が良いですな〜貴方達親子は……」

床で蹲ったまま眠っていたレイは、インターフォンから流れてくるその会話に首を傾げた。

「何か御用ですか?」

当たり障りの無い言葉をセレクトし、ドアを開けたレイの顔は何時もの冷静なソレ。眠る前の悲しみや跡の後は欠片も無い。

「うん、ちょっとね。コレを持ってくれるかな?」

リンディが突き出した手に乗っているのは、レイがなぜか持っていた不明デバイス。
魔法が一般的な世界で使われる演算補助装置や予備魔力蓄積石などを備えた魔法運用を助ける補助装置。
それをなぜ魔法が認知されていない世界から来たレイが持っていたのか?

「起動コードにロックがされている。お前の世界に関連する言葉がパスワードかもしれない。
 だから思いついた言葉で良い、何か言ってみてくれるか?」
「……デスティニープラン……」
「魔力反応増加無し。違いますな」

それからレイが色々それらしい言葉を並べるが、反応無し。

「そうだ! デバイスも武器だから、そっちの世界の武器の名前! どうかしら?」
「了解」

レイは渡されたデバイスを睨みつけている。その形にはどこか見覚えがあったから。

「……アレだ」

不意に思い出した。それは最後に自分が乗っていた機体の姿と名前。となれば唱えるべき言葉は一つしかない。
むしろそれが何故今まで出てこなかったのかが疑問だ。

「レジェンド……『ZGMF−X666S LEGEND』……」

ソレは突然のことだった。

『コード確認・所有者認定』
「「「!?」」」

デバイスが無機質な声と愛色の光を放ち、技術部長の睨みつけていた魔力計の針が大きく跳ね上がる。
レイを含めて誰も呆然とする中、デバイスの声だけが響く。

『戦闘機動を開始しますか? Y/N』
「Y」


215 :リリカル☆バレル第二話(6) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 20:56:57 ID:???
藍色の光は強さを増し、デバイスはその形を変える。MSレジェンドのバックパックをそのまま先端に装着したような杖だ。
外側に生えた十個の突起物が太陽や神の後光を思わせるが、その色は落ち着いた藍色。杖の大部分を構成する棒は暗灰色。

溢れる光はレイをも包み、それが消えたときには彼の服が変わっていた。それは元の世界で毎日袖を通していた服。MSパイロットのエリートを示す真紅の軍服。だが袖口等から見苦しくない程度にフリルが覗いている。
さらに胸元にはキレイなリボンや勲章のようなものが輝き、何処となく可愛らしさを演出していた。

「これは?」
「バリアジャケット。ミッドチルダ式魔導師が纏う魔力を物質化した防護服だ」
「魔導師? 自分がですか?」
「まだ初心者も良いところだけどな?」

形を変えた覚えの無いキーホルダーと、異世界に来てまで袖を通す事に成るとは思わなかった、ちょっと愛らしくなってしまった軍服。
それらを興味深そうに、だが少しの感情も表に出さずレイは眺めていく。

「これならあの分離する兵装システムのデータも取れますかね?」
「そうね〜じゃあ、ちょっとトレーニングルームで『これでアナタも一人前の魔導師♪ 地獄を三週から五回半コース』を受けてもらえば……」
「アレは耐え切れば優秀な魔導師になりますけど、高確率で人生に挫けてしまうのでは?」

そんな彼らの話を聴きつつ、レイは冷静に判断した。

「自分は不味い所に来てしまったのでは?」と


216 :リリカル☆バレルの反省 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 21:00:25 ID:???
はい、と言うことで二話目です。
レイが面白くなくなったら、リンディさんが面白くなりました。
真面目にしつつ、面白くが私の基本スタンスです。ついでフェイトなんて名前も出てこない罠(汗
そしてレイを魔女っ子にして終了です。次こそ原作に重ねたいな〜

217 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 21:45:00 ID:???
乙。
なんかリンディさんはっちゃけてるな。
それにしてもすごいコース名……

218 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 21:50:57 ID:???
GJ

>理由は解らない。まるで神に操れたような感覚だった。自分の体が自分の物ではなかった。
やっぱり自分の意思じゃなかったんだw

219 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 21:51:24 ID:???
というか、まず服が……服が大変な事に……想像つかんぞ。
想像したら脳にダメージ行きそうで。

後、子機の射出による攻撃は
一般:自分だけ魔法陣複数展開して攻撃できる。
レイ:自分と子機がそれぞれ魔法陣複数展開して攻撃できる。
みたいな違いって解釈で良いのかな?

220 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 22:06:25 ID:???
217〜219、乙どうもです!(この言い方は正しいのか?
リンディさんはあの緑茶の飲み方を見た瞬間に、オモシロいキャラになりました。私の中で

私の中ではレイはギル命なので、自分の意思じゃ撃たないだろ!と言う妄想w

服はそのままじゃオモシロくないので、可愛らしくしてみた。あんまり退かない程度の王子様ファッションをご想像ください。
子機の射出による攻撃は大体そんな感じを予定です。めちゃくちゃドラグーンですけどね?


221 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 22:52:31 ID:???
>>219
とりあえず連ザのキラキラ絵と合わせて想像してみろ

……SAN値が著しく下がったぜ

222 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/08(月) 23:55:20 ID:???
SAN値は下がっちまったか、ソレは申し訳ない。
当初はスカートを穿かせる予定はキャンセルして良かった良かったw

223 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 23:59:26 ID:???
>>222
初心を貫き通せ!

224 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 00:20:07 ID:???
スカートと言うよりローブみたいな感じにすればよかったかも……などと無責任な事を言ってみる。

225 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 00:21:57 ID:???
>>神隠し氏
やばい!
wktkが止まらない!!
シンとキラの今後の関係が気になる


>>リリカルバレル氏
ギャグに混じってるシリアスにひかれるなぁ
ドラグーンもどきは魔力で作ったスフィアじゃなくて、デバイス自体が飛んでいくのが画期的?


226 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/09(火) 03:16:54 ID:???
自分でも違和感ありありだったので、>>172の部分の修正Ver.を投下してみます。


「僕も、なのはちゃんに聞きたい事があるんだけど……いいかな?」
 今まで、ラクスの隣で沈黙を守っていたキラが、なのはに問いかける。
「……先に言っておきますけど、私は天使なんかじゃなくて普通の人間ですよ?」
「あ、あれは少し混乱してて――」
 悪戯っぽく言うなのはに向かって、恥ずかしそうに弁解するキラ。だが、やがて彼の表情は真剣なものとなる。
 キラは答えを欲していた――二年前、キラ自身に投げかけられた呪いの言葉に対する答えを。
「なのはちゃんが元いた世界では、誰でも魔法が使えるわけじゃないんだよね?」
「ええと……私の世界もこの世界と同じで、一般的には魔法は存在しないものとされています。だから、私の世界に限っていえば、私みたいに魔法が使える人は稀ですね」
「……僕達の世界と同じっていうなら――君の世界にとって、君が持っている力は大きいなものだよね?」
「う〜ん……そうかもしれません。科学とかだと、この世界の方が発展しているみたいですし」
「だったら、きっとみんなが思うだろうね。『なのはちゃんのように魔法が使えたら』って」
「……そういえば、私の世界で家族や親友に魔法の事を打ち明けた時に言われました。『私達にも魔法って使えるの?』って。『魔力資質がないと魔法は使えない』って言ったら、少し残念そうでしたけど」
「その友達と今は?」
「?……今も大切な親友ですけど?」
「……そう思ってるのは、なのはちゃんだけかもしれないよ? なのはちゃんだけが魔法を使える事を妬んでいるかもしれない……誰だって『他人より優れていたい』って思うものだから……」
 なのはは、キラの質問は酷いものだと思ったが――キラの顔にありありと浮き出ている苦悩の様相を感じ取ると、黙って問いに答える事にした。
「私、信じていますから――友達の事を。友達の想いを。それに、私より友達の方が優れている事だって、たくさんありますよ。魔法が使えるからって、私が万能になれるわけじゃないですから」
「……じゃあ、なのはちゃんは『自分は魔法が使える特別な人間だ』とは思わないの?」
「人にはそれぞれができる事、得意な事があって――私の場合、たまたまそれが魔法なだけで……周りのみんなと何も変わらない、ただの人間だと思っていますけど?」


(そうだ。僕だって、どこもみんなと変わらない――ただの、一人の人間だ!)
 なのはの言葉と想いは、キラが悩み苦しみ続けてきた事に対する答えの形の一つだった。
 キラは、自分自身の心が少し軽くなった気がした。
 そのに生まれたの余裕が――たった今、目の前の少女にしたばかりの不躾な質問の数々に、罪悪感を覚えさせる。
「……ごめんね、変な事ばかり聞いちゃって」
「気にしないでください。何か悩んでたみたいですけど……少しはお役に立てました?」
「う、うん。ありがとう、なのはちゃん」
(うぅ……これじゃ、どっちが年上か分からないな)
 そう思うキラの顔は少し赤くなっていた。


 ――この後。
 オーブ軍が遅すぎる到着ののち、事後処理に当たる。
 また、屋敷が全壊してしまった孤児院の面々は、旧アスハ邸にて一夜を明かす事となるのだった。



227 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 04:28:31 ID:???
レイの物語は先がとても気になりますね。すごく楽しみです。
俺が書きたい物語はシンが主人公なんですけど、誰が敵として出てくると面白いですかね?種死からお願いします。すみません。ヘタレで。

228 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 06:24:49 ID:???
>>227
シン主人公なら誰とぶつけても面白いと思うよ。
キラとアスランは当然として、大穴でレイとか。
お互いに譲れない目的があって親友と戦うってのも良いかも。
種後半のキラとアスランみたいな馴れ合い無しで、自分の意思を貫き通して最後まで敵同士として戦うって感じで。

まぁ、SS読むだけの俺がそんな難しそうな話を挙げるのは分不相応だな……

229 :キャプテン☆ベラボー ◆bnYIYVCefY :2007/01/09(火) 16:07:20 ID:???
ようやっとクリスマスからお正月の地獄コンボが終了して、久方ぶりにお休みな私ですが、皆様はどうお過ごしでしょうか?
待っててくれている人がいるらしい最低SSブラボーアスカですが、次回の投下は来週になりそうです。

……追伸

どうしても違和感が拭えなかったので、資料としてASDVD一巻を購入してしまった私を誰か笑ってやってください。
きっと疲れがたまってるせいだよね、うん。


230 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 16:19:20 ID:???
>>229
残る5巻も購入汁


231 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 17:27:57 ID:???
>>229
お疲れブラザー。
誰も貴方を笑わないさ。


むしろ残りも買いなさい?

232 :猪突猛進:2007/01/09(火) 18:46:01 ID:v097lvPu
遅れましたが
神隠し氏、乙です。 (なぜかアクセス禁止をくらってました)
リンディさんの
>「関係ないなんて言わせないわ!!あなたの勝手な行動のせいで闇の書の手掛りを、
>情報を失うところだったのよ!あなた、軍の人間ならそれぐらい判断できるでしょう!!
シンの
>俺は命の駆け引きをしてる。非殺傷設定?
>戦闘にまだ十代に満たない子どもを使って、闇の書を奪えなかった。
>リンカーコアを抜かれただけだから…、失敗しても次があるこっちの方がよっぽど遊びじゃないか!!
どっちも痛い所ついてるな〜。
神隠し氏のリンディさんは妙に感情的ですな、
まぁ、周りの子が聞き分けの良い子だらけだったからな〜。
リンディさん自身もなのは達を戦力として使うのは心苦しいだろうし、
シンから見れば事情があるとはいえ非殺傷設定で戦ってるなのは達を
「お遊び」と解釈してしまうのも仕方ないような。


233 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/09(火) 19:52:37 ID:???
私の中ではリンディは、そういうイメージだったんですよ。ビンタはやりすぎたかもですね(笑)


234 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 20:21:38 ID:???
>>232
そういえば、保護観察とはいえ犯罪者が大手を振って普通に生活できている点で「遊び」だ。
贖罪も管理局の仕事の補助、かなり甘い。

235 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 21:32:08 ID:???
しかし、リンディが未亡人になったのは、闇の書事件が原因。
それを知っても、シンは『お遊び』と称するのだろうか?

236 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 21:45:37 ID:???
互いに互いの詳しい事情を知らんからなぁ
現状のシンはグレアムおじさん派に近い気がする

237 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/09(火) 21:46:23 ID:???
リンディの過去をシンが聞いて、第四話終了です。
感情的になったのはお遊びって言われたからだと思われます。
ただでさえ、嫌な事件なんでフラストレーションたまってたんだと思われます。

238 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 21:54:26 ID:v097lvPu
>リンディの過去をシンが聞いて、第四話終了です。
楽しみにしています。
双方が謝罪して万事解決を期待します。
シグナム達がキラのことをヴィータ達やはやてにどう話すかですね。
いくらヴィータでも「じゃあ、しゃ〜ね〜な」で済むとは思えませんし(多分)




239 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 22:27:10 ID:???
そもそもキラがいつまでも帰ってこないとなるとはやてが心配するだろうし
シグナムは言い訳を考えてるんだろうか

240 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 23:06:40 ID:Skn/VS/4
ヴィータとかシグナムを掴んで『なんでだよー』とか言うんじゃないですか
それに、シグナムやシャマルも罪悪感に苛まれるでしょうね
まさかこれで題名に反するかもしれないですけど、アスランが出てきたりして・・・

241 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 23:07:48 ID:???
リンディとシンは似たような過去を持っている感じはするね。これから理解しあれば良し

242 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 23:46:08 ID:???
つうか、キラは「君だけが苦しいわけじゃない!」とか開き直るんだったら、中途半端に謝るなって話だな
そりゃ、シンもキレるわ

243 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 23:57:58 ID:???
「君は戦争をしている時に、足元の蟻を踏まないように戦えるのか!?」
くらい、言い返してればねえ?w

244 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 00:06:36 ID:???
≫243
ゴメン、そんなキラって少しステキかも。シンどころか他の人にまでやられそうだけどねw

245 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 00:24:10 ID:???
この後闇の書にはやてが取り込まれたら、シンはステラのことを思い出すのか?
自分の意思でないのに戦っていると言うつながりで。
で、キラはシンからステラの事を聞いて自分の行動を省みたりして。

246 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 01:11:43 ID:???
その時は仕方なく共闘するのかな?
常にキラを倒すタイミングを伺ってたりして

247 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 11:52:39 ID:???
キラのことだから、管理局に恭順すると見せかけてはやて側に帰るに一票。

「ごめん、でも、自分の目で確かめなきゃいけないんだ!」

で、戻った後は管理局とはやて側の和解フラグを意図せずに潰しまくって、
神隠し版ラウ・ル・クルーゼに……なったら皮肉な話だと思わん?

248 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 13:50:13 ID:???
捕まってるから、はやてのところに戻れるかどうかが微妙だよな。
たぶん、デバイスも管理局が預かってるだろうし…。てか、もうそろそろあれだろ?はやての見舞いに行ったなのはとフェイトがヴォルケン御一行様にはちあわせして…闇の書完成だろ?

249 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 14:47:52 ID:???
前スレおちないね…

何となくCEの方に落ちた三人を考えてみた。
…このスレ的にはアレなのだろうが
キラとかAAと共闘しそうだと思ったのだが、この場合キラきっといらないよね?

250 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 15:24:13 ID:???
嫌わないでやってください
根は素直な子なんです

251 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 15:47:16 ID:???
フェイト→種(ヘリオポリスで拾われる)で今考えてる。
一人目とか二人目とか不穏な単語が脳内で飛び交ってるけど。

252 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 16:10:27 ID:???
三人目は強力な心の壁を単身で展開可能でw

253 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 17:08:41 ID:???
エヴァかw それは有りえないだろ。作品がちがうしw

254 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/10(水) 19:12:51 ID:???
え〜、すみません。
予告では第四話後編終了はもうすぐとかぬかしてましたが…、しかし、長引きそうです。第五話 夜天の魔導書に入るためには当分かかりそうです。
普段、4〜5つずつ(もう出来てます)投下してますが、『お年玉スペシャル(やってみたかった(笑))』にして、一気に後編を終わらせようと思ってます(余裕があれば五話突入)。
それとも出来た分だけ投下した方がいいですかね?

255 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 20:14:42 ID:???
>>254
続きは早く知りたいが、節目まで一気に読みたい気もする。
悩ましげな選択だなぁ。

256 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 20:31:01 ID:???
早く読みたい!と言うのが正直な所。
だけど読ませてもらっている身なのだから、作者様の御意思を尊重〜

257 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:06:46 ID:???
13話完成したので投下します。

機動戦士ガンダムし〜どD´s 第13話

「つ…」
金髪の男はゆっくりと目を開ける。
(ここは?)
確か自分は今アカツキに乗っていたはず。
周囲を見渡すとどこかの医務室のようだが、アークエンジェルとは違う。
「あ、目が覚めました?」
声が聞こえて声のほうを向くと、緑色の服を身にまとった女性がいて、優しく微笑えむ。
「私はここアースラの医療班で、シャマルといいます」
アースラ?聞きなれない名前に困惑するムゥ。
それに、まだ記憶があいまいで記憶を少しずつ思い出していく。
確か自分は戦闘に参加していて、アークエンジェルがミネルバに狙われてて、それを見て自分が飛び出して…
そしてその男、ムゥ・ら・フラガはすべてを思い出した。
「そうだ!戦闘は…!…つぅ…」
急に起き上きあがった瞬間、痛みが走りわき腹を押さえる。
「焦るのはわかりますけど安静にしてください。」
シャマルはムゥをベッドに寝かせる。
「あ、艦長。」
そこへ、先ほどの女性が艦長と呼ぶ人物と金髪と黒髪の少年が入ってきた。
「どうやら目を覚ましたようね。」
シンに頼んでコックピットを空けてもらったら、この人が意識を失っていたので医療班を呼んで治療に当たらせいた。
そのなか、ムゥは艦長ではなく後ろの少年を見て驚く。
(あの服はザフトの…)
彼らが着ている制服はザフト、それもトップガンの証でもある赤を着ている。
そして、黒い髪と赤い目をした少年には見覚えがあった。
(あいつは、あのときの坊主…)
自分がまだネオ・ロアノークと名乗っていた頃、ステラを返還した少年だった。
名前は確か、ステラがシンといっていたか…
この少年がいるということは…
(ここは…ミネルバか)
だが、さっきの人はここはアースラといっていた。
それに、その艦長が着ている服もザフトのものではない。
わけがわからない。
そんなムゥを見て、この船の艦長が言った。
「私はリンディ・ハラオウンと言います。ここはアースラという船で、私たちは時空管理局というものです」
リンディが言ったことにきょとんとするムゥ。
そんな組織など聞いたことがない。
「おいおい、冗談はよしてくれ。時空管理局?なんだよそりゃあ?」
まあ当たり前の言葉を言う。
しかし彼女は…



258 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:07:58 ID:???
「ですがこれは事実です。あなたと後ろにいる二人は時空を超えてこの世界へ飛ばされて私たちの世界にやってきました」
漫画やゲームのようなことをさらっと言ってのけるこの女性。
(すまん、なんか俺頭痛くなってきたわ)
ムゥは頭を抱える。
流石にいい年した大人が言うと破壊力も抜群だった。
「じゃあ何か?俺はゲームや漫画の主人公みたいに時空を飛んで別の世界ににきたってのか?」
そういうと、リンディとシャマルは首を縦に振った。
マジかよ…
ふと、リンディの後ろにいるザフトの制服を着た少年をみる。
彼らはどう思ってるのだろうか。
「参考までに聞きたいが、後ろのザフトのお二人はどうなんだ?」
あの二人はどう思っているのか、それをムゥは聞きたかった。
先に金髪の少年が言う。
「信じたくありませんが、どうやらそうらしいです」
レイも彼が気を失っている間、この人に詳しい話を聞いて、どうやら本当に異世界にきてしまったと認めるしかない。
それを聞いてため息をつくムゥ。
「で、あんたはどう思ってんの?」
次はこの黒髪の少年、シンの番である。
シンは少し悩んでこういった。
「俺はレイより一足先にここに来て、実際魔法も見てますから」
さらっと、そして何気にすごいこといいっている。ムゥは思った。
魔法なんてあるわけないだろう。そう思うのが普通である。
「だったら実際見たほうがはやそうね」
リンディがため息をつきながら言う。
(ため息をつきたいのはこっちだ)
「そういえば、あなたの名前をまだ着てなかったわね」
なぜか話を勝手に進まされた感じがしたが、とりあえず名前は言っておこう。そう思いムゥは答える。
「俺はムゥ・ラ・フラガだ」
ムゥが名前を言ったとたん、レイが驚いたような顔でこっちを見る。
「どうしたんだよ・・・・」
「いや・・・・何も・・・」
いかにも怪しいレイの反応を見てムゥは考える。
そのとき、
「シンー」
艦には不釣合いの、まだ幼い少女の声が聞こえる。


259 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:08:53 ID:???
「ん、はやてか?」
シンがそういい医務室に入ってきたのは、まだ小学生くらいの女の子。
こんな子供までいるのか、そんな感じでムゥははやてをみる。
「なんだよいったい?」
「シンにはまだリィンを見せてなかったけん紹介しようと思って」
しかも、シンはその少女と親しげに話をしている。
そういって少女が取り出したペンダントらしきものから光が発して、そこから小人のような少女が出てきた。
「な…」
ムゥ、そしてレイは驚きながらそれを見る。
「今度は小人かよ」
そのなか、シンは別の意味で驚いていた。
『マスター、この人たちは?』
しかも普通にしゃべっている。
「この人はシン。最近うちと暮らし始めた人や」
はやてがそういうとリィンフォースはシンを見る。
『私、リィンフォース』
そういい手を差し出した。
握手のつもりなのだろうか、とりあえず小指を差し出すシン。
その差し出された小指を笑顔で握るリィン。
それを尻目にリンディは言う。
「少しは信じてくれましたか?」
「え、ああ…」
正直あんな小人を見たら納得するしかない、といった感じだ。
「あなたの体調が回復したら今度のことを詳しく話しますから、今日はゆっくり休んでください」
リンディにいわれて、頷くことしか出来ないムゥ。
次にレイを見るリンディ
「あなたは…」
どうしようかといいかけたとき、
「この艦のあいている部屋があれば、そこでかまいません」
そういうレイに「それでいいの?」と聞くリンディ。
レイはもう一度頷き、シャマルに空いている部屋を案内させた。
シンはついていこうかと思ったが、レイに
「しばらく考えたいことがあるから一人にしてくれ」
といわれる。
レイがそういうのが珍しく、向こうの世界で何かあったのかと思った。
シンはどうしようかと思ったとき、はやてが話しかけてきた。
特等席なのか、リィンフォースがはやての右肩に座っている
「シン君。ちょっとこれからなのはちゃん家にいくことになったけん」
なんでだよ?と思ったが、大体察しがついた。
「なのはちゃんの家族に説明せなあかんけんわいら行くことになったってこと」
まあそうだろうとシンは思った。
「以前に魔法のことは話した見たいやけど、こういうことをしとるって言ってなかったみたいで」
おいおい、とシンはおもった。
一番大事は事じゃないか。何で話してなかったんだよと思いたくなる。
まあ、早くいったほうがよさそうなので、はやてと一緒になのはの家に向かうシン。
『レッツゴー!!』
それにしてもこのリィンフォース、ノリノリである。


260 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:11:19 ID:???
「まさかフラガの一族が生きていたとは」
レイはあてがわれた部屋で先ほどの男、ムゥを顔を思い出す。
レイは彼の父親を知っている、いや、憎んでいる。
自分勝手なことで自分やラウというクローンの失敗作を生み出した張本人。
おかげで自分も薬があっても身体はそう永くは持たない。
あいつはそのことを知っているのだろうか。いや、知っているはずがない。
だが、今はそんなことはどうでもいい。
それよりも、さっきからまとわりついている言葉。
(君は君だ!彼じゃない)
その言葉は、今までのレイ・ザ・バレルという存在を否定する言葉だった。
「俺は……」
彼は彼でもあり、クルーゼでもあり、アル・タ・フラガでもある。
それなのに彼は、おそらくラウからすべてを聞いた上で、自分は自分だ、ラウやアルとはちがうといった。
(自分は誰なんだ?)

「ん?この感じ…」
クルーゼはいきなり不可解な感覚に襲われた。
この感覚は何回か体験したことがあった。
幸い、マユは今ではだいぶ落ち着いて、隣の部屋を使わせていて今は自分ひとりであった。
「ふふふ、そうか…奴が生きていたのか」
クルーゼはこの感覚の理由はすぐに解り、身体を震わせる。
「まさか生きていたとは。つくづく血は争えんな」
奴が生きていた。予想外だったが自分も生きていたのだ。奴が無事でもおかしくはない。
それに、感覚はもう一つあった。
「まさか彼も着ているとは…」
面白いことになりそうだ。クルーゼは静かに笑った。
ちょうどいい、この世界でこの血の決着をつけよう。クルーゼは誓った。
「私がお前たちを感知したのだ。お前たちも私を感じて見せろ!ムゥ・ラ・フラガ!そしてレイ!」


261 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:12:20 ID:???
「なるほどねぇ」
戦いが終った後、ハラオウン家と八神家はなのはたちの事情を説明するためになのはの自宅で士郎たちと話をしていた。
以前に魔法を使って仕事をしてると聞いていたが、あんなことをしているなんて思っても見なかった。
さっきのように魔法による戦いがほとんどで、下手をすれば命を落とす危ない仕事である。
それを家族は身をもって知った。
しかも、それをまだ小学4年生のなのはがしているのだ。
なのははどんなことを言ってくるのだろうと思ったが、返ってきた答えは
「別にこのまま続けてもいい」というものであった。
意外な返答に驚く一同。
士郎たちは「本人がやりたいのだったら別にとめる必要はない」といった。
続けてもいいという言葉に喜ぶなのは。
ただし・・・と二つだけ条件をつけられた。
それは・・・
「その日に何があったかを絶対に言うこと。もう一つは困ったことがあれば相談すること」
なのはは何かあれば一人で考えてしまうことがある。
もう家族にも魔法のことは知っているのだから迷ったことがあれば迷わず相談しにこい、というものであった。
なのははその約束を守ると言って、この話は終ることになった。

「にしても、レイまでこっちにくるとは・・・」
シンはふと呟く。
まさか自分以外にもこの世界に来る人がいるとは思わなかった。
それが自分が知っている人間だったらなおさらのことだった。
「ねえシン君」
そこへ、なのはとフェイトが何かききたそうな顔でこっちを見てきた。
「そのレイってどんな人なの?」
なのはたちはレイの顔しか知らない。
だから、これからまた一緒にいることもあるだろうからどんな人か聞きに来たのだ。
「レイは、簡単に言えば…物静かな優等生かな」
部屋も同室でよくいるが、そう感じかなとシンは思った。
「あんまししゃべんないし無表情なところもあるけど、悪い奴じゃないよ」
それを聞いて「わかった、ありがとう」といって自分の部屋に戻るなのは。
簡単にレイのことを説明して、皆は各自の家に戻ることになった。
その帰り道、シンはあることが気になっていた。
(どっかであったことがあるんだよな・・・あのオーブのパイロット)
自分はあのパイロットを知っている気がする。
が、どうにも思い出せない。
「どうしたんだよ?」
ずっと考え込んでるシンにヴィータが気になって答える。
「ああ、あの金色のMSに乗ってる奴、どっかで知ってる気がするんだけどなかなか思い出せないんだ」
まあ、あんまり気にすることじゃないけど、と付け加える。
あんまり敵のことを考えても仕方がない。
それよりも今心配なのは…
「レイも来たってことは…今ミネルバにいるのはルナだけか…」
自分とレイがここにいるということは、今ミネルバにいるのはルナマリアだけということになる。


262 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:14:42 ID:???
「なあ、そのルナってだれ?」
さっきの独り言がはやてに聞こえていて、ルナについて聞いてきた。
まあ隠す必要もないので素直に言う。
「俺の同僚でルナって呼んでるけど本名はルナマリアって言うんだ。レイもこの世界に来たから多分ミネルバにあるパイロットはあいつ一人だと思う」
流石に補充パイロットはいるだろうが、ルナも気持ち的にまだ参ってるだろう。
思えば、レイと別れる前にミネルバはどうなっているかだけでも聞いておくべきだった。
「その人のこと、心配なん?」
当たり前だ、とシンは言った。
「仲間なんだから当たり前だろう。それに…」
あのことを言うか一瞬迷うシン。
いきなりシンの言葉がつまったことに困惑する一同。
「約束したんだ。『俺があいつを守る』って…」
その言葉を言った瞬間、皆が急に吹き出した。
「な、なんだよいきなり…」
いきなり笑われて戸惑うシン。
「だって…『俺がお前を守る』って…ドラマみたいで…」
ヴィータが言っている意味が分からないシン。
「まあ、告白としてはへんだけど、シン君らしいといえばシン君らしいわね」
告白という言葉を聞いて、シンの顔が赤くなる。
「ち・・違う!別に告白とかそんなんじゃ…」
何故守るといっただけで告白と勘違いするのだろうか。訳が分からない。
「え?ちゃうの?」
はやてを含む全員が意外と思った顔でシンを見る。
「決まってるだろ!ただ単純に守りたいだけだ!!」
シャマルが特に残念そうな顔で見る。
普段真昼間からドラマを見ているせいだろうか。それとも女という生き物自体がこういう類の話が好きなのだろうか。
「でも、本当は照れ隠しなんでしょ?」
一瞬本気でシャマルの顔をぶん殴ろうかと思ったシン。
いつまでたっても話が終りそうにないので、シグナムが話を切り上げようとする。
「シャマル。あんまり通路でそんな話をするのは…」
まだ夕暮れで、下手をすれば声が聞こえているかもしれない。
「あ、ごめんなさい」
本人もやっと理解したのか、素直に謝る。
「ほなはよ家にかえろ」
そういって家に帰る八神家の一同。


263 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/10(水) 22:15:44 ID:???
第13話投下完了。
昨日から学校が始まったから更新は遅くなるかも。
できる限り早くするよう努力はするつもりでいるんで。

264 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 22:51:17 ID:???
GJ!
フェイトの事をレイやフラガが知るのが楽しみっす。
ちゅーか健康診断でレイのテロメアの件とかすでにアースラスタッフは気付いていてイイと思うんだが、
そもそもそろそろレイも薬切れていておかしくないし。
次回以降その辺のフォローかなんか入るとうれしいです。
しかしラウ、お前レイの事だけは大切に思っていたのと違うんか?

265 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 23:02:58 ID:???
GJです。
シンとリィンフォースの対面、八神家の会話でなんか和んだ。
つかメサイア戦でレイ来たってことは、CE世界でシンがMIA認定されてるのは確実だよね?
レイからそれ聞いてシンはどう思うんだろ、可能性の一つとして予想はしてたけど

266 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 00:24:34 ID:???
GJ&乙
レイとムウのからみとか、シンとはやて家のからみとか面白いんだけど…
自分的にはやっぱりはやて弁に違和感が。あとリイン2も。もっと早めに出てきた方が良かった気がします。
そろそろ脳内補完もきつくなってきたんで…


267 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 00:26:59 ID:???
ガンダムし〜どD´s氏、乙!

話は面白いんだけど、はやての台詞の違和感で台無しに……。
『わいら』とかは、いくらなんでもヒドイ。
『〜けん』も言わないかな。
あと、勘違いされやすいけど、はやての一人称は『私』
ヴォルケンズを『うちの子たち』って言ったりするから、ややこしいけど。

>「なのはちゃんの家族に説明せなあかんけんわいら行くことになったってこと」
→「なのはちゃんの家族に説明せなあかんから私らが行くことになったってこと」
こうした方がはやて弁には近いかも。

話自体は面白くてwktkして待ってますので、頑張って下さい。

268 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:14:58 ID:???
 旧アスハ邸。住人がいなくなって久しいこの屋敷には、生活の匂いともいうべきものが残っていなかった。
 しかし──定期的に使用人が出入りしているのだろう──各部屋の手入れは行き届いており、先の襲撃事件によって宿無しとなってしまった者達を受け入れるには十分だった。
 この屋敷での当面の生活保障。及び、緊急事態に対する為の、屋敷周辺の監視・警護。それらは『アスハ代表の命』によるものだそうだ。
 二階では、マルキオとカリダが子供たちを寝かしつけている。
 一階の広間ではキラとラクス、バルトフェルドにマリュー。そして、なのはとマユがいた。
 今後の行動方針を話し合う為である。マユまでもが混じっているのは、単純に友達であるなのはの、これからの事が気に掛かるのと――新たな家族となってくれたラクス達が、なぜ狙われたのか知りたかったからである。


 バルトフェルドは窓から外の様子を探る。黒服姿の男達が十数人見えた。彼らは『周辺警護』を名目に、二十人余りで屋敷を囲んでいるのだが──。
「やれやれ……あれでは『警護』というより『監視』だな」
 バルトフェルドは嘆息する。
 危険からの保護を理由に、外出も禁止されている為、身動きがとれない。
 屋敷内部に隠しカメラや盗聴器の類は仕掛けられていなかったが、設置されている電話には回線からの盗聴の可能性が残されているので、おおっぴらに外部の者と連絡を取る事もできなかった。
「襲ってきたのは連合かプラントのザラ派かと思っていたけど、これではオーブも分かったものじゃないわね」
「まあ、実行犯ではないだろうが、ブルーコスモスに僕達を売るぐらいの事はやるかもしれんなぁ。現在のオーブにとって、僕達は邪魔者だろうからね」
 マリューのうんざりとした口調に、バルトフェルドが続ける。
 その内容にマユが声を荒げる。
「ちょ、ちょっと待ってください! なんで、みなさんが狙われたりするんですか!?」
 連合やプラント――ましてや、現在住んでいるオーブからにまで狙われる可能性を自認しているバルトフェルド達に、マユが疑問を持つのは当然であった。
「……そうね。なのはちゃんにはもちろん、マユちゃんにも私達の事を詳しく説明しなくちゃいけないわね。こんな事に巻き込んでしまって……本当にごめんなさい」
「それは、もう仕方ないです。ただ、本当の事を教えてほしいんです!――なのはちゃんの事で嘘をついちゃったわたしが言える事じゃないかもしれないですけど‥‥」
 申し訳なさそうにするマリューにマユは訴えるが、同時に気まずくもなる。マユの言葉に、なのはも後ろぐらくなった。
「それこそ、理由が理由だけに明かせんはずだよな。変だとは思ったんだ。普通の子供なら、眠っていたところをいきなり銃弾に晒されたら恐怖に足が竦む。泣き出す。だが、君達二人はあまりにも気丈過ぎて違和感すらあったからな」
「それも、今となっては納得だわ。魔導師としての力を持ったなのはちゃんと、その事を知っていたマユちゃん。余裕があって当然よね」
 バルトフェルドがマユ達に助け舟をだし、マリューもそれに続いた。


269 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:17:47 ID:???
「それで、僕達の事なんだが……二人とも、二年前の大戦の大方のあらましは知っているよな?」
「はい」
 頷くなのはとマユに、バルトフェルドは説明を続ける。
 救国の歌姫、ラクス・クライン。ヤキンのフリーダム、謎とされているそのパイロット、キラ・ヤマト。不沈艦アークエンジェルの艦長、マリュー・ラミアス。砂漠の虎、アンドリュー・バルトフェルド。
 三隻同盟と称され、英雄視される自分達――各々が所属していた国や組織にとっての裏切り者、強奪犯である自分達。
「――まあ、そんなわけで、あちこちから狙われる理由なんざ山の様にあるのさ。僕達にはね」
 やや自嘲めいた仕草とともに、バルトフェルドが説明を終える。
「お話は分かりましたけど――」
 聞かされた話の中で、なのはには理解できない点があった。彼らにも自覚はあるみたいなのだが、疑問符をあげずにはいられなかった。
「どうして、そんな事を? それじゃ、まるで『戦争を止めて平和をもたらす為になら、何をしても良い』って事になりませんか?」
「……これはまた手厳しいねぇ」
「……わたくし達もまた、戦乱の狂気の中で陶酔していたのでしょう。『二分される世界の中で、自分達こそが希望の光なのだ』と」
 苦笑するバルトフェルド。淡々とかつての自分達を評するラクス。
「だから……僕達は、今度こそ間違えちゃいけないんだ」
 思いつめた表情でキラが言葉を漏らす。



270 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:19:01 ID:???
「それで――ラクスさん達は、これからどうされるんですか?」
 なのはの問いに、ラクス達は無言で俯いて考え込んでしまう。
 何を目的に動けば良いのか?――彼女達には、まだまだ分からない事が多過ぎた。
 やがて、ラクスが顔を上げる。彼女は自分の分かる範囲で、できる事からする事に決めた。
「カガリさんに協力しようと思います。今ならまだ、ぎりぎり間に合うはずですから」
 それは、慰霊碑から帰って来た後でキラと話し合い、既に決めていた事でもあった。
「あの……その『カガリ』さんっていう方は?」
 なのはは、突然出てきた知らない人物の名前に首を傾げる。
 その疑問に答えるバルトフェルド。
「カガリ・ユラ・アスハ。この国の国家元首だな」
「え!? でも、この国とみなさんは、その……」
 敵対関係に近かったのではないのか?――なのはは、わけが分からなくなってくる。
「カガリは一国を背負って立つには、まだ若すぎてな。実際は周りにいる古狸どもの御輿状態なのさ」
「今回の私達に対する処置もカガリさんの名前で行われているようだけど、彼女自身は今回の事を知らされてすらいないと思うわ」
 バルトフェルドとマリューは言う。
 知っているのなら、真っ先に駆けつけ、自分達の安否を心配してくれるだろう――たとえ、混迷する情勢の中で岐路に直面している国の代表であっても。
 良くも悪くも――それが、彼女達の知っているカガリ・ユラ・アスハという人物だと。
「それに、キラとカガリさんは姉弟ですから」
「そうなんですか……って、えぇっ!?」
 ラクスからさらっと発せられた事実に、なのはとマユは驚いてキラの方を見る。
「もしかして、キラ君って……」
「凄く偉い人なんですか?」
「いや。僕は、そんなんじゃないよ。カガリはウズミ様――前代表の養子だけどね」
 自分は地位とは無縁の立場なのだと、キラは苦笑した。
 会話が一度途切れたところで、ラクスが話を戻す。
「今、カガリさんは置かれている状況に流されているだけですが――少しでも、カガリさんが納得できる道を歩む為の力になりたいと、わたくしは思っています」
「だけど、協力するといっても……ラクスさんには何か考えがあるのかしら?」
 ラクスの言いたい事は分かるが、その為に何をどうすればいいのか分からないマリューは、ラクスに案を求める。
「わたくしは――」
 ラクスは語る。これから、ラクス自身がどう動こうとしているのかを。カガリに協力し、何を成そうとしているのかを。その内容はオーブの現状を考えるに、かなり強引な方向転換を意味するものだった。
「――もっとも、わたくしの考えを受け入れてくださるかどうかは、カガリさん次第ですが」
 ラクスの提案は、あくまでカガリにもう一つの選択肢を与えるものであり、それを選ぶかどうかの判断は国家元首たるカガリ自身に任せるべきだと、ラクスは付け加える。


271 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:20:33 ID:???
「なるほどな。……だったら、僕はラクスの裏方にでも回ろうかね。汚れ役とて必要だろうしな」
「バルトフェルド隊長……」
 複雑そうな表情をするラクスに、バルトフェルドは首を横に振る。
「君は好まないかもしれんがね。何事も綺麗事ばかりでは進まんよ」
「いえ、それは分かっておりますわ。ただ……貴方はそれでよろしいのですか?」
「僕が望んでやる事だ。君が気に留める事じゃない」
「……分かりました。お手間をおかけしますが、よろしくお願いします」
 ラクスはバルトフェルドに向かって、すまなさそうに頭を下げた。


 ラクスとバルトフェルドには、進むべき道が見えている。
 では――自分は? 何がしたい? 何ができる?
 カガリやラクスの様な社会的地位や影響力は無い。
 バルトフェルドの様に社会の裏で立ち回る術も無い。
 自分にできる事――それは。
「僕はオーブ軍に志願しようと思います」
「キラ!?」
 ラクスが驚きの声を上げる。
「また、成り行きで銃を取ってしまった僕だけど、『大切な人達を守りたい』って思ったのは本当だから。ラクスやカガリを……オーブを守りたい。守ってもいい場所にいたいんだ」
 キラは静かに──だが、力強くそう言った。


「私は、今まで通りモルゲンレーテ勤めを続けるわ。いざという時、オーブがちゃんと戦えるように。そういった戦い方だってあると思うから」
 マリューも自分が選ぶ道を確認する。


「なのはさん」
「は、はい。なんでしょうか?」
 急にラクスに話を振られて、慌てて返事をする。
「なのはさんの事をカガリさんにもお話しておきたいのですが、よろしいでしょうか?」
「……それは必要な事なんですよね?」
「はい。なのはさんがこの世界で行動されるのでしたら、身分の保障があった方が動きやすくなると思います。それに、カガリさんでしたら、その他の事にも便宜をはかって下さいますわ」
「分かりました。お願いします」
 魔法関連の事をこの世界の人間にあまり知られたくはないが、ラクスの言い分はもっともだと思い、彼女の判断に従う事にした。


272 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:21:58 ID:???
「さて。となると、まずはカガリに会って話をせん事には始まらんわけだが──」
「簡単には会わせてもらえないでしょうね」
 バルトフェルドやマリューが言う通り、この屋敷から出てカガリに直接会う事は難しい。かといって、強行突破という選択も、カガリの立場を考えると不味いだろう。
「あの……私が連れて行きましょうか?」
「空を飛んでかね? それこそ目立ち過ぎるだろ?」
 なのはの提案をバルトフェルドは拒否するが――。
「いえ、そうじゃなくて、転移魔法を使うんです」
「……そんな事までできるのか?」
「はい。あまり得意な魔法ではないので、連れて行けるのは二人ぐらいまでですけど」
「……つくづく何でもありだな」
 バルトフェルドは、なのはの魔法少女ぶりに驚嘆する。
「それにしても、カガリさんの居場所が分からない事にはね」
 マリューが嘆息する。
「それはダコスタ君らに任せよう。カガリの居場所を調べるくらいなら、大した邪魔も入らんだろう。誰も考えもしないだろうからな。『魔法で移動して人に会いに行く』なんて事は」
 そう言ってから、バルトフェルドは外部と連絡を取り始めた。
「では、カガリさんの居場所が分かるまでの間、少しお休みしましょう」
「そうね。こんな事になって、みんな疲れているでしょうし」
 ラクスの意見にマリューが賛同する事で、この場での話し合いはお開きとなった。

=========================


273 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:26:14 ID:???
「マユちゃん、ちょっといいかな?」
「はい、なんですか?」
 マユはなのはと寝室に入ろうとしていたが、キラに呼び止められて振り返る。
「さっきの話で、僕がMSのパイロットだった事は分かったよね?」
「はい」
「……二年前、連合がオーブに攻め込んできた時、僕も戦闘に参加していた……君や君の家族を撃ったのは僕だったかもしれない」
「!!」
「ちょ……ちょっと、キラ君!?」
 キラの言葉にマユは身体を強張らせ、なのはも狼狽える。
「実際に誰が撃ったかなんて関係ない。あの時、戦闘をしていた者として――僕は君に謝らなくちゃいけない。……ごめんなさい」
 キラはマユに深々と頭を下げた。
 そのまま――しばらくの間、その場を沈黙が支配する。
 やがて――どれくらいの時間が経ったのだろうか?――マユが口を開く。
「キラさんは、わたし達を撃つ為に戦ってたんですか?」
「それは――っ!!」
 もちろん違う。だが――何も知らず、考えず。ただ、自分が掲げた正義の為に戦った。キラはそんな自分を許せないでいた。
「それに……もしも、わたし達を撃ったのがキラさんだったとして――わたしは、キラさんを憎んで責め続ければいいんですか?」
 キラには何も言う事ができない。マユは続ける。
「そんな事をしても、わたしの家族は戻ってきません」
 マユはキラの手を取る。キラは顔を上げ、二人の視線が交錯する。
「だから……こんな事を言うのは、もうやめましょうよ?」
 キラの頬を涙が伝う。キラは自分でも知らないうちに泣いていた。
「……だったら、僕は誓う。今度は必ず守ってみせる。オーブを。そこに住む人達を」
「はい。ちゃんと守ってくださいね?」
 キラの決意の言葉に、マユは笑顔でそう返した。
「さ、キラ君も疲れてるんだから、ちゃんと寝なきゃ駄目ですよ?」
 なのはがキラに休むように促す。
「うん、ありがとう。二人とも、おやすみ」
「おやすみなさ〜い」
「おやすみなさい」
 こうして、三人はしばしの眠りに就いた。



274 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/11(木) 06:29:31 ID:???
投下終了です。

話が動きだすまで、もうしばらくかかりそう。
意外に長引いて、自分でもびっくり。

275 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 09:07:55 ID:???
>>259疾風ちゃんの関西弁がおかしい
あかんけんわいら→あかんからうちら
の方がしっくりくる。

276 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 09:26:08 ID:???
ってもう>>267さんが書いてたね。

277 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 10:11:46 ID:???
GJ

……原作のラクスたちもこのくらいまともだったら良かったのにね。
ただ、この調子だと議長とかセイランとかがラスボスになりそうなのがちとアレですが……。


278 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 10:26:05 ID:???
どっかのSSスレ(マユスレだったかな?)でもムラサメで戦うキラが居たな
ストライクに準じた専用カラーだったけど

279 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 12:02:34 ID:???
gj!

280 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 13:04:08 ID:???
>>277
>議長とかセイランとかがラスボス
まあ、ロゴスやオリキャラをラスボスにするよかましじゃね?

281 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 13:20:26 ID:???
>>278
マユスレだな。あの作者さんも最近来なくて寂しいなぁ。
ここはホント恵まれてるよ

282 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 17:17:17 ID:???
なのは達にとって都合の良い種キャラの改悪っぷりに反吐が出そうだな

283 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 17:26:38 ID:???
ストライカーズのポスターみたけど、銃型デバイス出るっぽいな。
神隠し氏は予期していたのか?(笑)
まぁ、他にも銃型デバイスにチャレンジした作者さんがいるみたいだから、凄くもなんともないか?

284 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 18:09:18 ID:???
>>282
おいおい、本編が底辺なんだからどう改変しようと
改悪にはならんだろw

285 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 18:40:08 ID:???
これ以上は悪くならないからね。作者様達は気にせず突っ走ってくれ!
っていうか別に酷くなっとらんし? 感想は人それぞれだけどな


286 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 18:52:09 ID:???
むしろ原作の方が改悪な気がしてきたわ…。


287 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 19:36:24 ID:???
銃型デバイスは妄想の華だったからなぁ……。

>>277
マユスレの初代(完結済み)ではジブ(というかPP&ブルコス)がラスボスやってたし、
Wスレでもジブがラスボスになりそうだぞ。
原作での顔芸人がアレ過ぎるだけでアイツだってラスボスになれる要素は有る……よな?

288 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 21:26:21 ID:???
ちょこちょこSSについて聞いていた者です。
投稿したいと思っているのですが、正直神隠しさんと被ります。主に作中の時間と種からの登場人物が。
SSスレのルールみたいなものが初心者の私には分からないのですが、少なくともスレ住人の皆様の気分が悪くなるようなことはしてはいけないということは分かります。
ですのでどなたかGOサインかNGサインをだしてはいただけないでしょうか?
いちいち面倒だとは思いますがスレの雰囲気が悪くなることは避けたいので。お願いします。

289 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 21:41:11 ID:???
だが断る

290 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 21:48:37 ID:???
別にいいんでないの?

291 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 21:58:31 ID:???
ストーリーが被らなければいいと思うよ。

292 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 22:06:29 ID:???
いや、ここでそう書き込んだらNGという奴はいないと思う。
それに神隠し氏と似ているというのは自分だけが思っていることかもしれないしね。
というわけでGO!!

293 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 22:41:06 ID:???
まずは書く。そして書きとおす……と言う方向で行こうよ!となんちゃって作家は語るw

294 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 22:48:05 ID:???
扱う素材が被るのは仕方ないでしょ?
「なのは×種」って枠の中で書くのだから。

だが、ストーリーまで被るのなら止めておいた方がいい。


295 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 22:50:32 ID:???
種も出るけど種以外の仮面ライダーとかメビウスの世界から転移してきた人が出るSSも読んでみたいな。
特撮板でやれればいいんだけど
特撮板だとこういうスレ建てると叩かれるんだよね…

296 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 22:55:20 ID:???
まずは投下だ!

297 :ライオトルーパー ◆ZbYYEnDztE :2007/01/11(木) 23:31:28 ID:???
>>296そうですか…。
じゃあ二日くらい経ったら投下させて頂くかも知れません。
このスレの他の秀逸な作品群の足元にも及ばないかも知れませんが…

298 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 23:45:10 ID:???
って、ちょっと待て。その加速した主人公に一山いくらで蹴り殺されそうなHNは一体なんだw

299 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 23:53:07 ID:???
投下して大反感を買うような事が無いように祈る。
よっぽで酷くなければ、それこそストーリーまで一緒とかでなければ、このスレ人は温厚だから大丈夫だ……よね?w

300 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/12(金) 00:16:32 ID:???
どうも〜テストが目前に迫っているのでアップアップな今日この頃。
今回は読者様・作者様に質問です。ズバリ!

『デバイスが喋るのは英語とかじゃないと違和感アリかな?』と言うこと。

うちのリリカルなレイのデバイスもインテリジェントデバイスを予定。
無口なレイの代わりにボケや突っ込みをさせたいのですが、ソレをいちいち英語に直すのも面倒なので!
もちろん戦闘シーンでは必死に英語にして、カッコよさを演出したいとは思うけどね?

長文・乱文ゴメンなさい……

301 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 00:23:40 ID:???
>>300

つリーンフォースIIみたいな日本語を話せる妖精さん的分体を使う

とかどうでしょ?

戦闘時は分体が本体と融合してなきゃ魔法がうまく使えないみたいなカンジにすれば、
戦闘時のみ英語で・・・
なんてのも可能だし
ついでにいえば、本文と訳を並べて表記すると、どうもかさばる気がしてね。
だからといって日本語だけでも、だったら戦闘時も使えよみたいな気がしてくる。

302 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 00:24:48 ID:???
>>300
インテリジェントデバイスやアームドデバイスは日本語だと違和感あるな
ストレージデバイスなら日本語でもいいや
確かS2Uは日本語話してなかったっけ?

303 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 00:33:51 ID:???
S2Uは中の人がママンだから
思いっきり日本語発音の魔法だったな

304 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 00:43:33 ID:???
突然ですが十分後くらいに投下予定。初SSなので至らぬところもありますが悪いところはバンバン言ってください。それを糧に
上達していきたいと思っていますので。あ、下手すぎて上達なんて無理だな系は勘弁してください。
では、「黒い波動」始まります。

305 :黒い波動:2007/01/12(金) 00:55:01 ID:???
 暗い場所に、ただ一人。ここは憎悪と後悔に染まっていた。
(討てなかった……。討つと誓ったのに)
 それは誰へでもない自分への誓い。仲間を、彼女を、家族を殺した蒼い翼。あいつを討つために俺は力を手に入れた。仲間も協力してくれた。作戦は完璧だった。絶好の機会が訪れていた。
 それなのに。
 迂闊だった。ミネルバからの自分たちの危機を知らせる通信。それに気をとられた一瞬の隙をつかれ、無様にあいつに撃墜されたのだ。こちらも何とかビームサーベルであいつの翼を切り裂いたが、コクピットまでは刃は届いていなかっただろう。
 一瞬のうちに頭部、右腕、右翼を持っていかれ、墜ちた先は凍える海。深く、深く、俺の機体は沈んでいった。
 ミネルバがどうなったかは分からない。おそらく窮地にたたされているだろうが、今の俺には守ってやれない。その力がない。
(くそぉ、せめて、せめてあいつだけでも!!)
(……かね?)
(あいつだけでも!!)
(……くいかね?)
(……?声?)
(そんなに憎いかね?彼が)
(そんなのっ!憎いに決まっているだろう!)
(くく、そうか。それならば……君にチャンスをやろう。人類の業を討ち、大切な者を取り戻すチャンスを)
(な、何を言っているんだ?そもそも、お前は誰なんだよ!?)
(くく、そんなことを気にする必要がどこにある?チャンスはいつも一瞬だ。君もそれを、先ほど嫌と言うほど思い知ったのではないのかね?)
(それは……)
(さあ、選べ!このままここで何もできずに逝くか。それともその手に希望を掴むか!君の意思で!選びたまえ!!)
(俺は……)
 迷いがあった。海上では仲間が危機にたたされているかもしれない。
そうだ。冷静になれ。この機体の通信装置はもう使えないはずだ。それなのに、この声はどこから聞こえているのか?少なくとも幻聴ではないことは確かだ。この声には意思がある。そう、俺と同じ、あいつを憎む意思が。
(なんだ……。簡単じゃないか。こいつも、あいつを憎んでいるんだ)
 その瞬間、何かが変わった。
思い出せよ、俺。
 家族を殺し、安息を奪ったのは誰だ?
 仲間を殺し、戦友を奪ったのは誰だ?
 彼女を、ステラを殺して!彼女の笑顔を奪ったのは誰だ!?
(そうだ!俺は!あいつを!殺したい!!)
(くく、よく言った。君ならそう言ってくれるものだと信じていたよ。さあ、来たまえ。彼も来る。君に殺されるために。君はその力で、全てを取り戻すのだ)
 その瞬間。
 いままで暗闇に包まれていたコクピットは、目を開けて入られないほどの光に包まれた。
(ようこそ、新しい世界へ)
 今思えば、そもそもの過ちはここから始まったのかもしれない。
敵への想いではなく、仲間への想いが強ければ……
だが、憎しみに燃える俺の心は、そんなことに気付けるはずもなく、この世界に別れを告げたのだった。


306 :黒い波動:2007/01/12(金) 00:55:49 ID:???
 アースラに到着すると、さっそく次の裁判の準備が始まった。
 中盤にさしかかった裁判は、館長であるリンディ提督や彼女の息子のクロノ執務官、たくさんの人たちの協力のおかげでかなりいい線まで持ってこられた、とエイミィさんが言っていた。だが油断も禁物だと。
 そのため、今日もまた事件の資料作りをしようと思っていたのだけど。
「フェイトさん、頑張りすぎるのも良いけど、裁判があった日ぐらい休まないと体を壊すわよ。今日はもう休みなさい」
「無理をしすぎて倒れられるほうが迷惑だからね。今日はもう休むといい。」
 そんな二人の好意に押されて、私はあてがわれた自分の部屋へと向かっている。
「フェイト。今日は疲れたろ?」
「ううん。皆が私のために頑張ってくれてるから。こんなことぐらいで疲れたなんて言えないよ」
 横を歩くのは使い魔でもあり、心許せる友でもあるアルフ。
 私はアルフにも迷惑をかけっぱなしだ。でもアルフは嫌な声一つださずに、私についてきてくれる。
 そしてもう一人。
「ねえ、フェイト。なのはにいつものやつを送ったらどうだい?」
 私の最高の親友、なのは。
 私を救ってくれた恩人であり、今も私のことを心配してくれている。
「うん、そうだね。今日の報告も送りたいし」
「じゃあ、善は急げってね。早速準備しよう」
 アルフが元気良く駆けていく。そんな姿を微笑ましく思いながら、私は自室を目指した。


「エイミィさん、お疲れ様。何か変化はあったかしら?」
「あ、艦長。おかえりなさい。その、たいしたことではないとは思うんですけど」
 そう、これは些細な違いだ。普通の人間なら見逃すほどの小さな違い。
「ここを見てください。艦長たちがアースラに着いたときの数値なんですけど……この部分、微妙にいつもと違うんです」
「本当ね。でも、次元転送自体は何の問題もなかったわ」
「そうなんですよね。多分、外部からの干渉……とも言えないぐらい小さな値なんですが」
「ちょっとした偶然ってことは?」
「私もそう思うんですけど、何か引っかかるような、そんな感じがしたので」
「エイミィさんがそう言うなら、気に留めておく価値はあるわね」
 そして、この件に続くようにいくつかの業務報告をした後、私たちの話はいつの間にかフェイトちゃんの裁判の話へと移っていった。


307 :黒い波動:2007/01/12(金) 00:57:02 ID:???
「フェイトー、ほら早く早く」
 アルフが部屋の前で私を待っている。
(もう、あんなに楽しそうに)
 数ヶ月前はあんな笑顔、見ることはできなかった。浮かべるのは、いつも私の身を案じている顔だけ。私たちが変わることになる一つの出来事。
(……母さん)
 やっぱりまだ拭いきれない。今でも夢に出てくるあの人。忘れることなんてできっこない。私の最愛の人。私は……。
「フェーイト。ほら、さっそく撮ろうよ」
「え?あ、うん。そうだね」
 いけない、またあのことに沈みそうになる。
 アルフの方を見ると、楽しげにビデオカメラの設置をしている。きっと気付いている。なのに知らないふりをしてくれている。それも私を思いやってくれているから。
(ありがとう、アルフ)
 私もアルフに応えないといけない。
「ほら、フェイト。ここ、ここ」
 アルフの指示に従って、ビデオカメラの前に立つ。何回やってもこの場所は緊張する。なのはに見られるんだから、格好悪いところは見せられない。ちゃんとしなきゃ。
「いくよー」
 そう言ってアルフがビデオカメラのボタンを押そうとした瞬間。
「!?何?」
「フェイト!」
 突然、私の部屋に次元転送の扉が開く。
「アースラの内部に!?どうやって?」
「考えるのは後だよ。バルディッシュ!」
 私の呼び声に応え、バルディッシュが起動する。
 私はいつでも牽制の魔法が撃てるように、アルフは捕縛魔法を放てるように二人で身構える。この突然の侵入者にリンディ提督たちも気付いているはずだ。すぐに誰かを送ってくれるだろう。私たちはそれまでの繋ぎだ。
「来る!」
 転移の光が消えると共に、侵入者の姿が、姿が……
「な、は、は、はだ」
「フェ、フェイト!あ、あん、あんなもの、見ちゃだめだー!」
 アルフが慌てた様子で、私の目を塞ぐ。
 私の部屋に、突如として転移してきた彼。そう、彼は何も服を着ていなかった。いわゆる、その、は、はだ…裸というやつで、男の子だったから、その……
「フェイトに!変なものを!」
 アルフが私の目を塞ぎながら、魔力を集中させていく。
(アルフ?それはちょっと……)
 牽制にしては明らかに過剰な魔力を
「見せるなあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 正体不明の少年に思いっきりぶつけたのだった。


308 :黒い波動:2007/01/12(金) 00:59:42 ID:???
とりあえずここまで。次回はプロローグ後半。これから一気に物語りは進み闇の書事件に突入していきます。
そして、sage忘れました。ごめんなさい。

309 :ハイパーゼクター:2007/01/12(金) 01:00:25 ID:VDl9zRSb
>>295 こんなかんじ?

「あれは、ワームとの命を賭けた一対一の勝負。!俺は最後の力を振り絞って出したライダーキックにすべてを賭けた。!!」
「スゲーそれで、それでどーなったんだ。!!!」 

少し離れた所でそれをなのは達が眺めている。

「またやってるねあの話、私もう何十回も聞いたよ。」

「うち初めてやから分からんけどそーなん。?」

「私達は、もう20回以上聴いてるから。」

「私は、もう50回以上聴いてるわ。」

「リンディさん。」

チラリと横目でそれを確認するなのは達、当人はヴィータを相手にまだ熱弁を振るっている。

「「「がんばって。」」」

310 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 01:10:36 ID:???
ぬぉ、微妙な終りかただな。続きが気になるべ…

311 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 04:14:56 ID:???
>>308
全裸マン乙www
果たしてでてきたのは「君」か「彼」か?

>>309
加賀美ぃぃぃぃィッ!!

312 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 07:41:01 ID:???
はじめにシンに語りかけてきた謎の声…ラウ・ル・クルーゼに見えた。

313 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 07:47:06 ID:???
え?
クルーゼじゃないの?

314 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 08:24:52 ID:???
ここのシンはとってもダーク。声の主はクルーゼ?
でも登場の仕方でワロたw リリバレと共に笑いの路を行くのかな?


315 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 08:46:43 ID:???
まあ転移(時間だったり空間だったり色々)の場合、
生体のみで服は転移できないなんてのは割とポピュラーだし

316 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 10:08:17 ID:???
キラに続き遂にシンまで全裸の虜に・・・・
えっ違うの?

317 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 10:11:32 ID:???
クルーゼは小説版だとヴェサリウスの艦内を全裸でうろつく変態なんだって?
自分で読んでないから本当かどうか知らんけど
ミネルバと違ってクルーに女性がいなかったのはそういうわけだったのか…

318 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 10:44:59 ID:???
本編準拠のラクシズをなのはさん達に更正させようとしてみた。

話が噛み合わない、こっちの話を聞いてない
→「話を聞いてってば!」ズトーン!
って展開にしかならんかった


319 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 12:13:24 ID:???
>>318
ハイネ「あれは…シン、間違いない! 奴だ!」
シン「奴?」
ハイネ「前大戦の英雄…『ヤキンのフリーダム』すら手も足も出なかった…
『管理局の白い悪魔』だ!!」
シン「あいつが…!」

こうですか? 分からないの

320 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 12:39:03 ID:???
「キラ君?」
リンディの呼び掛けにハッと我に帰るキラ。
「あ…、えっと、それでなんでしたっけ?」
キラの表情をみて、はぁっと溜め息をつくリンディ。「どうも事情が深そうね…。いいわ、今は取り合えずゆっくり体を休めなさい。」
リンディはキラをベッドに寝かせ、布団をかけてやった。

「くそ!」
シンは、転送ポートで先に帰宅し、宛てもなく街をさまよっていた。
ぶつぶつ文句を一人呟きながら歩いているので、道行く人々はそんなシンを振り返り見る。
気が付けば、以前に自分が家出まがいなことをしたときに偶然たどり着いた公園に来ていた。
あの時と同じように、ブランコに腰を下ろす。
海鳴市は今日も夜には雪が降るとのこと。
そう思った側から、雪がはらはらと舞い降ってきた。「俺の居場所は、この世界にはないのかよ…。いつから、こんな…」
最初は…この世界に来た最初の頃は、馴染んでいたと思う。全てが、狂いだしたのはあの男が現れてからだ。
そう、自分のせいじゃない。悪いのはフリーダムのパイロットだ。自分じゃない。自分のせいじゃない。
あいつが…悪いんだ。
「あれぇ?シン君?」
突然、自分のことを呼ぶ声に顔をあげてみれば、それはなのはだった。リンディに言われて来たのだろうか。
「何?なのはの知り合い?」眼鏡をかけ、黄色いリボンをした少女と一緒だった。買い物袋を両手に下げている。
公園の入り口から、シンの座っているブランコまでやってくる少女となのは。
「シン君どうしたの?もう七時だし、リンディさん達、心配するよ。」
と、声をかけながらも、じつはなのは、リンディにシンを探すよう頼まれていたりする。ちなみに、リンディから話を聞いて、事情も大体さっしているつもりだ。
「あっ、こちら、私がお世話になっているシン・アスカさん、それでこちらが私のお姉さんで、高町美由希さん。」
どもっと頭を下げるシン。「妹がお世話になってます」ペコリと一礼する美由希。「あ…世話になってるのはこっちの方で…。」

キラは個室に移され、幽閉されていた。格子の様なものが監獄を思わせるが、受ける扱いもそう酷くなく、設備も悪くなかった。
その部屋の隅で膝を抱えて座っているキラ。
「君は、闇の書の主を知っているな?」
声の持ち主は全身を紺色でまとめた少年。クロノ・ハラオウンだった。

321 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 12:41:50 ID:???
「ッ!?」
ビクッと肩を揺らすキラ。「君は、彼らのもとで暮らしていたんだろ?違うのか?」
「そ、それは…その…。」
ふぅっと溜め息をつき、クロノはキラに背を向けた。「問い詰めるようなことをして…すまない、その、こっちも色々と八方塞がりなんだ。」
「……。」
「君が、話す気になってからでもいいから、話してくれ。じゃあ、僕は…これで…。」
クロノは部屋からでると、ドアが閉まるのを確認してから、背中を預けた。
「何やってんだ僕は…。私情を仕事に挟むなんて…。さて…と。」
クロノは歩き出した。
調べなければならないことがある。なのはの新型バスターを防御、そして、遠距離からのバインド。
そこからかなり離れた世界に転移し、フェイトのリンカーコアを奪った、あの仮面の男ことを。
(もし…、万が一僕の勘があたっていれば…。)

八神家
「そっか、キラ君…無事に自分の世界に帰れたんやね…。」
「はい、キラ・ヤマトも、ちゃんとした別れを告げることも出来ずに帰ることを謝っておられました。」
夕食をとったあと、シグナムははやてを抱きかかえ、ベランダで話をしていた。「寂しいですか?主…。」
「ううん、そんなことないよ。シグナム達がおるし、全然、寂しいことない。」
「…雪が降ってきましたね…、中へ入りましょう。」キラがいないことは、シグナムによって八神家の皆に知らされていた。
本当のところははやてには知らされていない。
たまたま次元転移した世界がキラがいた世界だった。そういうことにしてある。はやてにはある程度、魔法に関して知らせてあるが、詳しい知識はない。
シグナムは主を欺いていることに胸が痛んだが、真実を語ってしまえば、はやてに全てがばれてしまう。
「戦いは駄目や。」
はやてが言っていた。
「ただそばにいてくれるだけでえぇ。」
だから、闇の書の完成ははやての意思ではなく、シグナム達の意思だった。
(すまない…。キラ・ヤマト。)


322 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 12:47:34 ID:???
高町家
「外は冷えたでしょう?たくさん食べてね〜、シン君。」
目の前にはグツグツと煮込まれている鍋。
「それじゃあ、みんな、席につけ、食べるぞ〜。」
『いただきます。』
「すみません。突然、お邪魔して…。」
「あらぁ、いいのよ。なのはのお友達なんでしょう?母さん、うんと歓迎しちゃうわ!」
「はぁ…どうも。」
「うまいっ!母さん腕をあげたね。お前達も感謝しろよ。こんな、おいしい料理が食べられるのは母さんのお陰なんだからな。」
「もぅ…あなたったら。」
桃子、士郎の頬をつつく。二人の世界に入り込んで行く高町夫妻。
「こちら、私のお母さんとお父さん、高町桃子さんと高町士郎さん。」
二人の姿に呆れつつ紹介をするなのは。
「ほら、美由希、お椀貸せよ。よそってやるから。」
「ありがとう、じゃあ、わたしは〜…」
ポツンと取り残されるシンとなのは。
「と、とりあえず、紹介しとくね。奥から、お兄ちゃんの高町恭也さんと、さっきも紹介したけどお姉ちゃんの高町美由希さん。」
「兄弟多いんだな。」
「うん、お母さんもお父さんも、お兄ちゃんとお姉ちゃんもとっても仲良しさん。」
「…まぁ、仲がいいのはわかるけど…、俺はいいとして。なのは、ちょっと浮いてないか?」
「あぅっ!!」
なのはにとって痛いところを疲れたのか、肩をおとして、そうなの、と肯定する。
「それはともかく、シン君は何が食べたい?
なのはがよそってあげるよ。」
「サンキュ、じゃあ…適当に…。」
そう言ってシンはなのはに自分のお椀を差し出した。

八神家
「…キラ…。」
なんとなく、ヴィータはキラの名前を呟いてみた。
シグナムとはやては一緒に入浴中で、リビングにはザフィーラ(大型犬)とシャマルがいて、シャマルはつけていたテレビの電源を切った。
「ヴィータちゃん…。キラさんのことは…その…もう何度も…。」
「わかってるよ。仕方なかったって…、キラが逃げ切れる保証はなかったってことも。だから、一番確実な方法を選んだってことも…。」
シャマルはヴィータから視線を反らした。

323 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 12:50:07 ID:???
「けど…さ、普通なら、今頃管理局の連中がここに…はやての家に来ててもおかしくないのに…こうして、まだ、あいつらにかぎつけられてないってことはキラがまだ私達のことを言ってないからだろ?」
息が詰まるシャマル。
「ヴィータ。お前は主と一緒に居たいのではなかったのか?」
代わりにザフィーラが口を開いた。
「当たり前だろ!」
「キラ・ヤマトの騎士としての成長スピードは異常だ。それは、ヴィータ、お前も分かっているだろう?」頷くヴィータ。
確に、おかしいとは思っていた。シグナムからの指導をうけたのは数日、そして最初の管理局との戦闘では自分達を援護できるくらいまでになっていた。
さらに、カートリッジをシャマルと作るようになってからは圧縮技術を習得、それを魔法に応用するようにもなっていた。
言われてみればおかしい。学習スピードが異常だった。
「スピードも、我等の中では一番早い。つまり、いくら魔法に関して触れた期間が短いとは言え、簡単にやられるような奴ではないということだ。」
「何が…いいたいんだよ…。」
「つまりは…、キラ・ヤマト、スピード勝負ならほぼ負けるはずがない。だが、逃げ切れなかったということは、敵側にキラ・ヤマトと同等のスピードを持った者、または、いくらスピードが早くても、そのスピードを殺してしまうような連携、魔法を使える者がいたということだ。」
そう、実は、シャマルもシグナムもはやてを優先することはもちろん、それを警戒していたからキラのリンカーコアを奪うことを選択したのだ。
シグナムがキラと別れたときは、フェイトとキラの一対一だったはず。
キラはシグナムが逃げる時間さえ稼げば、ハイマットモードを使い、逃げきれたはずなのである。
「敵が複数いた…そういうことだ。」
ザフィーラの耳がピクッと反応し、廊下から居間にシグナムとはやての声が聞こえてくる。
「一対一ならばヴェルカの騎士に敗けはないと考えていい。だが…、あのとき戦えたのは魔力を消費したシグナムだけだ。シャマルは補助が専門だ。勝てると思うか?」
ザフィーラの言うことはもっともだったが、ヴィータは納得できないでいた。
他に方法はなかったのだろうか?
そんなことを考えながら、居間に入ってきたはやてに笑顔を向けた。

324 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 12:52:41 ID:???
高町家
夕食を終えたなのはとシンは食器を洗っていた。さすがに、突然お邪魔して、飯を喰らって何もしないわけにはいかない。
桃子は気を使わなくていいといってくれたが、そこは強引に手伝う事にした。
なのはの携帯がなる。
「あとは、俺がやっとくから電話にでろよ。」
というので、なのはは言葉に甘えることにした。
着信は管理局からだった。「はい、なのはです。」
「なのはちゃん、エイミィだよ。」
「あは、エイミィさん。丁度電話しようと思って…」
「あっ、ちょっと待ってね。艦長と代わるから…。」
「もしもし、なのはさん?」「はい、なのはです。リンディさん、シン君今うちにいますよ?」
「うん、そのことなんだけどね…、ちょっと桃子さんと代わってくれるかしら?」はて、一体何なのだろう?と考えながらなのはは、桃子を呼んだ。
「お母さん、リンディさんから電話だよ。」
「はいはい。」
パタパタとスリッパをならし、やって来る。
「お電話、代わりました。桃子です。」

管理局、アースラ収容施設個室。
キラは、出された夕飯に手をつけることなく、布団にくるまったまま、考え事をしていた。部屋にはキラ以外に収容されているものはいない。
「僕は…利用されただけ…なのかな…。」
ふと呟いた疑問。答える者はいない。その静けさが余計にキラの孤独を煽る。
利用されただけ、そうではないと信じたかった。たった、数日間だったけれど…、それでも、笑ったり、からかわれたりされたことも嘘だとは思いたくなかった。しかし、それもやはり
「嘘だったのかな………。」結局は、異世界の人間…、そういうことなのだろか。もう眠ろう。
考えれば考えるほど胸の内が気持悪くなってくる。
キラは寝返りをうった。
考えていても、今の自分には何をすることもできない。フリーダムは管理局によって没収されたのだろう。自分の手元にはない。
頼れる仲間を失い、そして、友達を、知り合いを、この世界でキラは持っていなかった。

325 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 12:56:23 ID:???
翌日
シンは高町家の居間で起床し、朝食をとり、今はなのはがシュートコントロールの練習をする公園に来ていた。ベンチに座って、練習する様を見学しているところだ。
どうやら昨日、なのはの携帯に連絡をいれたのはリンディで、一日だけ預かってくれるよう頼んだらしい。俺はペットじゃない!
と言いたいところだが、シンにとっては好都合だった。昨日、あれだけのこと言ってしまった後なので、リンディと顔を合わせるのは気まずい。いっそ、このまま、リンディとは会いたくないが、しかし、いつまでもなのはの家に居座るわけにもいかない。
「はぁ…っ。」
思わず溜め息が漏れた。
「何で俺がこんな世界に来なきゃいけないんだよ。」シンの独り言に集中力を切らしたなのはは、シュートコントロールの練習をやめた。
「もう、練習はいいのかよ?」
そんなこととは知らないシンがなのはへと視線を向ける。
「うん、ちょっと今日は、調子悪いみたい。」
「具合いでも悪いのか?」
ううん、と左右に首を振るなのは。
「それに、ちょっとシン君とお話してみたかったしね。」
シンの隣に腰かけるなのは。
「シン君…さ、その…。えっと…。」
「んっ?何だよ?そんなに真面目な話なのか?」
言い淀むなのはをシンが促す。
「昨日、捕まえたよね。キラ・ヤマトさんって男の子。」
ブラックコーヒーの缶を握る手に力が入る。
「あぁ。」
「すっごい、怒ってたよね?」
「…そうだな。」
スチール缶がペコと形を変形させる。
「なぁ、なのは、その話はや…。」
「なんでなのかなって?」
なのはは核心に触れた。
この質問をするのが怖かった。シンの戦闘記録をみる限り、キラ・ヤマトとの戦闘の際、非殺傷設定を解除しているし、間近で怒声を上げるシンを見たことがある。明らかに、異常だ。
その豹変ぶりは、子どもである自分にでも、二人の間に何かがあったと推測できる。
聞けば、キラという人も異世界から、シンと同じ世界から来たと言うではないか。
「シン君、おかしいよ…。あの人のことになると、周りが見えなくなってる…。」
飲み終わったコーヒーの缶をゴミ箱に投げ捨てる。
「俺がもといた世界に…オーブって国があったんだ。そこに、両親、妹、兄の四人の家族が暮らしてた。」子どもにするような話ではないが、もう、そんなことはどうでもよかった。
シンはゴミ箱を眺めながら語り始めた。

326 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 13:06:56 ID:???
ナチュラルとコーディネイターの違い。それによって産まれたいさかい。血のバレンタインから始まった戦争のこと。オーブ、連合、ザフトのこと。
オーブの理念、それによって家族が犠牲になったこと。その際にフリーダムというMSが関係していること。自分はプラントに行き、ザフトのアカデミーを二年で卒業。
ザフト兵のトップガンとして軍に入隊したこと。アーモリーワンのMS強奪事件。ユニウスセブンの落下。
仲間のハイネの死、その戦闘の際に介入したフリーダム。
ベルリン市街でのこと、ステラのこと。
そして、フリーダムと自分が戦ったこと。

シンは自分の話せるだけのことを全て話した。
「それでも…仇を討っちゃ駄目なのかよ!?」
最後に吐き出すように言う。
「でもやっぱり…命を…。」「…あぁ、わかってるさ。けど、もう何人も…、数えきれないほどの命を奪ってきたんだ。
今更、一人ぐらい…なんてことないさ。」
ベンチから立ち上がるシン。
「俺…リンディさんとこ帰るから…。なのはの母さんと父さん、兄さん、姉さんによろしく言っといてくれ。」

シンの姿を見送ってから、なのはは一人、公園に残っていた。
難しい話で理解できない部分もあったが、それでも多くの人が亡くなったこと。シンの大切な人の命が、その戦争によって奪われたことだけはわかった。
そしてまた、シンも大勢の命を奪ったということも。今更ながらに、聞かなければよかったと後悔していた。

「フェイトさん、大丈夫?」「はい、もう大丈夫です。魔法が使えるようになるまでもうちょっとかかりそうですが…なんとか。」
一日休養したフェイトはリンディと一緒に朝早くに管理局からマンションへと戻ってきていた。リンディはフェイトの昼食のお弁当の準備を、フェイトは学校へ行く準備をしていた。
朝食は管理局の食堂ですませてある。
「じゃあ、いってきます。」そう言って、フェイトはバス停へと向かった。
「気を付けてねぇ〜。」
と見送り、いつもの緑茶にいつもと同じように砂糖とミルクをいれ、リンディはソファに腰をかける。
テレビをつけて、連続テレビドラマ小説にチャンネルを合わせた。
フェイトに作ったお弁当が、まだキッチンに置きっぱなしになっていることに彼女は気付いていなかった。

327 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/12(金) 13:13:55 ID:???
ようやく第四話後編が終りです。なんだか、らしくないシンや、高町家の人々ですが、そこは目を伏せてください。
次回から第五話 夜天の魔導書に入ります。
リンディとの和解、シンとキラの対面。闇の書について…。
第五話は、騎士たちが闇の書に蒐集されて終りの予定です。

328 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 14:13:14 ID:???
GJ!

たしかに、シンの「今さら一人ぐらい〜」は違和感あったかも。
でも、神隠し版シンとして見る事にした。
キラはなんだか哀れ。

それにしてもフェイトの動向がwktkな引きだぜ。

329 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 17:53:23 ID:???
GJ!先が気になってしょうがないです。

一つ質問なんですが、フェイトはクロノのことを何と呼ぶんでしょうか?何か記憶にないので。

330 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 18:10:59 ID:???
エロノと呼ぶんだよ

331 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 18:17:53 ID:???
>>329

 クロノ、或いは、おにいちゃん。



332 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 19:55:35 ID:???
ありがとう。

333 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 20:10:51 ID:???
GJ!です。
う〜ん・・・・キラに対しての尋問が甘い(そもそも尋問?)ような気が・・。
せっかくの手掛りなのですから、ある程度キツメに尋問してもいいような気が・・・。(シン位の迫力で)
キラに関してはヴィータも一応は納得した?
だけどシャマル達は、もしあの場所にいたのがキラではなくヴィータだったら
同じようなことをしたのでしょうか・・・・。
シンの態度ですけど、闇の書の被害者遺族もあんな気持ちなんでしょうね。



334 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 20:34:14 ID:0k8qBYvy
シンとリンディでは少しなくしかたが違いますね。
クロードでしたっけ?
彼は自分が納得した上で、あえて撃たれて遺言なども残せました。
それに比べ、シンの家族やステラの場合、一方的に殺されたと言ってもいい状況でした。
リンディが自分の夫のことを話しても、あの頃のシンを納得させるのは無理でしょう。
逆ギレする可能性のほうが高いと思います。
戦争は奇麗事じゃやってられませんからね。

335 :黒い波動:2007/01/12(金) 20:34:49 ID:???
誰も投下しなければ、十時ごろ出します。そして、プロローグは確かに終わりましたが、闇の書事件に行くまでもう一話必要になりました。
いきなり無理が発生するなんて、大丈夫なのかこの話?


336 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 20:48:55 ID:???
臆せずカモーン!

337 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 20:55:48 ID:GaNwqMr0
管理局は警察に近いと思えるので、クロードは言うならば殉職。
結果的に失ったものは同じかもしれないが、過程が違うからねぇ。

338 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 20:56:54 ID:???
ゴメンorz

339 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 21:35:19 ID:???
>>337
「彼女も友達を失ってる」とか言ってバカガリを弁護した凸は完全にピントズレてたなw
三人娘は志願した軍人だろーにw

340 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 21:39:36 ID:???
あいつら軍人じゃなくモルゲンレーテの社員じゃね?

341 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 21:46:12 ID:???
まぁ「家族、先輩、好きになった女」を自分から奪った奴が目の前にいるなら
殺意も沸くというものだろう。やられたらやりかえされるという子供の喧嘩に
も通じる簡単な理論を抑える事は難しいという事をキラはわかっていない

342 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 21:50:58 ID:???
>>334
ちなみにクライドな。
あの時クライドが艦に残ったのは闇の書に艦のコントロールを奪われたからだったっけ?
…いや、何故わざわざ死ななければならなかったのかな、と思ってさ…

シンとリンディには早く和解してほしいぜ…
あの言い争いには心が痛んだよ…
シンにはリンディさんや桃子さんのような人が必要だと思うんだ。

343 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 21:54:09 ID:???
なのは達にしてみれば、たくさん人を殺してきたシンやレイみたいな軍人は、対処に困る相手に思う。
これはどの作者様も考えさせるところじゃないかな? そういう私もちょっと困ってます……

344 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 21:59:40 ID:???
>342
おそらく必死こいて闇の書に妨害を仕掛けてアルカンシェルの
発射を遅らせていたんだよ。
自分ひとりの命とアースラ級を奪われて大暴れされるのとでは
被害の桁が違うからなあ。


345 :黒い波動:2007/01/12(金) 22:00:47 ID:???
プロローグ その2

何がどうなったのかは分からないが、目が覚めたら屈強な男に取り押さえられていた。最初は意識がはっきりしていなかったのだが、腹部に感じる痛みで覚醒していった。
 そこで気付いた。
何故?どうして?俺は裸なんだ?
周りには変な服を着た屈強な男。俺、裸。
本気で暴れた。あんなに必死になった覚えがないぐらい、もう死ぬ気で。
 両腕を押さえていた男を強引に吹っ飛ばし、近くに控えていた男には鳩尾に蹴りを叩き込んでやった。
 ここがどこかは分からないが、とりあえずこの部屋から出ようと思い、ドアらしきものへ駆け寄り…
「どうしましたか?」
 いきなりそのドアが開き、金髪の少女が入ってきた。
 今思えば、あまりの状況に俺は錯乱していたに違いない。
 俺は目の前の少女の肩を掴んで
「君みたいな子がこんなところに来ちゃダメだ!ここは危険なんだ!早くあっちに……」
「へ?あ……あ……」
「ボーっとしてちゃダメだ!ここには危険な男たちが……」
「それは!お前のことだろうがっ!!」
 怒鳴り声と共に、俺を衝撃が襲った。薄れていく意識の中で、拳を突き出し俺を睨みつけている少女と、顔を真っ赤にさせている少女を見た。
(あ、そうか。俺、服着てなかったんだ。……俺、あの子に見られた?)
そんな情けない思いと共に、俺は意識を失った。
 

 そうして再び目を覚ましてみれば、俺は独房?らしきものに閉じ込められていた。
 服も着ている。
(いつの間に着せられたんだ?ていうか誰だよ?着せたのは)
 俺が意識を取り戻すのに合わせるかのように男たちが部屋に来て、俺は連行された。
(監視されていた?当然か……こいつらはいったい何者だ?見慣れない制服、少なくとも友軍ではないよな。でも、連合にもオーブにもこんな軍服はないは…)
 そこまで考えて妙な違和感があった。
(今、俺は何を考えた?)
 連合?オーブ?何なんだ、それは?言葉だけは自然にでてきたが、それが何を意味しているのか分からない。
 そんなことを考えている内に、俺は少し広めの部屋に通された。
 中央にある大きなテーブルに、何人かの人間が座っていた。
(ん?あの子たちは)
 その中には先ほどの少女二人もいた。金髪の方はこちらに目を合わせようとしないが、もう片方の少女は積極的にこちらを見ている。いや、睨みつけている。
 他には女性が二人に少年が一人。
 その中の一人、恐らく一番偉いであろう女性が俺に着席を促した。
 逆らってもしょうがないので、俺は素直に着席する。
 そして、俺に対する事情聴取が始まった。


346 :黒い波動:2007/01/12(金) 22:02:36 ID:???
「では、まず名前から聞かせてもらえるかしら」
 名前……か。
「名前は……シン・アスカ?」
(おかしい、自分の名前に自信がない。何でだ?確かにシンって名前は間違いないのに、この感覚は何だ?)
「?そう、よろしくシン君。単刀直入に聞きたいのだけど、あなたの目的は何かしら?」
 その質問で、目の前の五名の緊張感が少し増した、気がした。
 だけど、その質問はおかしい。むしろ俺が聞きたい。
(どうなっている?状況が分からなきゃ、動きようがない)
「シン君?」
「え、あ、目的とか、そういうのは、その、無いです」
 とりあえず正直に答えてみたが、俺の答えに困った顔をする女性。
 対照的に、少年の表情は厳しくなり
「じゃあ、これは何なんだ?」
 そう言って、テーブルの上に何か小さな金属を置いた。
 見慣れない、三角形の金属。
「それが何なんですか?」
「とぼけるな!分かっているのか?これがどういったものなのか!こんなものを!」
「ほら、落ち着いてクロノ君」
 何が癇に障ったのかは分からないが、クロノと呼ばれた少年は興奮し、隣に座っていた女性に宥められていた。
「シン君。もう一度聞くわね?あなたの目的は何?正直に答えて頂戴。大丈夫。悪いようにはしないわ」
「提…この人の言っていることは本当だよ。私も助けてもらってるし」
 さっきまでの態度が嘘のように、あの金髪の子は、大丈夫だよ、みたいな声音で俺に話しかけてきた。その様子からは本当に俺を心配していることが伝わった。
 しかし、いろいろ言われているが、さっぱり分からない。ていうか、そもそも何で俺はここに?俺としてはあんたたちの目的を聞きたい。何で……
「俺を……俺、を?」
 違和感が大きくなっていく。そう、何か、大切なことを忘れているような気が……
「何を?あれ?」
 大切?何が?
「シン君?」
「分からない」
「?」
 皆の視線が俺に集まる。
「分からない」
 ようやく違和感の正体が分かった。
「俺は、一体何なんだ?」
 俺の中から、思い出が消えていたのだった。




347 :黒い波動:2007/01/12(金) 22:05:08 ID:???
「ふぅ、アースラ出航以来初の侵入者と聞いて行けば、あんな変態、しかも記憶喪失だと」
 さっきから、この言葉は何度目だろう?
 クロノはイライラした様子でこの件に関する書類を作成していた。
 私は最初に接触した人間としての意見を求められて、こうしてクロノを手伝っている。私の横ではアルフが気持ち良さそうに動物形態で寝ていた。
私は書類の作成をいったん中止し
「ねえ、クロノ」
「ん、どうしたんだい?」
「あの人、シンさんはどうなるの?」
 事情聴取の最中から気になっていたこと。彼はどうなってしまうのか?
「大丈夫さ。裁判に影響はないはずだ。彼の件は、君は気にしなくてもいい」
「でも…」
 何かを察した様子で、クロノは真剣な表情で
「ショックなのは分かる。だが、僕にはこう言うことしかできない。忘れるんだ、一刻も早く」
と、見当違いのことを言ってきた。
「いや、そうじゃなくて。あの人、もしかして逮捕されるのかな?」
「ああ、残念だが仕方が無い。彼は猥褻物陳列罪で」
「クロノ!」
「ちょっとしたジョークだ」
 何がジョークだ、だ。クロノはいつも生真面目なのだが、たまに人をからかうところがある。今がそうだ。それに、あ、また思い出してしまった。彼の、その……
「悪かったよ、そう怒るな。ん?フェイト?」
「あ……何でもない。それより」
「シン・アスカのことか。調査の結果が出るまでは何とも言えないよ。だが、彼が持っていたあのデバイス。正直、ただではすまないだろうね」
「そう……」
 そう、アースラへの侵入。それだけならまだ簡単な案件になったはずだ。
 彼、シンさんが出現した近くに落ちていたデバイス。簡単な解析から分かった情報。何故かは知らないが彼専用であること。未完成であること。この二つにはそこまで問題ない。問題なのは最後の一つ。
「非殺傷機能の非搭載。最初から完全に物理破壊のみを想定した設計。いや、あれは人を殺すための設計だ」
 そうなのだ。彼が持っていたデバイス。持っていること自体が罪に問われる代物。そう、あれは兵器そのものだ。記憶喪失だからといって、その所持を見逃してもらえるのか?
「あの人は、悪い人なのかな」
「悪いやつに決まっているだろう。あいつはフェイトに裸を見せたんだよ」
 それまで寝ていたはずのアルフがいつの間にか目を覚まし、憤りを隠せない様子で会話に入ってきた。
「アルフ、でもそれは事故みたいなもので……」
 また思い出してしまった。あう、でも男の人ってああなっていたんだ、って私は何を。
「それでも!許しちゃいけないんだよ」
 アルフは人間形態になると、拳を虚空に連打しながら、一人で怒りを増幅させていく。
 私は私で、その、先ほどの衝撃的な映像が……
クロノはそんな私たちの様子を見ながら、深いため息をもらしていた。


348 :黒い波動:2007/01/12(金) 22:06:37 ID:???
「どうするのだ?貴様の言う計画に支障がでたようだぞ」
 私の前に座る男が厳しい調子で問いかけてくる。
 もうじき初老に足が届くか、といった男だが、その姿からはいまだ活力が衰えていない。
(たのもしいものだ)
 私の笑いが気に食わなかったのか、男がその目を細める。
「いえいえ、誤解なさらぬように。計画にはアクシデントは付き物でしょう?今回は少々想定外でしたが、むしろこちらのほうが我らにとって都合が良い」
「どういうことだ?」
「アースラ。例の場所と関係がある艦です。ご存知でしょう?」
 そう、この男の悲願を果たすための舞台。そこに繋がる艦。
「これで、我らの存在を気取られること無く、彼を配置することができる」
「……」
「まあ、それにはあなたの御力を借りることになるとは思いますが……おそらく調整なしでは辛いでしょう。ですがあなたなら、検査、という名目でそれができるはずだ。その点、よろしくお願いしますよ」
 私の言葉に答えることなく、男は無言で部屋をあとにした。
 くく、あの男の願い。人の業の一つを消滅させること。だが、それもまた人の業だということに、あの男は気付いているだろうか?
 おそらく気付いているだろう。だが、憎悪か使命感か、それでも男は止まらない。
 なんと滑稽な。
「っく、くくく、ははははは。せいぜい頑張ってもらおうか。グレアム提督」


349 :黒い波動:2007/01/12(金) 22:09:58 ID:???
プロローグ その2はお終いです。プロローグはここまで。
次回は第一話「巡る日々」を投下予定。試験があるので少し空くかもしれませんが。

350 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 22:13:53 ID:???
GJ!
記憶喪失か〜コレは意外なスタート。戦闘の過程でバーサーカーとしてのシン君が覚醒っすかね?
でもデバイスが物騒この上ない品のようで、出撃許可などおりなそうだな〜

351 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 22:37:45 ID:???
シンが次元転移してフェイトの部屋に現われたの?
フェイトが騒ぎに気づいてドアを開けたの?
プロローグ1と2で違うの?

……錯乱してるのは俺なの?

352 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 23:55:33 ID:???
神隠しのシンは復讐を成し遂げるのか、それとも断念するのか気になって仕方がない

353 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 00:09:39 ID:???
GJ!
今までとはまた違った切り口なifですね。先が楽しみです。
しかし…第一印象最悪だな、シン(笑)

>>351

プロローグ1:シン、フェイトの部屋へ次元転移→裸をフェイトに見られ、アルフに魔法攻撃を喰らい気絶。
↓全裸のまま拘束→別の部屋へ
プロローグ2:シン目覚める→部屋を出る→フェイトにまた裸を見られる→またアルフに魔法攻撃を喰らい二度目の気絶→独房へ

と脳内変換してみた。

。。。とりあえず、作者さん補足プリーズ。


354 :黒い波動:2007/01/13(土) 00:43:30 ID:???
分かりにくくてすみません。これからはもう少し分かりやすく書くようにします。
自分としては
その1でシン、フェイトの部屋に出現→アルフ魔法→シン気絶
その2でシン覚醒→暴れる→待機中のフェイト部屋へ→遭遇→アルフ魔法鉄拳→シン気絶→独房へ
その1とその2の間で援軍?男が駆けつけ、フェイトとアルフは部屋の外に待機。一応女の子ですので。シンが気絶していた時間は実はそんなに長くありません。

355 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/13(土) 03:24:47 ID:???
かなり自信のない作品ですが、第2話:はじめます。

アークエンジェルのブリッジにいたクルーはモニターを見て唖然した。
それもそのはず。人(しかも子供)が何も仕掛けもなく空の上に立っていたからである。
「艦長。スカイグラスパーとストライク。発進準備完了しましたが、どうしますか?」
ミリアリアが沈黙を破った。
「艦長。ここは逃げるのが得策かと・・・・」
ナタルは冷静沈着にほかの基地の捜索することを提案した。スカイグラスパーとストライクを戦闘させ、
その間にアークエンジェルが離脱させる作戦。
しかし、マリューはちがった。
「彼らの『言い分』を聞いてみて、考えます。」
「艦長!しかし・・・」
「子供二人が何も支えずに立っている時点でおかしいのに、ここで逃げたら、今度は新手が待ち伏せ
しているかもしれない。」
「・・・」
「でも前に言ったはずだけど、私たちはザフトや時空管理局と名乗る組織に投降するつもりもないし、
何よりもこのアークエンジェルを無事に大西洋連邦本部に届けたいだけです。なにか手かがりがあれば、
それでもいいの。」
ナタルはもう一度モニターを見直しして、
「・・・わかりました。彼らの言い分を聞きましょう」と納得した。
「ありがとう」

待機していたアイバン隊にアークエンジェルに入ることを許可について報告した。
「ただし本艦に立ち入ることが出来るのは、管理局員1名のみとします。」
なのはとフェイト。どちらかが入ることになる。流石にザフト兵が入ったら大惨事になりかねない。
「なのは。私が行くよ」
「フェイトちゃん?」
フェイトは『嘱託』ながらも管理局の「魔道師」。マリューたちに話す権限は多少ながらもある。と判断した。
「行く前に・・・」
とアイバン隊長から
「これをもってこい!艦長からの親書だ!」
とフェイトに白い封筒を渡された。じつはアークエンジェルに向かう前、アイバンがリンディーに親書を書いたほうが
アークエンジェル側にも納得しやすい。と考えのもと、リンディーの直筆で書いたものである。
「管理局員1名をそちらに向かわせる。」
格納庫にいた保安要員を集め、待機していると確認したのち右のカタパルトデッキを開くように指示した。
そして右のカタパルトデッキが開いた後、フェイトはそこに向かった。


356 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/13(土) 03:26:16 ID:???
フェイトがカタパルトデッキに着いたとき、辺りは誰もいなかった。とりあえず管理局の制服に変身し、
保安要員が待っている格納庫に向かった。管理局人とはいえ、モビルスーツに乗るであろうと思い込んだ保安要員も
「こ・・・子供??」と驚きが隠せなかった。とりあえず、フェイトと保安要員の一人が、艦長室に向かった。
「艦長。時空管理局の局員を連れてまいりました。」
「どうぞ」
フェイトと保安要員は艦長室に入った。
「保安要員は外で待機」とマリューが指示した後、保安要員は外に出た。
「はじめまして。地球連合軍・アークエンジェル艦長。マリュー・ラミアス大尉です」
「同じく副官のナタル・バジルール少尉であります。」
「時空管理局・嘱託魔道師。フェイト・テッサロッサ。時空管理局からの親書を届けてまいりました。」
フェイトがアイバンから渡された親書をマリューに渡し、その場で読んだ。
「・・・なるほどね・・・・つまり私たちは、ほかの『世界』に飛ばされた。ってわけねー」そういいながら、その親書をナタルに渡した。
「はい・・・そのー・・・えーと・・・」
「別に、緊張しなくてもいいよ。飲み物、なんか飲む?」
「べ・・・別にいいです。」
「別に遠慮なくても・・・ね。」そういいながらマリューは電話を取り、オレンジジュースを頼んだ。
数分後、ミリィーがオレンジジュースを差し出し、フェイトはそれを口にした。
それをわが子のように見つめた艦長はフェイトに質問した。
「フェイトちゃんは、この「仕事」して何年になるの?」
「もうすぐ、1年です。」
「そっか。やっぱり楽しい?いまの仕事は」
「はい。確かに事件があったら大変だけど、いろんな人と話せて楽しいです。」
「艦長・・・」ナタルは、ギロッとした目でマリューに話しかけた。
「私話は謹んで下さい」
流石に軍人一家の娘。相手がたとえ子供でも容赦はしない。マリューはやれやれとした顔でわかりました。と対応した。
「それに、艦長にお話が・・・」ナタルは続けた。
「わかったわ。ごめんねフェイトちゃん。別の部屋で待っててくれる?」
「あ・・・はい・・・わかりました。」


357 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/13(土) 03:27:49 ID:???
またも保管要員が向かいに来てフェイトは別の部屋へ向かった。すれ違ったようにムゥーは艦長室に入った。
「例の、管理局の子か。」
「ええ。フェイトという名前なの」
「へぇーすごいなまえだねー。」
「艦長・・・それにフラガ大尉・・・」
「おっと。これは失礼。」
相変わらずギロッとした目つきのままだ。どれほどスパルタ教育したことでしょう。
「で、お話っていうのは何なの?ナタル」
「はい。じつは・・・・」
それは2人にとって驚く事実だった。ナタルの説明はこうだ。
大気圏突入する際、誰かの声で「ロストロギアヲトリモドスンダ」「セカイガハメツスル」「スターライト」
と意味不明な単語が聞こえたという。突入後、アークエンジェルはかなり損傷していたはずの、
なぜか全システム使用可能だった。しかしログシステムは真っ白の状態で、以前の状況が見当たらなかった。。
また、東アジア連邦や大西洋連邦といった友軍への通信もまったく通らず、
月本部という存在もなかった。無論。プラントも存在しない。
「じゃ、私たちはフェイトちゃんたちがいる時空何とかに行くわけ?」
「本来なら。っと言いたいとこだが、これもザフトの罠かもしれません。」
「でも、ここで引いたら私たち・・・どうするんでしょうね。」
マリューは親書をもう一回読みながら質問した。管理局は強制力がないゆえに自由にこの世界に
回ることができるが、ナタルの言葉が事実だとすればこれは致命傷となる。クルーを死にいたらすことになるからだ。
「もう一度、フェイトちゃんに話しかけます。・・・」
そういって、フェイトがいる部屋に向かった。

358 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/13(土) 03:28:42 ID:???
そのころフェイトはアイバンやリンディーに報告するため、念話を使って話していた。
(・・・バジルールか・・・結構きつい決断されるでしょうね・・・)
(かなりマリューさんに怒っていましたから。私が悪かったんでしょうか?)
(そんなことはない。軍で育てられた人っていうのはそんな感じだよ)
アイバンはフェイトをフォローしていたとき、
「フェイトちゃん。ちょっといいかな。」マリューはドア越しにしつもんした。
「はい。どうぞ。」とへんとうし、マリューは入った。
「ごめんね一人にしてしまって。寂しくなかった?」
「いえ。そんなことはありません」
「フェイトちゃんに質問したいことがあってここに来たけど、いいかな。」
「はい」
「さっき、ナタルが「ロストロギア」を取り戻すって聞いたらしいけど、何かわかるかな。」
フェイトははっと気づいた。やはりこの人たちも・・・そう確信した。
「はい。話で聞いただけだけど、その事故がきっかけでアイバンさんたちが来ました。」
「今乗っているモビルスーツが?」
「はい。そのときも『ロストロギアを取り戻してくれ、世界が破滅する。』という声が聞こえたらしいです」
もうマリューには、迷う余地はなかった。
「わかったわ。ちょっとついてきてくれる?」
向かったのは、アークエンジェルのブリッジ。アースラとは狭かったが、かなり高性能な機械が並んでいた。
もちろん。ナタルやムゥーもいた。マリューは、みんなの前でこういった。
「これより本艦は、時空管理局に向かいます。」艦長の発言に驚きを隠せないクルーたち
「しかし・・・」とナタルは焦っていた。
「さっき、フェイトちゃんにその声を質問したら、ザフトのモビルスーツ隊もナタルと同じ声が聞いたということ」
「・・・」
「もはや、ザフトとの睨め合う状況ではなさそうだね」
艦長の指示は絶対。ということもあって、ナタルも納得せざる得なかった。

359 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/13(土) 03:29:39 ID:???
フェイトはなのはにOKだったよと念話で報告した。なのはもエイミィーとの連絡を取り、転送の準備をした。
「で、どこに向かえばいいの?」
「このまま座ってください。管理局の人が転送してくれますので。」
「転送?君の仲間はもしかして、魔法使い?」とムゥーは質問した。
「はい。それと・・・」
「それと??」
「皆さんも魔法使いです。」
「「「えっ」」」
みなもまた仰天した。
(自分が??)
(そんな・・・・)
(うひょー。なんかすごいことになったねー。)
当の本人たちはわからなかったが、フェイトにはかなり聞こえていた。
(フェイトちゃん。転送の準備ができたよ)エイミィーからの念話が来ていた。
「それでは、転送します。」
(なのは)
(わかった)「みんなもいくよ」
なのはの指示で、ジンがアークエンジェルを四角で囲むように移動した。
「準備はいいね??」なのははジン4機のポジションニング確認した後カウントダウンに入った
「3・2・1」
「「「てんーそうー」」」

こうしてアークエンジェルは海鳴市の沖合いに姿を消した。その時間。出現からおよそ2時間後のことだった。

360 :魔法戦士ガンダムseed:Starlight:2007/01/13(土) 03:34:51 ID:???
第2話終わりです。
みんなと比べると、やはり自分はまだ甘いな!!orz

ちなみに、そのときの戦闘能力です。

なのは>管理局員>ザフト兵>ムゥー>キラ(経験上)>AAクルー


361 :351:2007/01/13(土) 06:45:34 ID:???
>>黒い波動氏
>>354で納得
場面の繋ぎは大切にね
続き頑張って!


>>Starlight氏
ストーリーが頭の中にある貴方にしか分からない展開
話の繋がりが不自然過ぎるかと
脳内補正の限界を超えています
でも、SS投下の熱意にはGJ!


362 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 07:14:40 ID:???
GJガンバ
Starlight 殿
会話台詞の整理整頓から始めよう

363 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:43:25 ID:???
第14話投下
機動戦士ガンダムし〜どD´s 第14話

ここはアースラの食堂。
食堂には現在アースラの主要メンバーとシン、それに先日この世界に来たばかりのレイとムゥがいる。
今は二人にこの世界のことを話している途中だった。
昨日の話である程度のことは分かったが…
「魔法ねえ…」
正直まだ実感できない。
確かに魔法があることは分かった。だが心の奥底で認めていない自分がいる。
(年かね俺も…)
ふと、今ザフトにいるであろう褐色の肌の少年の「おいおっさん!」という言葉を思い出す。
今年で彼は30になる。確かに立派なおっさんだ。
と、関係ないことを考えていることに気付いて視線を戻すムゥ。
ふと横を見ると、自分以外の人物も自分と同じような顔をしている。
俺を見たリンディは、
「それじゃ、もう一度良く似たものを見てもらいましょうか」
そういってリンディはなのはを呼んだ。
リンディに話を聞いて、頷いたなのははレイジングハートを取り出す。
「いくよ、レイジングハート!」
その声とともになのはは光に包まれて、今まで来ていた服から違う白い服に変わっていた。
それだけでも十分驚くのだが、さらになのはの足から羽のようなものが生えて、空中に浮いた。
昨日の小人といいなんなんだこの世界は…レイとムゥはなのはを信じられないような目で見つめた。
もう十分だと持ったのか、なのはは着地し、いつもの姿に戻る。
「これで信じてもらえましたか?」
なのはの問いに「ああ」と答える二人。
「まあ、魔法のことはこれぐらいにして、あなたたちの処遇を決めなくてなくてはなりません。」
二人のこれからの話になり、さっきまで呆然としていた二人は真剣な顔になる。
「ちゃんとあなたたちを元の世界に返すまではこちらも全力で協力します」
そう言ったときにレイがいう。
「そういえば、シンは以前からここいると聞いたが…」
そういえば、シンはまだレイに自分はどうしているかまだ言ってなかった。
「俺はまあ…戻るまで協力してくれるって言ってくれて、その代わりにある事件の調査を手伝うことにしてる」
事件?とレイはシンに聞く。
「ああ。傀儡兵だったっけ…なんかそいつが異様なほど出てくるから俺にその事件が解決するまで手伝ってくれってさ」
大体の話を聞いたレイは大体察しがつく。
「それで、俺たちにも協力を?」
それを聞いてまあ出来れば、というリンディ。



364 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:44:27 ID:???
「別に強制じゃないから。やりたくないならやりたくないでもいいし」
それを聞いてしばし考え込む二人。
そのうち、レイが先に答えた。
「わかりました、協力しましょう」
続いてムゥも
「ほかの二人もするんだったら、俺も協力するっきゃねえか」
と、あっさり協力を承諾した。
快い返事に正直ほっとしたリンディは続いて一番彼らにとって問題である話題に入る。
「次に、貴方たちの住のことなんだけど…」
またはやてに頼もうと思ったが、流石にもう二人も一緒にいさせるのは流石に悪いと思う。
そこにレイは言う。
「俺は昨日使わせてもらった部屋を引き続き使わせてもらえばそれでかまいません」
別に艦内生活は慣れているし、ここまで協力してもらって贅沢は言っていられない。
それでいいの?と聞くリンディに頷いたレイ。
その次はムゥだが……
「俺も空いている部屋でいいっていうか、それしかなさそうだな」
ムゥもそれで大体満足していた。
だいたいの話が終ったところで
「お、そういえば…」
ムゥが何か思い出したようにシンとレイに視線を向ける。
「お前さんたちの名前聞くのを忘れてたな」
それを聞くと何か嫌そうな顔をする二人。
「…レイ・ザ・バレル…」
「シン・アスカ…」
それでも一応名前を言う二人。
少し険悪な空気が辺りを包む。
そこで、リンディが何かも出だしたようにポケットから何かを取り出す。
「シン君、これの解析が終ったわよ」
そう言い渡されたのは、数日前に拾った変な貝状の硝子細工らしきものだった。
「解析した結果、これはれっきとしたデバイスよ」
そう言われてシンはもう一度そのデバイスを見る。
これがはやてたちみたいなものになるのか。
さらに、とクロノが付け加える。
「それに、これはアームドデバイスっぽい」
クロノのいっていることがいまいちわからないシン。
「あ…アームド?」
そんなシンを見て、エイミィが急遽説明する。
「デバイスって言ってもいろいろあるの。なのはちゃんやフェイトちゃんが持ってるのがインテリジェントデバイス。クロノが持ってるのがストレイジデバイス。そんで、シン君が持ってるのは、ヴィータちゃんやシグナムが持ってるのと同じアームドデバイス」
エイミィが説明してくれるが、まだいまいちわからないシン。


365 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:45:44 ID:???
「えっと…つまり…俺たちの世界で言うザフト製MSとかオーブ製MSとかみたいなのでいいのか?」
向こうの世界でたとえられると「さあ…」としか答えられない。
それでシグナムも答える。
「アスカ、一回起動させてみろ」
と、いきなり言われるシン。
「いきなりいわれても解るわけないだろ」
だが、その問題も杞憂に終る。
「言い忘れたけど、デバイスでもこれ中身は空っぽみたいなの」
リンディのことばに「へ?」答えるシン。
「デバイスなんだけど、中には何も入ってないのよこれ」
そういい、不思議そうにデバイスを見るリンディ。
当のシンは、最初は不思議に思ったが、どうでもいいかと思いデバイスをポケットにしまう。
どうせ自分には関係のない。自分にはすでにデスティニーがある。
そのとき、なのはがふと思いついた。
「あ、どうだ。ムゥさん、レイ君。これから私の店に来ない?」
いきなりのなのはの誘いに「は?」と返す二人。
それをすぐにシンがフォローする。
「こいつの家、喫茶店やってるんだ」
それで大体の内容を理解した二人。
「お父さんとお母さんに二人を紹介しないといけないから」
このとき、シンは「新しいお友達が出来たから紹介する」という感じに見えた。
自分にも「友達」と言い切ったのだ。おそらくこの二人もすでに友達なのだろう。
この後は特にすることのない二人は、この招待に快くOKをした。
そして一同は翠屋へとむかう。

「話って何ですか?」
マユはプレシアに話があると彼女の研究室に呼ばれていた。
そこにはいまだアリシアが機材の中に入っていた。
「だいぶ調子は良くなったようね」
そういってプレシアは彼女の右腕を見る。
今はだいぶ気持ち的にも整理がつき、精神的にも安定していた。
「はい、もう大丈夫です」
それを確認して、プレシアは話の本題に入った。
「あなたの右腕のことだけど、治療するのにちょっと特殊な細工をしているの」
そう言われてマユは右腕を見る。
どこにも異常はない普通の右腕である。
「右腕じゃなくて、それはあなたの体内にあるのよ」
そういわれて「え?」と疑問をもつマユ。
「今のあなたなら聞こえるかもしれないわ。ちょっと精神を集中させてみて」
そう言われてゆっくりと目を閉じて意識を集中……といわれてもどうすればいいのかさっぱりわからない。そう思ったときだった。


366 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:46:48 ID:???
『おはようございます。マスター』
「うわ!!」
いきなり脳から声が聞こえた気がしてびっくりするマユ。
(なんなのこれ…)
いきなりのことで頭がついていかないマユにプレシアは説明する。
「あなたの体内にデバイスをはめ込んだのよ」
でばいす?と首をかしげながら考えるマユ。
「魔法を使うための媒体と考えてもらっていいわ。あなたの心臓にそのデバイスがあるの」
それを聞いて心臓に胸を当てるマユ。
話のとおりなら、自分は漫画みたいな魔法使いになれたということである。
信じられないが本当らしく、なぜか少し嬉しくなる自分がいる。
「ちょうどいいわ。少しならあなたの訓練に付き合ってあげる」
マユに魔法を少しでも覚えさせるために場を離れる二人。
(まだ時間はあるわ…)
以前とは違い時間はまだある。そうあせることはない。
そう思うと、以前とは違い心の余裕が見える。
知らないうちに、彼女は以前の、アリシアの母であったときの優しい母親に戻りつつあった。
だが、二人は誰も気付かない。二人が移動しているところを、クルーゼが怪しい笑みをこぼしながら見ているのを……

「そお、この人たちが…」
今は大体昼の2時くらい。
この時間になると翠屋も客足は途絶え、各自休憩でくつろいでいた。
こんなとき、なのはたちが帰ってきて、昨日のロボットに乗っている人たちを連れてきた。
「そういえば忍、シンに聞きたいことがあったんじゃないか?」
恭也は昨日忍がいっていることを思い出した。
その言葉に何故か美由希が「え?」と反応する。
うん、と頷き、目を輝かせながら忍はシンに近づく。
「聞きたいことというよりはお願いなんだけど」
少し緊張したような様子で忍は言う。
なんだ?とシンは忍を見る。
「あの機械に乗せて!」
手を合わせて、まるで親におもちゃをねだる子供のように忍はいった。
機械とは、おそらくデスティニーのことだろう。
しばし訪れる沈黙……
「昨日見てどうしても乗ってみたいの!だからお願い!!」
それを聞いてシンが呆れたようにいう。
「無理に決まってるでしょ。何言ってるんだよ、全く…」
違う世界の人間とはいえ、民間人にMSを乗せるわけにはいかない。
「どうせなら、あのおっさんに頼めば?俺とは違う組織だし、乗せてくれるかもしれませんよ。金色の機体に」
そういってムゥのほうを指差す。


367 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:47:46 ID:???
「お…俺?」と自分を指差すムゥ。
普通はどの組織でも民間人にMSを乗せるせるわけには行かない。
「こっちも無理に決まってるだろ」
どうも全滅みたいで、ため息を吐く忍。
「すまない、こいつ大の機械好きで、始めてあんなロボットをみたものだから興奮して…」
すねてる忍に代わって恭也がフォローを入れる。
「まあ別にいいが……かわった譲ちゃんだな」
全くです、と恭也も肯定の言葉を入れるしかない。

「シン」
ムゥたちのやり取りをつまらなそうに見ているシンに、レイが話しかけてきた。
「話があるから外に来て欲しい」
レイの顔からして重大な話らしい。
二人は今は人が全くいないテラスに腰掛ける。
「話せるうちに話しておこうと思ってな…世界のことを」
それは、シンが一番聞きたかったことだった。
「最初に言おう。お前は今向こうの世界ではMIAだ」
それはそうだろう。自分もMIAか戦死のどちらかと思っていたところだ
「流石に雷に打たれてMIAになったと説明するのが大変だった」
ふつう、快晴の日にMSが雷に打たれて行方不明など聞いたことがなかった。
勿論タリア艦長も最初は信じてもらえなかったが、戦闘記録や通信記録を見てようやく信じてもらえた。
「悪いな、いろいろ手間取らせて」
別に自分が悪いわけではないが、自分のためにいろいろしてくれたレイに礼を言う。
………もちろんギャグなどではなく本心で………
「気にするな、俺は気にしてない」
いつもの調子で淡々と言うレイ。
「それで、これからが本題だが……」
その内容は、シンの予想を大きくかけ離れる結果となる。

(くっそー、よく聞こえねー)
ヴィータはシンとレイが外に出て何か話しているのを見つけて、さっきからドアに張り付いて盗み聞きしているが、声が聞き取れない。
ドアから少し離れているところで話していることもあるが、なにせレイの声が小さいので良く聞こえない。
(にしてもあいつら、何はなしてるんだ?)
何とか聞こえている言葉だけで想像しても何が何やらわからない。
(なんだよサイアとかティニープランって…)
全部が聞こえないのでつなぎつなぎで考えてみて全然わからない。
それに話を聞いているシンの顔を見ているかなり動揺している。
「こら、ヴィータ」「!!」
後ろから急に声が聞こえてきて、思わず声を出しそうになるが、ヴィータは何とか声を飲み込こむ。
おそるおそる後ろを向くと、そこにははやてが立っていた。
「人が二人でお話ししよるときに盗み聞きしたらあかんよ」


368 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:48:43 ID:???
突然ヴィータがいないと思ってすこし探してみると、ヴィータがテラスの入り口で座っていたので、なんだろうと思ったはやては、ヴィータがシンと例の話を盗み聞きしていることに気付いた
「これ以降、こんなんしたらあかんよ」
「ごめんなさい……」
ヴィータも深く反省しているようで、皆のところに戻ろうとしたときだった。
「レイ!?どうしたんだよレイ!?」
いきなりシンの叫び声が聞こえて、何かと思い窓を見ると、レイが来るシン絵いるのがわかる。
それを見たはやては士郎たちを呼ぶためにその場を後にする。
何故レイがああなったのか、わけがわからなかった。

「……マジかよ……」
シンはレイの話を聞いて呆然となる。
結局ジブリールを捕らえられず逃がしてしまい、その結果、ブルーコスモスが持つ「レクイエム」によって、数基のプラントが破壊され、数万以上の人が死んでしまった。
それを聞いたシンは怒りを隠しきれなかった。
大量破壊兵器を平然と使う地球軍。おそらく彼らにとって人を打つなんてことは考えていないのだろう。
奴らにとってコーディネーターは化け物当然なのだから。
だが、結局彼はその後起こった戦いに敗北し死んだ、レイが止めをさしたらしい。
そして、その後の話も、シンにとっては信じがたいものだった。
デスティニープラン……人の遺伝子を解析して、コーディネーター、ナチュラル関係なく人それぞれが似合った職に就かせる。
あるいみ、コーディネーターの一つの完成系のようなプラン。
話を聞いたが正直信じられない。そんなことで本当に争いがなくなるのか。
それ以前に、それは人の自由を奪うようなものでもある。
だが、レイは力強く言う。
「争いがなくなるだけじゃない。これ以上、連合のエクステンデットのようなものもいなくなる。本当に平等は世界が来る」
それを聞いてシンはステラを思い出す。
本人の意思とは別に、戦うことだけを目的に作られた。
確かに、これ以上ステラのような人を増やすわけにもいかない。
そして、自分のような戦争で家族を失う悲しさを増やしたくはない。
「だから…議長を支えるんだ……俺とお前で………」
先ほどとは違い、なにやら苦しそうな表情を浮かべるレイ。
「おい、大丈夫かよ」
仲間を案じるシンだが、みるみるレイの顔が悪くなる。
「シン…すまない……はぁ…はぁ…水をもらってきて……」
最後の言葉を言い切る前に、レイは奇声を出しながら苦しみだした。
「おい!?どうしたんだよレイ!?」
いきなり苦しみだしたレイを見て、あわてるシン。
いったいどうしたのだろうか。


369 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/13(土) 12:51:12 ID:???
「おい!どうしたんだ!!」
異変に気付いたのだろうか、士郎たちが二人のところにやってきた。
「桃子、救急車呼んで……」
救急車を予防と思ったが、それは苦しんでいるレイによって遮られた。
「水を…いただけませんか……」
こんなときに何を言っているのだろうか、そう思っているとレイが苦しみながらポケットからなにやら薬のようなものを取り出す。
彼は何か病でも持っているのだろうか……
レイの中に入れて、桃子が水を持ってくる。
「おい、大丈夫か坊主……」
少しの間だが仲間である彼を見に来たムゥだが、苦しみながらムゥを見るレイの姿は、ムゥの記憶にあるとある人物を想像させた。
「ラウ・ル・クルーゼ……」
そのあと、レイはいったんリンディの家で休ませることにした。
そして知ることになる。レイ・ザ・バレルという男とムゥ・ラ・フラガの関係を……


14話投下完了。
次回はレイが自分がクローンということを自白します。

ちと遅れたけど>>300
俺は日本語に統一してる。
確かアームドデバイスってドイツ語だったようなきがして、俺はドイツ語なんで全然わからないから日本語で統一することにした(英語も苦手だし)
学力がないから俺……

370 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 13:48:16 ID:???
それでもいいよ。俺もドイツ語とかわからないし… 英語もぜんぜんだめだし…orz



371 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 14:17:06 ID:???
ガンダムし〜どD´s氏、乙なの!
レイの寿命問題が解決したりしないのかなぁと期待してみたり。


しかし、ここは種系SSスレの中でも作者が多いなぁ。


372 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/13(土) 20:25:50 ID:???
乙です! そう言えばレイの持病どうしようかな〜考えてなかった(汗
テロメアが短いと言う強力なアイデンティティーの消失による苦しみって言うのも良いと思うんだけど、どうっすかね?
『突然生きろと言われても困る』みたいな? それとも、やっぱり咳き込むレイを介抱するフェイトの方が萌え(ry

そして『デバイスは日本語喋って良いですか?』の件、沢山のお返事サンクス!
私の英語能力などから鑑みても、『通常は日本語、戦闘時はガンバって英語』の方向で行きたいと思います。
といってもいつ投稿出来るか全く不明……はぁ……

373 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 21:34:33 ID:???
この中のSSでオリキャラとか出た?

374 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 21:49:56 ID:???
今夜23時頃に投下予定です。

デバイスの台詞表記か……
私はどうしょう?
まぁ、なんとかなるかw

375 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 23:02:57 ID:???
>>373
たぶん出てないと思ふ

376 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:04:02 ID:???
第7話、投下開始


 マルキオの孤児院が襲撃されてから六時間後の朝。
 カガリの居場所が判明した。彼女は父――前オーブ連合首長国代表ウズミ・ナラ・アスハ達を弔う慰霊碑に出向いているそうだ。しかも、カガリは一人で行動しているらしい。
 キラやラクスにとっては、カガリと話をするまたと無いチャンスだった。


 なのはは起動させたレイジングハートを手に取る。
 今回は転移のみが目的なので防護服は着ていない。
 なのはの技量では、同世界内での空間転移が限界であり、それすらもレイジングハートの処理能力に多分に依存していた。
「キラ君、ラクスさん、用意はいいですか?」
「うん」
「お願いします」
 なのはは二人の確認を取ると、足元に魔法陣を展開し、転移先の座標軸を指定していく。
「――カガリさんの所へ!」
 なのは、キラ、ラクスの三人の姿が頭のてっぺんから足のつま先まで順次消えていく。
 三人の姿が消え去ると同時に、なのはが展開していた魔法陣も霧散する。
「……なんだか、魔法というものを見慣れてきつつある自分が怖くなってきたわ」
「まあ、新しい環境にすぐ慣れるっていうのは、適応力が優れてるって証拠でもある」
「……そうかしら?」
 バルトフェルドは自分に対して半眼で呻くマリューに、『そういうもんさ』と言っておいたが、内心では彼もマリューと同意見だった。

=========================


377 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:05:10 ID:???
 カガリは一人で佇んでいた。
 海を望む高台に据えられた慰霊碑。そこに刻まれた文面。
『平和を愛し、最後までオーブの理念を貫きし先人達の魂、我等、永遠に忘れじ』
 現在のカガリにとって、その言葉は責め苦となってしまう。
「お父様……至らぬ私をお許しください……」
 カガリは、今は亡き父へと謝罪する。
 父が命懸けで貫いた理念を曲げねばならない――そんな己の未熟を恥じていた。
「カガリさん」
「うわっ!?」
 自らの想いに沈み込んでいたカガリは、いきなり背後から声を掛けられて驚く。
「なんだ、お前達か。いきなり驚かすな」
 振り返るとラクスとキラが立っていた。
 ── 一体いつの間にここへ来たのだろう?それとも、そんな事に気づかないほど、自分は思考の海に埋没していたのだろうか?
「ん? 誰だ、その子は?」
 カガリはキラの後ろに見知らぬ少女がいる事に気づく。
「こちらはわたくし達の協力者ですわ」
「初めまして、高町なのはです。よろしくお願いします」
 ラクスに促されて、少女が自己紹介をする。『ラクス達の協力者』というのが、いまいちよく理解できないが──ラクスが時折不可解な事を言い出すのは珍しくないので、気にしないでおく事にした。
「カガリ・ユラ・アスハだ。よろしくな」
 自分も少女──高町なのはに名乗る。
『一国の代表にしては気さくな人だなぁ』といった少女の感想にカガリは気づかない。
 政治家としての威厳云々はさておき── 一人の人間として好感の持てるカガリの人柄は、ラクスとは違う種類のカリスマ性となっていた。
 それ故に、彼女は多くのオーブ国民から慕われている。


378 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:06:30 ID:???
「今日は、お話したい事があって参りました」
「ああ……ちょうど私も、お前達とちゃんと会って話がしたいと思っていたんだ」
 オーブの理念を曲げ、大西洋連合と同盟を結ぶ。
 そうなれば、キラやラクスもオーブに留まっているのは色々と不味いだろう。
「オーブは大西洋連邦との同盟を締結する事になった。だから──」
 半ばオーブから追い出す形になってしまう事に罪悪感を感じ、二人に謝罪しようとした時だった。
 ラクスがこちらの言葉を遮る様に口を開いた。
「理念を曲げてまで、かつてオーブを焼いた国と手を取る。はたして、それが本当にオーブの進むべき道なのでしょうか?」
 考えるまでもない事であり――どうしようもない事でもあった。
「……もう二度とオーブを焼かせない為だ。仕方ないだろ?」
 力無く答える。
「それが本当にオーブに住む人々の望みなのでしょうか? わたくしにはそうは思いません」
「当たり前だ! 自分達を焼いた国との同盟など、喜ぶわけないだろ!?」
 激昂するカガリの言葉は止まらない。
「大体だ! プラントの言い分を全く聞かず、一方的な宣戦布告。躊躇無く行った核攻撃──大西洋連邦は狂っている!」
 自分の中に押し込めていた感情を、声を荒げ吐き出す。
「そこまで分かっていながら、何故?」
 ラクスの問いは、カガリの神経を逆撫でする。
「じゃあ、どうしろと言うんだ!? 二度と国を焼かせない為には、こうするしか──」
「道は他にもあります」
「──え?」
 頭の中が冷めていく。その言葉に縋る様に彼女を見つめる。
「手を取り合う相手がプラントでは駄目でしょうか?」
「……プラントと?」
「はい。かつて辛酸を嘗めさせられた相手よりも、友好国であるプラントとの同盟の方が、オーブの人々も納得がいくでしょう。それに、オーブに住んでいるコーディネイターも少なくはないでしょうから」
 たしかに、ラクスの言う事は一理ある。
 だが──。
「それで、地上で孤立したオーブは、二年前と同様に焼かれろと言うのか?」
 期待を裏切られ、落胆とともにカガリはそう言い放った。
 しかし、ラクスは引き下がらなかった。
「いえ、二年前とはでは状況が違います――」
 マスドライバーを再建しているオーブは宇宙への足掛かりとして戦略的に重要地点となる。
 その事は、国内に戦線を呼び込む要因にもなり得るが、プラント側が積極的に支援せざるを得ない要因ともなる。
 また、ザフトの実質的な地上主要基地であるカーペンタリアとオーブとの間に障害となるものはない。
 連合側がプラントと同盟を結んだオーブを落とすとなると、かなりの大規模な作戦が必要となってくるのである。
 その時点で――頑なに、島国ただ一国で連合との戦闘に突入した二年前とは違っていた。
「また親プラント国家とも同盟を結び――さらなる外交努力次第では、現在のオーブ同様にやむ得ず大西洋連邦に応じている国々をこちら側に引き込む事も――」
 親プラント国家である大洋州連合、アフリカ共同体との軍事的同盟。
 それに留まらず、交易強化による、工業生産品を糧とした食料・資源の確保。
 それは、島国国家で自国領土が狭いオーブにとっては必須でもある。
 さらに、本来は中立国であったはずの汎ムスリム会議、赤道連合、スカンジナビア王国をも口説き落としていく。
「そうやって、他の国々と協調していけば、理不尽極まりない大西洋連邦の言いなりにならずにすみます」
 ラクスが語ったのは、大西洋連邦の掲げる『世界安全保障条約機構』に抗する複数国家からなる共同体ともいえる構想だった。


379 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:08:33 ID:???
「なるほどな……だが! それは他国への積極的介入を意味する。現在以上にオーブの理念を汚す事になる!」
 カガリはオーブの掲げる理念――『他国を侵略せず・他国の侵略を許さず・他国の争いに介入しない』にこだわっていた。
 いや――。
 ラクスからは、カガリが父親の理念に縛られている様にさえ見えた。
 ――カガリをその呪縛から解放させたい。
 その想いがラクスが持つ『種子』を弾けさせる。
「貴女が守るべきものは何ですか? 亡くなったお父様が掲げた理念ですか? 中立国としてのオーブですか?」
「な……」
 カガリは、ラクスの瞳から発せられる圧力、その言葉の響きに言葉を失う。 
「理念の為に進むべき道を閉ざし、またもオーブに住む人々に犠牲を強いりますか?」
「うぅ……」
 ――ちがう!
 自分は再び国を焼かせない為に、父が命懸けで貫いた理念すら曲げたのだ。
「国とは、そこに住まう人々の事です。ウズミ様は、国家の理念を守る為に、その人々を犠牲にしてしまった。その一点に限って、貴女はどう思われているのですか? カガリ・ユラ・アスハ!」
「――っ!?」
 もともと、カガリは無意識では理解していた。
 自分が本当に守るべきもの。その為に選ばなければならないもの――捨てねばならぬもの。
 だが――それは、父の理念と選択を否定する事になる。
 しかし――ラクスの言葉は、カガリの心の奥深くに押し込んでいた疑念を呼び覚ます。
「……お父様は……お父様の選んだ道は……間違っていた?」
 崩れ落ちる様に膝を着いたカガリは、力無くそう漏らした。
「……私は、これからどうすればいいんだ?」
 己の根幹ともいえるものが崩壊したカガリの心に迷いが渦巻く。
「それは、カガリさん自身がお決めになる事です。大丈夫です。貴女にならできますわ」
 ラクスはあくまでカガリ自身が選んで決める事を望んだ。


 カガリの脳が急速に回転する。枷の外れた思考はオーブが選ぶべき道を模索していく。
 やがて――カガリは立ち上がった。
「私も、さっきのラクスの意見に賛成だ。だが、オーブはザフトの艦を死地に追いやった。その事実を踏まえた上で、プラントと手を取り合う為に――」
 ――全てはオーブの民の為に。彼女さえも利用する。そう考える自分にカガリ自身も驚いていた。
 だが――自分は一国の代表たる立場なのだ。その責務に私情を持ち込むわけにはいかない。
「ラクス・クライン。貴女の力を貸してほしい」
 カガリはラクスへと頭を下げた。
「分かっています。その為に、わたくしはここへ来たのですから」
 ラクスの言葉にカガリは顔を上げる。
「わたくし、ラクス・クラインは貴国に亡命し、貴国の使者としてプラントに赴き、双方の未来の為に尽力いたしましょう」
「!?……ありがとうございます」
 カガリはラクスにプラントとの橋渡し役を頼みたかったのだが、ラクスからの返答はそれ以上のものだった。その事に驚きつつも、オーブの未来の為に、それを感受して礼を述べる。
「頑張りましょう、カガリさん」
「ああ」
 ラクスとカガリは力強く頷きあった。


380 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:09:30 ID:???
「カガリ」
「キラ……すまない。お前からラクスを取り上げてしまう事になった」
 カガリは知っている。キラが二年前の大戦で負った心の傷を。傷ついたキラを支えてきたのがラクスだと。
 それは、キラから精神的な支えを奪ってしまう事への謝罪だった。
 じかし――。
「カガリ。お願いがあるんだ。僕をオーブ軍に入れてほしい」
 予想外のキラの願いに、カガリは驚きの声を上げた。
「な!? でも、お前は……」
「もう決めたんだ。守りたいものを守れる場所にいようって」
「キラ……」
「だから……ね?」
「……分かった」
 何があったのかは分からないが、キラの瞳には迷いが無かった。
 だからこそ、ラクスも動く気になったのかもしれない。
 何より、キラの力はオーブ軍にとって確実に有益をもたらす。
 それもあって、カガリは弟の願いを聞き入れる事にした。


381 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:10:28 ID:???
「それでね、カガリ。実は、話は他にもあるんだ」
「? なんだ、言ってみろよ?」
「うん。さ、なのはちゃん」
 キラに促されて、なのははカガリの前に出る。
「カガリさんに聞いてもらいたい事があります」
 なのはは、キラやラクス達に話した事をカガリにも話した。
 カガリは黙ってなのはの話を聞いている。
「――というわけで、カガリさんにも協力してほしいんです」
「カガリ。信じられない事かもしれないだろうけど――」
 あまりにも突拍子の無い事でカガリには信じられないだろうと思い、キラがなのはのフォローを入れようとした時だった。
「魔導師か……なあ、死んだ人間を生き返らせたりとかもできるのか?」
 カガリから出たのはそんな質問だった。
「魔法は何でもできるわけじゃありません。特に――死んだ人を生き返らせたり、過去に戻ってやり直したりなんかは絶対に不可能とされています」
 なのはは、カガリの問いに対して正直に答えた。
「だよな。大体、何でもできるんだったら、お前が困って私の所に来る事もないもんな」
 全く期待していなかったわけではないが、カガリにさほどの落胆は無かった。
「そ・れ・と・。これは、私達の世界で起こった、私達の問題だ。だから、協力してもらうのは私達の方で、お前に協力するのは、この世界に住む者として当然の事だ!」
 当たり前の様に言い切るカガリを見てなのはは――キラとラクスも含め、三人とも笑い出してしまう。
 カガリはそんな光景を目にしてムッとする。
「な、なんだ。何がそんなにおかしい!?」
「――ご、ごめんなさい。カガリさんがラクスさんと同じ事を言うものだから……」
 なのはは笑いを抑えながら答えた。
「だからって、みんなで笑う事ないだろ!?」
「ごめん。でも、カガリは信じてくれるの? なのはちゃんの言った事」
 喚くカガリにキラが尋ねた。
「こんな時に、お前らが連れて来た子が嘘をついったって意味無いだろ? まあ、この子がいきなり一人でやった来てたら、疑っていただろうけど」
 カガリはあっけらかんとしていた。
 下手な先入観や凝り固まった固定観念さえなければ――カガリは極めて柔軟な思考ができるタイプの人間だった。それはある種の才能でもあった。
 しかし、この事を知る人間はあまりいない。カガリの周囲の人間も、カガリ自身も。


「え!?」
「な!?」
「ん!?」
「な、なんだ!?」
 なのは、キラ、ラクス、カガリ。四人しかいないと思っていたはずのこの場に、他の者の笑い声が起こる。
 四人が笑い声のする方を見ると、物陰から一人の青年が姿を見せた。



382 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/13(土) 23:17:22 ID:???
投下終了です

政治とか軍事な話って分かんねーYO!
今回のもテンパって書きました

あと、再構築していたストーリーがENDまで決定
たぶん、これで本決まりかな
当初の予想以上に戦闘パートが少ない……
頑張って最後まで書き上げたいと思いますので、お付き合い願えたら嬉しいです
ではノシ

383 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 23:24:12 ID:???
政治の話をするラクスに驚嘆。

384 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 23:28:01 ID:???
分かんねーなら書くなよ
素人が手出して火傷するのが、政治、軍事、宗教ネタだぞ

385 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 23:35:02 ID:???
乙!
ラクスが普通な事をいっていること事態が嬉しいやら、悲しいやらw
むしろこんなのが普通だよな、種死は

386 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 23:58:39 ID:???
>>384
でも種死本編のほうが火傷どころか焼死するような出来だったしな……

387 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 00:08:22 ID:???
乙。プロットが決まってるのは良いことだ。
SSが途中で止まる理由の半分は、作者自身ゴールが見えてないことだからな……。


388 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 00:09:56 ID:???
誰も彼もが政治、軍事、宗教の事を完全に理解なんてしていない。
けれど誰も彼もが描き続ける。失敗や間違いをしても諦めずに……故にSS!

たまに本業のクセに全くあれで『諦めてくれ〜』な脚本も居るけど

389 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 02:58:59 ID:???
プラントと同盟関係に成るって事は貿易国家たるオーブにはかなりきつい気が。
大西洋、東アジア、ユーラシアの市場が全て無くなるって事ですから。
統制経済への移行は避けられないかな?

390 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 03:39:47 ID:???
>>382
お付き合いしますよ。

391 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 05:11:58 ID:???
あるサイト見てた所為で幼女見ても興奮しないアスランが
逆におかしく見えるw

392 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 11:17:44 ID:???
>>391
サ○ンク○ス?

393 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 13:47:49 ID:???
>>392
だとすると俺も見てるサイトだ
ちょうどなのはやシンや凸達がいるから

394 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 14:06:02 ID:???
>>393
検索のヒントを

395 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 16:33:23 ID:???
>>394
FF6の青魔法

396 :リリカル☆バレル第三話(1) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 18:24:42 ID:???
フェイト・テスタロッサはアースラの食堂で昼食を食べている。
裁判も一つの区切りと呼ばれる審議が終了し、自分もアルフも、お世話になりっぱなしのリンディ提督達からも、安堵が露骨に感じられた。
ふと食堂の入り口から入ってくる人が一人。それにより一瞬でざわつきだす食堂。誰もが視線を送り、隣人と囁きあい、再び見つめる。その反応には見覚えが合った。
初めて自分がアースラに来た時……今はそんな事をサラサラしないから、ここの乗員は良い人ばかりだと思う。

今そんな彼らが不思議に見つめる先、その対象者は黙々と食堂で執るべき行為を続ける。
食券を買い、トレイと箸を持って列に並び、食券を提示して料理を受け取り、コップに水を注いで……『こっちに来た』。
あれ? あの人は確か……

「あぁ!? フェイトを襲ったヘンタイ!!」

違うよ、アルフ! 断じて違うから!! 私襲われてないから!!
ふと周りを見れば、囁きあう声が棘とボリュームを増している。アァ、もうお嫁にいけないかもしれない。
そんな私の葛藤を知っている訳も無い彼は、目の前の席を指差して問いかける。

「フェイト? あの時のか。ここ座って良いか?」
「ヘンタイが寄るな〜! フェイトが……フェイトが……犯される!!」
「アルフ! だから違うって何度も言って……」
「気にするな。俺は気にしない」
「「気にしろ!!」」

この人は強敵だと思う。なのはとは違った意味で。このレイ・ザ・バレルと言う青年は。
別にどんな会話があるわけではない。レイは黙々とうどんを啜り、対面のフェイトはそちらをチラチラ見ながらサンドイッチを齧り、彼女の隣に座るアルフが殺気を込めた視線を叩きつけている。
ふとその断片的な観察の中、フェイトは二つの事に気がついた。
一つはレイの服装。それはTシャツに短パンと言うラフなものだ。それ自体が珍しいわけではない。
ただその服が何処となく薄汚れている事、更には彼の整った顔に浮かんでいる

「あの……すごく疲れているみたいだけど?」
「フェイト! 話しかけるとヘンタイがうつるよ!?」
「アルフ……怒るよ?」
「シュン……」

可愛い使い魔を怒るのは気が引けるフェイトだが、これ以上他人様をヘンタイ呼ばわりするのは流石にマズイと思ったのだろう。アルフも小さくなって沈黙する。

「訓練だ。魔導師のな」
「え?」
「俺が持っていたデバイスに入っていた兵装システムが画期的だからデータが取りたいのだそうだ」
「そんなのクロノにでも使わせれば良いじゃん。アンタ素人なんだろ?」

どこか棘の有るアルフの言葉通り、本来ならば素人である彼が行う必要ない。その問いに定期的なうどんに対する摂食行動を怠る事無くレイは続ける。

「なんでも個人認証システムとロックが固いので、俺以外では起動すらできないそうだ。だからさっさと魔導師になれ!と言う事らしい」
「でも魔導師って簡単になれるものじゃないと思うけど……」
「うんうん、フェイトの言うとおり。ところで、どんな事してんの?」

フェイトの疑問とアルフの好奇心に、レイは的確な言葉で返す。



397 :リリカル☆バレル第三話(1) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 18:26:32 ID:???

「……地獄巡り」
「「はぁ?」」

疑問が消えないといった風な二人の為に、的確な状況説明をレイは行った。
ウォーミングアップとは言えないウォーミングアップから始まり、神の世界が垣間見える魔力コントロール訓練、百人組み手の騒ぎではない千人組み手etc、etc……
ソレを聴く二人の顔が徐々に、だが確かにキレイな青に変わっていく。フェイトなどカタカタ震えていた。

『MyPirot、午後の訓練開始五分前です』

ふと二人の女性が青ざめ、カタカタ震える阿鼻叫喚な空気を壊す、もう一人女性の声。その発生源はレイの胸元に輝くアクセサリー。

「それが噂のデバイス?」
「そうだ、俺はこれで失礼する。食事を続けてくれ」
『レイ・ザ・バレル発進どうぞ!』(メイリンボイスで)

どうやらレイは発進するらしい。たぶん訓練場に再突入。
主とは違いユーモアに富んだ性格をしているらしいインテリジェントデバイスに、フェイトは小さく笑みを浮かべて問う。

「えっと……また訓練……なんだ?」
「あぁ、まだ地獄を三週しなければならない」

立ち上がりトレイを返却して去っていくレイの背中は、広大な哀愁を感じさせフェイトの目頭が熱くなった。
アルフはと言えば今までの揉め事などすっかり忘れて、去り行く戦士の背中に慣れない敬礼なんてしている。


彼らが再びあう事になるのは、数日後の事。


398 :リリカル☆バレル第三話(3) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 18:35:58 ID:???
「あれ? フェイト、今日起きるの早いね?」
「うん、昨日リンディ提督に頼まれて模擬戦の予定が入ってるから」

早朝のフェイトとアルフの部屋で行われるのはそんな会話。意外そうなアルフとは異なり、聴かれたフェイトは実に嬉しそうに身だしなみを整えている。
裁判などの影響で今まで出来なかったが、フェイトは基本的に体を動かすのは好きだ。魔導師をしていれば確実に行う事になるだろう模擬戦も。

「そう言えば……相手は誰だろう?」

ふと寝癖を撃退し終えたブラシを置いて、フェイトは呟く。浮かれすぎて聴きそびれてしまったらしい。
だが恐らくクロノだろうと彼女は予想した。模擬戦をしようとするほど親しい人間と成ると、彼くらいしか思いつかない。

「は〜い、じゃあ模擬戦始めるわね。親方にエイミィ、データ取りよろしく〜」

スピーカーから響く声が模擬戦用の広い空間に木霊する。縦や横だけではなく高さまで確保されたその場所は、ドーム式の運動場のようだ。
違いがあるとすれば凹凸が限りなく減らされた床や壁、攻撃魔法を無効化する魔術加工だろうか?

「あの……リンディ提督? 昨日は聞きそびれましたけど、相手はクロノ君ですか?」

広い室内には既にバリアジャケットに身を包み、戦闘起動状態のバルディッシュを握ったフェイト一人だけ。
彼女の使い魔たるアルフも一対一の模擬戦のため、今は管理室でモニターを見ていることだろう。

「違うわよ〜」
「え? じゃあ一体……」
「俺だ。フェイト・テスタロッサ」

もう一つの控え室から出てきたのは、まだ遭遇回数は少ないけれども、印象を抜群に残す長い金髪の青年。
今その身を覆うのは袖などを小さく飾るフリルや、胸に光り小奇麗な勲章で可愛らしくなった赤い軍服。だが彼の端麗な容姿とその衣装はマッチングしていて違和感は余り無い。
手にはフェイトと同じく戦闘起動されたデバイスが握られている。

『リリカル☆バレル! 悪の現場にただいま惨状♪』
「キュピ〜ン」と言う解り易い効果音と、彼のバックがキレイな虹色に染まる。もし彼が真っ当な『魔法少女』だったら、愛らしくポーズの一つでもとっていただろう。
だが残念な事に魔法少女でもなければ、リリカル☆バレルの自覚も無い。声と演出の主は、彼が握るデバイスだった。

「えっと……ここは模擬戦用の訓練室だけど……あと字が違うし」
『では模擬戦用の訓練室にただいま参上♪』

レジェンドと言う彼の異世界での愛機の名前を与えられたオモシロ型インテリジェントデバイス。
丸い本体部から左右四つずつ、計八個の棘状の突起物が生え、中央にはクリスタルディスプレイには気だるげな文字。
レイが握るのは本体部から伸びた杖のような部分。棒状部分の中央から少し上を握って、下端が地面に付くか付かないか位の長さ。
ソレは太陽の様な先端部を持ったデバイスだが、暗灰色と藍色で染め抜かれており、主人の性格と重なり太陽っぽさは微塵も無い。

「さて! そろそろ始めるわね?」

その一言で空気が変わる。フェイトもレイもお互いのデバイスを構えて睨みあう。念話でそれぞれ別々に送られてきた戦闘条件や、相手の限定的な情報を整理しながら。始まりは軽い電子音だった。



399 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 18:38:38 ID:???
ゴメン、本当は模擬戦本番まで突入の予定だったんだけど……ソレは次と言う事で。
むしろ調子がよければ今日中に投下できそうな感じがしないでもないのだけどね?
一日二話投下とか有りなのかな? 長いので切ってみたのだけど?

400 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 18:54:07 ID:???
いい所で区切ってくれて……続きが読みたいぜェ。

ところでレイのインテリジェントデバイスの性格って、某カレイドで紅いののステッキがモトネタ?
>『レイ・ザ・バレル発進どうぞ!』(メイリンボイスで)
に大笑い。いい性格している……GJ。

401 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 19:31:10 ID:???
>千人組手
ボクシングの1Rは3分
さすがに長いから半分ぐらいにして一人あたり1分半
合計して25時間
一日に25時間のトレーニングという矛盾ッ!

402 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 20:41:21 ID:???
>>401
魔法で時間の流れをコントロールしてたりすんだよ、きっと

403 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 20:47:30 ID:???
>>395
FFやったことないからわからん…

404 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 20:52:02 ID:???
>>401
お前一番下が言いたかっただけだろw

405 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 20:52:38 ID:???
某ゲームの影時間かもよ?

406 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 21:11:50 ID:???
>>403
「シン×ことり」でググッてみ

407 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 21:25:08 ID:???
>>406
HPから妙な電波が

408 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 21:35:35 ID:???
>>406
トン


409 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 21:50:38 ID:???
>>407
シン厨にとってはおもしろとこだよ

410 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 22:10:28 ID:???
そうだね? 千人はムリポだね? 何も考えて無かったよ?
という訳で、模擬戦本体も書きあがりましたので投下して良い?

411 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 22:14:03 ID:???
カモーン!

412 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 22:14:24 ID:???
レジェンドの性格はカレイドステッキみたいな感じなのか?

413 :リリカル☆バレル第四話(1) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 22:17:57 ID:???
フェイトに事前に与えられた情報は少ない。リンディ曰く『ハンデよ、レイ君よりずっと魔導師としては先輩でしょ?』と言うことらしい。
勿論ソレは良い。実戦における遭遇戦で相手のことが解っている事など、万に一つの確率だろう。
だがリンディが口にした数少ない忠告『見た事も無い魔法を使ってくるから気をつけて』と言うのが問題だ。
その魔法のデータ収集の為にレイは随分と努力させられたようだし……そこまで考えてフェイトは無駄な思考を追い出した。
相手が誰だろうと関係ない。どんな魔法を使ってこようと自分のするべき戦闘スタイルは変わらない。
もう今は居ない自分の師匠に当たる使い魔の教えを思い出して、フェイトは気を引き締めた。


片やレイが教えられているフェイトの情報は多い。彼女の戦闘スタイルや攻撃法は事細かに知らされている。恐らく速攻でやられないための配慮だろう。
実戦におけるレジェンドの画期的な兵装システムのデータを取る為の行うのだから、何のアクションも取れないのでは意味が無い。
もとより学習や練習でコーディネーターの中に居るナチュラルでありながら、アカデミーのトップを守り続けたレイだ。
それだけでは飽き足らずフェイトの戦闘映像には残らず目を通した。故に理解している。
彼女の強さを。だから出し惜しみは一切無し。最初っから望んだ通りのデータをくれてやる事にした。

「レジェンド、ドラグーンシステム起動」
『Yes My Pirot.』

先程とは打って変わって感情を配した高い女性の声でレジェンドは答えた。ディスプレイで英語の羅列が流れる。
流れる文字は『Disconnected Rapid Armament GroupOverlook Operation Network System』。
分離式統合制御高速機動兵装群ネットワークシステム。その頭文字を取って『DRAGOON』System。

『Dragoon System  Set Ready.』
「ドラグーン……射出」


414 :リリカル☆バレル第四話(2) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 22:18:43 ID:???
「なっ!?」

模擬戦開始の合図となる電子音を聞くと同時に、フェイトは最速での前進を開始して……驚愕した。
もちろん相手が砲撃魔法を仕掛けてきたわけではない。敵が突っ込んできたわけでもない。
それは戦闘であれば当然の事だ。驚く必要性は一切無い。だが驚いてしまった。『飛んできたのはデバイスの一部』だったから。
正確に言えばレジェンドの円形部の淵に並んでいた突起が計8個、本体から外れて猛スピードで飛来する。

「これは……」
『攻撃感知』
「!?」

それだけで驚いたフェイトに彼女の相方たるバルディッシュが告げるのは更なる衝撃。見れば分離した突起が、その先端に射撃魔法使用時に展開される魔方陣を灯す。
フェイトが大きく前方への運動エネルギーを後方へと回して飛び去るのと同時に、彼女がいた空間を数条の光線が貫いた。

「この!!」

フェイトとてやられてばかりではない。鎌状のサイズフォームに変形させたバルディッシュを一閃! 
アークセイバーと名付けられた光の刃が、分離した突起数個を巻き込み切り裂く為に飛翔する。
だが突起 機動砲は空中を左右へスライドするような完璧な回避を見せ、更には返礼とばかりに射撃魔法を放ってくる。
数瞬の攻防の中でフェイトは唸る。

「なに……これ!?」

撃ち出して来るのは、珍しくも無い中威力程度の直射型の射撃魔法だ。だが直射型である以上貫通力に優れ、何処かの砲台型魔法少女には及ばないフェイトのシールドを何度か貫かれた。
フェイトは並みの射撃魔法に対して、防御などせずに回避するという選択を取ってきた。彼女のスピードならば、直進するだけの直射型ならば避けるのは難しくない。
だが今回は違う。直射型射撃が360度から飛んでくるのだから、回避が間に合わないのも当然。


「これが画期的な兵装システム!」

リンディ達がデータを欲しがるのもフェイトには良く解る。ドラグーンシステムだっただろうか? では飛び回っているのはドラグーンと呼称しよう。
それらの動きはランダムに見えて、実はしっかりと制御されている。お互いの隙をカバーするように回避と射撃を行ってくる。
確かに素晴らしいシステムだ。だが……!!


415 :リリカル☆バレル第四話(3) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 22:21:02 ID:???

「世の中に完璧は無い!!」

ソレは魔導師にも言える事。砲撃が得意なものは近接戦闘が苦手。戦闘に特化すれば回復などが使えない。それらは全て逆もしかり。
オールラウンド全てをこなせそうな仕事の虫執務官も存在するが、全てをソツ無くこなせるが飛びぬけたものが無いとも取れる。

この人も……とフェイトの思考が回避と防御の合間で見出した答えが、実際に起きた。
移動と射撃を繰り返して八つのドラグーンが、一斉に後進する。ランダム機動で迎撃は避けているが、戻る先はレジャンド本体。つまり雨のように降り注いでいた射撃が止む。

「いま!!」

このときを逃せばチャンスは少ない。フェイトは一気に駆けた。魔力を加速に惜しげなくつぎ込み、爆発的な速度。戦闘は一気に終焉へ……


レイは苛立っては居ない。冷静に状況を見極めて判断している。冷静に『マズイ』と判断している。
ドラグーンシステムはこの世界でも強力であり、魔導師としての経験の無さを補って余りあるシステムだ。並みの相手ならば勝利することができるだろう。
だが目の前の少女 フェイトが相手ではそれが難しい。先程から大部分の射撃は回避され、防御させられた回数すら僅か。
その大部分が障壁を貫通しているが、敵の動きを止めるほどではない。せいぜい精神的に追い詰めている程度の効果だろう。
先程ドラグーンの砲撃に混じって、大威力の砲撃を行ってみたがあっさり回避され、ドラグーンの制御が甘くなって間合いを詰められかけた。
レイは自分が接近戦では勝利が薄いのは目に見えている。フェイトもソレを理解して距離を詰めようと奮戦しているのだから。

「そして……こっちにはタイムリミットが有る……」

砲撃は隙を作るため本体からの射撃でドラグーンに混じって攻撃を加えながら、レイは呟く。
それはディスプレイで60秒を切ったことを知らせるドラグーンの稼働時間だ。魔力で飛翔・攻撃するドラグーンだが、その補給はレジェンド本体を通して直接受けなければ成らない。
つまりフェイトをようやく押さえ込んでいる攻撃が、一斉に止まってしまうという事だ。

「どうするか……レジェンド。『ナイト』を起動準備」
『Bat……NO Power And Limit.』
「構わん。片方だけ……その一撃だけ撃てれば良い。他のドラグーンが戻り始めたのと同時に放て」
『YES Sir.』

レジェンドとの打ち合わせを終了し、レイは変わらず華麗な動きを見せる敵を睨みつける。ドラグーンの動きが読めてきたのか? 時たま放たれる迎撃の魔法が少しずつ誤差を修正している。

レイにとって見れば驚愕と評価に値し、もっと見ればその姿は凛々しく美しかった。
だが……勝負とは関係ない。価値無き自分に価値を付けるための行い。自分が初心者だろうと、相手が強かろうと負けたいとは思わない。




416 :リリカル☆バレル第四話(4) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 22:22:55 ID:???
『3…2…1…0! Dragoon Recovery』

レジェンドの宣言どおり、ピタリと攻撃を止めて戻ってくるドラグーン。その隙を見逃すまいとフェイトが駆ける。
その速さは魔導師の出鱈目な動きを学習済みであるレイも舌を巻いた。一気に距離を詰められば、そこは既に彼女の間合い。

「だが……最短を意識すれば、軌道は読みやすい! レジェンド!!」

ドラグーン自体を操るには並外れた空間認識能力が必要とされる。リンディがシステムの報告を受けた時に疑問視したことを解決できる唯一の能力だ。
その能力を使えば速度ではなくルートとして、彼女の動きは手にとるように解る。主が読み取った軌道から取るべき道を読み取り、レジェンドも吼える。

『Surprise♪ Right knight Go Ahead!』

その言葉に答えるのはデバイスの先端部に装着されている、他よりも微かに大型な一対の機動砲の片割れ。そのレイから見て右側に該当するモノが他とは違う動きをとった。
後進し、母なるデバイスと連結する休息ではなく、更なる戦果を求める進撃。他のドラグーンが『歩兵』もしくは『射手』だとすれば、それは『騎士』。
砲撃だけではなく、その先端に宿すのは光の棘・ビームスパイク。進撃する先は同じく勝利のために高速で前進するフェイト・テスタロッサ。

『Defenser!』
「えっ!?」

フェイトはバルディッシュが上げる自動防御の声で、その奇襲に気が付いた。だが側面から、しかも高速運動中である事からも回避は困難。
回避ではなく選らばなければ成らなかった防御に、ナイト・ドラグーンの光の刃が噛み付き……ガラスが割れるような音と共に最後の守備が砕け散る。
だがそれだけだ。もはやフェイトに突撃するにも、射撃を浴びせるにも魔力が足りない。フェイトが一安心しかけて、驚愕する。

「レジェンド! 近接武装を!!」
『Defeianto Javelin』

ナイト・ドラグーンの突撃と同時にレイは駆け出す。もう自分の気力と魔力は残り少ない。また距離を取ろうとも消耗戦では、先に力尽きるのはこっち。
ならば敵が予想だにしない動きをとっての錯乱から、一気に勝負を決する。レイの手の内ではレジェンドの柄の部分が一回り縮み、先端から延びる光の刃。

「はぁああ!!」
「このぉおお!!」

だがレイも承知の通り、ここはフェイトの間合い。ディフェンサーを抜かれたスキから直ぐに立ち直り、鎌状のバルディシュを振り上げる。
ほぼ同じタイミングでレイは剣の形をとったレジェンドを振り下ろし……


勝負は付いた。



417 :リリカル☆バレル第四話(5) ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 22:32:56 ID:???


「負け……か」
「えぇ、私の勝ちです」

既に魔力の爆発音も静まった訓練室内で、そんな小さな会話が響く。負けかと呟いたレイは仰向けになって倒れ、勝ちと宣言したフェイトも片膝を付き、その息は荒い。

「やはり接近戦は挑むべきでは無かったか……」
「そんな事はありません。かなり……驚きました。一瞬遅れたら……相打ち……ううん、負けていましたから」
「そうか……」

非殺傷設定と言うレイからすれば便利すぎる機能により、大きな怪我は一つ無いが、いまは全ての力を抜いて横になって居たい。
地獄巡りとは違う充足感を伴う疲労感だったから。しばらくの沈黙、お互いの息遣いだけが聴こえていたが、レイが思い出したように呟いた。

「お前とは……同じようなモノを感じた」
「え?」
「冷めて満ちぬ心……偽りだらけの自分……」
「あっ……」

フェイトは思わずその言葉に思わず身を竦める。何故そんな事を言うのかと言う理屈よりも、ソレを誰かに口にされた事がショックだった。彼が自身をそう評した事に疑問を感じながら。
そんなフェイトの雰囲気を感じ取ったわけではないだろうが、レイはそれ以上その話はしなかった。代わりに不器用な微笑を浮かべて問う。

「たまにで良いが……模擬戦……付き合ってくれるか?」
「……はい」

虚無だと自分を認識するニセモノ二人……だがほんの少しだけ……運動で熱した体に伴うように、心に温かみも感じていた。


418 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 23:08:00 ID:???
という感じです。デバイスの英語は適当。戦闘描写ムズイ。
フェイトとレイでフラグ立てを狙うも撃沈w パソコン止まってしまい、亀レス許して〜

419 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 23:09:44 ID:???
クルーゼが時空を超えた影響で思考パターンが変化してハイテンションになって
「時を超えて俺参上!言っとくが俺は最初からクライマックスだぜ!」とか
口走るSSはまだですか?




420 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 23:38:15 ID:???
とりあえずこういうの見つけたんで、支援とばかりに投下

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421 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/14(日) 23:43:48 ID:???
そうだ〜説明し忘れた。レジェンドがモードチェンジしてなる剣の名前は、本物のレジェンドが持っている接近戦用の武装から頂きました。
あとレジェンドの人格はカレイドなルビーさんとは一切関係ありませんが、お茶目な女性人格と言う事にしておいてくださいな。
ビームスパイク装備のドラグーンが、ナイト・ドラグーン言うのはモチ私の妄想w

422 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/15(月) 00:12:51 ID:???
リリカル☆バレルさん、乙です!
第五話 夜天の魔導書

勢いで、帰ってきてしまったが…部屋の中に入る勇気がなかった。
玄関の前でうろうろしては立ち止まり、手をドアノブにかける。この動作を何度やったことだろう。
唾をゴクリとのみこみ、ドアノブを回して一気に引いた。
ドアは一寸たりとも開かず、ガンッという鈍い音だけが響いた。鍵がかかっていたのだ。
「はい…。」
ドアの向こうから返事が聞こえる。スリッパのパタパタと言う音が近付いてくるのがわかった。
鍵をはずす音がし、ドアが開く。
リンディだった。
「あら、シン君。早かったわね。おかえりなさい。」
「……どうも…。」
リンディは微笑み、居間へと戻る。シンはその後に続いた。
「朝ご飯は、なのはさんのおうちでご馳走になった?食べてないなら、何かつくるわよ?って、あっ!」
「あの…怒らないんですか?」
シンがキッチンでエプロンを今まさに着用しようとしているリンディに聞いてみた。それなりの処分を受ける覚悟もしている。つい、カッとなったとはいえ、管理局の仕事を侮辱したのだ。命令違反もした。それも一度ではない。
「シン君…。」
「……はい。」
真剣な面持ちで近付いてくるリンディ。
(また、叩かれるのかな?)と歯を食いしばり、目を閉じた。
「フェイトさんに、お弁当届けてくれないかしら?」
「……はぁ?」
意外な言葉にぽかんと間抜けた顔をするシンであった。

八神家、居間。
「キラ・ヤマトの件にばかり気をとられていたが…、あの仮面の男…、一体、何者なんだ?」
シグナムが言う。
ちなみにはやてはまだ、起きていない。居間には、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラがいる。
「私たちの敵と言うわけでは無いみたいですね。闇の書の完成を望んでるみたいですし…。」
と、シャマル。
「闇の書が完成するまで待って奪う気なのかもしれんぞ。」
と、ザフィーラ。
「でも、完成され闇の書を奪っても意味ねぇよ。主と認めたもの以外に闇の書は使えないし…。」
「ヴィータのいうことももっともだ。それに、闇の書が完成したと同時に、主は強大な力を手に入れる。」シグナムが言った。
「とにかく、用心するにこしたことはない。シャマル。」
ザフィーラがまとめた。
「はい、家にはセキュリティかけてますし、何者かが侵入すればすぐに分かります。」

423 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/15(月) 00:16:25 ID:???
「とにかく、シャマルはなるべく主から離れないようにしてくれ。」
「はい。シグナム。」
「闇の書の完成のために、キラを犠牲にしたんだ。絶対に完成させる…。」
ヴィータの言葉に一同は頷いた。
ドタッ!!
二階から音が響く。
それは、何かが倒れたときに生じる鈍い音音。
「はやて?」
ヴィータが一番に二階へとかけ上がった。

アースラ内部、一室。
「そろそろ、話してはくれないか?」
キラとクロノは向かい合う形でテーブルを挟み、椅子に腰かけている。
「…わかりません。…てか、知らないんです。」
眠っていないのだろうか、なんだかキラの目の焦点が定まってない上に、目の下に隈ができている。
「一緒に住んでいたのは間違いないんだな?」
「…はい。」
「それで…、何で異世界の君が彼等と一緒に?」
「……。目が覚めたときには一緒でした。」
「単刀直入に聞くよ?主の名前は?」
「……。」
キラは躊躇った。言っていいものかどうか。
「君は闇の書のことをどれくらい知ってる?」
キラが言いにくそうしているので、クロノは質問を変えた。
「闇の書は第一級捜索指定遺失物、ロストロギア。まぁ、簡単に言うと、それだけ危険なものなんだ。意味はわかるだろ?」
あれ?
クロノの言い方がなんだか引っ掛かった。危険?なぜ?闇の書が完成すればはやての病気が直る。そう聞いていたが…、危険なものとは聞いていない。
「…すみません。お願いできる立場じゃないかもしれないけど、その…闇の書のこと、詳しく教えてください。」
クロノはキラの突然の反応に驚き、口をパクパクさせていたが
「…あ、あぁ。丁度説明しようと思ってたところなんだが…。その変わり、君にも主の名前を教えてもらうからな。」
その要求を飲んでくれたようだ。キラもそれを承諾し、クロノは闇の書について知っている限りで説明しはじめた。

聖祥大付属小学校、昼休み「フェイトちゃ〜ん、お弁当食べよう!」
「あっ、うん。」
なのはとその友達のすずか、アリサが呼んでいるのでフェイトは鞄の中から弁当を取り出そうとするが、見付からない。
そう言えば弁当を鞄に入れた記憶がなかった。
「どうしたの?フェイトちゃん。」
そんなフェイトの異変に気付いたすずかが聞いた。
「お弁当…忘れてきちゃった…。」
フェイトの顔が真っ赤になった。

424 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/15(月) 00:21:16 ID:???
『フェイト・テスタロッサさん、お兄さんがおこしになっています。至急、職員室まで来てください。繰り返します。…』

「ありがとう…ございます。」
「いや、俺の方こそ、遅くなって悪い。途中、道に迷ったんだ。」
来客用玄関までシンを送るフェイト。
「シン……。」
「なんだよ?まだ、なんか忘れものでもあんのか?」ふるふると首をふるフェイト。
「リンディさんと仲直り…した?」
「んっ?なんだ…、フェイトも知ってたのか。いや、今から謝ろうと思ってる。帰ってきてすぐ、弁当を届けるように頼まれたから」 そっかとうなずくフェイト。
「リンディさん、悪い人じゃないんだよ?きっとシンのこと…」
「分かってる。」
そう言って、シンは靴を履き、フェイトに見送られながら学校を後にした。

海鳴大学病院
「だいぶ状態も安定しましたね。」
「ありがとうございます。石田先生。
もう、皆して大騒ぎするんやから、ただ胸と首が攣っただけって言うたやん。」
「しかし、頭も打ってましたし…。」
「はやて!」
「なんや、ヴィータ?」
石田は、はやてとヴィータの姿を眺めつつ、
「シグナムさんとシャマルさん、ちょっといいですか?」

「今回の検査では何の異常もみられませんでしたが…、ただ攣っただけ、ということはないと思います。」やはり、とシグナムとシャマル。
「痛がりかたが普通じゃありませんでしたから…。」
「原因はまだわかりませんが、スタッフも全力で戦っています。
それから、はやてちゃんはしばらく入院させて様子をみた方がいいと思うんですが…。どうでしょう?」
シグナムとシャマルは互いの顔を見合わせ。
お願いします。と深く頭を下げた。

「と、まぁ闇の書に関してはこんなところだな。」
キラが聞いた話は、クロノの父親、クライドに関する話である。
キラが抱く闇の書に対する違和感がさらに強くなる。暴走、アルカンシェル、転生、蒸発。何だか、危機感を持たせるような単語ばかりだった。
だが、まだ確信をもてない。
「それで、闇の書に関する情報は全部ですか?」
「…、あぁ。後はまだ調査中だ。さて、約束だ。名前を教えてもらおうか?」
キラは少し迷ったが、やがてその名を口にした。
「八神…、八神はやて。」

425 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/15(月) 00:28:59 ID:???
「まずいことになったねぇ、アリア。」
猫耳に尻尾を生やした二人の少女がクロノとキラの取り調べをモニターごしにみていた。
「闇の書が完成する前に主をつかまえられちゃったら意味ないじゃん。」
「…そうだね。こんなに早く白状するとは思わなかった。どうするロッテ?」
沈黙のうち、顔を見合わせ、二人は頷き、部屋を後にした。

マンション一室。
「…っと、ただいま…。」
一応、あいさつしてみるシン。
「ご苦労様、シン君。お昼まだでしょう?作っておいたわ。」
リンディはキッチンにあるテーブルの上で書類を広げていた。
「あの!昨日は…」
書類から目を放し、シンへと視線を向けるリンディ。「すいませんでした。」
頭を下げた。
「あの時は…ついカッとなって…あんな…。」
「そうね…。でも、シン君の気持を考えなかった私も悪かったかも知れない。
あなたにあんな過去があったなんて知らなかったし…、…私も一生懸命やってくれているシン君のことを考えてなかったわ…。」
「そんなことは…。」
リンディは立ち上がり、シンの背後に回って、背中を押し、椅子に座らせた。
「えっ、あの…?」
「外は冷えたでしょう?
お味噌汁温めるからまっててね。」
ガスコンロの火がつく音。「本当なら、最初にシン君がキラ君に出会った時に、もうちょっとちゃんと話すべきことだったのよね。」なんだか、すごく懐かしい感じがした。母親といるときのような、そんな感じ。「けど…、管理局の仕事を侮辱するようなことを…俺は…。」
「…そんなに気にすることないわ。おっと…、こんなこと言っちゃ駄目ね。艦長として…、でも、まぁお互い様よ。私も感情的になりすぎたわ。」
鍋の中をかきまぜるリンディ。
「…でも、本当に辛い経験ばかりだったのね…シン君。まだ、辛い?」
「…そうですね。辛いです…。たまに、思い出すんです。妹や、両親のこと…。」
「そう…。」
お椀に味噌汁を注ぎ、シンの座っているテーブルの前に置き、座るリンディ。
「今回の事件…、闇の書のことなんだけど…。」
ズズッとお茶をすする。
「私は、その前の闇の書事件で夫を失ったわ。」
「…っ!?」
「確かに、あなたの言うように、戦争の中では命を奪い、奪われる。失敗は許されないわよね。
けれど、今回の闇の書事件は失敗しても、次があった。なら、それでいいじゃない。命を落とすよりはましだと、あなたもそうは思わない?
内心、私もなのはさんやフェイトさんがやられたときは、肝を冷やしたわ…。命を落とすようなことになるんじゃないかって…。」
リンディは白濁した緑茶をジッと見つめながら、そうシンに言った。

426 :シンとヤマトの神隠し:2007/01/15(月) 00:40:05 ID:???
次回に続きます。
次回は、リンディとシンの和解。キラとシンの管理局員監視の元の一対一の話し合いになる予定。
和解になるか敵視しつづけるか…。

一応、このまま原作にのせて進もうと思ってますが、最後らへんに「あの人」がでてきて、一波乱あるかもしれません。
これからもよろしくお願いしますm(__)m

427 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 00:58:57 ID:???
GJ。
シリアスな展開にwktkしてたら…
>リンディは白濁した緑茶をジッと見つめながら
吹いたwww


428 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 01:18:30 ID:???
投下乙です。
シンとリンディが和解してくれそうで一安心。

裏切られてきつい状況の中よくがんばったがキラもとうとうゲロっちゃったか……
しかし、これでシンにとっても生かしておく理由が一つもなくなってしまった罠。

429 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 02:35:12 ID:???
ああ、続きが気になってしかたがない。次回も楽しみに待ってます。

430 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 03:24:55 ID:???
>>264
亀レスだが120%で、レイはクルーゼが自身の臓器スペアとして確保していた
という説が出て来てな

D´s氏のクルーゼがどうなのかは知らんけど

431 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 06:33:55 ID:???
>>430
また後付かぁ。
ぶっちゃけそれだとレイの行動理念とかいろいろ矛盾出てきそうなモノだけど。
まったくスタッフの後付設定はすればする程本編がクソになっていくな。

432 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 08:24:10 ID:???

  ま  た  1  2  0  %  か

あそこって、設定部が「Dプランには強制力ない」と言ったのに対して、「徹底的な管理社会が目的」とか矛盾するような事ばかり言ってるから信用できん

433 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 11:39:38 ID:???
健康診断でテロメアの長さなんか調べるわけ無いだろ…

434 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 13:47:40 ID:???
まあ、発作起これば原因掴めるまで精密検査ぐらいするだろうがな。

435 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 21:03:54 ID:???
神隠し氏乙。
予想外の展開にリーぜ姉妹はどう動くのか楽しみです。

436 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:31:18 ID:???
第一話 巡る日々

「っ!?」
「ほら、どうした?この程度もかわしきれないのか!」
 何条もの閃光が、俺を墜とそうと追いすがってくる。
 あれに何度痛い目に合わせられてきたか分からない。一見細く見えるので、低威力に感じる攻撃。前に一度、あれを〈シールド〉で受けたら五発目で破られ、そのまま残りの弾に撃墜された経験がある。物凄く痛かった。
 以降、回避に徹しているのだが、それが難しい。二十単位で追ってくる閃光は、それぞれが自由自在に、しかも割りと高速で動くのだ。これを避けきるのは正直無理だ。
 だが。
『マスター!そのまま下降を!』
「分かっている!」
 今回は完全に攻略してみせる。
 背後に敵意ある光を感じながら、俺は加速に魔力を回す。背にある四枚の翼がそれに応え、更なる加速を俺にもたらしてくれる。
『マスター。タイミングにはお気をつけて』
 胸からの声に俺は無言で答える。
 どんどん近付いてくる地面を見据えながら、タイミングを計る。早すぎては意味が無く、遅すぎるととても痛い。
 あと、5、4、3、2、1。
『今です!』
「ああ!」
 目前まで近付いてきた地面に若干の恐怖を感じながら、俺は強引に体を捻るようにして進行方向を地面と平行に切り替える。その数瞬後、背後からいくつかの爆発音が聞こえた。俺を追っていた魔法弾が地面に着弾したのだろう。
『お見事。マスター、回避は成功です。』
 俺は姿勢制御に気を付けながら、あの閃光を撃った張本人に笑ってみせる。
「へへ、どうだ!これでもう、あの攻撃は効かないぜ」
 そう、これこそ俺達が考えた秘策。高速、自由自在の魔法弾だが、完全に自由自在という訳ではない。どうしても無理な動きというものがある。それを利用した回避方法だ。この策はずっと考えてはいたが、今までの飛行魔法の実力では無理な機動だった。
 だが、ここ数日の集中的な訓練で、ついに体得したのだ。
『マスター!!』
「ん?」
 しかし、決定的なミスが一つ。少しハイになっていたのだろう。それはあまりに致命的な油断だった。
「どうし」
 衝撃。
(な?何が……)
「少し調子に乗りすぎだ、シン」
「ぐ……」
 目の前で俺を見ている女。そう、どこか楽しそうに。
「これはお仕置きだ」
 俺の視界一杯の閃光を放った。


437 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:32:03 ID:???
 目覚めると、頭部に柔らかい感触を感じた。
「おお、目が覚めたようだな」
「っ、アリア?」
 まだ痛む体を起こす。どうやら膝枕されていたらしい。こうされるのはもう何度目だろうか。
「今回でちょうど二十敗目だ」
 なるほど、二十回目か。
「くそ、絶対にかわしきったと思ったのに。アリア、一体何したんだよ?」
 膝枕はどうでもいい。いや、感触が気持ち良いといえば、まあ、良いのだが、それは同時に敗北の感触だ。今は聞かなければならない。最後の一歩手前、あの背後からの攻撃の方法を。
「ん?あれか。簡単だ。二十の内の何発かにブレーキを掛けただけだ」
「な?」
 そんなバカな。いや、冷静に考えれば想定できただろう。飛行魔法の出来栄えへの満足感が、若干の集中力不足を招いたのだ。
『申し訳ありません、マスター。わたしが感知できなかったばかりに』
 傍にある三角形の金属からの謝罪。
「ふふ、それは仕方が無いことだ。お前が感知できないと知っていたからの選択だ。悪く思わんでくれ」
 アリアはそう言って押し黙る金属を手で撫でる。
「それよりもだ」
「!」
 まずい。アリアの声色が変わった。
 俺は慌てて逃げようとしたが
「遅い」
 逃走は叶わず、襟首を掴まれ
「何だ?先ほどの言葉遣いは?師匠に向かって使う言葉使いじゃないなぁ」
 右腕の間接をロックされた。
「ぃぃぃぃぃぃぃ!?」
 痛い、痛い、物凄く痛い。
「し、師匠、申し訳ありませんでした」
「聞こえないぞ」
 締め付けが強くなる。
「申し訳ありませんでした!」
「ふふ、以後気をつけるように」
 アリアは何かに満足したらしく、そう言って腕を解放してくれる。しかし、痛みの残滓は続き、しばらく静かに耐え忍ぶ。
『マスター、大丈夫ですか?』
「くぅぅ、これぐらい、何とも」
(オッケー、痛みの波は引いた。それにしても、アリアの奴、今日は割りと甘かったような)
 いつもだったら、この三倍ぐらいは痛みが長引く。今日は何故?と考えていると
「ふふ、あの機動のご褒美だ」
 そう言って、俺の頭を優しく、労わるように撫でてきた。
「最後の油断は頂けないが、よくあの飛行を手に入れた。これも私の特訓の賜物だな。お姉さんは嬉しく思うぞ」
 どうやら、先ほど見せた飛行魔法の上達振りを褒めてくれているらしい。この女性は厳しいだけでなく、優しさも持ち合わせている。訓練当初はスパルタだけの気に食わない教官だと思い何度か衝突したが、それも今では良い思い出だ。
そう、思い出。この世界で俺が目覚めてから三ヶ月。記憶を失った俺に新しい思い出ができるには、それは充分すぎるほどの時間だった。


438 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:33:29 ID:???
 俺がアースラに出現してから二日。
 俺の元に今回の件を調査するという人物が訪れた。
 初老の、人の良さそうな男だったが、何故か周りは驚いていた。
「な?提督!?一体何故提督が?」
 アースラの艦長であるあの女性の言葉が、俺に理由を教えてくれた。
 俺に残る知識の記憶が言う。提督。簡単に言えば偉い人だ。そんな人物が直々にやって来たのだ。驚くのも当然だろう。
「君が例の?私はギル・グレアムと言う。よろしく頼むよ」
 そう言った彼、グレアム提督は、俺を時空管理局本部と呼ばれる場所に連れて行った。
 そこで数日がかりで、俺と謎のデバイスの調査が執り行われ、出た判定は白。特に怪しい点は見つからない、という結果だった。問題のデバイスは、まだ、非殺傷機能を搭載していなかっただけ、という判定だったらしい。
 多少おかしさはあったが、自分の潔白が証明されたのだ。文句は無い。
 ついでに俺のこともいろいろ分かったらしい。
 恐らくは管理局の管理外の世界から、何者かに転移させられたということ。多少特殊だが、軍属であったということ。遺伝子に人為的な変化が見られたということ。など、その他諸々だ。
 その後、俺はグレアム提督から魔法使いを目指さないかと誘われた。
 魔法が使えれば、俺が元の世界に帰る助けになるということで、俺はそれを二つ返事で受け入れた。
 俺の魔法の訓練とこの世界で生活するのに助けとなる保護者には提督の双子の使い魔、リーゼアリアとリーゼロッテが引き受けてくれた。彼女達二人とは一波乱あったのだが、今では良き師匠であり姉のように思っている。
 金銭面は、グレアム提督にかなり世話になっている。俺の関わることにも、どうやら色々口利きしてくれたらしい。提督にはどんなに感謝してもしきれないぐらいの恩がある。
 俺はもし、俺が元いた世界に帰れなかったら、この人の力になりたいと思っている。
 そのことをリーゼ達に言ったら、嬉しそうに笑っていた。
(悪くない。記憶なんて戻らなくても。俺の居場所はここにある)
 俺は穏やかな日々の中に、確かな幸せを感じていた。


439 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:35:52 ID:???
 アリアとの戦闘訓練のあった日の夜。
ここは俺がいつも寝泊りしている場所。俺の家、ということになっている。
 一人だとかなり広く、少し寂しさを感じる時もあるが、今に限ってはそう言えない。
「シン。ここにあった私のクッキーはどこにした?あれを食べたいがためにここに来たのだが」
 アリア、それは昨夜、君の双子のロッテさんが美味しそうに食べていました。
「シーン。喉渇いたー。お前は師匠に茶もだせんのか?」
 ロッテ、ついさっきもガブガブ飲んでたろう?
 とりあえず逆らうと怖いので、アリアに代わりのお菓子を出し、ロッテには茶を出した。
そんなこんなで召使い状態になってから30分ほど経った頃だろうか。
「シン、明日は暇だろう?」
 何の脈絡も無く、ロッテがそんなことを尋ねてきた。
「ん、ああ。明日は訓練も休みだしな。基本的に訓練ぐらいしかやることないし」
 自分で言っていて少し傷つくが、まあ、本当のことなのだから仕方が無い。


440 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:37:56 ID:???
 アリアとの戦闘訓練のあった日の夜。
ここは俺がいつも寝泊りしている場所。俺の家、ということになっている。
 一人だとかなり広く、少し寂しさを感じる時もあるが、今に限ってはそう言えない。
「シン。ここにあった私のクッキーはどこにした?あれを食べたいがためにここに来たのだが」
 アリア、それは昨夜、君の双子のロッテさんが美味しそうに食べていました。
「シーン。喉渇いたー。お前は師匠に茶もだせんのか?」
 ロッテ、ついさっきもガブガブ飲んでたろう?
 とりあえず逆らうと怖いので、アリアに代わりのお菓子を出し、ロッテには茶を出した。
そんなこんなで召使い状態になってから30分ほど経った頃だろうか。
「シン、明日は暇だろう?」
 何の脈絡も無く、ロッテがそんなことを尋ねてきた。
「ん、ああ。明日は訓練も休みだしな。基本的に訓練ぐらいしかやることないし」
 自分で言っていて少し傷つくが、まあ、本当のことなのだから仕方が無い。


441 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:39:53 ID:???
「そうか。シン、アースラを覚えているか?」
(アースラ……?っ)
 その時、脳裏に何かがよぎった。男、だろうか?年は俺と同じぐらいだが、正直、髪の生え際がきつい。きっと将来は……。
「…ン!シン!聞いているのか?」
「!あ、ああ聞いているよ」
 どうやらボーッとしていたらしい。
「また、記憶か?」
 リーゼ達は心配そうに俺を伺っている。
「ん。でも心配ない。ちょっと頭痛を感じるぐらいだし」
 そう。あれから数ヶ月。俺の記憶は何かの拍子に、こうして蘇るときがある。医者の話では完全に取り戻すのも時間の問題だということだ。
「まあ、お前がそう言うならいいが……で、話を戻すけど、アースラ。覚えている?」
「ああ」
 アースラ。俺がこの世界に初めて現れた場所であり、今の俺が始まった場所だ。
「そこに私達の弟子、まあお前にとっては兄弟子だな。それが近々この近くまで来るんだ。お、おいしそうじゃん。あん、もぐもぐ」
 ロッテはアリアのクッキーを横取りして食べ始めた。あ、アリアの目が怖い。
「もぐもぐ、その時に、もぐ、模擬戦をやって、もぐもぐ、もらえるように、もぐ、頼んだ」
「ふーん、強いの?その兄弟子って奴」
 ロッテの言葉に、何故かその兄弟子という人間への対抗意識が燃えてきた。
「もぐもぐ、ああ、もぐ、当たり前だ、もぐもぐ、クロノは、もぐも、ぎゅぅっ!?」
「私達が鍛え上げたからな。ロッテ、これ以上はあげない」
 叩かれて喋れなくなったロッテの言葉をアリアが引き継いで説明する。アリアは遂に我慢の限界になったのか、ロッテの頭を叩いたのだ。それも割りと力強く。ロッテは頭を押さえている。痛かったんだな。
 アリアはロッテからクッキーの箱を取り上げると、それを自分の手の届く範囲に置いた。
「はっきり言って万に一つもお前に勝ち目は無いが、その演習から得られるものがあるだろう」
(むっ)
 何だかムカッとするな。リーゼ達がそこまで太鼓判を押す奴だ。どれ程強いか見せてもらおうじゃないか。
「いいぜ。で、その演習はいつやるんだよ?」
「まあ、予定が変わらなければ一週間後だ」
(一週間か……。ふん、やってやるさ)
 俺は心の中でそう決意する。
 ふと、視線を感じてそちらを向くと。
「何だよ?」
 リーゼ達が、面白そうに俺を見ていた。
「べっつにー。ま、頑張りなよ」
「あまり無茶はしないこと。あくまで演習だからな」
 何か面白くないが、一応、応援と受け取ろう。
 その後、リーゼ達は好き放題やって帰っていった。
「……」
 いつものことだが、あの二人が来ると掃除が大変だ。結構迷惑な来客だ。正直、あまり来てほしいとは思わない。
 だけど。
 来られるのを嫌がる自分と一緒に、来てくれるのを待ち望んでいる自分がいること、そのことに気付かない振りをしながら、俺は部屋の後片付けを進めるのだった。


442 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:40:55 ID:???
「……ここは?」
 目が覚めるとベッドの上だった。
「く、僕は……」
 起き上がろうとするが、体が動かない。
「起きたか。だが、まだ動くな。お前は三ヶ月も昏睡状態だったのだぞ」
「な、誰?」
 まだ視界がはっきりしない。
「お前は本当ならあのまま死んでいるはずだった。我らの主の慈悲に感謝するといい」
(主?この人は一体?)
「待っていろ。今、主とシャマルを呼んでくる」
 そう言って、恐らく女性であろう、声の主は部屋から出て行った。
「くっ」
 気配が遠ざかったのを確認する。無理矢理起き上がろうとすると
「?」
 額からタオルが落ちた。僕はタオルが乗っているのにも気付かなかった、のか?今の自分はそこまで弱っているのだろうか。
「タオル、看病……していてくれたのかな」
 だとすると、良い人達なのかもしれない。少なくとも害意はないはず。
(話からして命の恩人、ってことになるし、そうだ、お礼、言わなくちゃ)
 意識が再び遠のいていく。
 何かがどたどたと音をたてて近付いてくる。
(そうだ、それからラクスとアークエンジェルに連絡、を)
 ドアが再び開く音と共に、僕は意識を失った。


443 :黒い波動:2007/01/15(月) 23:43:41 ID:???
ええ、一箇所ミスりました。申し訳ない。今回は一話の前編。後半はシンとクロノの模擬戦を中心に書きます。


444 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 00:04:34 ID:???
リーゼ達の口調ってこんな男っぽいけ?なにか違和感が
あとロッテの語尾に♪を付ければ少しはロッテっぽい雰囲気がでるかも?

445 :黒い波動(携帯):2007/01/16(火) 00:17:32 ID:???
>444
ありがとう。彼女たちはイントネーションに特徴があった(私的に)印象なのでどう書こうか迷っていました。
もう一度、彼女たちの活躍を見てきます。

446 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 01:12:09 ID:???
まぁ……男っぽいというより、エロいなあの二人の口調は。

447 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 06:06:05 ID:???
支援?

http://www.youtube.com/watch?v=8obcCRK1dGc

448 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 10:35:47 ID:???
乙。
アースラって聞いてアスランを思い出しかけたのか?

449 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 13:41:45 ID:???
二人の猫型使い魔強いですよね〜
そのご主人様であるグレアムさんはどれだけ強いのか……戦うとこ見たいな〜多分素手でMSを撃破(ry


450 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 14:14:22 ID:???
てか、なのはに出てくる大人のお偉いさん達って戦わないよね。
何故だろう?

451 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 14:31:41 ID:???
若い時に魔力使いすぎて前線で戦うだけの魔力残ってないとか

452 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 15:02:46 ID:???
むしろアースラでクロノやフェイト達以外に戦える人って居るの?


453 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 15:10:57 ID:???
ザコ魔道師みたいなのはいるんだろ、たぶん

454 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 15:16:16 ID:???
管理局の人手不足は深刻なんだろうな〜たぶんプラントよりw
入れる年齢がザフトよりも若いし

455 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 15:43:50 ID:???
というかミッドチルダ自体がなんらかの要因で精神的な成熟が早い社会なのかもしれん。
クロノが14歳という若さで執務官やってたり、スバルやディアナがなのはの世界では小学校出た辺りの歳で管理局の訓練学校入れる訳だし。

>>449
あの強さの使い魔2匹に魔力を割いているので本人は戦闘苦手、という可能性も有りそうだ。

456 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 16:17:40 ID:???
>>452

 戦闘技術的にどうかは判らないが、リンディさんは魔導士としてはクロノより格上のはず。
 
>>453
 雑魚魔導士は必要な時に本局から借り出してるみたいだから、普段はいないみたい。
 だからクロノが陣頭に立って色々していたわけで……。
 なのはが問題になってなかったり、嘱託魔導士の制度あるくらいだから、
 本局から兵力を動かすんじゃなくて、現地人の魔導士雇うのが普通になってるんじゃないかな?
 設定的にも、規模と比べて管理世界は広すぎるだろうし。

 ……SS書いてて調べているうちに、なんか異常に詳しくなっちまったよ(涙)
 書き始めてた時はかなりうろ覚えだったんだけどなァ。

457 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 16:21:50 ID:???
強力な使い魔が前線を支えて、自分は戦艦から冷静に
戦況全体を把握して指揮してるわけか。
魔力と判断力をフルに使えて、無駄が無い。提督すげー。

458 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 16:31:24 ID:???
 確かに、グレアムを父と呼部ところからして方からして、かなり後になって作った使い魔である事はまず間違いないし。
 管理職になって軽々しく前線に出られなくなったから、自分の代りに前線に出すつもりで作った可能性はあるわな。


459 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 17:11:42 ID:???
とりあえず なのはやフェイトのSSクラスは本当に10数人とかそんな人数だったとおもう。
それ以下のレベルとなると数百人とかそんなカンジという話聞いたような気がする。

まあ、指揮官レベルが戦闘に出張らないのは当然って事でしょうね。
なんかストライクスになると、クロノも艦長だから戦闘には出張らなくなるっぽいし。

460 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 18:18:17 ID:???
ストライカーズじゃなかったっけ?
でもまぁ、クロノのことだから最後においしいとこ持ってくんだろ?

461 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 18:19:40 ID:???
ザコ魔導師は本部に居て、必要な時に借りてくる。だから何時もは居ない……それってダメじゃない?と思うのは俺だけ?
何のためにアースラみたいな艦が巡回してるかって言ったら、問題が起きたら直ぐに駆けつける為だよね?
その艦に戦闘要員が居なかったら、早期解決は難しいような……

ガンダム的に言えば敵艦に遭遇したら、一回プラントまで戻ってMSとってくるみたいな事でしょ? 違うかw


462 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 18:35:27 ID:???
だよな、瞬時に対応できないと意味ないよな。
てか、2ちゃん閉鎖とか言ってっけど、どうなるんだろ?
まじ、困るべ、SSまだ途中なのに…

463 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 19:00:40 ID:???
各艦に一定数以上の人員を配置できないから、全部纏めて本部においておき、なんか有ったら取りに来て貰うと……
管理局の人員不足は深刻だぞ、マジで。『ジオンに兵無し!』と偉い人が言っていましたが……
こうなったら『管理局に人員無し! あえて言おう! 人手不足であると!』と敵対組織のエライ人に演説して欲しいw

そうだね〜私も困ってます。私のあんな不思議SSを掲載してくれるような所は他に知らないですw
まあ、のんびり待ちましょうや。焦って慌てても仕方ないしね?

464 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 20:35:05 ID:???
でも転移魔法なんてのがあるわけだから、艦にゲートみたいなのが設置されてて、
少人数なら瞬時に本部から人を呼ぶことが出来るとかかもしれない

465 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 20:55:37 ID:???
なるほど〜転移魔法と言うのがありましたな。
でも武装局員みたいな下っ端の方が本部勤めで、執務官であるクロノ君達より待遇がいい感じがしてしまう私はサラリーマンw




466 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 21:10:21 ID:???
海保のSSTみたいな運用かな?

467 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/16(火) 21:45:26 ID:???
やっと出来たので15話投下

機動戦士ガンダムし〜どD´s 第15話

「どういうことか説明してくれる?」
場所を移して、翠屋にいたアースラ関連の人はリンディの家にいる。
いきなり苦しみだしたレイは、いったんリンディの家に運ばれて、今では先ほどの異変がうそのように元気でいる。
リンディは彼らを保護している立場にある。
それ以上彼らのことを詳しく知っておく必要がある。
レイも、これでは隠し切れないと思って正直に話すことにした。
「まず…あの薬は何なの?何か病気でも持っているの?」
苦しんでいたとき、飲んでいた薬、あれが何の薬なのかわからなかった。
「別に病気なんてもっていません」
病気ではない。じゃああの薬はなんなのだろうか。
「あの薬は……一種の延命剤といったところです。あれがないと俺は生きていけない」
そういいながらレイは薬を取り出す。
「俺は…普通の人間ではありませんから」
レイから突然発せられた言葉、それはアースラの乗組員は勿論、ムゥ、そしてシンも驚愕させる。
「俺は、ある男を模して作られたクローンだから……」
クローン。いきなりそんな言葉を言ったレイに、シンは疑問を持たずに入られなかった。
レイは静かに事実を言う。
シン達の世界にある一人の男がいた。男は代々続いている名家の人間。
彼の跡継ぎに息子が一人いたが、彼を跡継ぎにすることを男は認めなかった。
その理由は、彼は妻に似すぎた。ただそれだけのことだった。
なら跡継ぎはどうするのか、男は考えて、一つの答えを出した。
簡単なことだ、自分をもう一人作ればいい。
そう思った男は一人の科学者に資金提供をする代わりに自分のクローンを作らせた。
その科学者は快く受け入れた。
出来ると思うから、ただそれだけで……
だが、それは失敗に終った。
出来たのはテロメアが短く、極端に寿命が短いクローンだった。
それで彼は男に捨てられた。
だが、そのクローンは捨てられた復習としてその男の家を焼いた………
結局、その家の家族は男の息子を除き全員が死んでしまう。
だが、その後も研究自体は続けられていて、同じ男の遺伝子を使って研究が続けられていた…


468 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/16(火) 21:46:17 ID:???

「こうしてその研究のために作られたのが俺だ……」
レイの話を聞いて、あたりは暗い雰囲気に包まれる。
レイにそんな過去があるなど思っても見なかった。
特に、フェイトはありありとレイを見る。
まさか自分のような人間がシンの世界にいるとは思わなかった。
「テロメアが短く、人よりはるかに寿命が短い。だから薬で老化を抑えるしか生き永らえる手がない」
レイは薬を見ながら言う。
そんな中、ムゥが聞きたかったことを聞く。
「じゃああんたが言っているクローンと男って言うのは………」
以前ラウ・ル・クルーゼから聞いた頃とほとんど一致している。
もしかしてと思いムゥは聞いた。
「ああ、クローンとはラウ・ル・クルーゼ。そして男とはあなたの父親、アル・ダ・フラガです」
それを聞いてムゥは頭を落とす。
愚かな父のエゴによって作られた者がまだいたのか……
そう思うとムゥは複雑だった。
「あの〜〜」
ほとんど二人で話し押していると、なのはが話しかけてきた。
「ちょっと話についていけないんだけど……」
ほとんど二人の話をしていて、話についていけないアースラ組とシン。
つい感情的になってしまったらしい。
「つまり……あなたはムゥさんの父親のクローンということでいいのね」
簡単にクローンという存在を認めたリンディに驚きつつも頷くレイ。
「はい。俺はレイ・ザ・バレルでもあり、アル・ダ・フラガでもあるということです」
それを聞いてあたりは暗い雰囲気を出す。
さらにレイは付け加える。
「所詮クローンは、人であって人じゃない存在……」
しかし、その言葉に反論フェイトだった。
「それは違うと思う。たとえクローンだろうと、レイはレイ自身だと思し、人であることには変わらないと思う。ただ、ちょっと生まれ方が違うだけで……」
フェイトはレイの言葉に反発したが、どこか様子がおかしい。
なのはにリンディ、クロノはそのフェイトの反応したのかすぐにわかった。
レイの言葉は、フェイト自身の存在を拒否しかねない言葉だった。
「フェイト……」
アルフはそんなフェイトを手を添える。
一方レイも、目も前にいる少女が、キラ・ヤマトと同じことを言ってきたことに驚いた。
(君は君だ!彼じゃない!!)
思い起こされるキラの言葉……だが……
「違うな。クローンとして生まれた以上、オリジナルの模造品であることには変わらない」
レイの言葉を聞いて、驚愕するフェイト。
「所詮クローンはクローン。どんな甘く、優しい言葉で隠してもそれはゆるぎない事実」
これが、あれから彼が考え出した答えの一つだ。
自分はクローン。それ以外の何者でもない。
それに、人類として一つの頂点に立った男に「君は君だ」といわれても、説得力のかけらもない。
そして、このフェイトという少女、どこか自分に似ている感じがするが、今そのことを気にせず言葉を続ける。


469 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/16(火) 21:47:22 ID:???
「所詮クローンは、製作者にとってただの道具、人形でしかない」
そのとき、フェイトにある記憶が蘇る。
(あなたは私にとってただのお人形…)
蘇ってくる「母だった人」の言葉。
もう大丈夫なはずなのに…フェイトは心臓を締め付けられたような感じだった。
「さっき寿命が短いといったが、寿命も短いと同時に老化も早い」
その中でレイは淡々と告げる。
「俺の見た目の年齢はシンとあまり変わらないが、実年齢はなのは達とそう変わらない」
それを聞いてなのはたちは驚く。
自分よりも6つも7つも年上に見える人が、実は自分達と同じくらいの年齢であることに。
「そして、寿命は……薬を飲み続けてももて後数年。早ければ1年持つかどうか……」
今まで前例がないから本当の寿命はよく分からないがそのようなものだろう。
この少年の暗い過去をきいてあたりはいっそう暗くなる。
「フェイトちゃん?」
はやては、さっきから放心状態であるフェイトを不思議に思っていた。
しかし、呼んでも呼んでもまるで反応がない。
「フェイト……」
アルフに抱くように抱えられ、フェイトはやっと我に返る。
「アルフ……」
しかし、そのフェイトの顔は青白く、先ほどまでとは別人みたいだった。
だが、八神家の皆は、フェイトが何故ああなったのか全然わからなかった。
レイがそれを見てなるほど、といった感じでフェイトを見て、先ほど自分が思っていた疑問をぶつける。
「フェイト・テスタロッサといったな」
レイはフェイトを見ながら、突き刺すように言う。
「お前も俺と同じように誰かのクローン体なのか?」

「いけ!」
『シュート』
マユの命令とともに、掌から放たれた光の弾は、まっすぐ飛び、目標物に着弾する。
さっきからこういう魔力コントロールの練習を繰り返し行っている。
さらに言えばマユはほかの魔術師とは違い、デバイスが無く、その代わりに心臓にあるデバイスがマユの意思に連動し魔法を発動する。
「たいしたものね。もうここまでコントロールできるなんて」
プレシアはマユの魔法適応力に驚きを見せる。
まだ練習して2時間かそこいら。それなのに、まだ光弾は1個とはいえ、ほとんど完璧にコントロールしている。
「これなら次の段階に進んでもよさそうね」
そう思ったプレシアは、マユに練習をやめさえ、こっちに呼んだ。
「そろそろバリアジャケットを装着してやってみるわよ」
バリアジャケットという言葉がわからないマユ。
「といりあえず、自分が魔法使いになって、着てみたい衣服を想像してみて」
そう言われても……と思いつつ、衣装を想像するマユ。
やはりそこは女の子。戦いやすさよりもかわいさを連想したくなる。
そして、大体の構造が決まった。
そのとき、マユ自身が光に包まれた。


470 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 21:48:16 ID:???
揚げ足取るけど、
>だが、そのクローンは捨てられた復習としてその男の家を焼いた………
だが、そのクローンは捨てられた復讐としてその男の家を焼いた………
では?

471 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/16(火) 21:48:23 ID:???
光が止んだかと思うと、マユの姿はさっき自分が想像した衣装に変わっていた。
マユがよく見ていた漫画やアニメなどの、地裁女の子が見るような魔法ものの衣装と、御伽噺に出てくる魔女の服を足して2で割ったような感じの服。
そしてその服についているヘッドキャップ。それをどこかで見たような気がした。
家族誰かが来ていたのだろうか……
まあ、とりあえず、マユが連想したちょっと変わったバリアジャケット。
その次に目に留まったのはマユの右手。
右手の甲の部分に変な球体が埋まっていた。
おそらくこれが彼女のデバイスなのだろう。
「さっきまでのは基本だけど、これから使う魔法はあなたにしかわからない。だから自分でいろいろ試してみて」
そういい、またターゲットである的を出すプレシア。
その中でマユは、本当に魔法使いになったんだと、うれしくなって練習を再開した。

レイの発した一言で、はやてたちはフェイトを見る。
フェイトも、彼と同じようにクローンなのか……
そのレイの言葉に、フェイトは静かに頷く。
そして、フェイトも静かに語りだす。
彼女を作ったのは、ある有名な魔術師。
名前はプレシア・テスタロッサ。
しかし、彼女はある実験を失敗してしまい、娘であるアリシア・テスタロッサを亡くしてしまう。
それ以降彼女は、アリシアのクローンであるフェイトを作り、アリシアの代わりにした。
だが、フェイトではアリシの代わりにはならないとわかったプレシアは、彼女を魔術師として育て、ジュエルシードというロストロギアを集めるように指示した。
だが、なかなか結果を出せないフェイトにプレシアは怒り、フェイトは彼女に見捨てられてしまった。
なのはとはこのときに出会い、そして現在の自分がいる。
フェイトはあることをすべて話した。
今までフェイトの事を聞いていなかったはやてたちは、まじまじとフェイトの話を聞いていた。
「けど、私もクローンだけど、レイみたいにテロメアが短くないから普通の人間と同じ寿命なんです」
それを聞いて今度はレイが驚く。
てっきり彼女も自分と同じようなものだと思っていた。
おそらく魔術が関係しているのだろうが、それでもレイはフェイトを見る。
まさか目の前に自分達の目指すべき結果に出会えるとは思わなかった。
やはり科学だけでは人のクローンを完全に作るには無理があるのか………
そしてフェイトがレイに聞く。


472 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/16(火) 21:50:42 ID:???
「あなたは…」
「ん?」
「あなたはどうしてそう悲観的なことしか言えないんですか?それに…それでも尚生きようとするのも気になって……」
さっきからレイの言っていることを聞いていると、悲観的なことしかいていない。
どうしてこうまで自虐的になれるのか。
そして、そうでありながらどうして生きていけるのか気になった。
自分は名の旗違いなかったら、プレシアに捨てられたときに自暴自棄になっていたかもしれない。
「悲観ではなく、事実を言っているだけだ。
それに……生きようと思うのはこんな俺でも今まで育ててくれた人のためだ」
彼はさらに説明した。
自分が幼いときに、もう一人のクローン、ラウ・ル・クルーゼが彼を研究所からつれだし、その友人、ギルバート・デュランダル議長と二人に育てられた。
そして知った。自分が生まれた理由を。
そのときに、レイはあの薬を渡された。
これが、君の運命。
レイはその運命を受け入れ、同時に今まで育ててくれた彼らを慕う。
そして、自分達の世界を変える。自分達のような子供が、二度と生まれてこないようにするために………
これが、彼の生きる理由である………

続く

はい、第15話投下完了。
なんかレイが怖くなったようなきが……それになんか最近暗い展開が続いてる。
次回はもう少し明るくいこうと思ってるので。

473 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 22:03:14 ID:???
GJ

レイは怖いのではなく哀しカッコイイだと思います

474 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 22:07:50 ID:???
GJ

ただ、投下する前に一回推敲した方がいいかもしんないとは思う。

>>459

 なのはとフェイトはAAA級な。
 クロノがAAA+、はやてがSだったか?
 Aまでは結構いるけど、その先がぐんと少なくなるらしいな。
 一般武装局員がB、A以上が隊長格、それ以上はエース級だとか……。

>>461

 魔法使いは上下の戦闘能力差が激しいから、少数精鋭を巡回させれば何とかなるって事じゃない?
 それに、管理局は軍隊と言うよりは警察で、個々の世界の内政には干渉しないし。
 連邦保安官や、ICPOの実働部局員が自前で軍隊連れて歩いたりしないのと同じでさ。


475 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 22:16:23 ID:???
GJ! レイが良いね。どこかの面白い人とは大違いだw

>474
そう言えばあの人たちどっちかと言えば警察じゃん! つまりアースラなどの船はパトカーが市内循環しているのと同じ!
時空と言う桁で考えるから、どうしても大きく感じてしまうがそう考えれば納得……かなw
そう妄想するとミッドの正規軍と管理局のイザコザってのも面白そうだな。FBIとCIAみたいにw


476 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 22:37:23 ID:???
とりあえず……
>>470にはトリプルブレイカーを

477 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 22:43:13 ID:???
GJ!
ただ出来れば「俺はラウ・ル・クルーゼだ!」をムゥに向かっても言って欲しかった

478 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 23:02:03 ID:???
そういえばアストレイ勢って出てきたことあったっけ?
コーディネイターなのに外見がきれいなだけで能力はナチュラルなままだったがゆえに苦労したイライジャとか
出来損ないで廃棄されかかったけど脱走して生きる意味を自分で探した戦闘用コーディネイターの劾とか、
なのは的に面白そうな連中いっぱいいる。

479 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/16(火) 23:22:18 ID:???
私的にはハイネを出したいです。
オレンジ色の騎士甲冑を着てベルカ式デバイスを持って『ミッドとは違うのだよ、ミッドとは!!』と叫ばせたい。
直後に後ろからザフィーラ(もしくはアルフ)の獣形態にはねられてアボ〜ン!

本編では厳しそうなので、短編で書いて良いですかw

480 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 23:41:26 ID:???
確か魔導師が本部にたくさんいても、アースラの常任魔導師が少ないのは、
単に大量の魔導師が必要な事件を今のところ担当していないからだったような。
割り当てられた事件によって人数の追加があるとか無いとか決定されるとかどっかで見た気がする。

481 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 23:44:35 ID:???
>地裁女の子

魔女っ子が検事やってる逆転裁判を幻視した

482 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 23:50:26 ID:???
たぶん地裁ではなくて、実際とかなんじゃねえの?とSS下記は自分の経験から推測するw

483 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/17(水) 00:01:46 ID:???
誤字があってすみません。
「地裁」ではなく「ちいさい」です。

484 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:17:14 ID:???
あの、テロメアって人間が生きた時間に比例して減っていくものだから、
赤ん坊のクローンを作れば、寿命の短くないクローンができるはずですが。

485 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:21:35 ID:???
>>484
アル・ダ・フラガが”いつ”、”誰の”クローンを作ろうと思い至ったかを考えればおのずと答えは出てくると思うぜ。

486 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:23:50 ID:???
>>485
いえ、そこはわかってます。
ただ、科学では完璧なクローンは無理だっていうのに反論したかっただけです。

487 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:30:24 ID:???
仮説1、すでに大人になった人間のクローンだから初めから短い。
フェイトは子供のクローンだから単純に長い
仮説2、CEのクローン技術そのものに問題がある。
科学だけのCEより魔法が組み合わさったプレシアの方がその問題をクリアしている。

仮説3、種世界の技術にツッコミを入れてはいけない。

488 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:32:42 ID:???
このスレのSSだと2の説が採られてるわな。

489 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:32:43 ID:???
>>486
ああ、そう言うことか、早とちりスマソ。

>>487
仮説3に最も説得力があるのはもはや笑いを通り越して脱力モノだな。

490 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:33:46 ID:ykIFCJhY
レイはもう壮年期(50歳くらい)を迎えていたジジイのクローンだからテロメアが極端に短かった。
それに対してフェイトのほうはまだ7歳ぐらいのアリシアのクローンなのでテロメアはそれほど短くはない。
だから魔法のおかげでフェイトの寿命が普通の人と変わらないとは言い難い。
わかりやすく書くと、人の寿命を80歳とすると、
80−50(アルの年齢)=30歳(ラウ、レイの寿命)
80−7(アリシアの年齢)=73歳(フェイトの寿命)
といったかんじになる。

491 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:59:28 ID:???
テクノロジーに関しては、種もなのはもどっこいだろ…
つーか、そうやって何でもかんでも種叩きに持ってくなダラズ

492 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 01:03:40 ID:???
メタルギアソリッドでも当時で既に50代を迎えていたビッグボスからクローニングで
作られたスネークは2で1より急激に老け(老化が速い)
4では老人同然の風貌をしてたよな

PVで首に妙な注射して発作を抑えてたし

493 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 01:29:52 ID:???
実際の老化の理由はテロメアだけじゃないんだけどな。
まあ、テロメアも老化の原因だし、
実際テロメアが生まれつき短い奇病の人は若いまま老化するらしいけどねぇ。


……ただ、異様に若いリンディ提督やらを見てると、若返りの術が普通にありそうで怖いなのは世界ではある。


494 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 01:45:58 ID:???
>>487
正しくは「アニメの世界の技術にツッコミを入れてはいけない」
が正しい表記と思われる。

495 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 06:24:33 ID:???
>>491
叩きか?
別に技術設定とかの上下なんてどうでも良いと思うけど。
(まあ、確かに他ガンダム作品との比較の場合叩きに直結した強さ比べになる事多いけど)

話は変わるけど
そういやフェイトってクローンってだけでなくてコーディネイターでもあったよな、
なのは(無印)でプレセアが「魔術才能も強化した」とか言ってたし。

496 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 07:37:16 ID:???
>>495
あ、しまった。うっかりしてたぜ。そんなおいしい設定を見過ごすとこだった。

497 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 10:58:19 ID:???
>>495

 確定情報はないので推測になるが、遺伝子操作じゃないだろうから、
 種死世界のコーディネーターの定義からは外れる可能性が高いな。
 使い魔は、元の生物が魔法使えなくても魔法使えるわけだし、
 わざわざ愛しのアリシアから遠ざけなくても、魔法能力の強化は可能だろう。
 どちらかと言えば彼女は、クローンベースのエクステンドだと思う。

 つまり、シンがフェイトに、ステラとレイの両方を重ねて……。

 そして、キラがフェイトに、常夏三兄弟とラウの両方を重ねて……。

 と、なるわけだな。

498 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/17(水) 11:22:50 ID:???
いつの間にかすごい討論に……
レイのクローン設定は小説とかで確認して、自己完結が強かった気がした。
ちょっと説明不足だと思ったところもあったから、後々にフォローを入れるつもりです(入れられればの話だけど)

499 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 11:51:28 ID:???
マクロス7の某天才は作中でも老けないのをネタにされてたが、
なんか統合軍の象徴として不老措置を施されているとかいないとかいう話を聞いたことがある。
事実かどうかはしらないが。

まあリンディママンは実は飛天御剣流でもやってたとかそんな妄想で補完するのがよろしかろう。

500 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 16:55:51 ID:???
>>497
どちらにせよ、強化対象が魔術才能なだけにCEのコーディネイターの定義から外れるけど、
特に本編で「薬物摂取の必要性」というのがないからエクステンドやブーステッドのイメージより
コーディの方がイメージ的に近いかも?。
(製造後の後天的改造ではなく製造前段階の先天的改造っぽいし)
まあ、結局はクロスSSを書く職人さん次第だけどね。

501 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 17:53:52 ID:???
>>499
マックスは50には見えないだけでちゃんと中年になってるだろ
30代後半くらいに見える
ミリアの方は中年にすら見えないが、あっちはゼントランだしな(マクロス7はTVシリーズの続編なので
メルトランではない)

502 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 18:12:25 ID:???
>>501
エキセドルを見るかぎりTV版と映画版をミックスさせさた設定に思えるが

503 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 18:23:47 ID:???
どっちにしろ市長ミリアは「自分は元はゼントラン」と言ってたから

504 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 18:48:59 ID:???
デカルチャーな話題は違うスレでどうぞ

505 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 19:38:41 ID:???
ヤック・デカルチャ!
デブランのダカンへ帰れ 

506 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 20:18:33 ID:???
とらハ世界では普通にクローン技術があるけどね。
フィリスやセルフィとかね。

507 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 20:42:32 ID:???
遺伝子治療の技術もあるな

508 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 20:43:45 ID:???
SS書いている人って物語のラストとかは予め決めて書くんですかね?

509 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 21:36:32 ID:???
ブラボーアスカは……まだなのか……

510 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/17(水) 23:14:25 ID:???
SS投下では無いけど、作品の事なのでコテとトリ有りで書き込みしてみます。
質問です! 遺伝子治療でもテロメアは伸ばせないよね? 
薬を持っている描写をしてないので、このままではうちのレイが老死してしまうのだがorz
無理やり持っている事にして良いのやら、どうなのやら?

>508
私はとりあえず考えてます。

>509
私も楽しみにしておる一人ですだ。



511 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 23:19:48 ID:???
>>510
それでも魔法なら、魔法ならきっと何とかしてくれる・・・!

512 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 23:52:15 ID:???
>>510
本編の小説では毎日お守りのように持ち歩いているって書いてあったから
別に普通にもっててもおかしくないと思うけど?


513 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 00:48:56 ID:???
>>510
テロメアを修復出来るようになったら、人は不老になってしまう可能性があるが、
種世界やなのは世界で遺伝子治療を受けた人間は不老なのかね

514 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 00:52:40 ID:???
現実でそういう研究がされてたような・・・。

515 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 00:59:52 ID:???
>>513
いや、そうともいえない。
たとえテロメアを復元したところで脳や神経は劣化していく一方だから、
テロメアを修復するだけでは不老にならないはずだったが。

516 :きゃぷてん☆べらぼー ◆bnYIYVCefY :2007/01/18(木) 01:08:46 ID:???
待ってる人もいるみたいなんで、一言。
多分、今日中には投下できるんじゃないかと思います。

517 :409改めきゃぷてん☆べらぼー ◆bnYIYVCefY :2007/01/18(木) 01:09:45 ID:???
……あ、ブラボーアスカですよ。

518 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 02:16:41 ID:???
>>510
テロメアの修復は中盤かそれ以降まで閉まっておいて欲しい
それまでは、あの薬で

519 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 03:30:42 ID:???
ブラボーアスカktkr

520 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 07:07:07 ID:???
>>516-517
投下するのは構わんが、あのオリキャラにシンの名を付けるのだけは辞めてくれ

521 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 08:44:44 ID:???
>>520の戯言は気にせず投下を

522 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 09:03:30 ID:???
悪いが俺も>>520に同意だ
一発ネタなら笑えるが、あれで続けられるとちょっとな
どうしてもあのキャラで、というなら「シンとキャプテンブラボーが出遭ったら」
みたいなスレでも立ててそっちでやって欲しい

523 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 09:14:34 ID:???
まったくもって気にする必要は無い

ところでリリカル☆バレルはまだかね?


524 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 10:05:28 ID:???
気にしなくても良いんじゃない。

525 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 10:08:05 ID:???
気に食わないならスルーなりNGにするなりすれば?


さて、投下はまだかなー?

526 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 10:11:16 ID:???
最近クロス系に粘着しているのがいるなぁ…
気にせず投下を。我々はブラボーアスカを待っています

527 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 10:33:35 ID:???
いや気に食わないとか以前にかなりスレ違いぎみじゃないかと思うんだけど

528 :リリカル☆バレルの人 ◆Bc.ljmgjGQ :2007/01/18(木) 10:37:33 ID:???
どうもリリカル☆バレルの人です。
テロメアや薬の件では、沢山のレスをどうもありがとう!
とりあえず薬はなぜか持っていました! 老死する前に魔法の力でテロメア延長(予定)で、うちのレイは生きていけると思います(笑

>523
すいません、ちょっと忙しいの真っ只中でして、リリカル☆バレルは今しばらくお待ちください(汗


529 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 10:44:01 ID:???
>スレ違い
別にブラボー本人が出てくるわけじゃないなら良いじゃない?
次元世界の繋がりを示す複線と言う事にしておこうじゃないか

ということでオレ自身はブラボーアスカを激しく熱望する!

530 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 11:31:05 ID:???
多重クロスおkにしたらgdgdになるもんな



でも俺は面白いならおk

531 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 12:21:08 ID:???
>>520>>523>>527と同意見
種となのは以外の作品が絡んだらスレ違いだろ?
ブラボーアスカは単発で終わっておくべき
続きがやりたいなら別スレで

532 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 12:22:28 ID:???
スマン
>>523じゃなくて>>522だった

533 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 12:37:08 ID:???
>>531
シンに限らず、このスレのSS全てはオリキャラしかいないぞ

534 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 12:50:29 ID:???
>>531
自演乙

535 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 12:55:57 ID:???
↓職人さんは気にせず通常どおり投下してください

536 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 13:13:43 ID:???
>>533
ならこんなとこ覗く暇あったら種なりなのはなり本編だけ見てれば?
>>534
自分と意見違うやつはすべて自演か
わかりやすいやつw


537 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 13:16:21 ID:???
荒らしの目的はスレの雰囲気を険悪にする事。
スルー推奨。心穏やかに職人氏の投下を待とうぜ?

538 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 13:20:08 ID:???
俺は誰が何と言おうがブラボーを楽しみにしている。

539 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 15:03:44 ID:???
つまらんとは言わないがスレ違いだと思う<ブラボー

540 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 15:36:59 ID:???
種となのはと仮面ライダー555とZOとJのクロスSSを作ってみたがいざ序盤まで書き上げてみれば
投下する場所がどこにも無い(特撮板はアニメ好きも多いが
それと同じくらいアニメ嫌いも多い)という罠。

541 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 15:42:47 ID:???
>>540
理想郷にでも投下しろ

542 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 16:22:12 ID:???
>>540
種となのはが主役なら此処でも良いんじゃね?

543 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:02:17 ID:???
いや、今回のは荒らしじゃなくて普通にスレ違いになりそうなのを危惧してるだけでじゃん

544 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:15:48 ID:???
なのはと種がメインなのに何の問題が?
サンライトハートやらニアデスハピネスが出たわけでないだろ。

ネタなんだからマジにならず、笑ってスルーしないと荒れる元かと。

545 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:20:45 ID:???
みんながみんなスルーできればいいけどな
でもそうすると何の為のスレッド形式掲示板なのかと

546 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:30:07 ID:???
>>533
度って物が有る
多少のキャラ改変だったら許容してたよ、そうでなきゃ話を作れない場合も多々有るからね

だがアレは完全にオリだ、シンの面影すら無い

>>544
単発ネタだったら笑って済ませる事も出来たが
ここまで軌道修正もせずに続けられると辟易する

大体、SSの内容が気に入らないから荒らしてんなら
屑SS載せんな、痛い作家がいるのはここですか?
で済ませてるよ
批判を荒しと断定したり、戯言だの自演だの擁護派の方が余程、荒らす様なワード
ばらまいてるじゃないか

547 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:34:35 ID:???
前スレで続投を望んだ声が多かったから続いてるのでは。
何故今になって反対の声がこうも上がってるんだろう?
こんな雰囲気じゃ職人も投下できないじゃないか。

548 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:38:49 ID:???
続投を望んだ奴もいたし反対した奴もいた
反対の声があっても自分は望まれてるのだと判断した作者が続けた
続けた結果ますますスレ違いな内容に
そしてしばらく投下なし
続投を望む者が投下の催促
それに呼応して反対派も声を上げる ←今ここ

549 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:40:29 ID:???
>>546
軌道修正も何も今まで特に無かったと思うが?
そもそもブラボーは作者公認の最低SSとして楽しむものw
あと、少なくとも今までは投下してても荒れることはなかったよ。

550 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:42:17 ID:???
打開案としてブラボーはwikiに直接、と言うのはどうだろう?

551 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:45:06 ID:???
スレ伸びてるから新作かと思えば……や め て よ ね ?

552 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:46:21 ID:???
てか、キャプテンブラボーがわからない俺にとってはさっぱりなSSなんですが…。
何にでてくるキャラ?

553 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:49:10 ID:???
>>549
だから一発ネタだったらそれで良かったと
それに今も荒れてないよ

>>550
それは良い考えだと思う

554 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 17:58:29 ID:???
>>552

武装錬金って言う漫画に出てきたキャラ。

555 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:01:40 ID:???
>>554
あー、なるほどね。
わかった。ありがとう。

556 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:12:12 ID:???
つまり

賛成派「それでも読みたいブラボーがあるんだぁ!!」
反対派「だがそのブラボーは、やがてスレを殺す!!」

こうですか、わかりませんっ

557 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:13:44 ID:???
……住人が揉めても結局解決にはならん気がするんだけどなぁ。

558 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:15:14 ID:???
一応種となのはがメインでネタとしてブラボーアーツ、は絶対ダメなの?

559 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:20:03 ID:???
ブラボーを拒む住人もいれば望んでいる住人もいる。
その事を作者が理解してくれればそれでいい。
その後投下するかどうかは本人の自由だな。

560 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:20:21 ID:???
>そもそもブラボーは作者公認の最低SSとして楽しむものw

なら完全オリで良いじゃないか
種となのは使う必要がない

561 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:23:08 ID:???
望んでる側の人間もどちらかと言うとスレの荒れを回避するために
望んでるポーズをしてそうな気はする

562 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:23:39 ID:???
反対派の意見は解ったから、もう黙って。スレの無駄です。

563 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:25:49 ID:???
ネタとはいえスレのお題から外れた作品とのロスになるのが嫌な人もいるんじゃない?

564 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:26:44 ID:???
ロス→クロスね

565 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:29:03 ID:???
嫌ならスルーしとけば?

566 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:29:24 ID:???
俺はブラボーアスカの主人公が名無しのザフト兵の一人(オリキャラ)とかだったら
拒絶反応は出なかったと思う
あ、ラスティでも良いな

567 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:31:05 ID:???
「(スレ住)人の夢!(スレ住)人の業!それによって世界(スレ)は滅ぶ!」
とか言って変態仮面が笑ってそうな気がするぞこの状況。

568 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:34:54 ID:???
>>557
そうかねぇ
オチスレが立って、外部なのを良い事に罵罹雑言と嘲笑がはこびるよりは
ずっと良いと思うけど

569 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:37:35 ID:???
ああ、僕らのシン=アスカのイメージが崩れるのが嫌な訳だ
SSスレに向いてないんじゃない?そーいう人って

570 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:39:42 ID:???
そうやってキャラを改悪していくから最低SSが生まれるんだな

571 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:39:43 ID:???
>>569

ぼくのいめーじした、しん・あすかがブラボーはキツ過ぎてダメ

572 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:41:18 ID:???
>>546が言ってる事が当たり前な気がする

>>548の流れは微妙に違う
前回の掲載時は単発ネタと思ってたから歓迎した
だけど、さらに続行されるとなると流石にちょっと……
って感じの人が多いはず

573 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:42:11 ID:???
ストップ
この議論ここまで。
無限ループ禁止

574 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:43:54 ID:???
まぁ確かに『ネタという隠れ蓑』を使って公然とU-1系SSを書き始めたという気はする
連載ものになった時点で

575 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:45:15 ID:???
種世界をボロクソに扱き下ろしてるこのスレのSSも似たようなものです

576 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:45:28 ID:???
確かに。後はこれを見た作者が判断すればいい。

577 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:48:35 ID:???
>>575
水と硫酸は共に液体だが触ると大分違う

578 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:50:19 ID:???
どうやら何か勘違いしているようですね。
ブラボーは連載ではなく、襲撃事件が終わるまでの残り数回で終わるですよ?
前スレのアンケートとかちゃんと見てますか?

579 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:52:37 ID:???
>残り数回で終わる
連載の意味分かってる?


580 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:53:30 ID:???
しかし……
どのSS書きが投下した時よりも、はるかにレスが伸びてるなw


581 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:54:23 ID:???
それだけ注目度は高いってことだなw

582 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:54:51 ID:???
ss書きとしてはちょっと羨ましいね

583 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:54:59 ID:???
レス延びてるから投下きたかとwktkしてみれば…おまいら…


584 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:55:11 ID:???
今になって反対してる奴は何故前スレで反対しなかったんだ?
その頃にはいなかった、というオチですか?

585 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:00:00 ID:???
>>581-582
荒れる話題は2chで最も盛り上がるからね
正直どの職人さんでも一度叩きが始まれば同じ様に炎上すると思う
そう考えるとあまり笑えない

586 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:01:23 ID:???
>>584
気が変わった

587 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:03:08 ID:???
>>585
ゴメン軽率だった
>>583みたく肩透かし食らった人の事考えると、確かに笑えない


588 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:04:28 ID:???
>>584
ムシャクシャしてやった
叩くのは誰でも良かった

589 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:06:30 ID:???
>>584
あの時はまだ、居なかったからだけど?

590 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:11:50 ID:???
>>584
本気で続きを書くなんて思ってなかった

591 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:12:55 ID:???
それでも俺はブラボー投下を待つ

592 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:20:59 ID:???
>>591
ここで投下されれば更なる混乱が見込めるしな
オチャーとしても楽しみで仕方ない

593 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:30:38 ID:???
どっちでもいいんじゃない?
読みたくなければ飛ばせばいいし…、それが一番だと思う。
レスの無駄じゃない?

594 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:37:25 ID:???
何度かそう言ってるが、スレ違いだから消えて欲しいとの事だ

こりゃ今日の投下は絶望的かな…

595 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:39:45 ID:???
>>593
そんな窮屈な平和のスレはごめんだ

596 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:41:39 ID:???
>>594
スレ違いじゃなくて度を越えてイタイから嫌だ、と言ってるんだけど

597 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:42:39 ID:???
おいおい、おとなしく待とうぜ。こんな雰囲気じゃ新作があっても投下されないぜ。

598 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:48:15 ID:???
そのとおりだ、議論すべき時ではない、職人を受け入れるのがここの目的だ


599 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:50:39 ID:???
うむ、雑談は雑談で。ここはSS投下スレなんだ

600 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:50:52 ID:???
「スレのルールに従う職人」を受け入れるのが目的です

601 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:51:04 ID:???
結局、荒れるからと批判を封殺すれば一部の住人に不満が溜るし
こういう流れになった場合gdgdになる

かと言って好き放題言わせるのを黙認すれば、どうなるかは目に見えてるし

そこで何だが批判的なコメントを書く場合にもトリップと
煽ったり叩いたりする様な口調はしない様にする事を義務つけるのはどうよ?

一応まともに批判、議論がしたい人なら守ってくれそうだし

602 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:53:16 ID:???
>>599
SSスレと感想スレ分けると更に悲惨な事になるよ

603 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:53:31 ID:???
揚げ足取りはお家芸ですか?
嫌なら見るな、としか言いようが無いんだけど。

604 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:55:53 ID:???
不平不満は大いに結構。でもスレの雰囲気も考えようよ。
俺だって好まない作品はあるが、それに関してはスルーしてるし。
最初からスルーしてればストレスもない。
それを窮屈だと感じるのは少し我侭じゃないのか?

605 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:56:07 ID:???
>>603
文句言われるのが嫌なら書くな、載せるなと言いたいんだけど

606 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:56:27 ID:???
>>603
雑談も嫌なら見るな、としか言いようが無いな

607 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:58:41 ID:???
>>604
偽善だよ、それは

608 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:04:26 ID:???
>>603-604
そういうスレや職人を過剰に保護しようとする動きは却って不満を煽るよ

609 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:04:34 ID:???
落ち着けよ

610 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:09:32 ID:???
レスの無駄だから…
マジでやめないか?
別にブラボーアスカ賛成派を擁護するわけじゃないが、飛ばして読む…それだけですれに平和が来るんだぜ?

611 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:15:05 ID:???
>>610
ここで引いたらブラボーに限らず信者と職人がつけ上がるの目に見えてるし

612 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:15:33 ID:???
ねえ、もう止めない?これだけ盛り上がってしまった時点で、議論の結果を待たずともベラボーさんはもう投下できないでしょ?
反対派の人は喜ばしいだろうし、読みたい人は非常に残念だと思う。

でもこのまま白熱していたら、他の作者さんも投下できないジャン? スレの方針はこれからも考えるべきだとは思うけど。
これからのスレのことを考えたら、今はお互いにクールダウンするのが正解だと思うんだ。

長文・乱文でスマン。でも言いたい事はこんな事……



613 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:18:07 ID:???
もう>>601で良いんじゃね?
批判は自由だけど批判する側もマナーを守りましょうで

614 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:21:36 ID:???
SSスレの宿命だな……
作者がオリキャラや限りなくオリキャラに近い奴作って
楽しめる住民と受け入れられない住民が大喧嘩して

それで荒れまくって最後は崩壊(過疎った)したスレも結構ある

615 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:22:55 ID:???
ベラボー潰しの前例が出来たって事は、他のSSもいずれ叩かれるな。

616 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:24:13 ID:???
>>611
ネットやってて飛ばし読みも出来ないの?
ネット辞めた方が良いんじゃない

617 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:25:46 ID:???
つか>>604>>610が言ってる通りだと思うが
叩けば荒れると解りきってるだろうに

618 :601:2007/01/18(木) 20:26:16 ID:???
>>615
それを防ぎたくて>>601みたいな事書いてみたんだけど、あまり賛同得られなかったな
どうしたもんか・・・・・

619 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:27:10 ID:???
荒らし目的だから何言っても無駄だ思う。
俺はとりあえず明日あたり叉来るよ

620 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:29:42 ID:???
>>617
叩きを封印した所でスレが荒れるのは避けられんよ、いずれ今みたいに破裂するだけだ

621 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:30:38 ID:???
文句はSS書いてからいえ、以上。
あるものを見ないことはできるが、ないものはみれない。

622 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:31:10 ID:???
日本語でおk

623 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:31:52 ID:???
反対派も賛成派も、共に相手が荒れる原因だと思ってるわけだがな

624 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:33:49 ID:???
粗探しすればどの作品にも穴はある
見て見ぬ振りをすればよいものを、突く馬鹿がいるから荒れるんだよ

625 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:34:59 ID:???
早くブラボーアスカ投下してよ
SS潰しの前例になるだろ

626 :620:2007/01/18(木) 20:40:28 ID:???
>>624
問題は職人にその穴をどう小さくさせ、その馬鹿をどう上手く扱うかだろ

アンチを荒し扱いして排斥してれば溝は深まるばかりだぞ

627 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:40:35 ID:???
なにを隠そう俺はスルーの達人だ。さあ、皆さんも一緒に

628 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:45:46 ID:???
俺も大人だからスルーの玄人さ。さあ、皆さんも一緒に

629 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:56:41 ID:???
今は沈黙。
次に来た時は、いつもの温かな雰囲気のスレになっている事を祈って止みません……

630 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:05:26 ID:???
嫌なら見るな=独り善がりの極致

631 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:12:44 ID:???
スルーできない=DQNの極致

632 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:14:07 ID:???
蝶野=サイコー

633 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:17:56 ID:???
>>632
思わず和んだ

634 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:22:41 ID:???
ここで新しい勇気ある職人が作品など投下したら、もめている人たちはどう反応するのか気になる……
そんな勇者は居ないものか? 「覚悟は有る! 僕は戦う!!」みたいな感じに。

635 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:24:25 ID:???
KanonとAIRとONEとCLANNADをクロスさせた超大作でも書くか
あ、なのはとシンも一応出しておかないとまずいな

636 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:26:30 ID:???
春原さえ出れば良いよ

637 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:30:59 ID:???
>>634
それ、もうキラじゃなくて最後の扉を開けようとしてる人だよ

638 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:31:10 ID:???
なんだよ、ずいぶん進んでるから投下あったのかと思ったらorz

639 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:37:07 ID:???
俺はなのはと種にスクライド(黒田版)と緑の王とネウロをクロスさせた大作を書こうかな

640 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:41:57 ID:???
187 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 19:44:22 ID:???
SSスレの荒れっぷりが最高だな

188 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 20:48:50 ID:???
切除した腫瘍の話題なんぞどうでもいい。

189 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:18:35 ID:???
手遅れになる前に
適切な手術が出来てよかったな。

190 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:29:49 ID:???
あのまま放置してたらと思うとゾッとする。

641 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:43:57 ID:???
>635 >639
楽しみにしてる。さぞ素晴らしい話だろうねw

642 :黒い波動:2007/01/18(木) 21:44:59 ID:???
よし、風呂入って、ダウンタウン見て、推敲し終わったら投下してみます。好きなだけ叩けよ。それで気が済んだらまた皆で穏やかに語りましょう。同じ種なのは好き同士。すれ違いでいがみ合っても悲しいでしょ?

643 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:47:15 ID:???
雰囲気を変えるには投下しかない、ガンガレ!

644 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:48:52 ID:???
そんな貴方のブレイブハートが流れを変える。カモン!

645 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 21:50:13 ID:???
出来たから投下しようと思ったら先客が……
明日にしようかな……それとも今すぐしようか……
ちょっと様子見てみて決めてみる。

646 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 21:54:09 ID:???
今すぐでお願いします

647 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 22:07:03 ID:???
待つっていってたけど待ちすぎても黒い波動氏と時間がかぶるので投下します。

機動戦士ガンダムし〜どD´s 第16話(前編)

「ねえねえなのは、はやて。今日フェイトの家にお見舞いに行かない?」
アリサとすずかは、授業が始まる前に先生から、今日フェイトは体調を崩し学校を休むと聞いた。
それで、今日は4人とも塾や習い事は無いので、帰りに一緒にフェイトの見舞いに行こうといってきた。
「みんなで言ったらフェイトちゃん元気になると思うしね」
すずかも笑いながら言う。
それを聞いてうん…とどこか乗り気でないなのはとはやて。
「二人ともイヤなの?」
なのはとはやての表情を見て、アリサが不思議に思う。
そんなことはないと、慌てて弁明する二人。
それを見てアリサが少し考え込む。
「二人とも、なんか隠し事してない?」
それを言われてギクッと反応する。
「そ・・・そんなことないよ。ねえ、はやてちゃん」
「そうそう、うちらはなーんも隠してへんで」
と、どうみてもばればれな嘘をつく二人。
どうにも、二人は隠し事や嘘をつくことが苦手のようだ。
だが、流石にフェイトはクローン人間で、別のクローンから自分の考えを真っ向から否定されて凹んだ、など言えるはずもない。
「ま、いっか」
まだ二人を睨むアリサだが、やがて睨むのをやめる。
この二人が考え事があると自分達だけで考えてしまうことを二人は知っている。
しかし、二人とも同じことで黙っているということはよほどのことなのだろう。
だとしたら自分達に話さないのにも納得がいくし、もしかしたらいるか向こうから話してくれるかもしれないから待つことにした。
「あ、早く席に座りましょ。あの先生うるさいし」
話しているうちにチャイムが鳴り、なのははそういうことをわかってくれる親友に感謝しつつ自分の席に着く。


648 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 22:08:17 ID:???
「おい、坊主」
ムゥは、することが無いのか、デスティニーの整備をしているシンに話しかける。
昨日のこともあり、正直今話すべきかどうか悩んだが、意を決して話すことにした。
「何ですか…」
シンは呼ばれながらもデスティニーの整備を続ける。
敵同士とはいえ礼儀がなってない奴だな、とムゥは思う。
「話があるんだ……ステラについて……」
ステラという言葉を聞いて、作業していたシンの手が止む。
今あいつはなんていった?……ステラ?……
「何であんたがステラのことを……」
まだ地球軍の人間なら解る。だが、オーブの人間である彼がステラのことを知っているのだろうか……
「話を聞きたいんだったら俺の部屋に来い」
そういってムゥはその場を後にして、シンもその後についてゆく。
ムゥの部屋に入り、ムゥはベッドに、シンは椅子に腰掛ける。
シンは、まず最初に聞きたかった。
「何であんたがステラのことを?」
そういうとムゥは静かに言った。かつて彼が自分に言ったことを。
「約束してくれ」
「え?」
「戦争とは関係ないあったかい世界へ、ステラをかえすって」
その言葉を聞いてシンははっとする。
シンがこの台詞を言った人物は、一人しかいない。
ステラを返すときに来た人物で、おそらくステラが自分よりも慕っている人物。
「ネオ……」
ステラがそういっていた、ネオという人物。
「ああ、そうだ、俺は、ネオ・ロアノーク。元ファントムペイン大佐」
シンは、何故彼がムゥ・ラ・フラガと名前を変えたのか解らなかった。
だが、それはシンの勘違いということに気付く。
彼の話を聞くと、彼も被害者であった。
エクステンデットのように薬物を使った強化はされていないが、彼は記憶を操作され、ムゥ・ラ・フラガという人格を消され、新たにネオ・ロアノーク。という人格を上書きされた。
だが、ムゥがネオだということがわかったとたん。シンはムゥの胸ぐらを掴む。
だが、ムゥは抵抗はせず、申し訳なさそうにシンを見る。
「約束しただろ!ステラを戦いには出さないって!!なのに…なんであんな……」
ムゥ(というかネオ)との約束。
(約束してくれ。ステラを、戦争とは関係ない、暖かい世界へ返すって)
だが、結局彼女は連合の新型巨大MS、デストロイに乗っていて、死んでしまった。
すでに、シンは泣いていた。怒っているようにも見える。


649 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 22:09:15 ID:???
(こいつが、こいつが約束さえ守ってくれればステラは……)
そしてムゥも、重い口を開く。
「俺だって…出来れば助けてやれなかった……」
「だったらどうして……」
「けどな!!」
ムゥの叫びにシンは怯む。
「俺はブルーコスモスの兵士だった!だったら上司の命令には従わなけりゃならん!!さらに、上司がロード・ジブリールだったらなおさらな!!」
そうだ、結局は彼も兵士の一人、上が命令を出せば従わなくてはいけない。
それはシンも同じである。
ふと、アスランが言っていたことを思い出す。
(だったら、なおさら彼女は返すべきではなかったんじゃないのか?)
おそらく、彼はもしかしたらこうなることがわかっていたのかもしれない。
だとしたら、シンにはどうにも出来なかった。
もしあのままステラを放っておいても、プラントに輸送され研究材料とされる。さらにいえば、そのまま処分されていた可能性もある。
結局、どうあがいても自分ではステラを守れなかったのか……
「くそ!!」
シンはそのやりきれない思いをはき捨てるようにムゥを突き飛ばし、そのまま部屋を出て行った。
そこへ、ちょうど仕事でアースラへ来ていたシャマルに会うが、シンは気づかないままそのまま通り過ぎる。
「シン君?」
シャマルは、かなりいらいらしているシンを見て、何があったのだろうかと思ったが、とても聞ける雰囲気ではなかく、そのまま医務室へと向かった。

「え?美由希まだ彼と進展ないの?」
美由希前例の如く学校の屋上で友人と昼食を食べていた。
だが、最近はほとんど彼…シン・アスカの話ばかりである。
「進展って…別に好きとかそういうわけじゃ……」
美由希は友達が言っていることを否定しているが、実際自分でもどうなのかわからない。
「でもさ、この前美由希居眠りしてたじゃん」
といってもちょくちょく居眠りしているのでいつのことなのかわからないが。
「そのときにね、なんか「シン」って言ってたけど、もしかしてその男の人の名前?」
その友達の名前を聞いて、一気に顔が真っ赤になる美由希。
「ちょっと真木、それほんと?」
つい自分が聞いてしまう。
それを聞いて真木がうんと頷く。
さらに美由希の顔が真っ赤になっていく。


650 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 22:10:59 ID:???
「なんだ、そうならそうとはっきり言いなさいよ」
そういいもう一人の友達、ゆかりが美由希の肩を叩く。
そのやり取りを見ていて、最後の一人でおとなしい性格の綾が笑いながら見ている。
学校でいるときは大体この4人で行動している。
美由希は恥ずかしくて、その場にうずくまるしかできなかった。
「そして、そんな恋愛に不器用な美由希のために……」
なにかぶつくさ言いながらかばんの中から何か紙を2枚取り出す。
「じゃーん、海鳴ランドの1日チケットー!」
海鳴ランドは、ここ最近できたばかりのテーマパーク。
絶叫系アトラクションが有名で、人気があるらしい。
「これね、本来私と彼で行こうと思ってたんだけど……」
ゆかりには彼氏がいて、本来なら彼と行く予定だったのだが……
「なーんか急な用事でいけなくなっちゃったんだって……あー思い出すだけでムカつく。せっかく難しい中手に入れたのに」
だが、うだうだ言っている割にはうれしそうだった。
何回かその彼氏を見たことがあるが、ゆかりとはとても中がよく、今回のようなことが会ってもすぐに仲直りする。
だから今回も大丈夫だろう。ゆかり自体本気で怒ってなさそうだったし。
「そんで、このチケットどうしようか迷ってたけど……これ美由希にあげる」
ぐいっとチケットを差し出すゆかり。
「いいの?せっかくなのに?」
「だから言ってるじゃない。もったいないって。代金は、あとでその分あいつになんかおごってもらうし」
そう笑いながらいうゆかり。
まあそういうことならとチケットを受け取る美由希。
実際行ってみたかったのも事実であった。
「あ……」
そういえば、シンに対することですっかり忘れていたことを思い出す。
「どうやって渡そう……」
居場所は、なのはの友達のはやての家に居候していると聞いたが、流石に家の人にわたしておいてもらえるか、とも言えず、いればシンを呼んでもいいが、おそらくばれるので何か恥ずかしい。
どのようにして家族にばれないように渡そうか、美由紀は本当に困ったような顔で考える。


651 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 22:12:12 ID:???
「くっそ……」
シンはショッピングモールをぶらつきながら愚痴る。
どうも最近気分が悪い。
特に今日は格段だった。
その不機嫌さは人目でわかり、道行く人々も真の顔を見ないようにしている。
さらに言えば、シンの赤い目、顔の傷などがさらに怖さを拡大される。
仕方がないとは言え、約束を守らなかったムゥ。
そして思い出されるアスランの言葉……
……考えただけでやってられない。
このままじゃいけないと思い、何か少しでも気分を和らげるものはないかと思ったとき、ふとシンの目にとまったひとつのゲームセンター。
オーブに言っているときはちょくちょく行っていたが、プラントにいるようになってからは行ってないと思い出す。
たまにはよってみるものいいかと思い、シンはゲームセンターに入っていく。

フェイトは自分の部屋で休んでいる。
彼女は昨日のレイの話がずっと頭に残っていて、ずっとふさぎ込んでいた。
それで、病は気からとよく言うが、本当に体調を崩して、今はずっと寝込んでいる。
「フェイト……」
今日はリンディも急用で本部に戻っており、時々クロノやエイミィが様子を見に来るが、ほとんどアルフ一人で看病している。
「ゴホ……心配しなくても大丈夫だよアルフ……ただちょっと風邪ひいただけだから……はぁ」
朝に病院にもいって、熱は高いが数日休んでいれば問題ないと医者も言っていた。
「けど………」
もちろんアルフもそれはわかっている。
それより、アルフが一番心配していたのが……
「あんな奴のいうことなんていちいち考えなくてもいいよ」
アルフはフェイトがレイの言葉で未だに落ち込んでるのをわかっている。
だから看病と同時に慰めようとしていたのだ。
「でも……レイの言っていることは本当だと思うから……」
(所詮クローンはクローン。どんなに甘く優しい言葉で包もうとも、それはゆるぎない事実。クローンは、人であって人でない存在……)
思い起こされるレイの言葉。
「とりあえず、今は休んでで。じゃないと治る風もなおんないよ」
そういってフェイトを寝かせ、布団をかけるアルフ。
とりあえず今は何よりも風邪を治してもらわないと。
アルフはフェイトの使い間として自分が今出来ることをする。
「アルフ……ありがと……」
そういって布団にもぐった後、幾分か楽になったのかすぐに寝息を立てて眠った。
その顔を見て一安心するフェイト。
そのとき、呼び出し音が鳴り「ごめんください」という声が聞こえた。
その声のなのはで、おそらくフェイトの見舞いにでも着てくれたのだろう。
今は家にはフェイトとアルフしかいないので、アルフはフェイトを心配しつつもなのはたちを迎えるために玄関へ向かった。


652 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 22:14:19 ID:???
16話前投下完了。

ところでシンの傷についてなんだけど、どうしてレイとムゥは無反応なのかというと。
ムゥはまあ向こうのことだしきにしないということで、
レイは、あんまりそういうことをきかないということで(後付設定でごめん)
そういえば……そろそろ小沢も出演させないと

653 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 22:19:59 ID:iY/3v6Hf
GJ

シンがストレスに押し潰されないかと不安に思いつつデートフラグには嫉妬の炎がメラメラと…

654 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 22:29:30 ID:???
GJ! 美由希さんとシンの今後が楽しみですな〜
そして嫌なな流れが断ち切られる。アリガタヤ、アリガタヤ〜神様仏様職人様〜(ごめん言いすぎだw

655 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 22:49:32 ID:???
投下乙
しかし、ムウはあそこで会話が終わってたから良かったが、もしシンに、
「で、そこまで連合の兵士として忠実に命令守ったのに、なぜ今はオーブに与してるんだ?」とか聞かれたらどうするつもりだったのか
まさか自分の女の為です、なんて答えたらそれこそシンに殺されるだろうし

656 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:05:25 ID:???
シンがかってに「記憶が戻ったから脱走した」と脳内補完したんだよ。きっと。

657 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:06:34 ID:???
 演習場の真ん中で、精神を研ぎ澄ます。
 今日、ここで例の兄弟子とやらとの模擬戦がある。俺はこの日のために戦法をいくつか考えてきている。
(楽しみだ)
 兄弟子云々を抜きにしても、今日の模擬戦を心待ちにしていた。実を言うと、リーゼたち以外の魔導師との戦いは初めてなのだ。
 だがやはり、今回の模擬戦で一番大切なのはリーゼ達に俺の実力を示すことだ。
(だいたい、何だよ兄弟子って。そんな奴に頼らなくても……いや、でも)
『マスター。どうやら来たようです』
「……ああ」
 足音のする方に顔を向けると、そこにはいつか見た少年が立っていた。
(こいつは、確かあの時の)
 アースラでの取調べのときに、俺が所持していたデバイスについて問いただしてきた奴だ。
「まさか君がリーゼ達から教育されていたなんてね。あの時はこんな事になるなんて思っていなかったよ」
 そう言って、手をさしだしてくる。握手を求めているらしい。
「今日はお手柔らかに頼みますよ、兄弟子さん」
 俺は握手する手に力を込める。相手もこちらの敵意に気付いたらしく、力を入れかえしてくる。
(く、この)
 こんな奴に負けられない。俺は力を更に込める。すると、相手も更に力を入れかえしてくる。
「は、は、は。良い訓練が、できる事を、期待していますよ、先輩」
「ふ、速攻で、墜とされないように、してくれよ」
「何、だと!」
(こいつ、何だったら今ここで……)
「こらこら、まだ訓練は始まってないわよ。二人とも子供じゃないんだから」
 俺のヒートアップしかけた心が、知らない声の制止を聞いて落ち着きを取り戻す。
(誰だ?)
「エイミィ、別に僕は」
「はいはい、分かったよ。それじゃ二人とも、配置について」
「エイミィ!」
 なるほど、どうやらこの声の主はエイミィというらしい。
 兄弟子、クロノは、ぶつぶつ文句を言いながらもエイミィという人物の指示に従っている。
(ふふん)
 俺も所定の場所に移動する。
『マスター、大人気ないですよ』
「うるさい」
『……』
 胸に輝くデバイスからの微妙に冷めた声に、多少、いや、僅かに反省の意を含めて言葉を返す、つもりだったのだが、出た言葉は結局これだ。この捻くれたところは悪い癖だと思っているのだが、直そうと思っていても直せない。まあ、だから癖なのだが。
「…やるぞ。あいつを倒す」
『了解しました。私達の力を見せ付けてやりましょう』
 負けるものか。リーゼ達があそこまで絶賛するあいつの実力を、俺がこの目で確かめてやる。


658 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:07:21 ID:???
「あの人は……」
 私は今、模擬戦の内容を観覧することができる部屋にいる。
 この部屋にいるのは、私にアルフ、リンディ提督にエイミィ、あとよくは知らないが猫型の使い魔が二人だ。
 今日は私の裁判で管理局の本部に来たのだが、閉廷後、寄る所があると言われ連れてこられたのがここだ。私も何度か使用している模擬線が行われる演習場。どうやらここで、クロノと誰かが戦うらしい。来る途中、その誰かをクロノに尋ねたら曖昧な答えしか返ってこなかった。
 で、ようやく模擬戦開始直前に相手が判明した。
「あいつは!?あの時の変態!!」
 隣でアルフが微妙に合っている答えを言ってくれた。
 あの日、私の目の前に全裸で現れた少年。名前は、シンというらしい。まだ直接会話したことはないが、妙に印象に残った人だった。裸が大半を占めているのだけれど。
(夢に出てきたくらいだし。はあ、あれは強烈だったな)
 少し前に見た夢を思い出す。裸の彼に追いかけられるという内容だった。相当うなされたらしく、アルフにかなり心配をかけてしまった。まあ、原因が原因なので、その夢のことはアルフには話していない。というか、話せない。
「……まあ、本当に?じゃあ、あのデバイスを?」
「詳しいことは私も聞いていないのですが、お父様は大丈夫だと」
(?何だろう)
 少し気になる話題だ。
 見ればリンディ提督と、あの使い魔さんが楽しそうに話している。いや、リンディ提督のほうは驚いている感じだ。
「あの子、例の非殺傷機能未搭載のデバイスを使っているらしいね」
「え?」
 背後からの声に振り返ると、いつの間にそこにいたのかエイミィがリンディ提督たちの話している内容を教えてくれた。エイミィによると、あのデバイスは管理局の技術部で調整を受けたらしい。
 故に安全だと。
「それなら心配ないですね。あ、そのデバイスの名前は何ていうんですか?」
 そう、今の私にとって最も大切なことの一つ。
 名前。
 それはただの記号かもしれないが、それの持つ意味はとても大きく、とても大切なものだ。
 だから気になる。シンという少年が持つ、あのデバイスの名前が。
「ああ、あのデバイスの名前は確か……」


659 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:09:52 ID:???
「インパルス!フォースジャケット!」
『了解』
 俺の声に、胸に輝く三角形の金属、インパルスが応える。
 一瞬にして、俺の服はトリコロールを基調としたバリアジャケットに切り替わり、背には四枚の赤い翼が展開する。
『先手必勝?』
「当然だ!」
 翼に魔力を送り、俺は一気にクロノとの距離を詰めようとする。
『ビームライフル』
 インパルスが展開したのは中距離攻撃の主兵装だ。
「行け!」
 三連射した閃光は相手に向かって真っ直ぐ駆けていく。この攻撃に何らかのアクションをしてくるはず。それに対応して再びビームライフルを撃ち、相手の隙を大きくしていく。そして隙が決定的になったところで決める、これが俺の考えてきた作戦だ。
「さあ、どうする?」
 だが、相手の対応は予想外のものだった。
(やる気あんのか、あいつ)
 こちらの攻撃が目前まで迫って来ても、クロノはまったく動こうとしない。
 そして。
『直撃です』
 そのまま受けやがった。牽制として放った魔術が直撃。
「へ、何だ。大して強くないじゃん」
「ああ、確かに。大した攻撃力じゃないな」
『警報』
 インパルスの言葉に反応し、俺は慌てて回避に入る。
 その直後、俺がさっきまでいた場所をいくつもの魔法弾が走った。
「な?直撃だったはずなのに、まったく効いてないじゃないか」
 クロノは俺の攻撃を無視して攻撃してきた。つまり、俺の攻撃はあいつの常時展開の魔法障壁さえ突破できなかったってことだ。それをあいつは見切って。
『マスター。ソードジャケットへの換装を』
「いや、まだだ。距離をとってブラストでいく」
『了解』
 俺はいったんクロノとの距離をとった。幸い、クロノは追撃してこない。



660 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:11:52 ID:???
「なめやがって。見てろ」
『ブラストジャケット、セットアップ』
 インパルスの声と共に、バリアジャケットの色が黒と緑を基調としたものに変化する。翼は消え、代わりに大砲のようなデバイスが二基現れる。
 こちらのデバイスに向こうも驚いているようだ。だが、もう遅い。
「ケルベロス!」
『ファイア』
 さっきのビームライフルとは桁違いの閃光が走る。
「くっ」
 クロノの澄ました顔が、少し必死な顔に変わる。
(そのまま墜ちろ)
 今度こそ、文句なしの直撃だ。さすがにあいつも防御魔法を展開していたので墜ちてはいないだろうが、ここからが勝負だ。
『フォースジャケット』
 再び切り替わる装備。俺は最大速度でクロノに接近する。ケルベロスを受けたんだ。多少なりとも隙があるはず。そこを見逃すわけにはいかない。
「もらったあぁぁぁ!!」
『ソードジャケット』
 目前まで迫ったクロノを見据え、俺は更なる換装を実行する。バリアジャケットが赤を基調としたものに変わる。
「いくぞ!」
『ビームエッジ』
 両手に持つのは短めの魔力刃。もともとはインパルス唯一のホーミング性に優れた魔法弾なのだが、これがなかなかうまくいかなかった。それを見たロッテの指示により、このような使い方に切り替えた。これが良く馴染み、今ではソードで一番使う魔法になっていた。


661 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:12:39 ID:???
「これで!終わりだ!」
「ちぃ」
 すでに体勢を立て直していたのには驚きだが、ここまで近づければ構わない。このまま一気に畳み掛ける。
「はああああああ!!」
 1、2、3、4、5、6……
 流れるように、高速で斬撃を繰り出していく。この速度と連撃にはロッテも驚いていた。
「これは、くっ、なかなかやるじゃないか」
 クロノは自分のデバイスで、こちらの攻撃を防いでいる。そう、必死で。
「これで!」
 二十撃目ぐらいだろうか。ついにクロノの体勢が決定的に崩れた。
「もらったああああああ!!」
 手に持つ魔力刃が消え、代わりに俺の背丈以上ある巨大な魔力刃が現れる。
「エクス!」
 その魔力刃を振り上げ。
「カリバアアアアアアア!!」
 クロノに向かって思いっきり振り下ろす。
 だが。
『マスター!』
「な?」
 振り下ろしている腕に、エクスカリバーに、全身に青い光が巻きついてくる。
「これは、捕縛魔法?」
「君は迂闊すぎる。確かに魔導師としてはユニークなものを持っているようだけど、使いこなせなくては意味が無い」
「何だと!」
「これで、終わりだ」
 クロノの周囲に光弾が次々に現れ、そして。
「うわああああああああ」
 俺の意識を刈り取った。


662 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:13:25 ID:???
「おお、終わったみたいだねえ」
「あらら、やっぱ相手にならないか」
 猫の使い魔、リーゼロッテとリーゼアリアという名前らしい、は苦笑しながら彼、シンを見ている。気絶してしまった彼を、クロノが背負って運んでくるところを最後に映像が途切れた。
 リーゼ姉妹とリンディ提督は、先ほどの模擬戦について話し合い始めた。
 アルフの方を見ると、オペレーティングを終えたエイミィと雑談している。どうやら、彼にこれといった興味は持っていないらしい、と思ったが、よく見ると耳をリンディ提督たちの会話に傾けている。何だかんだで、気にはなっているらしい。
「ねえ、フェイトさんはどう思う?」
 突然リンディ提督に話を振られる。もちろん、先ほどの模擬戦の結果についてだろう。
「えっと、接近戦での手数と速さは正直驚きました。それにあのデバイス。普通とは少し違うみたいなので気になりました。それと私としては、何か、あと一歩足りないように感じて。でも、それを補えるぐらいの可能性は充分にあると……」
 私の意見を聞いたリーゼ達が興味深そうに私を見つめているのに気付き、私は言葉を止める。
「な、何ですか?」
「んーにゃ、やっぱそう思うかって思ってさ」
「私たち以外の人間との戦闘を通して、足りない何かに気付いてもらうのが今回の模擬戦の目的だからねぇ。シンは気付けるかしら」
「はあ」
 なるほど。そういう理由があったのか。それにしても、何か釈然としない視線だった。
「おい!降ろせよ!」
「何だ、君は。僕はここまで運んでやったんだぞ」
「そんなこと頼んでない」
「な、君はどうしてそう」
 どうやらクロノたちが帰ってきたらしいが、何か揉めているようだ。部屋の外からなのに声が聞こえてくる。ずいぶん大声を出しているようだ。
 リーゼ達の方を見ると、ため息をつきながら部屋を出て行こうとしていた。その顔がどこか面白そうに見えるのは気のせいだろうか?


663 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:14:24 ID:???
(くそ、くそ)
 無様だった。一撃で負けたばかりか、その相手にこうして運んでもらっていたなんて。
「クロ助、お疲れさまぁ。今日はありがとねぇ。」
「シン。君もクロノにお礼を言いなさい」
 俺がクロノと睨み合っていると、リーゼ達が近付いてきた。
「ああ。別にわざわざ礼を言われるほど苦労したわけじゃないひょっ」
「ほーら、そんな憎まれ口叩くのはこの口かぁ?」
 クロノの言葉を最後まで待たずに、ロッテがクロノの頬を抓る。
「ひゃめろ、いひゃいじゃにゃいか」
俺はクロノのその姿を見て、先ほどの言葉で上がりかけたボルテージが落ち着くのを感じた。
「シン。君も笑っている場合じゃないでしょ?さっきの訓練で何か分かったことがあるんじゃない?」
 アリアは二人を無視して、俺に真剣な視線を向けてくる。
「別に。俺は、何も。ああ、防御が甘い、かな?」
 俺の答えに、アリアはため息をついた。不正解らしい。
「君に足りなのは、アクシデントへの対応の甘さよ」
「?」
「君は自分の力を過信しすぎ。自分のとった行動は必ず戦況を有利に導くと信じているでしょ?それが間違いなの」
 いつの間にか、さっきまでじゃれ合っていた二人もアリアの言葉を聞いていた。
「魔導師同士の戦闘は読みが重要よ。あらゆる可能性を想定して動きなさい。シン、君ならそれができる、と私は思っている」
「……」
 アリアの言葉。それは今日の戦闘、いや、今まで重ねてきた訓練の総評とも言っていい言葉だった。そう、足りない。
「本当は自分で気付いてほしかったんだけどね。まあ、次からはこの点に注意して戦えば、もうちょっと上手く戦えるはずよ」
「……」
「返事は?」
「……はい」
 その言葉を聞くと、アリアはクロノの方へ行き、先の模擬戦の話を始めた。
「そう気を落とさないの。次、見返してやればいいじゃん。シンならできる。さ、行こ」
 フォローのつもりらしいことを言って、ロッテもアリア達に続く。
(く、俺は……こんはずじゃ。くそ、くそ、くそ)
 そうだ、こんなはずじゃなかった。最低でも互角に戦って、リーゼ達に見せるはずだったんだ。あなた達のおかげで、ここまで強くなれたと。そのはずだったのに、結果は惨敗。話にならない。リーゼ達も失望しただろう。
「くっ」
 悔しかった。
 気がつけば俺は、リーゼ達とは反対のほうに駆け出していた。


664 :黒い波動:2007/01/18(木) 23:17:49 ID:???
最初に書き忘れたことですけど、今回は第一話中編です。
リーゼ達がとても心配です。以前よりはましになったと思うんですけど。おかしなところがありましたらお知らせください。できる限り直していきたいと思っていますので。では、次回で一話もおわりです。いまさらですが、はやての口調も難しい気が……

665 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:28:30 ID:???
黒い波動氏乙です
現時点でクロノにあっさり負けるのは当たり前かな
しかし、シンって劇中描写から考えて握力下手したら100kgぐらいあるはずなんだが、それを平然と握り返せるクロノは化物かw

666 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:30:36 ID:???
オォ! 連続投下じゃん! お二人ともGJ!!
黒い波動氏のシンのデバイスは三種類チェンジのインパルス式か〜
別にSSにしないまでも種死キャラからのデバイスの妄想とか面白そうw
それに触発されて新たな職人様が生まれるかもしれんし。



667 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:36:27 ID:???
シンは仮にもエースパイロットなのに、今更戦闘技術がどうのこうの言うのかよ…
>魔導師同士の戦闘は読みが重要よ
どんな戦闘でも読みが大事に決まってんだろ
MS戦を舐めてんのか

668 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:40:44 ID:???
>>667

まぁそういうなよ。演出上必要だったんだよ。
特に、慣れないことを急にやると読みとかに気が回んないさ。

669 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:48:01 ID:???
そもそもシンに読みとか駆引きとか高度な戦術を期待してはいけない

670 :ガンダムしーどD´s:2007/01/18(木) 23:48:09 ID:???
>>667

確か黒い波動氏のシンって、確か記憶消失じゃなかったっけ?

671 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 23:49:40 ID:???
あ、名前消し忘れた

672 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:04:00 ID:???
シンは猪突猛進なくらいで丁度いい

673 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:09:30 ID:???
勢いにのせると恐いのがシンで崩れないのがレイ、が2人のイメージ

674 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:18:37 ID:???
そう言えば記憶喪失だったな。
言われないと読者が気が付かないというのは、せっかくの設定が生かしきれて居ないような気もする。
だけどこれからの作者様次第なので、問題無し! 最初の黒い導入部が個人的にはスキだったので、どこかで黒シンが見たいかなw

675 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:19:09 ID:???
ガルナハンの陽電子砲とか自由を落とした時なんかは割と頭使ってたけどね

676 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:25:38 ID:???
自由戦はまさにレイとの友情パワーですね。あと憎しみ。ステラへの愛。まさしくシンのピーク時。

677 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:27:43 ID:???
まあシンは種では割と頭使ってる方だよな
他の奴があまりにも使わなさすぎるからな……デストロイ相手に懲りずに効かないフルバを連発しまくった御方もいたなあ

678 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:27:58 ID:???
ガンダムしーどD´s氏、乙!
フェイト頑張れ、超頑張れ!
ついでに美由紀も(ry


黒い波動氏も乙!
俺は違和感なかったです

>>665
地味に強化魔法使ってるんじゃね?


679 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 00:59:53 ID:???
>>664
ロッテはバッチリでしたね。
アリアがあと気持ち程度真面目な口調かなと。
殆ど違和感なかったですけど。乙でした

680 :409改めきゃぷてん☆べらぼー ◆bnYIYVCefY :2007/01/19(金) 10:23:23 ID:???

……昨日は急用ができてこの板覗ける状況に無かったわけなんですが、
知らんうちにえらいことになってはるね。

こうなる可能性があると思ったからわざわざ最低SSと銘打った上でアンケートまでとった上に、
その後に更新した回にはシン・アスカがまったく出てないのに、
いまさら何で僕の考えたシン・アスカに耐えられない、後の回見て気が変わったという意見が出てくるかはこっちとしては非常に謎だし、
反対するなら無駄な時間費やす前にしてほしかったと思わなくも無いですが……。

まあ、初めっから洒落で書いてたんで、こんなウザイの相手にするつもりもないけど、
待っててくれた人には悪いんで、次回分書き直してブラボーキッスの顛末までで終了にします。

待ってた人には悪いが、もうしばらく待ってください。
週末は仕事忙しいんで、来週初めになるかな?

681 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 10:30:52 ID:???
>こんなウザイの相手にするつもりもないけど

気持ちは分からんでもないが、一言多い
せっかく持ち直したんだから、そこら辺は自重してほしい


682 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 10:34:11 ID:???
やっぱり邪神だな

683 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 10:34:47 ID:???
>反対するなら無駄な時間費やす前にしてほしかった

俺は反対したけどな

684 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 12:49:58 ID:???
>>680
雑音は気にしないで
慎ましく投下を待ってる


685 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 12:51:39 ID:???
書き直さなくても…事件の顛末まで……

686 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 12:52:45 ID:???
都合の悪いレスは無視しといて
「反対するなら無駄な時間費やす前にしてほしかった」って、こいつ何様?

687 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 12:57:09 ID:???
やれやれ、痛いのはSSだけじゃなくて作者本人もか…
ここも0083スレの二の舞になるのかね
あそこはワンマンショーだったからいいけど、ここは他のSSもあるんだから
自重してもらわんとな

688 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 13:01:26 ID:???
>次回分書き直してブラボーキッスの顛末までで終了にします。
まだ書く気か

689 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 13:22:12 ID:???
わかったから、スルーしとけ。また荒れる

690 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 13:38:21 ID:???
黒き波動氏のシンは『特技:ナイフ格闘』が生かされてて良かった

691 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 13:59:51 ID:???
ここで最初に書いてた人の復帰を希望してみる

692 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 14:43:27 ID:???
もういないヨカン

693 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 16:08:03 ID:???
SSが最低なら作者も最低か

694 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 18:16:28 ID:???
>>690
どっかの誰かの狡猾で残忍並に忘れ去られてる設定だったな

695 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 19:02:08 ID:???
>>694
それは『迂闊で残念』に設定変更されました

696 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 19:25:20 ID:???
>>694
その代わりに炒飯が作れるようになりました

697 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 20:53:13 ID:???
迂闊で残念な性格にチェンジしたから、生き残れたようなものだと思うよ?

698 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 01:34:49 ID:???
ディアッカはマルチロックの無いバスターで散弾砲の一発一発を別々の戦艦に当てれる凄腕だ

699 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 01:38:14 ID:???
彼は日本舞踊も踊れるんだぞ
お国を考えればカガリかミナ様の特技だろ、と言いたいけど何故か彼の特技だぞ

700 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 01:47:57 ID:???
ディアッカか。きっとなのはと砲撃について熱く語れるだろうな。

701 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 01:49:26 ID:???
ヤバイね、ディアッカが熱い。誰かSSに出してくれないかな?
チョイ役で良いんでw


702 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 01:53:30 ID:???
>>700
自分の機体の特性も分からず、相性の悪い相手にただ突っ込んで逃がし
落とされて来た奴が砲撃について語るなど・・・・・・

703 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 02:39:45 ID:???
ヴィー太に半殺しにされたなのはも語れたもんじゃないな

704 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 02:44:32 ID:???
ちょ、 ヴィー太www

705 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 02:51:08 ID:???
ヴィー太……愛らしい感じ? ボン太見たいなモノ……ちょっwww

706 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 08:24:55 ID:DINbfI40
前スレ落ちたね…
誰かまとめサイト教えてください

707 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 08:33:42 ID:???
>>703
なのはの基本戦術は、強固な防御と大火力砲撃が基盤
その防御を破られて魔力を大幅に削られ、そのまま劣勢を跳ね返す間もなく敗北
強いて落ち度を挙げるなら、自分の防御力を過信し過ぎた事じゃない?

708 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 08:47:47 ID:???
そういやヴィータって外見年齢は小学一年生だっけ。
はやてが可愛がるのも無理無いか

709 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 09:01:04 ID:???
http://wiki.livedoor.jp/arte5/d/FrontPage

ここのSeed-NANOHAがまとめになってる

710 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 10:07:23 ID:???
なのはへの効果的な作戦は不意打ちだと思う。
戦闘のプロでもない小学生なので、本気になるのに時間がかかる感じがするな。
その上ヴィー太戦では自信が有った防御が抜かれてしまったから、余計に混乱するし。

つうかもう不意打ち以外でなのはが倒される状況がわからない……


711 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 10:15:49 ID:???
同属嫌悪と言う言葉があるように、自分と同タイプと戦ったら苦戦すると思うよ

712 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 10:41:23 ID:???
別に相手が一人じゃなくても良いんだよな。
ぶっちゃけなのはさんと同型というとヴァイエイト&メルクリウス……。
そうか、なのはさんはビルゴか。

713 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 11:54:44 ID:???
トーラスのデザインが好きだ

714 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 12:52:48 ID:DINbfI40
>>709
ありがとうございます!


715 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 13:45:42 ID:???
おじゃすー

716 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 13:46:28 ID:???
とんでもない誤爆を(;´Д`)

717 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 14:16:10 ID:???
>>712

はやてがウィングZERO
シグナムがエピオン
クロノがトールギス

という事でOK?

718 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 14:31:37 ID:???
ではシャマルがデスサイズと言う事で……背後からリンカーコアをサクッといただき〜w

719 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 15:07:55 ID:???
スレ違いだ、他所で話せ

720 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 15:30:55 ID:???
じゃあタネのガンダムに例えて……はやてはデスティニー?
最後の方で出てきて、出番が……う〜ん微妙w

721 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 16:33:39 ID:???
「スレ違いだ」は自治厨のお家芸だな!

722 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 17:17:49 ID:???
へっ、文句言うだけなら誰だって

723 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 19:03:23 ID:???
ナタル「うてー!高町なのはー!」

⌒*(・∀・)*⌒「流石ナタルさーん、わっかりやすーい!」

 *● 【It's so.】

724 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 20:30:57 ID:???
>>723
ちょwwwww
ドミニオンが小学3年生に沈められたと聞いたら、
造船所のおっちゃん達泣くよwww

725 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 20:45:06 ID:???
てか、なのはは人が乗っている戦艦を落とす事が出来るのか?
いくら小学生でも宇宙空間に人が放出されたら死ぬことぐらいわかるだろ。


726 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 20:48:11 ID:???
人の死を平気であざ笑うの外道がなのは厨だから無問題

727 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 20:54:56 ID:???
>>725
>>726
ガノタに言えたことではないと思うが
つか、ネタニマry

728 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 21:09:28 ID:???
≫723
ちょっ!噴きましたw ナタルの言葉に対するなのはの反応が笑えるw

コレ、どう見てもネタでしょ?本編でやられたら流石に引くけど、ネタ的にはGJ!

729 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 21:48:36 ID:???
>>725
そもそも空中で戦えば非殺傷設定であろうと無かろうと落ちたら死亡のデスマッチになることは明白
そこで戦うなのはさんマジ外道

730 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 23:31:15 ID:???
>>727
逆だったら騒ぎまくるくせに…

731 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 23:43:29 ID:???
ふと考えたのだけど、魔導師って管理局だけで働いているわけじゃないよな?
警察やら、軍隊。民間の傭兵?見たいなのも居ると思うし、そう言う奴らって本編出てこないけど、どうなのよ?
……と言うネタ振りw


732 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 00:02:34 ID:???
>>730
やめとけ、それこそ種厨にって言われるぞ

>>731
犯罪者ならいたけどねw

733 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 00:09:53 ID:???
ついでにデバイスを作る会社とかありそうだな?ある種の武器商人。
その集団が管理局すら裏で操るロゴスと言う事でw

734 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 01:13:06 ID:???
管理局が次元転移技術より先に成立していたのなら、管理局は元々警察機構みたいなものだったんじゃなかろうか。
最初は犯罪を犯した魔導師を取り締まる為の機関として、
次第に過去のオーバーテクであるロストロギア等への対処として勢力や戦力を拡大、
次元転移技術確立後は上記のような存在への対処のノウハウを持っていた管理局を母体として、
複数世界の人員で構成された組織として半ばミッドチルダから独立……とか。
うん、すまない。脳が煮えているようだ。

軍というか自衛組織自体は何処の世界にも有ると思うんだけどね。
聖堂教会なんかもしかしたらそれじゃなかろうか。

735 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 02:13:21 ID:???
>>729
バリアジャケット着てればビルぶち破っても平気だよ。

736 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:38:33 ID:???
第8話投下します。

737 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:40:02 ID:???
 ユウナ・ロマ・セイランの政治家としての本当の始まりは二年前――オーブが連合の支配下に落ちた時からだといえよう。
 それまでの流されるがままの気楽な人生とは一変し、父であるウナト・ロマ・セイランに政治家としての教えを乞い、ひたすら祖国の為にその身を削った。
 ユニウス条約によってオーブの主権が回復した後も、それは変わらなかった。
 そして、ユウナにとってのこの二年間は、祖国であるオーブよりも遥かに強力な力と発言力を持った権力者達の顔色を窺い続けるといったものでもあった。
 もっとも――これはユウナに限らず、ウナトや他の官僚、オーブと同じ小国の政治家達も同様であったが。
 そして、現在――またもや、オーブは大西洋連邦の圧力に屈しようとしていた。
 耐え難い屈辱ではあるが、それでも再び国を焼かせるわけにはいかず、相手の言いなりになる他なかった。
 ――だが。
 ユウナにとって――そして、オーブにとって千載一遇ともいえるチャンスが、ほぼ同時期に二つも舞い込んできた。
 一つは、そこそこに現実的なもの。もう一つは、非現実的にも程があるものだった。


 自分に向けられている驚きに満ちた四対の視線を全く意に介さず、ユウナはカガリの前まで歩を進める。
 我に返ったカガリがユウナに喚く。
「ユウナ! 何でお前がここにいる!?」
「『何で』って、カガリが朝から護衛の一人もつけずに出掛けちゃうもんだから、僕はもう心配で心配で……」
「……ずっとつけて来てたのか!?」
「全てはカガリを想っての事さ」
 カガリにそこまで言ってから、ユウナはラクスの前によっていく。
 キラはそんなユウナを警戒してラクスの前へ出る。
 それを見てとったユウナは無理に近づこうとはせず、その場で仰々しく一礼する。
「この度は、心中お察し申し上げます。我々も犯人検挙に総力を注いではいるのですが……何分、実行犯全員が自害してしまっている為、捜査は難航しております」
「……いえ、お気遣い頂いてありがとうございます」
 ラクスとてユウナに対してあまり良い感情は持ってはいないが、相手からの礼には礼をもって返した。
「……いったい何の話だ?」
 ラクスとユウナの会話の内容が分からないカガリは訝しげに訊ねた。
 カガリの質問にユウナが答える。
「昨夜、マルキオ導師の孤児院がテロリストに襲撃されてしまってね。奴らがMSまで持ち出してきたおかげで、孤児院は全壊。現在、孤児院の方々には海岸沿いにあるアスハ家所有の屋敷に移って頂いているんだ。あの屋敷だったら、別に構わないよね?」
「ああ、あそこなら今は誰も使ってないから問題ない──って、そうじゃなくて! そんな大事な事……なぜ私に何の知らせもないんだ!?」
「なぜって……カガリはただでさえ多忙なんだ。余計な心配をかけさせちゃいけないと思っての事だよ」
「だからといって──」
「だけど、そんなカガリの気苦労も、もう終わる」
「──え?」
 捲くし立てていたカガリだったが、ユウナの言葉にその勢いを止められる。
 ユウナは、そんなカガリを置いて──。
「こういうのを『ハウメアの導き』というんだろうね。我がオーブに守護天使が舞い降りたのだから」
 ──そう言って、なのはの方を見た。


738 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:42:30 ID:???
「……ふぇ? 私っ!?」
「もちろんさ」
 自分の事を言われているのだと気づいて慌てるなのはに、ユウナは頷く。
 だが、なのはとしてはそんな扱いをされても、正直困る。
「あ、あの〜……私は守護天使だなんて大層な者では……」
「光輝く羽で空を舞う……見る者には天使の様にしか見えないよ」
 おずおずと否定するなのはに、ユウナはなおも言い張る。
 ──と。
 不意に生じた違和感。なのはは、ここ最近の記憶を辿っていく。
(……この人……どうして!?)
 なのはは湧き出た疑問を口にする。
「……飛んでいる私の姿をどこで見てたんですか?」
「えっ?」
 それは、先程カガリに話した事を全て聞かれていたとしても知り得ない事。
 明らかに――ユウナは、なのはの飛行中の外観を知っている。
「私がこの世界に来てから飛行魔法を使ったのって、昨夜の戦闘の時だけなのに!」
「……!!」
 ユウナはようやく己の失言に気づいた。
(……少し有頂天になり過ぎたかな?)
 なのはが言いたい事にラクスも気づいた。
「……ユウナさんは、昨夜の戦闘を御覧になっていらしたようですね?」
 今さら自分の発言を取り消す事などできない――ならば、仕方あるまい。ユウナは開き直る事にした。
「モニター越しにですけどね。まあ、監視自体は二年前からさせて頂いてましたけどね」
「ユウナ、お前!?」
 悪びれる事なく答えるユウナ。そのユウナに喚くカガリ。
 そんなカガリにユウナは諭す様に言う。
「当たり前じゃないか? 戦後、『ラクス・クライン』の名が持つ影響力は計り知れない――本人が望む望まないに関わらずね。そんな人物を野放しで放っておけるわけないじゃないか。オーブに住んでいるコーディネイターだって少なくはないしね」
 プラント国民の憧れの的であったラクス・クライン。
 先の大戦時、戦争を終結に導いた『救国の歌姫』と人々に称されてからは、そのカリスマ性はさらに高まっていた。
 ラクス・クラインを崇拝し忠誠を誓っている者達はコーディネイターの中に数多く存在する。
『クライン派』と呼ばれる彼らは、自分達が信ずるラクスの為ならば、その身すら厭わないだろう。
 下手をすれば、ラクス・クラインの思い一つで国が傾く可能性が、大袈裟ではなくあり得るのだ。
 ユウナの危惧は、国内にコーディネイターを抱えている国の政治家としては当然のものだった。



739 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:44:06 ID:???
 なのはの顔には焦燥が滲み出ていた。
 あの戦闘をモニタリングされていたのだとしたら、どれだけの人がそれを見ていたのだろうか?
 ――どれだけの人に、魔法を使って戦う自分の姿を見られたのだろうか?
 そんななのはの表情に気づいたユウナが察して言う。
「ああ、そんなに心配しなくてもいいよ。昨夜の戦闘を見ていたのは、僕と信頼できる部下数人だけ。僕以外は、何らかの合成映像だと思っているはずだ。誰もあれが『魔法』だなんて思ってもいないだろうね」
「あ……そうですか」
 ユウナの言葉に安堵するなのは。
 だが――。
「でも、あまり関係ないんじゃないかな。君にはオーブの守護天使になってもらうからね」
「……え?」
 なのはにはユウナが何を言っているのか分からなかった。カガリやラクス、キラにも。
「この世界のあらゆる兵器が通用しない脅威。それを打ち払える力を持っているのは、この場にいる少女ただ一人。この事実を上手く使えば、他国はオーブに依存するしかなくなる。……たとえ、大西洋連邦のような大国であろうともね」
 ユウナの述べた構想に、その場にいた他の四人は唖然とする。
「もし君が断るようなら、せっかく移り住んだ家がすぐに吹き飛ぶ事になるかもしれない。……中にいる人間もろともね」
「――!?」
「そんな!?」
「ユウナ!!」
 なのはは言葉を失い、キラは驚き、カガリは非難の声を上げる。
 ラクスもユウナに対して厳しい視線を送っている。
「そのような真似をして、貴方は恥ずかしくないのですか!?」
「僕にとっては、オーブの未来の為に最善だと思える手段を取れない事の方がよっほど恥なのですよ。ラクス嬢。……今のカガリになら分かるだろ?」
「だからといって――これでは!」
「……さっきので一皮剥けたかと思ったけど……まだまだ甘いね、カガリは」
 カガリの返答にユウナは嘆息する。


740 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:45:10 ID:???
 なのはは俯いて、自身の思慮の無さを悔やんでいた。
 この世界において、自分が扱う魔法の力が絶大なものである事は、これまでの経過で分かっていたはずだった。
 そして――この世界の人間が魔法の事を知れば、中にはその力を利用しようとする者が出てくるだろうという事にも思い至るべきだったのだ。
 ――やはり、自分はこの世界に深く関わるべきではなかったのかもしれない。
「……レイジングハート、お願い」
 なのははレイジングハートを起動させる。
《Transporter stand by ready》
 転送の準備に入るなのはとレイジングハート。
 なのはの足元を中心に広がる魔法陣を目にして、周りの一同は驚く。
「ごめんなさい、ラクスさん、キラ君。カガリさんも。だけど、私の所為でこの世界に大きな影響を与えるわけにはいきませんから。……私は皆さんの前から消えます」
 なのはの取った行動は、ユウナにとっても予想外の展開だった。
「……孤児院の人間は見捨てる気かい?」
「ユウナさんが本当にオーブの事を大切に思っているのは分かりますから。そんな人が、オーブの未来の為に、オーブに住む子供達に危害を与えるような事はしないと思います」
「……だったら、君がこの場を去る必要もないんじゃないかい?」
「私がここに留まれば、ユウナさんは他の方法を考えて、私を従わせようとするでしょ?」
 なのはがそこまで言うと、ユウナは笑い出した。
「――参った、降参だよ。いいよ、約束しよう。今後、君を利用しようだなんて事は考えない」
 しかし、なのはは首を横に振った。
「それでも……いずれ、他の誰かが私の力を利用しようとするでしょうから」
「……なるほど。たしかにそうなるだろうね」
 ユウナは、なのはの言う事がもっともだと納得した。
「あの黒い水晶の事は私がなんとかしますから、安心してください」
「なんとかって……。大体、この世界でお前が頼れる所なんてないんだろ!?」
 自分の事を案じてくれるカガリに、なのはは微笑んだ。
「大丈夫です。管理局も異変に気づいて動き出しているはずですから。私は、それまでの間、あれが原因で被害が出ないように頑張ってみます」
「ちょっと待って、なのはちゃん!」
 キラは、なのはを行かせない為に引き止めようとする。
 ――これ以上留まって、彼らの言葉にまた甘えてしまわないうちに。
「ラクスさん、キラ君。短い間でしたけど、お世話になりました」
 ラクスとキラに一礼してから――
「じゃあ、皆さん……さようなら」
 なのはは転移の魔法を発動した。


741 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:46:03 ID:???
「参ったね。しょせんは子供だと見縊っていたよ。……お伽話なんかにあるように『魔導師の英知は偉大也』という事なのかな」
 淡々となのはについての感想を漏らすユウナに、キラが激昂する。
「くっ……貴方の……貴方の所為で、あの子はっ!!」
 だが、ユウナはキラを小馬鹿にしたような口調で返す。
「君はあの子の話を聞いていなかったのかい? 遅かれ早かれ、あの子は僕達の前から姿を消していたさ」
「でも……あの子はこの世界で独りぼっちに……」
「管理局とやらの助けがくるまでの辛抱だろ? それに──」
 ユウナの顔が険しくなる。
「僕達だって切羽詰まってるんだ。君達にはしっかり協力してもらうよ?」
「誰が貴方になんか!」
 自分の誘いを拒否するキラに、ユウナは嘆息する。
「じゃあ、どうするだい? まさか、カガリ一人抱え込むだけでオーブを動かせるとでも?」
「うぅ……」
 ユウナの指摘にキラは言葉を失う。
 そんなキラの肩に手を置くカガリ。
「オーブがプラントと同盟を結ぶ為には、他の首長や官僚達の賛同もいる。彼らの支持を得るには、ユウナの協力が不可欠だ」
「まあ、任せてよ。多少、強引にでも彼らを納得させるから」
 ユウナが相槌を打つ。
 カガリも『強引に』というのは気乗りしないが、現在の状況ではそうも言ってられない。
「……頼りにさせてもらうぞ、ユウナ」
「じゃあ、早く戻ろうか? 今は少しの時間も惜しいからね」
 ユウナはそう言って歩き出す。その先に車を待たせているらしい。


 キラは納得がいかなかった。理解できないわけではない。
 だが――。
「なのはちゃんは、この世界の為に戦おうとしてくれているのに……」
「……キラ、祈りましょう。なのはさんの無事を。もう、わたくし達にはそれしかできませんわ」
「ラクス……」
「そして、わたくし達はわたくし達の戦いを。なのはさんの想いに報いる為にも」
「……そうだね」
「さあ、参りましょう」
 ラクスとキラもカガリ達に続いた。

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742 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 05:48:07 ID:???
連投対策アイキャッチ?

743 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:50:50 ID:???
「――きゃっ!?」
 いきなり転移してきたなのはに、マユは驚く。
「ご、ごめん、マユちゃん。驚かせちゃった?」
「う、うん。ちょっとね」
 マユは苦笑して答えた。
 なのはは家の中がやけに静かな事に気づく。
「……他のみんなは?」
「子供達はまだ寝てる。たぶん、カリダさんとマルキオさんも。やっぱり、みんな昨日の騒ぎで疲れてるんだと思う」
「マユちゃんは大丈夫なの?」
「うん。わたしは平気」
 ――と。
 なのはは、マユが名前を挙げなかった人物に気づく。
「あれ? マリューさんとバルトフェルドさんは?」
「なんか人が来て、出掛けちゃった。……って、そういえば、ラクスさんとキラ君は?」
「あ……えと、まだカガリさん達と話し合い中――」
 思わず適当にごまかそうとしたが、マユには正直に話す事にした。
「――そういうわけだから、私、もう行かなくちゃ」
 しかし、マユは納得しなかった。
「駄目だよ、そんなの! なのはちゃんが一人ぼっちになっちゃうなんて」
「大丈夫。私は平気だから。それに、クロノ君達もすぐに助けに来てくれると思うし」
「なのはちゃん……」
「だから、マユちゃんとはちょっとだけお別れ。全部終わったらまた会えるから、それまで、ね?」
「……わたしも一緒に行く!」
「え?」
「わたしじゃ、何の役にも立てないかもしれないけど……せめて一緒にいさせて!」
 マユの気持ちは嬉しかったが、当てのない旅に連れて行くわけにはいかない。
「……ありがと、マユちゃん。でも、ごめん。それはできない」
「なのはちゃん!?」
「またね、マユちゃん」
 そう言い残して、なのはは再び転移した。

=========================


744 :魔法少女リリカルなのはC.E.73 ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:51:57 ID:???
 オーブ本島ヤラファス島の山中。なのはがこの世界で最初に降り立った場所。
 なのはは、立ち並ぶ樹々の中の一つにもたれ掛かって座り込んでいた。
「……さすがに、ちょっと疲れたかな?」
 主を心配するかの様に、なのはの胸元に赤い宝玉として収まっているレイジングハートが一瞬強く光る。
 不得手な分野での魔力運用――連続での空間転移による一時的な疲労になのはは陥っていた。
 強力無比な砲撃を連発できるなのはだが、転移魔法でかかる労力はまた別物であった。
「ちょっと休んだら、あの水晶の跡を追いかけよ?」
《All right》
「ん……」


 しばらくすると、寝息が聞こえ始める。
 なのはの疲れを癒すように挿し込む木漏れ日、頬を撫でる暖かな風。
 それは――これから先、彼女に待ち受ける苦難の前のささやかな休息だった。


745 : ◆GmV9qCP9/g :2007/01/21(日) 05:52:23 ID:???
投下終了です。

746 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 10:28:54 ID:???
GJ!>745
面白かったっす。なのはが与えた変化がその後のストーリーに
大きな変化をもたらすようで、これぞクロスオーバーの醍醐味
というやつでしょうか。
しかし、孤立したなのはさん、ちょっと心配ス。
これがフェイトやはやてだと多芸だから少しは安心できるんだけど、
なのはさんの魔法、戦闘にかなり特化してそうで……。

747 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 11:43:34 ID:???
・当座の資金
・年齢の割りにしっかりしているとは言え、まだ世間知らずな年頃
・ちゃんとした訓練を受けたフェイトや闇の書の蒐集で幅広い知識を持つであろうはやてと比べ、
 戦闘で磨き上げてきた為、それ以外が不安な気がする魔法。

……大丈夫か、本当に大丈夫なのか。
ユウナが本当にオーブを大切に思っているとしても、9(大半のオーブ住民)を守る力を得る為に1(孤児院の子供たち)を切り捨てる可能性だって有った訳だし。
少なくとも寝てる所を暴漢に襲われる可能性とかはRHさんのおかげで無いとは思うんだが。
なんだこのはじめてのお使いを見守るような心境。

748 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 12:07:03 ID:???
まー、A'sのサウンドステージ03によると、監理局入りした後に
サバイバル訓練とかやることになってたみたいだし、
C.E.73世界では中学1年生設定(入局4年目)なので、
それなりの経験や訓練は積んでいるはず……と思いたい。
> ……大丈夫か、本当に大丈夫なのか。


749 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 12:35:47 ID:???
メガミの漫画の記述を信用するなら時空管理局訓練学校になのはとフェイトが入ってたのは3ヶ月の短期プログラムらしいんだよ。
入局4年目とは言え、アースラのサポート無しで長期滞在となると……。

750 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 12:38:00 ID:???
投下乙!
う〜む、≫747さんが言うとおり、まさしく初めてのお使いを見守る気分だw
戦闘では反則の域に入っているが、他はどうなのよ?と不安にさせる辺りが、キラきゅん(パイロットとしては神的、生活能力無し?)にも通じるなw

751 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 21:42:20 ID:???
遅いけど乙。
これからなのはどうしていくんだろう……


752 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 21:58:36 ID:???
相談です
最近、変な電波を受信しまくりなんです
テーマは『なのはさん、マジ外道』で、問答無用で砲撃ブッ放す黒なのはさん
なのはキャラinCEで設定・論理無視しまくりのギャグ物SSって不味いでしょうか?


753 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 22:04:41 ID:???
>752
面白ければいいんじゃない?最初からクライマックスな勢いで頑張って。

754 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 22:56:59 ID:???
「言っとくが俺は最初からクライマックスだぜ!」

755 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 23:12:45 ID:???
ギャグ良いね!

デュランダル「ネオなのは起動」
なのは「全力全開!」
オーブ艦隊「ちょっwwww!まっwwww!!」

オーブ艦隊壊滅! こうですか?解りません!!

756 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 23:17:38 ID:???
>>752
悪魔でいいよいいよww

757 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 00:08:02 ID:???
な「墜ちろ、カトンボ」
レ『ディバインバスター』
シ「なんてパワーとスピードだよ」

758 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 00:51:53 ID:???
≫757
それ悪魔っぽいなw

759 :752:2007/01/22(月) 01:12:44 ID:???
では、ちゃんと書く事ができたら投下しますね
……いつになる事やらw

760 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 09:01:30 ID:???
保守

761 :752:2007/01/23(火) 10:59:58 ID:???
できたので投下してみます。


 コズミック・イラ7X年。
 この世界に、一つのロストロギア(=古代遺物)と三人の魔導師が紛れ込む。
 同時に、この世界から『常識』が失われてしまった。
 その影響は三人の魔導師たちにもおよび、各々の精神に影響を受けてしまう。
 本来ならあり得ないはずの介入。本来ならあり得ないはずの出来事。
 これは、そんな『if』な話。


 そう。例えば――

=========================


762 :752:2007/01/23(火) 11:01:09 ID:???
 ヤキン・ドゥーエ宙域にて、激化する戦闘。
 その中で撃ち合う一機のMSと一人の魔導師。
 核エンジン搭載MSプロヴィデンスのパイロット、ラウ・ル・クルーゼ。
 金色の髪、閃光の刃を振るう黒衣の魔導師、フェイト・T・ハラオウン 。
 互いの射撃を回避しながらの高速機動戦を行いつつ、二人は言葉をぶつけ合っていた。
「――やがてそれが何の為だったかも忘れ、命を大事と言いながら弄び殺し合う!」
「そんな事……」
「何を知ったとて! 何を手にしたとて変わらない! 最高だな人は。そして妬み、憎み、殺し合うのさ! ならば存分に殺し合うがいい!それが望みなら!」
「だからって、人類を滅ぼそうだなんて事が許されるわけない!」
「私にはあるのだよ! この宇宙でただ一人! 全ての人類を裁く権利がな!」
「なっ!?」
「私は、己の死すら、金で買えると思い上がった愚か者、アル・ダ・フラガの出来損ないのクローンなのだからな!」
「!?」
「君になら分かるだろう? 私と同じく偽りの存在、フェイト・テスタロッサ!!」
「くっ!」
 動揺したフェイトは一瞬動きを止めてしまう。
 プロヴィデンスの持つライフルの銃口がフェイトを捉える。
 ――その時だった。


「むっ!」
「くっ!」
 自らの直感を信じて回避行動をとった二人のすれすれの所を桜色の砲撃が通り過ぎていく。
 遅れてやって来たのは、白い防護服の少女。
「かわされた!?」
 自分が放った砲撃をかわされて舌打ちするなのは。
「ちぃっ!『白い悪魔』か!?」
「フェイトちゃんは違う! フェイトちゃんを貴方なんかと一緒にしないで!」
「なのは!」
「フェイトちゃんは……フェイトちゃんは、私の大事な――」
(そうだ。私には、本当の私を真っ直ぐ見てくれる親友がい――)
「私の大事な囮役なの!」
「へ?」
「は?」
 その空間が凍りついた。
 その原因である当人は、そんな事に気づく事なく、捲くし立てる。
「フェイトちゃんがいないと、囮になって私のチャージタイムを稼いでくれる役は誰がやるの!?」
「え、え〜と……あんな事を言っているが?」
 同情を多分に含んだクルーゼの声もフェイトの耳には入らない。
「……は……あは……あははは……」
 フェイトはいろんな意味で壊れた。


763 :752:2007/01/23(火) 11:02:06 ID:???
「バルディッシュ!」
《Sonic Form》
 フェイトの纏う防護服が高速機動戦専用のものへと変わる。
「ちょ、ちょっと待て! 君はあれでいいのか!?」
 言いながらも、ドラグーンによる射撃でフェイトの動きを阻もうとするクルーゼ。
「あれでも!」
 襲いかかってくるビームの嵐を掻い潜り、プロヴィデンスへと迫るフェイト。
「守りたい友達なんだ!」
 バルディッシュザンバーの魔力刃がプロヴィデンスの腹部を貫く。
 フェイトがその場をすぐさま離脱すると、桜色の光の奔流がプロヴィデンスを飲み込んだ。
 衝撃の余波を受けて、フェイトもきりもみ状態で吹き飛ばされる。
 宇宙空間を漂うフェイト。その瞳からは涙が溢れていた。
「……私はいったい何なんだろう?」


「フェイトちゃ〜ん」
 声のする方へ顔を向けると、こちらへ向かって来るなのはの姿が見えた。
「良かった、フェイトちゃんが無事で」
 なのはもまた泣いていた。
「フェイトちゃんがいなくなったら……私……私……」
 フェイトの胸に顔を埋めて泣きじゃくるなのは。
 ――何を疑っていたのだろうか? 彼女は自分の無事をこんなにも案じてくれているというのに。
 きっと先程の言葉も敵の同様を誘う為のものに違いない。自分まで影響される事はない。
「……なのは」
 フェイトはなのはを抱きしめた。
 ――なのはの砲撃を回避した時、二度目の時も舌打ちが聞こえたのは、きっと幻聴に違いない。


 そのフェイトからは見えない。
 なのはの口元に浮かぶ笑みは。
(変体仮面の所為で、つい本音が出ちゃったけど、何とか有耶無耶にできたの)


764 :752:2007/01/23(火) 11:02:55 ID:???
勢いだけで書いた。後悔はしてない。

宇宙空間での戦闘やクルーゼがフェイトの素性を知っている事へのツッコミは無しでお願いします。


765 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 11:09:42 ID:???
ワロたww
大事なオトリ役なの!……ってヒド!?
しかも上手に誤魔化しているしw
GJ!

766 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 15:39:09 ID:???
うちの…っ、うちの知ってるなのはちゃんはこんな黒い子やない!!

GJ!

767 :752改め ◆GmV9qCP9/g :2007/01/23(火) 21:10:36 ID:???
どもです。
C.E.73の方はシリアス気味なので、はっちゃけたい電波を今回みたいな形にしてみました。
電波が溜まったら、また放出してもいいですか?



768 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 21:26:22 ID:???
イスカンダルの方向に放出してくれ

769 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 21:36:35 ID:???
溜まったら放出ってエロなら他でやれやこの野郎。

ごめん。冗談だよ。

770 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 22:16:02 ID:???
C.E.73の人だったのかー!!
携帯で読んでて、思わず電車の中でニヤける変な人になってしまったデスYO!!

771 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/23(火) 23:14:12 ID:???
出来上がったんで5分後くらいに投下。

772 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/23(火) 23:21:16 ID:???
それでは投下します。

機動戦士ガンダムし〜どD´s 第16話後編

「え、じゃあフェイトちゃん今は寝てるの?」
フェイトの見舞いにきたなのはたちであったが、残念ながらフェイトは今ぐっすりと眠っていた。
「わるいねぇ、せっかくきてくれたのに」
そうアルフは言うがなのははうんうんと首を横に振る。
まさか本当に体調を崩しているとは思わなかった。
昨日のことで、ずっとふさぎこんだままだったと思っていたからだ。
だが、風邪を引いているのなら、ゆっくり寝て体調を整えて、早く直したほうがいいと思った。
「ねえ、なのは……」
なのはがアルフと話していると、アリサが不思議そうにアルフを見る。
「その人、だれ?」
え?だれってこの人は……とおもったところで思い出す。
アリサたちはまだアルフの人間形態を見ていない。
「あ、そういえば、あんたたちの前じゃ、この姿は初めてだったね」
そういったとたんアルフが光り始めたが、その光はすぐに止んだ。
光が止んだころには、アルフがそこにはいなかった。
え?え?と思いながらアリサとすずかはあまりを見回す。
すると、下だよ、という声が聞こえてきて、下を向くと、そこには、いつも家ではフェイトと一緒にいる子犬がいた。
……それも二本足で右手(犬だから右前足だが)を上げながら……
え?とアリサとすずかはアルフを見る。
そしてまた人間形態に戻るアルフ。
「まあいろいろあって、あたしは人間の姿にもなれるんだよ」
犬のほうが本来の姿ね、と念も押しておく。
それを聞いて、はあ…としかいえない二人。
魔法のこととかはいろいろ聞いたが、まさか人になれる犬がいるなど想像もしたことが無かった。
「じゃあ、フェイトちゃんにお大事にって言っておいてね」
あいよ、と返事をして、アルフはフェイトのところに戻り、なのはたちも自分の家に戻っていった。

「で、どうするの、美由希?」
美由希たち4人は、ショッピングモールで少し買い物をしながら帰っている。
「彼は携帯持ってないし、とはいっても家の電話番号に書けるわけにもいかない…弱ったもんね」
美由希にかわってゆかりがいう。
一応もってることは持ってるのだが、向こうの世界のものなので使えないのでは意味が無い。(勿論向こうの世界のことは言ってないが)


773 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/23(火) 23:22:16 ID:???
正直美由希はどうしようか迷っていた。
そこへ、真木がちょっといいかなといってくる。
「ちょっとあのゲーセンよっていきたいんだけど」
そういって真木は近くにあるゲームセンターを指差す。
真木はたまにこうやってゲームセンターで足を運んでいろいろ遊んでいる。
「私はいいけど、美由希はどうする?」
美由希は少し考えて、自分もいくことにした。
結局4人で店に入ることになって、店内に入ったそのときだった。
ガスン、と重い、何かを殴った音が聞こえる。
その原因は、目の前にあるパンチングマシーンで、それを誰かがやっていただけだった。
「あ……」
美由希はその後姿を見て、それが誰だか気付く。
「シン?」
シンは、ゲームセンターに入って、とりあえずこれでもやってたら少しはすっきりするかなと思い、さっきからパンチングマシーンをしていた。
ちなみに、ただいまプレイ800円目(1回200円)
ある程度すっきりして、そろそろ帰ろうかと思って、出口に向かおうとしてここから離れようとしたときに、シンも美由希を見つける。
ほかにも美由希の周りに数人の女子がいる。
美由希と同じ制服をきているから友達なのだろうか。
「何かよう?」
おそらくすこし前からいたみたいで、自分に何か要でもあるのかと思い、声をかけるシン。
「え、えーと……」
今あれを渡せばいいのだが、恥かしくてなかなか渡せない美由希。
「あ、美由希。私用事思い出したから、先に帰ってるね」
ゆかりの声を筆頭に、次々と友達はゲームセンターを後にする。
気を使ってくれてるのはわかるのだが……いないのはいないですこし寂しい気がする。
だが、勇気を振り絞り、チケットに手をやる。
「これ……今度の休みに…一緒に行かない?」
そういって二つあるチケットのうちの一つを差し出す。
シンはチケットを受け取り何なのか見る。
どうやら、どこかの遊園地のようだが……
「ちょっと前に出来たところで……偶然手に入れたんだけど……」
それを聞いてシンは考える。そしてあんまし周囲に聞こえないように言う。
「まあ、局の仕事が入らなかったらいいけど」
それを聞き、少し顔を赤らめたままだが、どこかうれしそうな美由希。
その後、待ち合わせ場所、時間を決めて、美由希はさっさとみせを出てゆく。
そして、シンも家に戻る途中でやっと気付く。
というか、今まで何故気付いていないのか。
(あれ……俺ってもしかして……デートに誘われた?……)


774 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/23(火) 23:23:33 ID:???
「うーん……」
「どしたのゆかり?さっきからずっと悩んで?」
美由希の邪魔になると思い、さっさとこの場から退場した3人だが、さっきからゆかりが何か考え込んでいた。
「いやね、美由希の好きなタイプってあんなひとだったから意外だと思って……」
ゆかりは、美由希が好きな(おそらく)相手、シンをみて、意外と思った。
美由希だったら、もっと真面目そうな男を選ぶと思ったのだ。
「まあ確かに……でも意外と顔は良かったよねえ……」
真木はシンの顔を思い出す。
だが、彼女はシンを見て一番目に浮かんだのは。
「そういえば彼、赤い目だったけど…珍しいね、赤い目って」
それを聞いて綾も頷く。
あの目はカラーコンタクトでも入れているのだろうか……
「まあ、友達として、美由希の恋が実ることを祈っときましょ」
そだね、といいながら3人はそれぞれの家に帰っていった。

「ただいまー」
シンは家に戻って、リビングに行くと、各自おのおの思い思いのときを過ごしてきた。
「あれ?はやてとヴィータは?」
もうすでに小学校は終っている時間で、はやてはとっくに帰ってきていると思っていた。
そしていつも家にいるはずのヴィータもいない。
「主はなのはたちとテスタロッサの見舞い。ヴィータは少し出かけていている。主はわからんが、ヴィータはもうすぐ帰ってくるだろう」
なるほど、とシンは横を見る。
最近の事件で、シャマルははやての迎えにいっているが、今日はリビングでドラマを見ている。
おそらく友達の誰かに送ってもらう約束でもしたのだろう。
帰ってもすることもないシンは、そのまま自室に戻った。
本来なら誰もいないはずのシンの部屋。だが……
「何でお前がいるんだよ」
彼の部屋には、彼が持っている中身が空っぽのデバイスを見つめているリィンフォースがいた。
『だって、マスターはまだ学校だし、ヴィータは出かけるし……』
すねた口調で言うリィン。
これが本当にデバイスなのかと思うほどである。
シンが今まで見たことがあるデバイス。つまり、なのはたちのデバイスは機械的な声しか出さないし。
だが、このリィンフォースは、あまりにも人間味がありすぎる。
「っていうか、デバイスから離れても大丈夫なのか?」
シンはあたりを見渡す。


775 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/23(火) 23:25:52 ID:???
リィンフォースはデバイスから実体化されるから、おそらく近くにデバイスでもあるのかと思ったが、どこにも無い。
『ある程度なら離れることができますよ』
ふぅん、といいながらベッドに座るシン。
だいぶ魔法の世界に慣れてきたが、自分もまだまだだなと思ったシンであった。
……何がまだまだなのか自分でもよく分からないが。

「大丈夫、フェイトさん?」
リンディは、まだぼうっとしているフェイトを見る。
あれから、本拠に、シン達のことで呼ばれて、本局に言っていたが、以外にも早く用事が終わり、こうしてフェイトの下に来ていた。
「はい、お薬」
リンディは薬を私に来ていた。
しかし、リンディの手には薬があったのだが……
「あの……リンディさん?」
フェイトの問になに?というリンディ。
「それ、何ですか?」
薬の横には、いつもリンディが飲んでいる、大量の砂糖やらクリームやらが入った緑茶があった。
「お薬、苦いと思ったからこれ作ってきてね。それに緑茶は栄養あるし、ね」
ね。といわれても……フェイトは「はぁ」とため息を突きながら少し頭を抑える。
気持ちはわかるのだが、なんでわざわざこれなんだろう。
そう思うのだったらべつにジュースでもいいのに……
「リンディさん。私は別に水でいいです…」
それをきいて、「そお?」言いながら水を取りにいくリンディ。
だが、リンディがいつも飲んでいるあれに、少し興味があり、フェイトは緑茶(と呼べるかは不明)に顔を近づける。
(……なんだろう、これ……)
いちおうお茶の匂いはする。
だが、薄い。砂糖とクリームのせいでお茶の匂いがほとんど消えている。
飲めばすこしは違うのだろうが、残念ながら自分にはそんな勇気は無かった。

「そういえばシン君」
シャマルは夕食の準備中、昼間のことが気になってシンに聞く。
「お昼、ムゥさんの部屋からものすごい形相で出てきたけど、何かあったんですか?」
それを聞かれて「うっ」とうつむくシン。
いつ見たんだよと思ったが、そういえば…と思い出す。
確かに、あいつの部屋から出てくるときに何人かとすれ違ったが、誰なのか確認してなかった。
おそらくその中にシャマルがいたのだろう。


776 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/23(火) 23:27:23 ID:???
「なんだ?喧嘩でもしたのか?」
ヴィータに言われて「まあそんなもん」と答えるシン。
喧嘩にしては物騒だったが……
「ほな、はよう仲直りせなあかんな」
そういいながらはやては料理を持ってくる。
仲直りか……だが、いくらあいつと仲良くなっても、元の世界に戻ればまた敵同士。
だったらこの際、この調子が続いいていたほうがいいのかもしれない。
ここにいればはやてたちがいるし、アースラにいってもレイがいる。
一人ぐらい仲が悪い奴がいてもいいような気がする。
そう考えてると、ふと、こんなことを口にする。
「結局、人って運命からは逃れなれないのかな?」
ブルーコスモスによって戦うことを運命付けられたステラ。
そして、クローンとしての運命を生きているレイ。
ほかにも、おそらく人はなにか運命付けられているのかもしれない。
もしそうだとしたら、デスティニープランもそう悪いもんじゃないかもしれないと思った。
ただ、その人に与えられた運命の内容が明確になっただけで………
「いきなりなに言ってんだよ?」
いきなりのシンの発言で、皆は困惑する。
「気にしなくていいよ、ただの独り言だからな」
そういってシンは夕食の手伝いを始めた。
だが、はやてはさっき言っていたシンの言葉を真剣に考えていた。

第16話後編投下完了。
書いてて思ったけど、リィンの設定ってこれで合ってるのかな?かなり不安。
それとアルフのしゃべり方も。

777 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:46:29 ID:???
GJ!
美由紀、頑張ってるなw
シンの言葉に対する、はやての答えにwktk

アルフのしゃべり方には違和感なかったけど……

つ無印第五話「ここは湯のまち、海鳴温泉なの」


778 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 00:14:50 ID:???
GJ!
美由紀とルナのシンの取り合いが見たいとか思っちまったぜw

アルフはともかくリインにちょっと違和感が…


779 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 04:31:16 ID:???
リィンが大人っぽいな…

780 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 13:35:26 ID:???
リィンはマスターって言わないぞ


781 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 13:36:44 ID:???
A'sのエンディング前でマスターって言ってなかったっけ?

782 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 15:13:51 ID:???
マイスターはやてって言ってなかった?
たしか、半端にドイツ語なんだよ。

783 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 15:45:42 ID:???
先週末に舞乙HiMEを一気見したせいでマイスターと言えばそっちを思い出してしまう

784 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 16:01:23 ID:???
私生活では『はやてちゃん』
仕事関連は『マイスターはやて』
だった気がする

785 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 16:57:57 ID:???
まぁ、そこら辺は脳内変換するさ。
気にするな、俺は気にしてない。

786 :黒い波動:2007/01/24(水) 17:17:50 ID:???
今夜辺り投下します。テストから逃げて書いたやつですが。十時以降になると思いますので、よろしくお願いします。

787 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 17:40:43 ID:???
そういや、し〜どではなのはもシンにまだ明確じゃない気持ちを抱いてるんだっけか。
……高町姉妹の争奪戦があるとすると色々と恐ろしいなw

788 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:04:44 ID:???
 通路から聞こえていた大声が聞こえなくなってから少しして、クロノとリーゼ達が戻って来た。三人は何やら楽しそうに話している。さっきエイミィに聞いた話だと、三人は師弟の関係にあったそうだ。
 あのクロノの師匠ということは相当強いのだろう。彼、シンもきっと腕の立つ魔導師になるに違いない。
「あれ?」
 さっきの模擬戦のことを彼に聞いてみようと思ったのだけれど、肝心の彼が来ない。
「クロノ。彼はどこに行ったの?」
「ああ、そう…ん、あいつ?そういえばいないな」
「あら、どこに行ったのかしら」
「んー、トイレにでも行ったんじゃない」
 三人とも気付いてなかったらしい。
 どこに行ったかは分からないがすぐに戻ってくるだろうし、待つことにしよう。
「そうだ、クロノ」
「ん、何だ?」
 クロノがエイミィさんの渡したドリンクを飲みながらこちらに振り向く。
「彼と戦ってどう?」
 クロノがどういう評価を下したのか気になる。
「そうだな。正直、強いよ。当然まだまだ拙い部分、というか不安定な部分があるけど。上手く行けば僕達に並ぶ魔導師になる……かもしれない」
「ほお」
「へえ」
 クロノの言葉に周りの皆も驚いている。こんなに評価するなんて、少なくとも認めているところはあるらしい。戦闘中の会話からは辛目の評価が出てくるかと思っていたのに。
「この反応は何なんだ?」
 クロノはクロノで皆の反応に不満を抱いたらしい。すこしムッとした顔をする。
 それを見て皆は笑い、その反応にクロノはまた怒るのだった。


789 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:05:31 ID:???
「さすがに遅いねぇ」
 あれから二十分。さすがに遅い。心配だ。迷子になってしまったのだろうか?
「こりゃあれかな」
「はあ、まったく世話の焼ける弟子ね」
 リーゼ達は何か心当たりがあるらしい。それに、理由は分からないけど嬉しそうに感じられる。何なのだろう?
「あの、あれって?」
「んふふ、知りたーい?」
 ロッテの方が擦り寄ってくる。
「その、知りたいです」
「どうしようかなぁ、多分あそこにいるだろうけど、ねえ、アリア」
 む、何だか嫌な感じだ。知っているのなら教えてくれればいいのに。そうすれば私が……いや、私が迎えに行く必要はないか。いや、でも、やっぱり。
「ロッテ。あまり遊ばないの。フェイトちゃん、と呼んでいいかしら?よければ迎えに行ってきてくれない?きっと不貞腐れていると思うから」
「あ、はい。別にいいですけど」
 アリアから教えてもらった場所。そこに彼はいるらしい。不貞腐れている、というのが気になったが、任されたからには連れてこよう。
「あ、フェイト、一人で行っちゃダメだよ。あいつに何を、むがっむがー」
 アルフが何か言っていたが、きっとまた彼の悪口だろう。普段はそんなことしないのに。よほど第一印象が悪かったらしい。でも気にしていたりはするし、話せば案外仲良くなるのは早いかもしれない。
「すぐに戻ります」
 私は部屋から出るとその場所に向かった。知らず知らずのうちに、歩みが駆け足になっていることにも気付かずに。
 そして、私が気付かなかったもう一つのこと。それは部屋に残った皆(クロノとアルフ以外)が、揃いも揃って笑いをかみ殺していたことだった。


790 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:06:58 ID:???
「はあ、何でこんなことしてんだろ」
 俺はあの後、走ってここまで来た。すれ違う人たちが驚いていたが、そんなことに構っている余裕はなかった。
「……」
 勢いに任せて逃げてきたはいいけど、冷静になってくるとこの状況は正直困る。今さら戻るのも負けたような気がするし、だからと言ってこのままって訳にもいかない。
(クロノ、か)
 正直強かった。どんなにこっちが攻撃しても、結局一度も攻撃は通らなかった。
(先を読め、か)
 自分では読んでいるつもりだった。だが、今回は初手から外された。その後、立て直せた気でいて、その実踊らされていただけだった。そう。どこかでズレてしまい、そこからあっという間にやられてしまう。
(俺って戦闘の才能ないのかな。そもそもそんな戦い方、前までは……って、前までって何だよ。そんなの失くなっちまったのに)
 ふう、記憶か。俺を診てくれた妙な医者が言っていたことを思い出す。覚えてはいないが体に刻まれた記憶があるはず、と。特別な想いはたとえ忘れたとしても決して忘れないものだ。そして、それが記憶を蘇らす鍵になる、と嬉しそうに語っていた。
(……ふう、記憶の鍵か。そんなもの本当にあるのかよ)
 気分が下にどんどん落ちていく。うじうじしていても仕方ないと分かっていても、どうすることもできない。
(これじゃ、ここに来た頃に逆戻りだな)
 そう。あの頃もこれと似たようなことをしていた。リーゼ達との訓練中に、あいつらと喧嘩になって、ぶちのめされて、こんな感じで逃げてきたのだ。格好悪いと思いながらも、俺は謝ることができなかった。それでこんな感じで座り込んでいたら、リーゼ達が来て
「シン……さん?」
(まあ、さん付けではなかったがこんな感じで迎え……ん?)
 聞き慣れない声。見上げると、そこにはリーゼ達ではなく、あの金髪の少女が息を切らしながらこちらに微笑みかけていた。

791 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:07:45 ID:???
 アリアに教えてもらった場所。それはこの建物の中庭だった。もっと正確に言うと、日の当たらない大きな樹の陰。その木の根元に座って拗ねているはず、と。
 そこまで正確に分かるものなのかと思いながらそれに該当する場所に来たら、本当にそこにいた。
(あの二人、さすが師匠ってことなのかな?)
 まあ、驚くのは後にしよう。今はシンと話す方が先決だ。
「あの、ここ良いですか?」
 そう聞いてみると、向こうは驚いたようにこちらを見上げていたが、特に拒みはしなかったので座らせてもらうことにした。
 しかしいざ話そうとなると、どういけばいいか迷う。こんなときなのはならどうするだろう。きっとうまく相手の悩みを聞きだして慰めてあげられるのだろう。
(……いや、私には私なりのやり方がある)
 そう。なのはのやり方を参考にはしても真似をしてはいけない。誰かの真似事じゃ相手は心を開かないだろうから。
「その、元気出してください」
 とりあえず最初は定番の言葉に任せて、その後は流れでいく作戦にしてみた。きっと何とかなるだろう。
「……」
「皆さん、シンさんの戦闘を褒めていましたよ」
 この言葉にシンは反応を示した。こちらに視線を向けて
「えっと、君は……」
「フェイトです。フェイト・テスタロッサ」
「あ、ああ。じゃあ、フェイト。リーゼ達何か言っていたか?」
 自分の師匠の言葉が気になるのだろう。私は彼を待っている間にリーゼ達が何を話していたのかを思い出す。主に、最近のこととか、今晩の献立とか、みんなで今晩は泊まろうとか。
今思うとシン関係の事柄はあまり喋っていなかったような……むしろ他の皆からの評価の聞き役に回っていた気がする。それでシンの技能が褒められると笑顔になり、問題点を指摘されると真剣な表情で何かを考えていた。
 私はそのことを伝えると、シンは少し嬉しそうに笑った。
(あ……)
 何でだろう。この人の笑顔は何だかとても子供っぽいっと思ってしまった。笑顔だけじゃない。この人のことが何故か気になっていた理由。
下手をすればなのはの方が大人っぽく思えてしまう。
 この人は笑ったり、怒ったり、落ち込んだり、感情がはっきりしているんだ。以前の私とは正反対。少し、羨ましいと感じた。
 そう。だから……


792 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:08:30 ID:???
「ん?どうしたんだい?」
 私がじっと見ているのに気が付いたのか、不思議そうに訊ねてくる。
「あ、すみません」
「いや、別に謝る必要は……むしろ俺が謝らなくちゃな」
「え?」
「今更だけどさ、あの時はごめんな。その、裸、でさ」
「あ……」
 うっかり忘れていたけど、そんな感じの出会いをしていたんだった。シンの視線が明後日の方を向いている。彼もきっと恥ずかしいに違いない。
「その、あれは事故ですし。気にしないでください」
 そして私も当然恥ずかしい。思い出しただけで顔が……違う、こんなことを考えている場合じゃない。
「いや、でも」
「そんなことないです」
「だけど」
「いえ、そんな」
「…………」
「……くく、ははははははは」「ふふっ」
 おかしなやり取りに、どちらからともなく笑い出す。
「ふふ。すみません。何だか面白くて。あれは事故でしたし、本当にもう気にしていませんから」
「はは、分かった。ごめんな、フェイト」
 そう言ってシンは、私の頭に手を置き撫でる。
「あ」
「っと、悪い」
 シンは慌てて手を引っ込めて、その手を見つめている。戸惑いながらも何かを懐かしむように。
 私はすぐには動けないでいた。いきなりで驚いたということもあったが、何より
(手、大きい)
 さっきは子供っぽいと思ったが、こうされるとやっぱり年上なんだなと思わされる。
「……ぉ兄、ちゃん」
「え?」
「あ、すみません」
 私はいきなり何を言い出すんだろう。
 シンは私のことを呆然と見ている。
 当然だ。いきなり他人からお兄ちゃんなどと呼ばれて戸惑わない人などいないだろう。
「……ユ?」
「え?」
「あ、いや、何でもないんだ」
 そう言ったシンは先ほどより明らかに戸惑っているようだった。
(やっぱり失礼だったよね)
 何で自分があんなことを言ってしまったのか。それは分かっている。とても簡単な理由。頭を撫でられるという行為が、母さんを、リニスを思い出させた。そう、家族のことを。だから、シンは私の中で兄というポジションに結びついたのだろう。
「……」
 沈黙が続く。居た堪れない空気になってしまった。だけど、シンはそんな空気の中で再びゆっくりと、私の頭に手を伸ばし
「あ」
「嫌かい?」
「いえ、嫌ではないです」
「そう」
 そう言ってシンは、優しく私の頭を撫で続けた。


793 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:09:31 ID:???
 目の前の少女が誰かに重なる。
 その誰かは舞い散る紅葉の中を走っていた。俺も追いかけているのだが、どうにも追いつくことができない。走りながら、その誰かは溢れるような笑顔でこちらを振り返り
「お兄ちゃん」
 そう俺に呼びかけた。
(この子は、俺の妹なのか?)
 今までにない、はっきりとした記憶のイメージ。
 俺におとなしく頭を撫でられているフェイトが、その子と重なるのだ。容姿が似ているわけじゃない。だが。
「ぉ兄ちゃん」
 兄と呼ばれた時、遠い記憶が俺にその子を強く焼き付けた。
「ん?」
 ふと、こちらに向けられたいくつもの視線に気付く。
「……」
 おそらくここに勤めている者であろう数人が、こちらをちらちらと見ていた。
 今の状況を整理する。
 木陰で少女の頭を撫で続ける男が一人。
(これは……ちょっと怪しいな)
 俺は少し名残惜しさを感じつつも、フェイトから手を離す。
「あ」
 フェイトもフェイトで残念そうな顔を向ける。
(って、さすがに自意識過剰か)
 フェイトは何か言いたげにこちらを見ている。
 そうだった。彼女が来た理由。
「……戻るか、皆のとこに」
「え、そ、そうですね。戻りましょう」
 フェイトが少しうろたえていたことが気になったが、今は置いておこう。
俺はまだ多少抵抗感はあったが、フェイトが呼びに来てくれたのだ。駄々を捏ねるわけにもいかない。
 俺たちは歩きながら、互いについて簡単に自己紹介をした。面白い子だな、と思う。俺はこの子に少なからず興味が湧いてきていた。
「ところでさ、フェイトも魔導師なのか?」
「はい。私も魔導師ですけど、それが?」
「その、強いのか?」
「そうですね……一概には言えないですけど、平均的な力量よりは上かと思います」
「そっか」
 言葉を濁してうやむやな回答をしたようだが、こういう奴は決まって強い。強いのなら適任だな。頼んでみる価値はあるだろう。
「あのさ、頼みがあるんだけど」
「何ですか?」
 俺はついさっき思いついた頼み事をフェイトに伝える。フェイトは驚いていたようだが、その頼みを快く引き受けてくれたのだった。


794 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:11:59 ID:???
 模擬戦のあった日の夜。
 この日、俺の家はとても騒がしかった。
 その理由は
「何でお前まで来るんだ?」
「僕だって来たくて来たわけじゃない!皆が来るっていう雰囲気の中で、一人だけ抜けられるか」
「ほらほら、喧嘩しないの。ごめんなさいね、シン君。クロノッたら照れているのね」
「にゃはは、クロ助は小さい頃から照れ屋さんだったもんねぇ」
「誰がだ!」
「シン君ごめんねー。でもクロノも悪い奴じゃないんだよ?」
「もう、シン。せめて食事中はおとなしくしていられないの?」
「俺じゃなくてこいつが!」
「フェイトー、これ好きだったよね?食べる?」
「ありがとう。アルフにはこれ分けてあげるね」
 俺とフェイトが皆のもとに戻ったあと、突然告げられた言葉。
「今日はシンの家でお泊り会だから、よろしくぅ!」
「は?」
 フェイトやリンディさん達は、今日は疲労が溜まっていて近場のホテルに泊まることになっていた。じゃあ、それならシンの家に泊まろうとロッテが言い出し、盛り上がってしまったらしい。
 クロノは裁判の資料が、とか訳の分からないことを言っていたが軽く無視され、俺は俺で皆に迷惑をかけたわけで拒むこともできず、こうして今に至る。
 疲れているからという理由はどこかに消え、ただの夕食の時間は宴会の時間になってしまっている。いや、パーティーと言った方が相応しいか?まあ、とにかく騒いでいる。主にロッテとエイミィという女が中心だが。
 まあ、一人寂しくよりはずっといいのだが、これはいつも以上に片づけが大変だな。仕方ない、今はそのことは忘れよう。
 食事が終わった後も騒ぎは続いた。俺はその最中にリーゼ達にフェイトにした頼み事の件について話し、ロッテはそれに賛成し、アリアも微妙な表情だったが一応賛成してくれた。
 そして、その話しを聞いていたリンディさんも勧めてくれて、クロノも協力しようと言っていた。ただ一人、フェイトの使い魔であるアルフだけが反対していたが、当の主人に説得され渋々了承していた。
 その後も騒ぎは続き、夜は更けて日付が変わった頃、ようやくお開きとなった。

795 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:12:46 ID:???
「ふう」
 俺は部屋に散乱したゴミの片付けを中断して一息つくことにした。あらかた片付け終わったし、後は朝に片付けようかと考え始めていた。
「シン」
「ん?」
 声の方に振り向くと、そこにはアリアが一人立っていた。
「どうしたんだよ?まだ寝てなかったのか?」
「いや、そのだな、言い忘れていたことがあってね」
「……」
 言い忘れていたこと。瞬時に模擬戦の評価のことと結びつく。まだ問題点があったのだろうか?
「そう身構えないでもいいじゃない」
 俺の反応に不満を見せつつも、アリアは笑顔で
「よく頑張ったわね。君は私の自慢の弟子よ。これからも精進することを忘れないように」
 と告げ、俺の胸を小突いてきた。
「え?」
「忘れるな。君は私の弟子なんだからね」
 そう言い残し、アリアは自分の寝床に戻っていった。
「自慢の弟子だ、ってことは」
 それは明確な
「はは、ははは」
 俺を認めた言葉じゃないのか?
「はははははは」
 笑いが込み上げてくる。その言葉が嬉しかった。
 こうして、求めていた言葉を最後に、今日という日が終わったのだった。

796 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:13:32 ID:???
「いいのかよ?管理局と完全に敵対することになるんだぞ」
「そうだ、よく考えることだ。半端な覚悟では我らの足枷になるだけだ」
「いえ、決めましたから」
「……そうか」
「はい。僕は、僕ははやてちゃんを助けたい」
 この日、月が照らすこの場所で、僕は一つの誓いを掲げた。
 そう、たとえ何が立ちはだかろうとも、絶対にあの子を救ってみせる、と。


797 :黒い波動:2007/01/24(水) 19:19:02 ID:???
あー申し訳ない。長ったらしい文で。次からは第二話 加速する運命です。ようやく舞台も整い物語が進む予定です。
おかしい点がありましたら言ってくださると助かります。
では、またの機会に。


798 :ガンダムし〜どD´s:2007/01/24(水) 19:43:14 ID:???
黒い波動氏、乙。

リィンの情報すみません。
アニメしか見てないからよくわからなかったから。

799 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 20:21:26 ID:???
つメガミマガジン

てか総合スレで聞いた方が詳しくわかるんでないかい?


800 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 20:36:50 ID:???
800GET

801 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 21:38:13 ID:???
黒い波動さん、乙!
シンとフェイトがすごく良い!
私のお話はこういうのが無い……早く書きたいが……私もテスト(汗

802 :通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 01:27:57 ID:???
>>787
無印のフェイトに対しての時みたいに、シンの瞳から感じ取れる感情が気になってるんじゃないかな?

>>黒い波動氏、GJ!
シンとフェイトの会話が凄くいい感じです
アリアに誉められたシン、おめ!
最後で話が飛んだのかと思ったら、八神家サイドだったのね
キラも来てるの忘れてたw

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