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ガンダムバトルロワイヤル第四回大会 第五章

1 :管制室:2005/06/17(金) 21:14:09 ID:???

               覆水盆に帰らず


       どんなに願っても時計の針が戻る事は決して無い

         己の冒した過ちも取り消す事は出来ない

         今さっきその口から紡いだ言葉さえも…

          今を形作る歯車の欠片なのだから



      ガ ン ダ ム バ ト ル ロ ワ イ ヤ ル



             第四回大会 第五章

         現在生存者 20名と1匹 死亡者 5名



           大地に雨粒と死臭が染み渡る
           


ルール等の詳細は>>2-4ぐらいに。

当スレでは、随時参加希望者を募集しております。
参加ご希望の方は>>2-4ぐらいの参加申し込みテンプレをお読みいただきまして
管制室にてお気軽にお申し込みください

228 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/06/25(土) 23:47:06 ID:???
(夜中だというのにいぎやかな人達ですね。)

雨音が治まりつつある月光の下、空を侵していた
黒雲もしだいに晴れていく中、ジオンと言う名の
理想大儀を掲げここ一帯にその名文が流れている。

引き金はジェンセンの問いかけ、
続いてアリウスの連邦の誰かに放った言葉。
それに火をつけられてクルルの熱い演説。
幼い少女にまで影響している政治的教育が徹底されていることが伺える。

(虚しいですね。国のために戦う大儀など余りに虚しい。
 そんなモノのために死ぬより自分の幸せのために死んだほうが
 よほど価値があるというのに。)

どれだけ熱く語ろうが、彼にとっては何の興味も沸かない
無論、自分に語られた言葉ではないがそういう考えしか浮かんでこなかった。
一般ピープルの彼にとってそんなことよりも如何に楽しく日々を過ごすかを
考えるほうが遥かに価値があるものだと思っているからだ。

(まあ、彼らにとってはそれが幸せなのでしょう
 それがどうであれ私には関係の無い事ですね。)

灯台から取ってきた食料を食べながら次の目的地を考える
否、考えているのはそこへ向かうとどんなことが起きるのかを
楽しみにしている自分だと。

雨が弱まってくるころには月光の光が暗い闇の夜を薄く照らし出す
その輝きと雨の影響がそれを成したのだろうか?
真夜中の月光の下で夜の虹が浮かび上がる
死んでいった者の魂の輝きなのか、今ここにいる者達へのささやかな贈り物なのか
そう思わせる自然の演出だった。

(さあ、明日からまた足を運びましょうか)

雨音が治まり静寂と闇が支配する空間の中で
コクピットのシートをベット代わりに一時の眠りについた。

【行動:食事(-1)睡眠(-1)夜の虹を眺める(-1)】
【残り行動値:1】
【位置:N−18】
【機体状況:Gキャノン・頭部消滅】
【武装:ビームサーベル×2、 肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾90%)
    腕部ダブルビームガン×2
    ビームショットライフル(EN70%) 6連装ミサイルポット×6】
【所持品:ディパック 水1g1本 首輪 紅茶のインスタントパック13袋
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 お守り】
【行動方針:明日はどんなことが起きるんでしょう・・・(楽)】

229 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/06/25(土) 23:55:34 ID:???

『敵じゃないです。
 僕はあなたの敵じゃない、と思います』

ジョセフ少年の回答に、アルマはクスリと笑って見せた。
その微笑みの裏で、好戦的じゃないなら誰だってそう言うよ、とでも言わんばかりに溜め息をつく。

「それを聞いて安心したわ。
 人殺しになんてなりたくないものね……」

もしやり直すことさえできたら。 考えてもしょうがないけれど。

「私、もう行くね。 人を待たせてるから」

ついて来るな、とは言わない。 彼が選び、彼が決めることだ。
その責任は彼が背負うことになる。
ならば、アルマもそのように対応すればいい。

そうしてフットペダルを踏み込もうとした瞬間、またも全体通信が響き渡った。

『………この戦場に散らばる雑魚共、よぉく聞けぇぃ!!
 …………』
『わたしの名前はクルル! ネオ・ジオンのクルル=ヴァルデーン!
 …………』

盛大に名乗りを上げ、暑苦しく語る。
アルマがどうにも苦手とするタイプだ。

「女の子の方はともかく、鬱陶しい人だわ。
 弱い犬ほどよく吠える……と、どうでもいっか」

真剣な表情に戻ったアルマの双眸は、接近してくる反応を捉えていた。
マラサイだ。 パイロットは不明だが近付いてくる。
反応はやがてH-12に入り、通信を入れてきた。

『はじめましてですね、アルマさん………でよろしいでしょうか?
 わたくしの名前はレベッカ=テスタロッサ、以後お見知りおきを………』

通信に違和感を感じ取ったアルマは構わず機体を動かした。
I-12に入り、エリアとしては隣接したところでようやく通信に答える。

「いくら美しく着飾ろうと、どんなに美しく化粧をしようと、『本物の』女の目は騙せませんよ。
 なかなかお似合いですけど、そんな趣味があったんですか?
 15番、【ファッツ=シュヴィール】さん」

<続く>

230 :アルマ=フローライト ◆YVOiXA/Tf. :2005/06/25(土) 23:58:47 ID:???
           MARVELOUS               PERFECT
ファッツの女装は 素晴らしい の一言に尽きた。 が、 それ以上 ではなかった。
最初の通信での違和感の正体は声だ。 声変わりを果たした男性の声はどうしても低音が強くなる。
どんなに声を偽装してもその低音はそうそう消えてはくれない。 それほど声は低くなる。
もちろん、通信は最初の一言で終わりではなかった。 だからこそ見抜くことができたのだ。
繰り返すが、きちんと観察しなければ外見で見抜くことはほぼ不可能であるほど素晴らしかった。

「何を考えてそんな格好をしてそんな嘘をでっち上げているかは知りませんが。
 あなたが相変わらず、どうしても私を撃つ気でいるのならお相手しますけど……
 今はあなたとやり合いたくはありませんね。
 こんな時間ですし、お互い疲れてるでしょうし」

正直なところ、生き残れる自信も無い。

「私たちについて来ないでくれればなおよし、です。
 一度でも私を殺そうとした人間が後ろから追ってくるなんて、ぞっとします。
 それならそれで、そのように対処させていただきますけど」

彼女はそこで一旦言葉を切り、通信のターゲットをジョセフ少年に切り替えた。

「ジョセフ君、そこのマラサイに乗っているのは
 レベッカ=テスタロッサさんではなくてファッツ=シュヴィールっていう男の人。
 そうは見えないけど、見事に女装してるのよ。 私にはわかる。
 彼の技量は私が保証するわ。 逃げた方がいいかもね?
 少なくともあなたが戦って勝てる相手ではないと思う」

それだけ告げて、アルマは再びファッツへと向き直る。
別に伝えるべきことはもう無いのだが、一言だけ言っておきたくなったのだ。

「そうそう。
 本物のレベッカさんに会ったら、
 『ファッツ=シュヴィールという男性が女装してあなたを騙っていた』
 って、伝えておいてあげましょうか?」

悪戯っぽくクスリと笑い、マラサイへの通信回線を切断すると彼女はI-12を後にする。
I-13に入ってV2アサルトバスターとνガンダムを見つけた彼女は、
どちらの回線も保持したまま話しかけた。

「ブレイムさん。 一応、ハンブラビの彼と一通りの話はつけました。
 あの動揺の仕方を見る限りじゃ、MSに関してはシロウトさんのようですね。
 撃たないという言質は取りましたし、技量のあるパイロットの乗ったマラサイが近付いてます。
 そちらの準備が済み次第、すぐに出発しましょう」

【行動:通信中(-0)、通信回線接続(-1)、J-12→I-12→I-13(-2)】
【位置:I-13/高速道路】
【残り行動値:2p】
【機体状況:Green/通信回線:νガンダム、V2AB、ハンブラビ】
【武装:ビームサーベル、3連装グレネード、内蔵ヘビーマシンガン(95)、ショットクロー(8)、
     ビームライフル、Eパック、偵察ポッド、Iフィールド】
【生徒状態:Green】
【所持品:デイパック、コッペパンx2、水2gx2、栄養ドリンクx7、ノートPC、食糧、生活雑貨、
      ベレッタ(16/15)、弾薬ケース、マント、バニーセット、ルージュ、携帯端末】
【行動方針:東の基地へ/様子見】

231 :管制室 ◆8ng23kNer. :2005/06/26(日) 00:04:24 ID:???
『みんなー。おっはよー。
 定期放送の時間だよー。

 まず。脱落者の連絡。
 脱落者はゼロ!!
 もっとがんばれよーって言いたいところだけど
 頑張ってちゃっちゃと五人もいなくなっちゃったんだから
 みんな頑張ったんだよな。
 うん。だから今は一休みって事で。
 でもでもー、頑張って一休みしている人がいるって事は
 休んでいる人は無防備。
 簡単に言えば休んでいる人は弱っているからチャンスって事だな。
 自分を万全な状態に持っていきつつ、なるべく傷つかないように
 弱ってる相手からサクッといくのも賢い選択の一つだぞー。
 ちゃーんとメモしておけよー。
 
 次に立ち入り禁止区域の発表な。

『A-09』 『B-01』 『E-19』 『M-23』
『Q-16』 『S-15』 『U-26』 『W-20』

 の八箇所だ。気をつけろよ?

 あと天気予想。
 ながーい雨だったけどようやく晴れたよ。
 雨雲も引いて、ただの雲ひとつも無い
 カラッカラに晴れた天気になるみたいだ。
 温度も上がるから今度は熱中症とかに気をつけろよ。



232 :管制室 ◆8ng23kNer. :2005/06/26(日) 00:05:11 ID:???
 それとな。
 ほんとーーにすまないが、一つだけ言う事を忘れてた事があった。
 優勝者への待遇ってのを言ってなかった。
 がんばったのに、『優勝おめでとー』って言われた拍手されるだけじゃ
 つまんないよな?つまんなさすぎるよな?
 だから副賞もちゃーんと準備してある。
 ななななーんと、副賞は『望みを一つだけ叶えてあげる』というものだ。
 と、言っても出来る事と出来ない事はあるからなー。
 『一生遊んで暮らせるだけのお金が欲しいなー』と言えばそれだけのお金を。
 『お父さんが病気で今にも死んじゃいそうなんです』と言えば治療を。
 『薄くなった頭髪を若かりし頃へと』と言えば頑張ってどうにかする。
 などと出来る限りの望みはかなえてあげよう。
 だけーど、出来ない事もある。
 例えばだけども
 『死んじゃった○○さんを生き返らせて下さい』とか
 『永遠の命をくれ』とか
 『叶えられる望みを増やしてくれ』とか
 そういうのは流石に無理だからな。
 でも、かなーり魅力的だろ。
 こんな素敵な副賞があるんだったら頑張るしかないよな。みんな。

 あ、それとな。
 さっき言った休んでる人は機体から降りてたりするから
 場所によってはこの放送とか聞こえない場合もあるんだよな。
 それだとちょっと不公平な気がするから
 今度からはどこにいても聞こえるようにしておくからな。

 んじゃ、これで今回の放送はこれで終わり。
 みんなの事いつでも先生は見守ってるからな〜。』
 

【行動:定期放送(全体通信)(−2p)】 【残り行動値:∞】
【位置:Z-21】
【行動方針:殺し合い頑張れ】


233 :管制室 ◆8ng23kNer. :2005/06/26(日) 00:06:42 ID:???
どこかの電気の消えた暗い一室で一組の男性が会話をしている

「……というのが調査の結果分かりました。」

「なるほど……予想通りという所ですかね……。」

一組の男性の片方は通常の管制官の制服を。
もう一人は普段着の上に白衣を着込んだ格好をしている。

「室長……もしかして、これの結果から考えると……」

「おそらくあなたの予想通りです。
 この地下施設自体に欠陥構造がある。
 すなわち、本部でアレを使用する採決が下った場合の
 我々の身の安全は図られていない。と、言う事です。」

「……で、どうするんですか。
 この事は非常に大きな問題では……。」

「そうですね。非常に大きな問題です。
 ですので、この事はあなたと私だけの秘密として
 決して口外しないように。
 余計な混乱を招くだけです。
 要は本部にアレを使わせないように管理を行っていけばいいだけですので。」

「は、はい。分かりました……」

と、制服を着込んだ男が返事をすると同時に
部屋に備え付けられたスピーカーから艦内放送が流れた。

『室長。本部より通信が入っております。
 至急管制室へとお戻りください。
 繰り返します……』

「やれやれ、あなたを再度この部屋へと連れ込むためとはいえ
 少々無茶な方法をとりましたからね。
 本部からのお小言ですかね。
 まぁ、仕方無い。行ってきますから、あなたはもう少ししてから
 ここを出て戻ってきてくださいね。」

後ろから聞こえるスピーカーからの呼び声と管制官の承諾の返事を聞きながら
表に『おしおき部屋』と書かれたプレートがぶらさがるドアを開き
部屋を後にした。

【行動:おしおき部屋で秘密の会話】 【残り行動値:∞】
【位置:Z-21】
【行動方針:完全な管理運営を行う】

234 :管制室 ◆8ng23kNer. :2005/06/26(日) 00:07:39 ID:???
生徒名簿

 番号          名前                   年齢 性別      機体

 死亡 アロンソ=セルバンデス                (70) 男性  グフ・フライトタイプ
 02番 エルネスティーネ=デア=フォーゲルヴァイデ   (16) 女性  ゲルググJ
 死亡 ハロルド=P=アンダーソン              (35) 男性  ズサ
 死亡 マサヤ=タカノ                      (23) 男性  ガンダムGP02
 05番 キリト=ヴァルリック                   (28) 男性  Gキャノン
 06番 リトラ=クローム                     (25) 女性  ディジェ
 07番 ジンペイ=カザマキ                    (32) 男性  セイバーフィッシュ
 08番 ルイス=ガルシア                     (22) 男性  BD3号機
 死亡 クラウディア=ゲール                  (16) 女性  ビギナギナ
 10番 レベッカ=テスタロッサ                 (18) 女性  ベルガギロス(黒の部隊専用機)
 11番 アルバート=パーシング                 (18) 男性  シャッコー
 死亡 ネイゲスト=ザームズ                  (18) 男性  ザメル
 13番 エドワード=S=ボールドウィン             (28) 男性  ボリノークサマーン
 14番 ニース=エルネージュ                  (15) 女性  ゲルググ (ガトー専用機)
 15番 ファッツ=シュヴィール                 (23) 男性  EWACザック(+マラサイ◎)
 16番 ナインティ=アウェイキング               (27) 男性  バウ
 17番 アルマ=フローライト                  (17) 女性  エビル・S
 18番 サイモン=クレイカー                  (43) 男性  アッシマー
 19番 ロイド=エンデバー                   (18) 男性  Z+A型
 20番 クルル=ヴァンデーン                 (11) 女性  メタス
 21番 ジョンセン=スティール                 (35) 男性  ハイザック
 22番 ブレイム=オリディス                  (36) 男性  νガンダム(+V2AB◎)
 23番 ジョセフ=ロバーツ                   (15) 男性  ハンブラビ
 24番 アリウス=エルツベルグ                (33) 男性  ホビーハイザック
 25番 T=ドライツェン                     (25) 男性  クロスボーンガンダム三号機
 26番 ミヒャエル=レニ=ハイドリヒ              (21) 男性  カズアル

 なおも参加者募集中 。
 申し込みは>>2の管制室までお気軽に♪

235 :管制室 ◆8ng23kNer. :2005/06/26(日) 00:08:47 ID:???
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 04彡彡□□△▼▼彡◎彡□□□△△□▼▼彡彡彡彡彡彡△◎
 05彡彡□△△□┃□彡彡□□△△△□□▼▼彡◎彡彡彡△∴  □:平野
 06彡彡□□△□┣━〓━━━┓△◎△┏┛□彡彡彡彡彡△△  ■:森林
 07彡彡◎□□┏┛□彡□□□┗━━━┫□□□彡彡彡◎△△  △:山地
 08彡彡彡彡□┃△◎彡彡□□◎△◎△┗┓18彡彡彡彡□△△  ∴:砂地
 09×彡彡彡彡┃□△□彡◎■■△◎△□┗┓彡彡彡□□△△  彡:海 川 オアシス
 10彡彡彡彡□┗┓□□□彡□■■△△□□┃□彡□□□△△  ━:道路
 11彡彡彡★□□┃□□□彡◎■■△△□□┣━〓━┓△△△  〓:橋
 12彡彡彡06★━┫15□□彡◎□□△△┏━┛◎彡□┃△△△  ≠:破壊された橋
 13◎彡★★□□┗━17□彡彡□△□┏┛□□彡彡□┣━━━  ▼:市街地
 14□□□□□□□□┣━━〓▼▼▼┛□□彡彡□★★□△◎  ★:基地
 15◎◎△∴∴□□□┃□□彡□▼□□彡◎×□□★10★△△  U:灯台
 16△△∴∴∴∴□□┃□□彡彡彡彡彡×彡□□□□┃◎□△  
 17△△◎∴∴∴□┏┛□彡彡彡彡彡彡彡彡□□□┏┛□□□
 18△∴∴∴∴◎∴┃□□彡彡彡05□≠21□□□□┃□□□□  ◎:立入禁止区域  
 19∴∴∴∴×∴∴┃□彡彡彡彡彡◎彡彡彡◎□□┃□□□◎  ×:立入禁止予定区域
 20∴∴▼∴┏07━┫□彡彡彡彡彡彡◎彡彡◎□┏┛×□△△
 21━▼▼13┛∴∴┃□彡□□◎□□彡彡彡彡□┃□□△△◎
 22∴16彡∴∴∴∴┃□□□■■■■☆□彡□▼08□□△△△
 23∴∴◎∴∴∴□┗━┓■◎×■┏━━〓━▼▼┓□□△◎
 24∴∴∴∴◎△△□■┗━━━━┛■◎彡□□□┗┓□□△
 25∴∴∴△△△△□■■■■■■■■■彡彡■■□┗┓□△
 26△◎△△◎△□■■■■■■■■■■■彡■×■□┃□□

02と08と11と14は同一地点
07と19と20は同一地点(戦艦搭乗中)
10と26は同一地点
15と23は同一地点
16と24と25は同一地点
17と22は同一地点

P-22の☆は18が置き去りのガンダムハンマー

236 :ロイド・エンデバー ◆tW13rMBWhI :2005/06/26(日) 01:06:10 ID:???
>>185-187
「・・・何だこれ?」
呆れた。いい年こいた大人がいいことじゃないだろう・・・。
ただの馬鹿か狂人にしか思えない。
まぁ、ジオンは連邦の敵だと教えてくれたことはありがたい。馬鹿も使いようだ。
とりあえず、こういう馬鹿な大人は利用して使い捨てるに限る。もしくは関わらない。
「普通の」馬鹿ではない大人だって、同じ意見を言うだろう。

だが・・・俺の価値観とクルルの価値観はどうやら正反対だったようだ。
>>209-210
「ロイドさん!ちょっとわたし行って来ます!」
「え、ちょっと!?」
また、彼女は部屋から出ていった。前回同様、立てない俺には追うことができない。
・・・もっとも、今回は俺が万全でも止められなかったに違いない。

その後は完全に予想通り。
俺の立場から言えば、馬鹿で無駄で狂ってて意味のない誓いをするクルル。
ジーク・ジオンという言葉・・・アロンソという人名・・・。
あのときはただ、アロンソは子供を逃がすために盾になる大人に見えた。立派な人、まるで父親の理想像だと思った。
俺はジオンが何か知らなかったから。
だが、あの人は子供だから盾になったんじゃない、クルルがジオンだったから盾になったんだ。
そしてクルルも・・・ジオンのためならアロンソと同じ事をする・・・?
「・・・おかしいよ、そんなの」
>>211
「・・・」
驚いた。大人の割にずいぶんかっこいい発言をしてくれるじゃないか。例え俺を利用するための嘘だとしても。
少なくとも・・・クルルが言った内容よりは遥かにかっこいい。
実際俺が持つ考えはクルルよりジンペイに近い物だ。俺にとっても、ジンペイが連邦軍人なのは大したことではない。
そもそも俺の真の敵はフォンセ・カガチ宰相―――ザンスカール上層部なのだから。
・・・もっとも。クルルにとっては連邦軍人か否かというのは大したことなのだろう。
「それにしても・・・どうするか判断、ねぇ」
そんな事言われても、艦橋に行かなければ判断しようがない。位置とかを見ないと。だがそれはきついので正直勘弁だ。
それに俺が医務室にいなければクルルが心配する。だいたい、こんな状態で大人と二人きりになったら万が一の際にどうしようもない。
だから、ここはジンペイに判断を任せ、俺はここで寝たふりでも・・・。

―――だから……何があっても生き延びろ、絶対に。 生き延びるために、戦うんだ。

「ははっ・・・参ったな」

237 :ロイド・エンデバー ◆tW13rMBWhI :2005/06/26(日) 01:07:23 ID:???
壁に手を付けて立ち上がりながら呟いた。・・・これくらいの頭痛なら耐えられる。
まさか、俺が子供より大人を信頼することになるとは思ってもみなかった。
別にクルルを嫌いになったわけじゃない。彼女は守りたい。それが本心だ。だけど。
「どう考えても・・・正しいのはジンペイのほうだよな」
医務室にあった薬を飲み干す。・・・ほとんど麻薬に近い痛み止めだ。
流石このプログラム、死ぬまで戦えるようにこういう薬は医務室にきっちり配備しておいたらしい。
「・・・よし」
痛みは収まった。禁断症状程度、簡単に耐えられる。
理由は簡単。部隊ではこうやって無理矢理戦わせられたり実験を続けさせられたりしたことが多々あるからだ。
もちろん、麻薬だと分かったのもそのせいだ。少し古いタイプの麻薬らしいが、問題はない。動ければ。

痛みの麻痺した俺は、簡単に艦橋にたどり着いた。
・・・会ったことがあるなら、本来ジンペイが判断すべきだろう。
だが、それでもわざわざ俺に判断しろと言ったんだ。だったらおとなしく俺が判断したほうが賢明だろう。
―――それに、さっきの言葉はちょっぴり感動した。だから。
「ジンペイさん。心配かけた。
 内線ごしに伝えてもよかったけど、状況見なきゃ判断しようがないし。
 あと、さっきの言葉・・・ありがとう」
お礼を・・・言いたかった。
そう言って、俺はモニターを見る。・・・照れ隠しの要素が多分に入っていた。
「あの位置、確かに街に入るには邪魔かな。回り込むのもいいけど・・・街に入った時点でばれる。
 こうなったら賭けで。普通に隣を素通りしていって、攻撃されたら倒す、されなかったら無視。
 正直今の俺はあまり役に立てないから、戦闘は避けたいし。どうでしょう?」
そこまで言って、唐突に通信が入った。定期・・・放送?
>>231
「参ったな。回り道がしづらくなったよ・・・」
さすがに立ち入り禁止予定区域には入りたくない。そこで何かトラブルがあったら困る。
ジンペイと話を続けようとして、俺は定期放送の続きを聞いた。
>>232
「あ・・・」
何でも。望みが。叶う。
その言葉は、魔法の用に響いた。
呆然とした俺は、持ってきたディバッグを落とした事も気付かない。
目の前にジンペイがいることも。

ぼくの。たった一つの願い。
ぼくの。小さいときからずっと叶わなかった願い。
マリーと一緒に、平和に暮らすこと―――。

それが、叶う・・・?

238 :ロイド・エンデバー ◆tW13rMBWhI :2005/06/26(日) 01:08:04 ID:???
【行動:麻薬を飲む(1)艦内移動(1)ジンペイと会話(0)】
【位置:F−20、森林】
【残り行動値:2p】
【機体状況:MS,背面部装甲表面に擦り傷、ABCマントを脚部に着用
       艦,損傷無し、重石付き】
【武器:MS 頭部バルカン砲×2 ビームサーベル×2 腰部ビームキャノン×2、ABCマント、120mmマシンガン(全て新品同然)
    予備 クレイバズーカ・拡散弾(気付いていないがヒビあり)二連装ビームガン(取り付けしていない)
    艦 メガ粒子砲×1、ビーム・シールド×1、ミサイルランチャー×8 重石】
【生徒状態:超能力使用不能・茫然自失】
【所持品:デイパック、コッペパンx1.9、水2リットルx1.9、木刀、写真、重り×3、ボールペン、ザンスカール製ノーマルスーツ、
     果物缶詰×3、魚の缶詰×3、スポーツドリンク350ml】
【行動方針:超能力を使えるようにする】
【同盟:7番・ジンペイ=カザマキ】
【守る:20番・クルル=ヴァルデーン】

239 :ジェンセン・スティール ◆evuyt29krA :2005/06/26(日) 02:42:18 ID:???
 返答は、なかった。
 それどころじゃねえ状況なのか。それとも、おそらく興味がねえだけか。
 いずれにせよ・・・・・・心の中。ひやりと刺さった、棘があり。
 そいつは今も奇妙に痛む。
 
 ・・・・・・ジオン。
 こいつと俺は、決着をつけなけりゃならねえのは、確かだった。
人生の大半をこの言葉のために賭け。愛し。敬い。やがて呪い、
さげずんだ。忘れようとして忘れられず。
 そして無理に無視した俺は廃人のように人生を生きただけ。
 
 あの小娘にあったからといって、それがわかるとでも言うのかよ。俺。

 わかったところでどうにもなるまいよ。俺。

 だが・・・・・・どうだっていい。
 もともと死んだ身だ。ならば何をしようが同じことだ。

 まずは、あいつらの位置をつかむこと。こいつが最低条件。
 ならば・・・・・・
 いやおうなしにあいつとあたるということか。
 結局、決着をつけなきゃならんのかね。
 それも、たまたまあいつがあそこに居るから。
 
 は、くだらねえ。
 
 だが、運命なんてのはいつだってそんなもんだ。
 俺は西に向かった。あの灯台の施設を使って、クルルとかいう
少女の位置を探り当てるために。
 
 ・・・・・・キリト・ヴェルリック。
 最初の障害にしては・・・・・・厄介すぎる相手。
 いいさ。どの道死んだ身だ。ここで死ぬなら、その程度ってこった。
 俺はため息をひとつつくと、西へと向かう。
【行動:移動;Q18壊橋→p18壊橋→o18平原(−2P)
    策敵(−1p)
    残り1P】
【位置;o18平原】    
【機体状況:ハイザック・正常】
【パイロット状況:(;=_=)】
【武装:ビームサーベル・ミサイルポッド】
【所持品:ディパック( 食料セット4日分 ペットボトル(水入り)×2
     エレキギター、自作治療用セット×1、自作栄養剤セット29回分)】
【方針:違う・・・・・・何か、違ぇ・・・・・・】


240 :キリト=ヴァルリック ◆OBrG.Nd2vU :2005/06/26(日) 09:59:52 ID:???
「やはり目覚めの良い朝とは言いがたいですね。」

再び定時放送の音で目を覚ました。
今日は・・・あの子達は現れなかったようだ。
できれば現れてほしくないはず何に、それが少し寂しさを感じている
のが不思議だった。

定時放送が終わろうとした時、それに追伸が加わっていた。
このゲームの優勝者に与えられる願い
キリトにとっては余り興味を引く内容ではなかった
何故なら、ここにいる事が彼にとっての今一番の願いだからだ。
それでもいつかは終わりをつげるどういう形であっても

(そうですね。もしかしたら殺さなくて済むかもしれませんね。)

彼が何を思ってそう考えたのか、誰を殺さないで済むのか
彼に残った一欠けらの優しさなのか、
ただ面白みがないだけだと言う理由なのだろうか
彼が望む願いは・・・今は判らなくっていいだろう
彼が勝者になると決まった訳ではないのだから。

放送を聞き終わると、早速移動を始める。
元々ここへはタカヤという人物に合うために寄り道したに過ぎない
ならば、そろそろ島一帯を回る目的に戻るころだろう。
Gキャノンは動きだす、その意思の下に
途中、先日優雅に剣を交えたハイザックとであったが、

「おはようございます。ジェンセンさん。
 今日はよく晴れる日だそうですね。では、よい一日を。」

そう告げるだけで、何も無かったなように通り過ぎる
あの時の狂気も、殺意も放つことなく。
そうジンベイにとった態度と同じく何の興味も抱かない
湧き上がらない相手へのただの紳士のような態度。
彼にとっては、あの時意外ジェンゼンへの興味は無く
ただ、通り過ぎる時に挨拶するだけの存在に変わっていた。

そして、破壊された橋の残っている残骸を足場にその場を去っていった。

【行動:ジェンセンに通信挨拶(-1)移動N-18→O-18→P-18→Q-18(-3)】
【残り行動値:0】
【位置:Q-18(壊れた橋の柱の上)】
【機体状況:Gキャノン・頭部消滅】
【武装:ビームサーベル×2、 肩部130mm4連装マシンキャノン×2(残弾90%)
    腕部ダブルビームガン×2
    ビームショットライフル(EN70%) 6連装ミサイルポット×6】
【所持品:ディパック 水1g1本 首輪 紅茶のインスタントパック13袋
     レイピア×2 グラサン数個 懐中時計 お守り】
【行動方針:今日はどんなことが起きるんでしょう・・・(楽)】

241 :ルイス・ガルシア ◆y7pbaP9SbA :2005/06/26(日) 10:05:42 ID:???
無機質な白い部屋に横たわっていたルイスは何かの声を聞いて目を覚ました。


「随分寝れたな、これは・・・・定期放送か何かか?」


外声スピーカーから聞こえてくる声は定期放送のような声。
だが、声は聞こえてもその内容まではつかめない。
おきようとしたルイスに鈍い痛みのようなものが走った。


「大分寝てたからなぁ、体がなまってるか?」



独り言も大分増えた。
ルイスは部屋を後にして歩き出す、行った先は用具室。
そこからピッチングマシンとボールを持ち出して球場内へ入る。
ピッチングマシンにボールをセットしてバットを持ち出したルイスは
バッターボックスに入った。


カキーン、カキーン・・・・・・・カキーン。
球場内には乾いた音が響いていた。


【行動:バッティング練習(−1)機材を運ぶ(−1)移動(−2)】
【残り行動値0P】
【パイロット状況:寝ぼけ・・・・?】
【位置:U―22】  
【機体状況:02・11・14に対して通信回線継続・右肩アーマー破損・左肘関節部アブソーバー欠損・左肘から先の装甲及び内部破損 】
【武装:頭部60mmバルカン砲×2(残弾84%)、胸部60mmバルカン×2(残弾72%)、 ビームサーベル×2(散弾)ビームライフル】
【所持品:シガレットケース(葉巻10本)煙草3箱(48本) ライター パジャマ  ボイスチェンジャー アサルトライフル予備マガジン×2 H&CUSP予備マガジン×1 パン×2 水2L 清涼飲料水4L  缶詰×5 塩1袋 下着類 】
【行動方針:眠気覚ましに運動】

242 :アルバート=パーシング ◆n/1NtkuBMs :2005/06/26(日) 12:19:13 ID:???
それから何分過ぎたか、俺には分からない。
でも気づいた時、微かにエルネスティーネの目が僅かに開いていた。
「…!あ……!」
思わず声をかけるのも忘れて、その目を見つめる。
…大…丈夫みたいだ。
うっすらとしか開いていないが、その瞳にはまだ力がある。

エルネスティーネは途切れ途切れだけど、しっかりした口調で話した。
そうだ、今はまだ何も考えずに休んだ方が良い。
もうすぐ夜が明ける。
ぐっすり眠って、今日を生きる力を養ってほしい。

「ニースも御苦労様。大変だったろう?
 夜が明けるまで時間がないけど、君も少しでも休んでくれ」
ニースの肩に手を置き、礼を言う。
ニースは疲れた身体に鞭打って頑張ってくれた。
彼女も時間があるうちに、少しでも休んでほしい。

ディパックの中に適当に保存食と水を放り込むと、使わなかった毛布を1枚手に取り、
少し離れた柱の陰に座る。
そして保存食の封を開くと急いで食べる。
急いでいるだけに、あまり味わう余裕はない。
初めての食事も重要だけど、それ以上に眠りたいという欲求を早く満たしたかった。

その最中に夜明けを告げる定期放送が、ホールに響き渡った。
内要自体は侵入禁止地点の発表以外、大した情報は…ない。
優勝の副賞なんて…今考える事じゃない。
俺1人が生き残った優勝なんて…何の意味もない。
…だけど…。
皆が生き残る手段なんて…あるんだろうか?
…あとこれからは、そこら中で定期放送が聞けるようになるらしいけど…。
どこにいてもこの声を聞かなきゃならないってのは、正直有り難迷惑な話だ。

最後に、ペットボトルの水を胃に流し込んで食事を終える。
「じゃ…俺も少しだけ寝よ」
毛布を被ると、ごろんとその場に横になる。
空腹を満たされた事で更に勢いを増した睡魔が、俺を速攻で眠りへと誘う。
さあ眠ろう。
俺も今日の力を蓄えなきゃならない。

ニースを守る力を。
エルネスティーネを守る力を。
そしてその為に、俺自身が生きる力を。

俺は睡魔の誘いに逆らう事なく、一時の深い眠りに入っていった。

【行動:2、8、14番に通信回線継続(0)食料と水をディパックに入れる(−1)
    食事(−1)睡眠(−1)】
【残り行動値:1p】
【位置:U-22】
【機体状況:異常なし】
【参加者状況:異常なし】
【武装:ビームサーベル×2、右肩部2連装ショルダービームガン、ビームローター
    ビームピストル×2(70%)】
【所持品:ディパック、水2?入り4本、コッペパン2個、保存食5日分、お守り、
     ペンライト、ポータブルプレイヤー、毛布】
【行動方針:今は寝る】
【仲間:ニース、(エルネスティーネ)】


243 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/26(日) 13:30:52 ID:yYm6fZ1n
IDチェック

244 :リトラナ=クロームウェル ◆Q1oSLvtePQ :2005/06/26(日) 13:37:39 ID:???
夢などを見ぬほどに深い眠りだった。
無理は無い。
丸二日以上戦いとおした上に、昨晩のファッツとの行為である。
疲労は眼界を迎えていると言っても良かった。
だが、本来ならばこのような行為は彼女にとって腑抜けた行為に他ならない。
……自らの生命を狙う敵が何処に潜んでいるやもわからぬ場所で、迂闊にまどろみに身を委ねるといった行為は。
増して、このプログラムにおいては、自らのMSを失うという事は死に直結するのだから。

『………ネオ・ジオンに栄光あれ!!』

『…………必ずや再起の時は来る!
 同胞よ!必ずやジオンに栄光をもたらし、軟弱たる連邦に裁きの鉄槌を下そうではないか!
 ジィィィィィィィク・ジオン!
 ジーク・ジオン!ジーク・ジオン!ジーク・ジオン』

「…………何事だ………?
 ………!!……しまった………!?」

>>231
バッ、とベッドから跳ね起きたリトラの耳に、続けて定期放送が鳴り響く。
その内容は、完全にリトラの意識を覚醒させるに至った。

やかましい幾つかの全体通信と、この定期放送には感謝をせねばならなかった。
それらは、リトラの目覚めを誘発してくれたのだから。
やかましいといったが、全体通信の内容は、リトラの興味を多分に引くものであった。
惜しむらくは、目覚め際であったために断片的にしか聴き取れはしなかったという事であるが……。

「前の声は初耳だったが……後の声は、あの娘のものだったな……」

クルル=ヴァルデーン。このプログラムにおいて最年少の参加者である。

「あの歳で、ジオンの正義を口にするとはな………」

―――若い戦士だな、お嬢ちゃん。だがな、我々はさらに若い戦士を知っているでな―――

ネオ・ジオンは年端もいかぬ少女を戦闘マシーンに仕立て上げて戦場へとおくるという行為を
平然と行っていたという話を、かつてジオンの亡霊と戦場を共にした際に聞かされていた事を思い出す。
このクルルも、あるいはそのような存在だとでもいうのだろうか。

……それにしても。
このプログラムのような無差別な殺し合いにおいても、その精神を縛るジオンの正義とは、一体何者なのであろう。
……あるいは、それはただの拠り所にすぎないものなのかも知れないが、今の二つの声を聴く限りでは
彼らの声に迷いのようなものは一切見られない。共に、堂々たる宣言だった。

「………私とは、ちがうな」

リトラには、高らかに宣言するような正義などは無い。

「……だが、私はあのようになってはならない……」

……それは、いとも容易く自らを死へと引き込みかねないものであったからだ。
生き続ける限り闘い抜く事こそ、リトラの信念であったから。
その生き様を示し続けることが、リトラ=クロームの唯一の存在理由といっても良い。

「その為には、私はなんとしても牙を取り戻さなければならん」

ベッドから降り、シャワールームへと向かうリトラ。
と、自らの身体に刻まれた幾つもの赤い斑点に気づき……。

「……あ・の・男ォ……」

245 :リトラナ=クロームウェル ◆Q1oSLvtePQ :2005/06/26(日) 13:40:29 ID:???
わなわなと身を震わせるが、内心は彼に愛された跡を身体に刻まれた事を、嬉しく思わなくも無い。
それに、記憶がイマイチ曖昧ではあるが……自らも彼の身体に何かを刻み込んだような気がしなくも無かった。

「……まあいい」

軽くシャワーを浴びたリトラは、すでに履ける状態ではないショーツを放り、ドレスのみを身に纏った。
基地の各所に置いた自らのの荷物を回収し、ショーツと濡れたカーゴパンツ等をリネン室の洗濯機に放り込むと、
施設の外に出て、辺りを見回す。

すでにファッツのマラサイの姿は何処にも見当たらない。
耳を澄ませば何処からともなく、巨大なるマシンが稼動するような音がゴーン、ゴーンと微かに聴こえ、
そして時には激しくぶつかり合うような戦闘の騒音のようなものも微かに聴こえたが、
それらは混ざり合ってただの雑音となり、方向を特定できるようなものではない。

「ファーーーーーッツ!カムバァーーーーーーック!!」

何となく、以前に観た事がある古の映画の台詞を思い出し、空に向かって叫んでみたりもするが。

「……ハッ………アホか、私は……」

そんな自らに悪態をつき、リトラは基地内に放置されたであろう"ある物"を求め、歩み始めた。

ファッツに対し、名残惜しさを感じないと言えば嘘になる。
だが、行為に及ぶ前のファッツのまなざし……今のファッツは、この牙を折られた女豹より遙かに強い。
……このような状態では、彼と肩を並べられる筈も無い。
彼もこのような女にいつまでも興味を抱き続ける事はないだろう。

……うん?

リトラは、ふと、そのような自らの考えに疑問を持った。
肩を並べたいというのは……彼に依存することに他ならないのではないか。

……そうだ、もとより……私のファッツに対するスタンスは……こうでは無かった筈だ。

「……ファッツ、お前の事は好きだ。
 だが、同時に……お前は私の闘争心を滾らせる、好敵手でもあるんだ」

呟き、歩みを進めるリトラの眼前に、地に横たわるアイ・ザックの姿が映る。
ファッツ=シュヴィールの置き土産。彼がコレを破壊しなかったのは、情けをかけられたという事なのか。
あるいは、リトラは彼自身のプログラムの対象より外れているという事なのだろうか。
……どちらにせよ冗談ではないが、今はその行為に感謝せねばならない。

「……追いついてみせる、必ず」

アイザックを見上げながら呟く女豹の目に、穏やかな光は失せていた。
……あとは、鋭き光を取り戻すのみ。

【行動 :  起床(0) シャワー(-1) 荷物回収(-1) 外へ(-1) アイザックのもとへ移動(-1) 残0 】
【位置/場所 : D-12/基地 】
【機体/状況 : MSK-008ディジェ/装甲表面にキズ なかば断たれた首 
        腹部から左脇にかけて損傷(エネルギーバイパスに被害)
        胸部装甲陥没 左肘から先切断 放熱フィン一枚破損 右肩ウェポン・ラック破損
        防塵処理能力低下 索敵系不調 駆動系一部不調 要洗浄 ―――その心臓は今尚死なず 】
【パイロット状況 : 額に怪我(処置済み&頭に巻かれた包帯) 黒のワンピース・ドレス姿 】
【武装 : バルカン×2(残弾50%) ビームナギナタ 】
【所持品: 首輪 ディパック コッペパン×1 水2L入りペットボトル×1
      歩兵用ヘルメット ケブラーベスト 煙草数箱 『バンダナ』 応急処置が可能な薬品類&包帯類
      黒のワンピース・ドレス クマの『ハロ』(ディパックよりチラッと頭だけ出ている) 】
【方針 : 私は“牙”を、取り戻す 】

246 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/26(日) 15:41:48 ID:???
2機のモビルスーツが、2つの弧を描いた。
若干浅かったが、それでもサマーソルトキックを強敵に決めたハイザック。
その蹴りを食らって吹き飛ばされるガンダム。

「…………ハッ!」

背中からビルに叩きつけられるガンダムを尻目に、ハイザックが宙返りの後に綺麗な着地を決める。
オリジナルのハイザックには無理かもしれない、ホビー用の機体だからこそ出来た技だろう。
アクションを決めるのには不要な何も―――武器らしい武器を持たない、見栄え重視のモビルスーツだからこそ。

一発録りのスタントを決めた鋼鉄の俳優が次のアクションに移ろうとしたとき―――思いもよらぬ反応が来た。
応えがあるとは微塵も考えていなかった、自己満足以外の何物でもない名乗りに対する反応が。

>>210

「!」

ジオンの一員であることを示す言葉。ジオンのために生き延びよという言葉。ジオンのために戦えという言葉。
流暢な口調とよく整えられた言葉の連なりとは対照的に、その声はあまりにも若くて、若すぎた。
少年兵や学徒兵にしても、その声はあまりに幼すぎた。
まだティーンと呼ばれる年代にすら達していないのではないのかとすら思えた。
にもかかわらず―――だからこそその響きは透き通っていて、純真で、その情熱を疑わせないものだったが、
今のアリウスには、その純粋さが痛かった。鼓膜と胸を水晶の針で刺されるような錯覚すら感じた。

状況が状況なら、その叫びに応えてやりたい。
胸を張って、ジーク・ジオンと声を合わせて、全てを込めて右腕を天に突き上げてやりたい。
共に戦う戦士と認めつつ、将来のジオンを背負う若人として愛でつつ、先輩としてのあり方を見せてやりたい。
戦士の生き様と兵士のあり方と騎士の心得を教えてやりたい。
自分が斃れても後に続くものとして守ってやりたい。

ジオンがまだ存在しているのであれば。ジオン再興の望みがまだ残っているのならば。

しかし、全ては手遅れなのだ。
自分たちは力の限り戦って、連邦を散々に苦しめて、勝利まで後一歩のところまでたどり着きはしたのだ。
しかし、その一歩が及ばなかった。連邦の物量と謀略の前に、ジオンは、自分は、力尽きてしまった。
アクシズが2つに砕かれて地球から弾き飛ばされたとき、何もかも終わってしまった。
ジオン=ズム=ダイクンはもういない。その遺児であるキャスバル=レム=ダイクンももういない。
ザビ家ももう存在しない。ギレン閣下もキシリア閣下もドズル閣下もガルマ大佐ももういない。

そしてハマーン様ももういない。ジオンを支えられる、その旗印となれる方々はもう何処にもいない。

いつの間にか影武者と入れ替わっていたというミネバ様の行方は未だに分からない。
シャア総帥の唯一の肉親であるアルテイシア様は連邦との戦いそのものを嫌って隠棲されてしまったという話だ。
ジオンの大儀が、その理想が、どんなに高潔で身命を捧げるにふさわしいものだとしても、それだけでは戦えない。
そのあり方を指し示す、その身をもって体現していただける指導者は絶対に必要なのだから。
愚かな人類を導けるだけの力量を持った存在、あるいはその象徴なしでは、人も戦力も集められないのだ。
数は力だ。戦争には力が、数が何よりも必要なのだ。
一騎当千の精鋭が例え1機で千機の敵を葬っても、次に現れた千一機目の敵機を討つことが出来なければ、
戦いには勝てないのだ。
ジオンはそれが出来なかったのだ。だから勝てなかった。連邦の物量に押し潰され、負けてしまったのだ。

それが分かっているからこそ、そう思っていたからこそ、その通信が耳に痛かった。胸に突き刺さった。
自分が諦めてしまった理想をまだひたすら追い続けようとする、その純粋すぎる想いが、重かった。
だからその操縦桿を握る手が止まり、ハイザックの動きが止まって―――飛んできた光への対応が遅れた。

ガンダムが投じたビームサーベルを、回避することが出来なかった。

247 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/26(日) 15:43:04 ID:???
>>215-216

「!」

ハイザックの左肘に突き刺さったその刃を、アリウスは忌々しげに見つめた。
これでは左腕はもう役には立たないだろう。ただのデッドウェイトになってしまう。
ならば、邪魔者は排除するだけだ。

「………………………」

ハイザックの右手がその柄を握ると、自ら左肘から先を斬り落とした。
本来は兵器以外の何かを握るための左手が音を立てて地に落ち、路上に転がる。
誘爆を防ぐのに必要な処置を済ませると、アリウスは改めてガンダムを見据えた。

「………………ほう?」

白い悪魔の容貌が、一変していた。
のめり込んだビルを力ずくで崩しながら立ち上がったその顔が、鬼と化していた。
特徴あるフェイスガードが2つに割れて、その下に封じられていた悪魔の素顔がむき出しになっていた。
その部分の映像がほんの少し揺れているのは、放熱による空気の歪みか、あるいは吐き出される呪詛のせいか。
何はどうあれ自分を地獄に送り込む死刑執行人、悪意に満ちた獄吏としてふさわしい顔と表現するべきだろう。

「似合いの顔をするじゃないか、化け物。それとも何か、こんな玩具に顔を蹴られたのが悔しいのか?」

自分を鼓舞するための台詞を嘲笑に載せて放つと、アリウスは先ほどの幼い声を心の奥底に封じ込めた。
その声の主が、少女と言うより幼女とすら表現するべきかもしれないジオンの若人が何処の誰かは分からない。
これからどう生き延びて、どのようにジオンのために戦うのかは分からない。戦えるのかどうかすら分からない。
だが、これからもその言葉を裏切らずに生きようとするのなら。この自分をジオンの同士として認めてくれるのなら。
この役立たずに出来ることがあるとすれば。出来損ないでも出来ることがあるとすれば。死ぬ前に何かできるとすれば。

それはこのガンダムを、ジオンにとっての最大最強の仇敵を、少しでも傷つけて、可能な限り弱らせて―――
可能ならば共に地獄に引きずり込むことだ。
そうすれば、少なくともクルルと名乗った少女に及ぶ危険を抑えることは出来る。
彼女が生き延びる確率を少しでも高めることが出来る。
何もかも諦めてしまった、折れて砕ける寸前の自分に出来ることは、他にはなかった。


248 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/26(日) 15:43:50 ID:???
>>231-232

管制室からの放送を、アリウスは聞き流した。生き延びた後のことなど、考える必要はなかった。
欲しいものなど、望むものなど、もう何処にもなかったから。


「………まぁだまぁだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


アリウスが吼えた。ハイザックが再び咆哮した。
軽薄に彩られたその身体を突進させ、一気にガンダムに接近し、全身のスラスターを煌めかせて。
速度と質量を唯一の武器にして。己自身を刃に変えて。

「終われぇい!!」

ダガーを握りしめた右腕を大きく引いて―――そのまま宙に身を躍らせ、身体を捻り、
AMBACにスラスターの推進力も加えた回転で遠心力を増加させる。
青と白のハイザックが鋼の竜巻と化し、その左脚が鉄槌の旋風となってガンダムを叩き潰そうとした。

【行動:被弾(1)、ガンダムをジャンプ回し蹴りで攻撃(1):残り2】
【位置:B-22/市街地】
【機体状況:ホビーハイザック/コクピットハッチ開閉機構損傷・左腕肘から先を喪失】
【パイロット状況:健康/制服・勲章・バラ着用】
【武装:ヒートダガー×1,90mmサブマシンガン用弾倉×2】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2、UC歴史の本
     薄汚れたジオン鉄十字勲章 、ハマーンのバラ(マシュマーが持っていたバラのレプリカ)
     アクシズ時代の制服(ラカンが着ていたような露出度高めのもの)
     (食料及び水3日分、生活雑貨及び日用品、下着類:コンビニ店内に放置)】
【方針:ここで終わる】【同盟:なし】

249 :ファッツ=シュヴィール ◆zIufWZ1Xhs :2005/06/26(日) 16:51:55 ID:???
ファッツの渾身の女装も、アルマの前では意味を為さなかったらしい。
通信が切れたその先で、あの女が勝ち誇った笑みを浮かべているだろうと思うと悔しくはなった。
しかし、今はそんな事を言っても仕方が無い。
バレたのは自分の落ち度であるのだ。
原因はファッツにも何となくわかった、己の声のせいだ。

「………あー、あー」

どれだけ練習しても違和感は残る。
ならば、この支給品はやっぱり役に立たないものなのか?
いやいや違う、そうじゃない。
ただ単に、ファッツの声が大人の男の声だったからだ。
それに、女性になりきれていなかったのも原因だろう。
この先、正体を隠す事は有利に事が運ぶ可能性がある。
この問題点を解決しない限り、勘のいいヤツには恐らくすぐバレてしまうだろう。

「ちょっと練習してみようかしらね」

ひとまず、東の橋へ向かいながら。

「アメンボ赤いわ、あいうえお♥」

発声練習をしてみる。

>>231-232

橋の上、急ぐ足をその場で止めて定期放送を聞いた。
死者は出ていないらしく、今後雨は降らないらしい。
しかし、その事よりもファッツが興味を持った事は先生が言った【副賞】だ。
この副賞、現実味を帯びている願いならば確実にかなえてくれるらしい。
………ファッツにとっての問題は、彼の【願い】が管制側に叶えてもらえるかどうかである。

「どうなの、かしらねぇ………」

しかし、まぁ、確かめる方法も何も無いのだ。
その副賞というものの中に【刻を越える】という願いもある事を願う他なかった。

【行動 :移動(H-12→H-13→I-13→I-14→J-14→K-14→L-14)(高速道路ボーナス使用)(-4P) 残り0P】
【位置 :L-14】
【機体/状況 :マラサイ/問題無し】
【パイロット状況 :左手甲に切り傷 右肩に噛み痕】
【武装 :ビームサーベル ヒートホーク 頭部バルカン砲(残弾100%) ビームダガー ビームピストル×2(EN 100%)】
【所持品:ディパック 水2g入りペットボトル×1 コッペパン×1
     コイン トランプ 小銭 チタン合金製ワイヤー 
     女装セット(下着・服・化粧品・本、その他オンナノコに必要なもの♪)】
【容姿 :薄手のシャツ+短めのタイトスカート】
【暫定行動方針:副賞を貰う】
【最終行動方針:優勝】

250 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/06/26(日) 18:06:39 ID:???
>>198-199 >>215-216 
「……?」

 ガンダムが纏っていた色彩がまた新たな変化を見せる。
今度ははっきりとわかる。この感覚なら。これははもっと一般的な『嫉妬』と言えばいいか。
それでも、発している相手が相手なせいで、『憎悪』に近いと言える。
ともかく、ガンダムはこちらを警戒しつつもターゲットをハイザックへと向けたのだ。
やれやれ、理由はどうあれ先程の演説が"出来そこないの化け物"の逆鱗に気に障ったらしい。
まぁ、御愁傷様。潰し合いをしてるくれるのなら一番得をするのは自分だ。

 簡素なバルカンがこちらに向けられて放たれれば、目の前の地面をえぐって鉄の塊が踊りまわる。
お前も自分の敵なのだと。動けばすぐに叩っ斬ると。威圧感たっぷりに。
だが、何てことは無い。ただの威嚇か牽制だ。直接ダメージを与える物じゃない。
それより、こっちに気を向けてていいのか?ほらほら、足元がお留守になってきたぜ。
そのハイザック、並みの覚悟で来ていないんだ。生半可な感情のまま攻めると…。

 ズウゥゥゥン……。

 ほら見ろ、情けなく吹っ飛ばされやがった。
MSであんな軽業師のようなことをやった相手も驚嘆するところだが、それをあっさり喰らったガンダム。
見てる観客としては最高のオンステージだ。思わずコクピットの中で大笑いが響いてしまう。
それが聞こえたのかどうかは知らないが、ガンダムが立ち上がりつつこちらとハイザックを睨みつける。
その顔には地獄の業火を吐き出しかねない恐怖の表情がきっちりと刻まれていた。
正に、それは『憤怒』だとか『憎悪』だとか『戦慄』だとかあらゆる言葉が詰め込まれた物。
中のパイロットとお似合いもいいところだ。神様も実に残酷なことをする。

 さて、香港アクションスターvs地獄の魔王という面白そうな構図が出来たところで自分はどうする?
姑息なコヨーテは何時だって隙を伺える状況にあるのだ。漁夫の利を狙う。まぁソレが一番だろう。
こちらはガンダムが処分できればそれでよし。加えて邪魔するならハイザックも潰す。
卑怯者とか言ってくれるなよ?これは至って合理的な戦術的作戦だ。

 当事者どうしの付き合いに茶々を入れるほど俺も野暮じゃないんでね。

251 :ナインティ=アウェイキング ◆yx7NlvS2DE :2005/06/26(日) 18:07:53 ID:???
【行動:ガンダムからのバルカンを回避(-1p) 2人の闘いを傍観(-0p)】
【位置:B-22】
【機体状況:左肩口から右腰に掛けての切り傷】
【パイロット状況:頭部裂傷・精神不安定】
【武装:腕部グレネードランチャー、ミサイル、ビームサーベル】
【所持品:デイバッグ(コッペパン×2 水2L入りペットボトル×2(少量消費) 前回のデータ入りディスク)
      タブレット状の精神安定剤 タブレット状の睡眠剤】
【方針:目の前の機体の殲滅】
【同盟:無し】

252 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/06/26(日) 18:29:25 ID:LpfNzk6H
断ち切られた腕の落ちる、重い音が日の出の迫る薄闇に響いた。
振り抜いた剣を、向けられた刃に合わせるように構え直して黒の騎士は間合いを窺う。
1歩、2歩、3歩で足りる。
意思を込めればすぐにでも詰められる、それは剣戟と格闘の間合いだ。

『挨拶くらい、したらどうですか……!』

「あーあ、仕留められなかったか……運が良いね、アンタ」

端正で女性的な風貌を持つ青年の咎めるような台詞を、軽く受け流してレベッカは唇を舐めた。
注意深く相手の様子を観察する一方で、片手の指は結った髪へと伸び、数束を絡めて解き、離れた。
離れた手の指先がコンソールを操作する。
呼び出された名簿――ミヒャエル・レニ・ハイドリヒ、21歳、男。
成る程良く見れば、喉仏のシルエットが僅かに襟から覗いている。

――名簿が間違ってるって訳じゃあ無さそうだね。

整い過ぎた顎のラインなど、初見には女性のソレにしか思えなかったが……。
軽い驚きを瞳の中に揺らし、けれどもすぐにその揺れは消える。
コンソールを弄っていた手がフードに伸び、妖精を思わせる美麗な髪を隠した。
もうすぐ完全に日が昇る。
朝は好きだ。でも、朝は嫌いだ。
朝を嫌う自分が嫌いだ。朝を喜ぶ他人が嫌いだ。
白み始めた東の空からの光に、知らず両手に力が篭る。
ゆっくりとサーベルを構えるガズRの動きは、淀み無く流れるようにスムーズであり、操縦者の技量の一端を窺わせた。
容易い相手では無い。

一瞬の間。
踏み込むペダルに応じて、黒騎士の双脚が続け様に地を蹴った。
脹脛からバーニアのノズルが展開、噴気が爆ぜて更なる加速を一瞬のうちにベルガ・ギロスに与える。
急激な速度の上昇に崩れかけた姿勢をアポジモーターとシェルフノズルがすぐさま制御。
左肩と左肘とを前に突き出し、ベルガ・ギロスはガズRへとタックルを仕掛けた。

――これがボクの挨拶さ!

当たるならばそのまま続けてコックピットへ。
避けられるか防がれるかしたならば、そのフォローに広く払いを。
ビームサーベルによる第2撃を放つべき軌道を脳裏に幾通りも描きながら、レベッカはグリップを強く握り込んだ。

253 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/06/26(日) 18:30:19 ID:???
【行動:No.26へ回線接続(-1)、攻撃→No.26:タックル→ビームサーベル(-1)】
【位置:W-15(軍事基地)】
【残り行動値:2】
【機体状況:左肩装甲表面一部欠損、右肩・右腕装甲を僅かに損傷、
       マニピュレーター反応精度微量低下】
【パイロット状況:「もう、戻らない」、機能的には健康(但し死に至る病を抱えてます)】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド、(ビギナ・ギナの左腕)】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×1、水2L入りペットボトルx4、
      アイソトニック系飲料1.5L×1、携行食糧1週間分、救急箱一式)】
【服装:クロスボーン・バンガードの軍服】
【方針:火器の確保、No.26への対処、優勝】
【同盟:なし】

254 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/06/26(日) 18:31:06 ID:???
【行動:No.26へ回線接続(-1)、攻撃→No.26:ショルダータックル→ビームサーベル(-1)】
【位置:W-15(軍事基地)】
【残り行動値:2】
【機体状況:左肩装甲表面一部欠損、右肩・右腕装甲を僅かに損傷、
       マニピュレーター反応精度微量低下】
【パイロット状況:「もう、戻らない」、機能的には健康(但し死に至る病を抱えてます)】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド、(ビギナ・ギナの左腕)】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×1、水2L入りペットボトルx4、
      アイソトニック系飲料1.5L×1、携行食糧1週間分、救急箱一式)】
【服装:クロスボーン・バンガードの軍服】
【方針:火器の確保、No.26への対処、優勝】
【同盟:なし】

255 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/06/26(日) 19:07:44 ID:???
どれだけ手をにぎっていただろう。
アルバートが保冷シートを持ってきてエルナの額に貼ってから、ずっと握っていたような気もする
し、まだそんな経っていないような気もする。
時間の経過が分からない程、ニースは必死にエルナの手を握っていた。

「……大丈夫……大丈夫だよ……。
 ごめん……迷惑掛けた……よね……。
 まだ……死ねない、から……まだ、頑張るから……。
 ちょっと今は、休むだけ……だから、心配しないで……。
 だからあなたも……できれば休んで……ほしい。
 大丈夫……私は……生きる……から……。」

状況の変化に初めて気づいたのは、エルナに声をかけられてからだった。
見るとうっすらとエルナの目が開き、こちらを見つめている。
思わず目頭が熱くなり、エルナの表情がどんどんぼやけていく。

「エルナ…さん。…よかった…。よかっ…たよぉ…」

エルナ自身が生きるとはっきり言った。
その事に心から安堵し、涙するニース。
今まで以上に強く握ったエルナの手に、ニースの涙が流れ落ちる。

「エルナさん、生きよう?精一杯生きよう?
みんなで…精一杯生きていこう?」

再び眠りについたエルナに語りかける。
ニースが握るエルナの手は、心なしかさっきよりもずっと温かかった。

そんなニースの肩に、アルバートの手が置かれる。

「ニースも御苦労様。大変だったろう?
 夜が明けるまで時間がないけど、君も少しでも休んでくれ」

アルバートに向かって微笑みながら頷く。
エルナももう心配は不要だろうし、ニースも徹夜の疲れがあった。
自分も休もうと、毛布を手に立ち上がる。

アルバートは少し離れた柱の陰に行って、食事をしている。
外見に似合わない豪快な食べっぷりを、暫く見つめた。

(や、やだなあたし。人の食べているところをまじまじと見ちゃって…)

アルバートがそれに気づいていないみたいなのが、幸いと言えば幸いだった。
本当は、柱に書いてあったScusaという単語の意味を聞きたかったのだが、あの食べっぷり
を見ていると邪魔になってしまいそうで、なかなか聞きにくかった。

『みんなー。おっはよー。
 定期放送の時間だよー。』

雰囲気にそぐわない、脳天気な声が聞こえてきた。
いつもの定期放送が始まったのだ。
といっても、禁止区域のチェックくらいで、他には特に聞くところもなかった。
優勝の副賞も、ニースは今の自分の力を自覚しているが故に、そんなに考える事はない。
ニースが考えるのは、精一杯今日1日を生きる事。
今はそれしかないのだ。
その先にはもしかしたら優勝の文字があるかもしれないが、それはまた別の話だ。

続く

256 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/06/26(日) 19:09:22 ID:???
放送が終わって、ふと気がつくとアルバートはぐっすりと寝てしまっていた。
結局、Scusaの意味は聞けず仕舞いだ。
ちょこちょこと足を忍ばせて、アルバートの横に座り、上から端正な顔を覗き込む。
よほど疲れているのか、傍にニースがいても目を覚まさない。

(そうだよね…。昨日、昼も夜も、あんなにがんばってたんだもん…。
アルバートさんがいなかったら、あたしもエルナさんも…)

「…アルバートさんは否定すると思うけど…。でもね。
あたしがこうして生きていられるのは……アルバートさんがいたからだよ?」

何の飾り気もない、正直な思い。
ニースが今日の朝を笑顔で迎えられたのは、間違いなくアルバートのおかげだ。
初めて出会った時から、ニースはアルバートに救われてきた。
その笑顔とそして優しさは、ニースの悲しみを受け止め、挫けそうな時には立ち上がる力をくれた。
更にエルナの為に疲れた身体でデパートを行き来したのに、それを全く顔に出さなかった。
アルバートは、常に誰かの事を考えて行動している。
その優しさを、全て自分に向けてもらえないのが少し悔しいが、しかしアルバートの寝顔を
見ていると、ほんの些細な問題だと思い知らされる。

そんなアルバートが愛おしい。
ニースの年齢からすれば早まった表現かもしれないが、アルバートの寝顔を見つめる目は、その
思いが痛いほどに伝わってくる。

「…あのホテルの夜……アルバートさん、あたしの事好きって…言ってくれたよね…。
あたしね…アルバートさんにそう言ってもらえて、とても嬉しくて…とても…幸せなの」

そう言って、覗き込む顔を唇が触れあう程に近づける。
アルバートの寝息がニースの唇にかかり、桃色の唇が少し驚いたように震える。
しかし、何かを決心したように、顔を離さない。

「あたしも…アルバートさん、好きだよ。
他の何よりも……。自分の命よりも…好き…大好き」

そしてニースは唇同士の、最後の距離を零にした。

「ん……」

親と子のお休みの挨拶のような、ただ唇をつけただけのキス。
でもニースは、そんな子供のキスに精一杯の思いを込めた。
そしてその思いを注ぎ込むように、夢中で何度もキスをする。

そして、何回のキスを繰り返しただろうか。
ニースは名残り惜しむように、そっと唇を離した。
奇跡的にアルバートは起きていないようだ。
万が一目を覚まされ気づかれたら、恥ずかしさのあまりまたどこかへ走って行ってしまったかもしれない。
その事に安堵を覚えながら振り向くと、そこにはちょこんと座ったハスキー犬がニースを見つめていた。

「…すけべ」

にっこり笑ってハスキー犬の頭を撫でると、自分も毛布にくるまって横になる。
アルバートの方を向いたら、ドキドキして眠れそうにないから、背中を向けた。
それから数分後には、規則正しい寝息が聞こえてきた。

257 :ニース=エルネージュ ◆LuqsQs0P4w :2005/06/26(日) 19:10:39 ID:???
【行動:2番11番に回線継続(0)毛布を持ってアルバートの傍へ(−1)キス(−1)睡眠(−1)】
【残り行動値:1P】
【パイロット状況:幸せ】
【位置:U-22】  
【機体状況:異常なし】
【武装:狙撃用大型ビームライフル、ビームナギナタ、】
【所持品:ディパック 水2g3本 コッペパン2個、作業着、ドライバーとモンキー、LLのTシャツ
     保存食1週間分 】
【ペット:ハスキー犬…名前はまだ考えてない】
【行動方針:ハスキー犬の名前考えなきゃ、レベッカさんと同じ舞台に立つんだ】

258 :ジェンセン・スティール ◆evuyt29krA :2005/06/26(日) 21:14:17 ID:???
>240
 キリトのGキャノンが、ゆっくりと近づいてくる。
 だが・・・・・・やつのプレッシャーがない。
 あの、触れるすべてを傷つけずにはおかないような問答無用の圧力が、
まったく感じられないのだ。
 ・・・・・・あいつは、どうやら俺に愛想を尽かしたようだ。
「おはようございます。ジェンセンさん。
 今日はよく晴れる日だそうですね。では、よい一日を。」
 簡単な内容の通信文。俺は軽く手を振って、返事の代わりとする。
 昨日あれほど熱心に殺しあった俺たちは、互いに興味を持たないかのように
互いにすれ違い、別々の方向を目指し離れてゆく。
 あいつは、楽しんでいるだけなのだろう。
 だが、そう見切っていいものなのか。
 やつの根源にあるのは何なのだろう。なぜやつは殺す?
 俺と同じ、無価値ゆえの野放図なのか?
 
 わからない。
 だが、奴が今のステップにとどまるならば、俺と奴は二度と交わることは
ないだろう。
 だが・・・・・・このゲームは、常に問い掛けるものだ。
 命のことごとくを奪う殺人遊戯。それは生死を賭けざるを得ないがゆえに、
それは言葉亡き問いかけとして成立する。
 死人にすら、それは問い掛けるのだ。
 奴は・・・・・・奴の心に問いは響いているのか。それとも・・・・・・

 思えば・・・・・・この大地は。俺を、このハイザックをすでに重力に捕らえて
居る。このゲームもまた、ルールという重力で俺たちを縛りつづける。
 そのプレッシャーは、俺の冷え切った屍の魂すらも押しつぶしていく感触。
俺は確かに覚えていた。
 
 知らず魂が呪縛されている・・・・・・?この俺の魂も・・・・・・?

 不意に湧いた疑念、首を振り追い払う。俺はとうに死んでいるべき存在だ。
俺はただ、心にわいた狂いを除去し、心行くまで死を堪能するために、進む
だけでいい・・・・・・。


259 :ジェンセン・スティール ◆evuyt29krA :2005/06/26(日) 21:15:08 ID:???

 首を振り、ハイザックを降りて灯台に登る。
 レーダーを操作した。
 このフィールドに存在する戦力の位置が、手にとるように把握できた。
「機体位置が接近している・・・・・・いたるところで戦闘が起こっているみてぇだな・・・・・・
 ルールのプレッシャーが、戦いを誘っている、ってことかよ」
 アリウスとかいう奴の位置はB22、クルルという小娘の位置はF20か・・・・・・
 近いな、救援に向かうつもりか。
 だが、アリウスの位置には3機が錯綜している・・・・・・?
 
(危険だな。ハマーンの直属セロの子飼いが死を決意するほどのモビルスーツ・・・・・・
あるいは・・・・・・ガンダム)

 だが、だからどうしたというんだ?助けてどうする。
 俺はただ、胸のつかえをおろしたいだけだ。そのはずだ・・・・・・

(それでいいのか、と何かが問う。
 それは忘れ去った旧き日の思い出。 
 それは忘れ去った若き日の青春。
 それは忘れ去った友たちの記憶……)

 くそ・・・・・亡霊に憑かれているのか、この俺も!
 
 空虚な思いと裏腹に体は焦る。
 俺はレーダー室を飛び出した。

【行動;通信傍受(0p)手を振る(0P)移動;o18平原→n18灯台(−1p)MSから降りる(−1p)
    灯台内部に移動(−1p)策敵(−1p)】
【位置;o18平原】    
【機体状況:ハイザック・正常】
【パイロット状況:(;=_=)】
【武装:ビームサーベル・ミサイルポッド】
【所持品:ディパック( 食料セット4日分 ペットボトル(水入り)×2
     エレキギター、自作治療用セット×1、自作栄養剤セット29回分)】


260 :ジェンセン・スティール ◆evuyt29krA :2005/06/26(日) 21:15:50 ID:???
訂正。機体位置はN−18「灯台」です。

261 :ミヒャエル ◆wDvbiOAaYk :2005/06/26(日) 21:31:46 ID:???
 なるほど、これは、また、懐かしい機体が出てきたな。
 彼は一人、心の中で呟いた。
 ベルガ・ギロス……かつて自分が、乗り回していた機体だ。ストレートに操作を反映する操作性。小回りの利く、シャープな乗り心地。どれをとっても優秀な機体だ。
(まさか、かつての愛機と戦う羽目に、なるなんてね)
 手元のパネルに表示される、ベルガ・ギロスの文字と、レベッカ=テスタロッサという名前。
 男だろうか、女だろうか。詳しい情報を照会している時間は、無い。もう少し時間が有れば、もう少し詳しいのを表示させたのだが……。
 通信画面に映る彼女は、白いロングコードに身を包んでいた。
『あーあ、仕留められなかったか……運が良いね、アンタ』
 あんまりな言い方だな、と思う。
 確かに、一歩遅れれば真っ二つにされていた。しかし、この状況での機動は、誉めて貰える機動だろうと、彼は考えた。といっても、実際にほめてもらえるだなんて、考えては居なかったが。
 ゆらりと、ビームサーベルを振るう。
「殺る……んだろうね、どう考えても」
 小さく笑い、前を見据える。
 相手の顔が、フードに隠れて見えない。どうなのだろう、レベッカ=テスタロッサという情報は、正しいのだろうか?
 ふと、そのような事を考えた。
 綺麗な髪だ。少し羨ましい。自分だって、髪には自信が有る。指を入れれば、水のように流れるし、この金髪も、手入れは行き届いている。
 けれど、今、目の前で、フードから覗くプラチナブロンドは、怖気を誘うくらい、美しい。
 触れてみたい。
 注意が散漫になりそうだ。これは、不覚かな……心の奥底で、そう、感じる。
 はっとする。相手が動いた事に、一瞬、気が付くのが遅れた。機体の操縦桿を素早く動か……せない。
「……重い!?」
 小型MSに比べ、この時代のMSの、何と重苦しい事か。

 ――バーン!

 コックピットに、激しい衝撃が響き渡る。
 このパイロットは、早い。決して、容赦しないだけで、腕が伴わない訳では……無いらしい。相手の攻撃がそれを裏付けている。横なぎに振るわれるビームサーベルが、機体に迫る。
 メガ粒子が、飛び散る。
 出力負けをしている様子は、無い。
 目の前を強烈な閃光が襲う。
「くっ……」
 ビームサーベルが弾けて、一歩、二歩、後ろへと下る。
 嫌だな。どうも、やる気が出ない……。
 どうせ死刑なんだと、そう思ってしまうと、急速に気が萎える。
 かといって、簡単に殺されるのも、気に入らない。どうしたものか、と思うと、つい、自嘲的な笑みが漏れる。
「ねぇ、君、聞こえてるんでしょう……?」
 眼に掛かった髪を、掻き上げながら前を見た。


【行動:攻撃を防御(−1)】
【残り :3P】
【位置:W-15】
【機体状況:ガズR:右腕消失】
【人物状況:寒い】
【武装:ビームキャノン兼ビームサーベル×2、クレイバズーカ(残弾8発)】
【所持:首輪、ディパック(水2L×2、コッペパン×2)、腕時計、鉢巻
     周辺の詳細な地図(フォルダ)、基地内の図面(三枚・基地放置)、地形データディスク
     拳銃(12発×3)、サブマシンガン(4マガジン)、着替えの服(基地放置)、毛布(基地放置)】
【方針:状況に対応する】
【同盟:なし】

262 :T−13 ◆8pZ1aGg3Pw :2005/06/26(日) 22:31:17 ID:mmIGY3Rt
IDチェック

263 :T−13 ◆8pZ1aGg3Pw :2005/06/26(日) 23:42:52 ID:???
>>246-248
ハイザックへ投げたサーベルは、既に傷ついた左腕に突き刺さった。
サーベルに手をかけ、自ら左腕を捻り落とすハイザック。
乗り手の気迫が伝わってくる。何が何でも戦い抜くのだ、という気迫。

その戦意を支える「モノ」が、巨漢には妬ましく、恨めしかった。

>>250-251
そして――高みの見物を決め込んでいるバウ。
明らかに両者に対する身構えを崩さぬまま、しかし積極的な介入をせずにいる。
合理的と言えば合理的、冷静と言えば冷静。
同じ檻に入れられた闘犬同士とは言え、今は傍観者の側に立っているつもりなのだろうか。

その余裕を支える「優越感」が、巨漢には許しがたいものだった。

いつの間にか、空が白んできている。雨上がりの気持ちの良い朝。
定期放送が流れ始める中――青と白も鮮やかなハイザックが、鋼鉄の竜巻と化す。

「……フシュッ!」

先ほどのバク転蹴りには驚かされた巨漢だったが、今回は違った。
パイロットの技量はもう理解している。機体の持つ予想以上の運動性も。パイロットの思い切りの良さも。
カウンターで繰り出された先ほどの一撃と異なり、モーションも大きい。
ただ武器を構えるヒマはなかった、だから巨漢は――

ドガッ!
激しい衝突音と共に、ハイザックの左足がガンダムに命中する。
またも派手に吹き飛ばされるガンダム。だが、妙に派手に「飛び過ぎる」。
しっかりとガードの姿勢を取っていた両腕。機体前方に向けられた各部のスラスター。
そう、これは、蹴りに合わせて自ら後方に跳ぶことで衝撃を吸収する、高度な防御技術――

ここが街中でなければ、あるいは彼自身乗りなれたMSだったなら、何の問題もなかったのだが。

後方に大きく跳ぶクロスボーン・ガンダム3号機のX字スラスターが、ビルの一軒に当たりヘシ折れる。

「……フシュゥ…………」

ダメージを受けつつも、機体を制御して姿勢を取り戻し着地をする。
損傷が、かえって巨漢の冷静さを呼び戻す。
元来この巨漢、外見に似合わずクールでクレバーなパイロットなのだ。

264 :T−13 ◆8pZ1aGg3Pw :2005/06/26(日) 23:43:36 ID:???
>>231-232
定期放送がなおも流れている。放送の後半、肝心の「副賞」の話。
その放送が、巨漢の理性をさらに呼び戻す。
彼の望み……それを考えれば、この場で亡霊たちの心中に付き合ってやる義理はない。
倒すべき敵には変わりないが、冷静に、確実に排除せねばならない。

「……シュゥ………」

ため息と共に、外れかけた仮面を戻す。ガンダムのフェイスカバーが、再び閉じられる。
身にまとっていた「憎悪」と「嫉妬」の念が収まり、再び掴み所のない、冷たい殺意だけが残る。

「………シッ!」

例の巨大剣を無造作に、片手で振るう。目標は……ハイザックでもバウでもない。
2機とガンダムの間にあった、ビルの一棟。
ガンダムが姿を現したあの時と同様、バターのようにすっぱり切られ、崩れ落ちて道を塞ぐ。


粉塵が収まった時、ガンダムは……東の、湖の方向に身を翻していた。
逃げたのか? ……いや、違う。
障害物の多い街中を嫌い、仕切りなおしを望んだのだ。

ガンダムは湖の中に着地する。
砂漠の中のオアシスの湖だ。広くはあるが、さほどの深さはない。
比較的浅い場所を選べば、小柄なガンダムでも膝くらいまでしか水はこない。
水の中で振り返り、追ってくるであろう2機を待つ……。

頭部のセンサーに異常がなければ、北東に佇むもう一機にも気づいたのかもしれないが。


【行動:24番の回し蹴りを防御(成功するもX字スラスター1本損傷)(−1p)、
    ビルへムラマサブラスターで攻撃(煙幕)(−1p)、撤退(−1p)、
    移動(B-22→C-22)】
【残りP:0p】 【位置:C-22】
【機体状況:額に「13」のマーキング。ヒートダガー・ビームサーベル各1本喪失。
      メインカメラ不良。X字型スラスターの右下一本破損】
【人物状況:ほぼ無傷】
【通信状況:16番・24番に継続通信】
【武装:頭部60mmバルカン、ビームサーベル×1、 胸部ガトリングガン×2、
    肩部マシンキャノン×2 腕部Iフィールド発生装置×2、シザーアンカー×2、
    ヒートダガー×1、ムラマサブラスター】
【所持品:無貌の面、デイバッグ、コッペパン×2、水×2、『サバイバルの手引き』】
【方針:??? 16番・24番への攻撃】 【同盟:無し】

265 :サイモン=クレイガー ◆JfFovM4OEg :2005/06/26(日) 23:44:23 ID:???
>>231-232

(掛かった、と見るか)

他参加者が自分の及ばぬところで何らかの行動を起こしたやもしれない。
あるいは、脱落者がいないことで痺れを切らした、単なる煽り文句か。
だが、今は自分の勘だけを信じることにした。

(首輪に監視、手段は音…あるいは声。
 結局はこの首輪をなんとかしなきゃ対処できないんだが……)

考えているだけで、気を紛らわせる役には立つ。
レーダーの監視を怠らないようにしながらも、通信の一言一句を聞いていた。

(しかし、望みを一つだけ叶えるとは、ねえ…?)

いかにもな文句である。
だが、自己の利益を求める類の人間ならば恐るるに足らず――ということかもしれない。
これだけの地域に虫一匹としていないような静寂をもたらし、
自分からすれば未知の兵器を惜しげもなく使わせるような『組織』からすれば。

(このプログラムの目的を聞いたら答えてくれるっていうのかね?)

想像してみる―

「―ぷっ、く、くくっ。はは、ははは! ふははは……」

―笑いが止まらなかった。あまりに滑稽であったがゆえに。
そんなことを聞いて真実を話すようならば、どこまでマヌケであろうか。
それ以上に、当事者が語る真実を鵜呑みにするなら、それこそどこまで愚かであろうか。

(だから今は、乗る必要は無い)

そして後のことは後で考える。
結局のところ、自分は今までと取り立てて変わりは無いようだ。

「はは、ふぅ。……しかし、何もいないね。まったく。
 だが悪くはない。橋の辺りまで見渡せば十分だろう……」

そう判断すると空飛ぶ円盤に孤を描かせ、数刻前まで待機していた位置へと踵を返していく。

【行動:移動(S-08→S-10→S-12→Q-12→O-12)(移動ボーナス適用)(-4P)】
【残値:0P】
【位置:O-12/山地】
【機体状況:アッシマー/MA形態 左腕部装甲に裂傷】
【人物状況:平常】
【通信状況:無し】
【武装:アインラッド(自動追尾)】
【所持:ディパック(水2L入りペットボトルx3、携帯糧食x5)
    ウェストポーチ(ナイフx1、ペンライトx1、煙草x1、コンパス付腕時計、筆記用具、携帯糧食x3)
    ショルダーポーチ(ポラロイドカメラ一式) ライターx1 毛布 包帯 幅広の布】
【方針:1.自衛の確保 2.17番・22番から情報の入手】
【休戦:17番/アルマ=フローライト 22番/ブレイム=オリディス】

266 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/06/27(月) 00:15:44 ID:???
>>188-189
 覚悟は決まった。
後は待つだけ。
向こうが三つ巴だろうが2対1だろうが後先考えず突撃すれば、
アルバートと対峙したとき第三者であったレベッカにまで攻撃を受けたときのように、
邪魔するなとでも言うように集中砲火を受ける可能性が高い。
ならば、しばらく待ちに徹し、
両者が消耗したところで漁夫の利をねらう。
化け物ガンダムと最新鋭機の改良型ホビーハイザック、
そして、謎の機体バウを倒すにはこれしかないように思えた。
足りない自分の脳ではこれしか思いつかなかった。

 シートに深くもたれ、一昼夜の行軍の疲れを癒す。
朝にコッペパン1つを与えただけに過ぎない腹が、
子犬の泣き声のように切なげな声を上げる。
しかし、いくら鳴こうが無い袖は振れない。
目を瞑り、別のことを考えて気を紛らわす。
体の奥から染み出てくるまどろみに身を任せる。
瞼の裏に少女の顔、愛らしいその顔が映るのもつかの間、
少女の口が開くと出てきたのは、顔に似合わずずいぶんと勇ましい言葉だった。
>>209-210

 熱を帯び始めた少女の言葉。
演説もそろそろ終わりに近づき、拳を天に突き上げる少女。
『ジィィィィィィィク・ジオン!』
その雄叫びにこびり付いていた眠気も払われ、瞼を開いた。
見えたのは、変わらないボリノーク・サマーンの操縦席。
【B−22】の3機の戦闘はまだ続いている。
寝ていた時間はそう大したものではなかったのだろう。
しかし、
「奇妙な夢だ」
レイチェルがアリウスなる男とジオンの再興を願う夢。
夢診断だとどのような診断をされるのだろうか。
私は深層心理で何を悩んでいるのだろか。
寝起きで回らない頭で考えようとしたとき、
警報がコックピットの中に響き渡った。

>>211
 【G−20】から【F−20】へ真っ直ぐ西へ──つまりこちらへ──向かう反応はかなり大きい。
高速で飛行しながら動く巨大な物体。
ミデアかガウか、輸送機の類か。
何にしても、状況がかなり悪いことに変わりはしない。
構える武器はビームトマホークのみ。
頼みのミサイルはたったの1発。
ガウ撃墜の経験は一応あるが、
それは伏撃のうえ、仲間と協同でバズーカを何発も撃ち込んでのことだ。
こんなちゃちな装備じゃない。
……逃げるか?
しかし、そちらには誇り高き3匹の猟犬が戦いをしていて通れる物ではない。
進むことも、退くことも出来ず、ただ小さな斧を構え固まるしかできなかった。
>>231-235
>>263-264
遠くで定期放送の声が聞こえる。
猟犬のうち一匹、クロスボーンガンダムが東へ飛び出てくる。
しかし挟み撃ちとなっている現状ではそんなもの頭に入らなかった。

267 :エドワード ◆71GpdeA2Rk :2005/06/27(月) 00:16:44 ID:???
【行動:まどろみ(-1)、思考(-1)】
【残り:2】
【位置:E−21(道路)】
【機体状況:胸部装甲に損傷】
【パイロット状況:空腹、怯え】
【武装:肩部3連装ミサイルランチャー(残弾左1、右0),ビームトマホーク】
【所持品:布、綿、糸、裁縫道具、色鉛筆、型紙、人形
        水1L半、、MS整備の本】
【方針:一応、食料確保】

268 :ジョセフ・ロバーツ ◆dzi5iUzr8I :2005/06/27(月) 01:50:12 ID:???
僕がしっかりと言った言葉を聞いてアルマさんは笑った。

『それを聞いて安心したわ。
 人殺しになんてなりたくないものね……』

思わずこちらも笑い返そうとした顔が再び引きつった。
人殺し、なんて自分には現実味のない言葉だった、そのはずだったのに。
彼女は敵だったら撃つと言ったのだ。
間違いなく殺すと宣言していたのだ。
人を殺そうとしている妖精さん。
わからない。彼女の敵はそこまでのことをするのだろうか。
そこまで考えていたから次の言葉を聞いて随分と拍子抜けした。

『私、もう行くね。 人を待たせてるから』

「え?」

敵じゃないというあの言葉を信じてもらえた?
妖精さんが僕の前に姿を見せたのは敵かどうか確かめるだけだった?
行く?どこへ行くんだろう?
人を待たせてるって……?
そこまで組み立てた思考は二度と戻ってこなかった。

>>185-187

「ひぃ!?」

前触れなく流れてきた叫び。
まるで地獄の亡者が自分を引きずり込もうとしているかのように思えた。
驚き、恐れ、嘆き、愕然とした。
その内容はあまりにも自分と遠い所にある。遠すぎる。
既に距離の問題じゃなく次元の問題とも言えるほどに遠かった。

「こ、これが、殺し合いだって……?」

手が、膝が、心が、震えた。
妖精さんが出てきたっきり、まるで現実感がなかった”今”が覆い被さってくる。
テレビやゲームの世界じゃない。
自分が想像している以上に人は簡単に死んでいく。
あの日、病室の母さんが冷たくなっていた。
あの日、手の中の彼女が冷たくなっていた。
あの夏の日にそれは理解したはずなのに。そう思ったのに。
伝わってくるのは想像以上に果てしなく重い空気。
戦場だった。

269 :ジョセフ・ロバーツ ◆dzi5iUzr8I :2005/06/27(月) 01:51:36 ID:???
>>209-210
女の子の声。
それは女性ではなく女の子の声だった。
恐らく自分より年下の子供、その彼女が絶望を叫んでいた。
ジオンを復興?死すべき時?再起の希望?軟弱たる連邦?裁きの鉄槌?
――数多くの絶望。

「……まともじゃないよ……」

何もかもがまともじゃない。
震えが吐き気になって体を激しく揺さぶった。
自分より小さな少女が戦争を語っている。
繰り返されるジーク・ジオンの言葉、それは怨嗟の声だった。
今まで平和に暮らして来れた自分に対しての恨み。

「……サラ、どうしてさ……君はどうして絶望を見ていられたの……」

思わず呟いていた”彼女の名前”は感情を高ぶらせるだけだった。
サラは自分の知る限り誰よりも絶望を知っていた、誰よりも希望を欲していた。
絶望を知らない人間なんていないと悟ってるふりをしていた。
結果、気がつかされた。
自分の知っている絶望はとても小さく矮小で彼女達の知っていた絶望は比べものにならないくらい大きかった。
母さんは笑っていた、サラは笑っていた。

「閉まりかけた扉の奥に押し込まれてどれだけ経ったのだろう……」

ポツリと膝に雫が落ちた。
彼女と共有できた幾多もの時間がとても眩しかった。
虚空に右手が伸びていた。届く筈がないのに。
抱きしめたかった。もう一度彼女を抱きしめたかった。
止まったはずの涙が再び流れていた。

270 :ジョセフ・ロバーツ ◆dzi5iUzr8I :2005/06/27(月) 01:53:45 ID:???

「その場所にあるのは宇宙とは対照的な色彩だけで、どこが上かどこが下かもわからない」

滲んだ景色に彼女の笑った顔が見えた。
水滴の中、今も思い出せる笑顔がそこにあった。
彼女は僕の右手を握っていた。
この眼に焼きついた思い出。それがリフレインする。
僕が感じた絶望を流し出そうと――。

「子供に忘れられた人形のように座り続けた」

流れていく情景をただを見つめていた。
決して美しくないこの世界を生きてきた僕の記憶。
ただ無感動に生きてきた15年間。
まるで出来の悪い映画を見ているようだった。笑えないし、泣けもしない。
しかし、ある場面だけは違った。
彼女と交わした約束、それは僕にとって忘れられない大切なものだった。

「無限に続くようで限りのある空の向こうに――」

母さんと交わした約束は守れなかったけれど……。
彼女との約束はまだ終わってない、僕はまだ生きていた。

『ジョセフ君、そこのマラサイに乗っているのは
 レベッカ=テスタロッサさんではなくてファッツ=シュヴィールっていう男の人。
 そうは見えないけど、見事に女装してるのよ。 私にはわかる。
 彼の技量は私が保証するわ。 逃げた方がいいかもね?
 少なくともあなたが戦って勝てる相手ではないと思う』

……消えた。
アルマさんの言葉を聞いた途端、思い出は跡形もなく消え去った。
そっとモビルスーツの操縦桿に触れてみる。
低い音を鳴らしながら機械が立ち上がっていく。
勿論、動かし方なんてわかっていなかった。そんなものわかる筈がない。
それでも青き巨人の目は光った。

【行動:精神安定(-0)、通信中(-0)、ハンブラビ起動(-1)】
【位置:H-12】【残り行動値:4】
【機体状況:ハンブラビ】
【武装:背部ビームガン×2、ビームサーベル×2、腕部クロー×2、テールランス】
【所持品:ディパック、教科書、ノート、筆記用具、携帯音楽プレーヤー】
【行動方針:なし】
【同盟:なし】

271 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/27(月) 04:59:01 ID:???
>>263-264

ハイザックの左脚は狙い違わずガンダムを捉え、その華奢に見えて実は強靱な身体を弾き飛ばした。
―――だが、弾き飛ばしただけだった。宙を舞わせはしたが、ダメージは与えられなかった。
蹴りがガンダムに命中したと確信した直前、ガンダムの両腕が強固なガードを構える様子を、
アリウスはその目で確かめた。確かめざるを得なかった。

再び後方へと吹き飛び―――いや、むしろ自ら飛んだガンダムの姿に、思わず舌打ちが零れる。
先ほどのサマーソルトで乗り手の腕も機体の性能も見切られたと言うことか。
あれだけの憎悪に身を焦がしていてなおきっちり見切ってくるとは、つくづく厄介な相手だ。
これが味方なら喜んで僚機に迎えるし自分が僚機を務めるのも異論はないが、
敵であるなら相応の犠牲は覚悟しなければならない。自分の命を賭けて、それでも倒せるかどうか。

だが、倒さなければならない。倒せなくても、せめて腕や脚の一本ももらわなくてはならない。
例え自分の機体がザクもどきのハイザックの、それもお遊び用のモビルスーツであっても。
ハマーン=カーンの騎士として、マシュマー=セロの部下として、相応の結果を出さずに死ぬわけにはいかない。
ジオンの宿敵を前にして、ただ無力であるわけにはいかない。
賭ける命がある以上は、燃やせるものがまだあるならば、
短い間に燃え尽きると分かってはいても輝かないわけにはいかなかった。
輝けないと決まったわけではなかった。何故なら―――

「………………!」

ガンダムは大きく飛びすぎたようだった。青と白の身体がビルに接触し、そのスラスターアームの1本が吹き飛ぶ。
崩れた姿勢を即座に修正して立て直したのは忌々しいほど見事だったが―――4枚の翼のうちの1枚は引き千切ってやった、
ということになるだろう。この玩具の左腕との引き替えにしては、悪くない。

「…………………」

額に髑髏を飾る死刑執行人が、目くらまし代わりにビルを斬り倒して東へと身を翻した。
撤退したのか―――違う、放たれる殺気が以前の読みにくい種類のものに変わってはいたが、
感じられる戦意の強さそのものは失われていない。激しさを失った分だけ鋭さは増しているようにすら思えた。
その性能を存分に引き出せる戦場に、妙な障害物のない開豁地に戦いの場を移そうと、そう考えたのか。
なるほどと思える判断でもあるが―――随分と買いかぶられたものだと、そうも思う。
このポンコツを相手に、その性能を見切った上で、それでもあえて万全を期そうというのか。
このアリウス=エルツベルグを、それだけの手間暇を必要とする驚異だと認めてくれるのか。有り難いことだ。

「あのガンダムを撃退―――とまでは行かないが、な」

ガンダムを一時的にとはいえ撤退させた。そう思いこむことはそれほど大変ではなかった。
都合の良すぎる歪んだ判断だと分かってはいたが、それでも少しだけ気分が良かった。
何も出来ずに一方的に叩きのめされることすらあり得ると、そう考えていたのだから。

少しだけ笑うと、アリウスは傍観者に徹していたバウを見た。

272 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/27(月) 05:00:13 ID:???
>>250-251

橙のモビルスーツは、隙も見せていないが積極的に動く様子も見せていなかった。
どうやら自分とガンダムが潰し合う姿を高見の見物と洒落込むつもりらしい。
この世界では戦術的にも、そして戦略的にも正しいやり方だろう。
敵同士が潰し合うのを待って、弱ったところを最小のリスクと労力で叩く。自分が奴でもそうするだろう。
生き残るための理由があれば。そのための手段があるのなら。

「………ただ帰りたいだけ、か」

ふと、若造が普通の人間のふりをしていた時の言葉が思い浮かんだ。
それが完全な嘘だとは断言できない。
奴が帰りたかったのはこのような殺し合いの世界でないと、言い切ることは出来ないのだから。
だとすれば随分と手の込んだやり方というか芝居をしたものだが、今となっては過ぎた話だ。
どうでもいいことだし、どうしようもないことだ。奴には奴のやり方と目的がある、それだけのことだった。

「戦闘と殺戮の世界へお帰り、坊や。せいぜい賢く生き延びるんだな」

もし、「まともな」世界に戻りたくても、あるいは死と破壊に満ちた生き方を選ぶとしても、
どのみち先に待っているのは修羅の地獄だ。
心の平穏も人間らしい心温まる情愛も存在しない、鉄と血の嵐が吹き荒れる終末の世界だ。
その凍てついた炎に灼かれながら、氷の刃に身も心も切り刻まれながら、
せいぜい何もかも見捨てて、何もかも敵にして、自分だけ生き延びることに必死になるがいい。
それはそれで正しい生き方なのかもしれないし、
何が何でも死を拒絶するのは生物として間違ったことではないのかもしれないが、
人間とは本能だけでは生きていけない生き物でもあるのだ。それだけ愚かで救い難いのかもしれないが。

「………………………」

隻腕のハイザックが、左腕の肘から先と引き替えに手に入れた刃を腰部のハードポイントに固定する。
本来はお遊び用のペイントガンかイミテーションサーベルを保持する為の鞘に、
唯一敵を斬り裂くことが出来るかもしれない武器を納めた。
次いで、一度投げ捨てたマシンガンを拾い上げ、その機能がまだ発揮できることを確認してから弾倉を装着した。

敵が態勢を立て直すのなら、こちらも出来る限りの準備を整える必要があった。
どんなに小さなことでも、出来ることはしておかなければならなかった。
それが戦場に向かう兵士の務めであり、戦士としての義務であり、騎士としてあるべき姿だった。
アリウスはそう信じていた。信じていたから、戦うのだった。

273 :アリウス=エルツベルグ ◆vu0YveQ5ok :2005/06/27(月) 05:01:39 ID:???
「ジオンのために」

ハイザックが東を向く。バウが側にいることなど気にしないように、ガンダムが待つ地に向き直る。

「キシリア閣下のために」

そしてハイザックは最初の一歩を―――最期への一歩を踏み出した。
敵の攻撃によって片腕を失い、己自身の攻撃によって全身に大小無数の傷を負ったモビルスーツが、
性能で遙かに上回る敵を求めて歩き出した。雲を斬り裂いて差し込んできた日の光に、その身を輝かせながら。

「………………………」

朝日の輝きを正面から受けながら、アリウスは胸の薔薇にそっと触れた。
紛い物ではあったが、その花びらはまだあの時のままの美しさを保っていた。

「………ハマーン様のために」

ハイザックは進む。東へと進む。C-22を目指して進んでゆく。
青と白に塗り分けられた玩具のような姿が地平線から昇る太陽の中に飲み込まれ、沈んで行き―――
その輝きの中に消えて行った。

恨めしげに地面に転がっていた左腕が、その背中を見送っていた。

【行動:マシンガン回収(1)、再装填(1)、C-22へ移動(1):残り1】
【位置:B-22→C-22/湖畔】
【機体状況:ホビーハイザック/コクピットハッチ開閉機構損傷・左腕肘から先を喪失】
【パイロット状況:健康/制服・勲章・バラ着用】
【武装:ヒートダガー×1,90mmサブマシンガン×1+弾倉×1】
【所持品:ディパック、首輪、水2リットル入り2本、コッペパン×2、UC歴史の本
     薄汚れたジオン鉄十字勲章 、ハマーンのバラ(マシュマーが持っていたバラのレプリカ)
     アクシズ時代の制服(ラカンが着ていたような露出度高めのもの)
     (食料及び水3日分、生活雑貨及び日用品、下着類:コンビニ店内に放置)】
【方針:ガンダムと戦う】【同盟:なし】

274 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/06/27(月) 11:03:35 ID:???
コックピットを揺さぶる衝撃。
機体状況を示すワイヤーフレームは刹那、左肩部を赤く染め掛かってすぐに緑へと戻る。
15m級MSはその小ささから、耐圧・耐衝撃能力に於いて18m級MSに見劣りするというイメージを持つ者も少なくない。
だが、実際にそのような弱点は存在しない。
Iフィールド技術を応用した金属加工技術により、15m級の機体を構成する金属は全て極小単位でのハニカム構造を為している。
故に、装甲を活かした今回のような攻撃も可能であるのだ。
勿論ウェイト差を補う為の充分な加速が絶対条件となるのだが――

「大したスペックだね……」

口の中で小さく呟くレベッカの、両手はグリップから離れない。
メインモニターの画面には、ぶつかり合うビームサーベル同士が生み出すメガ粒子の飛沫が飛び散る様が鮮明に映し出されていた。
一瞬の交錯を経て、弾かれたように2機のMSは再び距離を取る。

――ボクの機体も、アンタもさ。

手練だ。
間違いなく、ミヒャエル・レニ・ハイドリヒはレベッカ・テスタロッサに比肩しうる技量を持っている。
口中に溜まった唾液を飲み下す。
手練だ。
それでも、勝たねばならない。

『ねぇ、君、聞こえてるんでしょう……?』

妖しくも艶やかな色気を孕んだ涼しい声色が、通信機越しに流れてくる。
魔性だ、とレベッカは思った。
絹糸を紡いだような滑らかな髪を徐に掻き上げる青年からは、余裕とも取れる不思議な色が見て取れる。

「しつこいねぇ、アンタ……ボクに何か用?」

275 :レベッカ・テスタロッサ ◆SNOW/gQMH2 :2005/06/27(月) 11:04:28 ID:???
【行動:No.26へ回線継続(-0)】
【位置:W-15(軍事基地)】
【残り行動値:4】
【機体状況:左肩装甲表面一部欠損、右肩・右腕装甲を僅かに損傷、
       マニピュレーター反応精度微量低下】
【パイロット状況:「もう、戻らない」、機能的には健康(但し死に至る病を抱えてます)】
【武装:ビームサーベル×2、左腕ビームシールド、(ビギナ・ギナの左腕)】
【所持品:オルゴール、白のフード付きロングコート、サングラス、赤いリボン
      ディパック(コッペパン×1、水2L入りペットボトルx4、
      アイソトニック系飲料1.5L×1、携行食糧1週間分、救急箱一式)】
【服装:クロスボーン・バンガードの軍服】
【方針:火器の確保、No.26への対処、優勝】
【同盟:なし】

276 :ミヒャエル ◆wDvbiOAaYk :2005/06/27(月) 15:39:52 ID:???
「しつこいねぇ、アンタ……ボクに何か用?」
 相手から返る通信に、思わず肩をすくめる。
「しつこいのが、僕の取り柄でね」
 さて、どう言ったものだろう。どうせ死刑だから、ヤル気が出ないのだと言った所で、相手が聞くであろうか。無視され

るかもしれない。しかし、無視されれば、戦うだけであろう。
(まぁ……どっちでも良いか)
 それが得た結論だ。
 気が萎えているのには、変わり無い。改めて突きつけられた殺し合いという現実が、逆に、彼を無気力にしていた。
 殺しあっても良いが、殺しあわなくても、構わない。正直な言葉で述べるならば、どっちでも良かったのだろう。
「悪いんだけれど……」
 そのままに、口を開く。
「僕は、死刑囚でね」
 その続きを、なんと言葉を続けるべきか、それを考えていない。
 考えていないのだから、特に何を言うという訳でなく、そのまま、言ってしまっても構うまい。
「だから……」
 言いかけた所で、全体通信がコクピットの中へ響く。
 定時放送が、その”素敵な副賞”を知らせてくる。何でも願いを適えてやるという、魅力的で、素敵な副賞。しかし、今

の彼にとっては、虚しい限りだった。
「……今言ってた副賞も、使い道が無いんだ。悪い言い方をすると……殺る気が、萎えてるんだよ」
 思わず笑みがこぼれる。
「だから出来れば、手打ちとしたいんだけれど?」
 我ながら我侭な事を言っている。
 戦う事自体は、嫌いではないのだが……しかし。


【行動:通信中(−0)】
【残り :3P】
【位置:W-15】
【機体状況:ガズR:右腕消失】
【人物状況:寒い】
【通信状況:No10 レベッカ=テスタロッサと通信中】
【武装:ビームキャノン兼ビームサーベル×2、クレイバズーカ(残弾8発)】
【所持:首輪、ディパック(水2L×2、コッペパン×2)、腕時計、鉢巻
     周辺の詳細な地図(フォルダ)、基地内の図面(三枚・基地放置)、地形データディスク
     拳銃(12発×3)、サブマシンガン(4マガジン)、着替えの服(基地放置)、毛布(基地放置)】
【方針:状況に対応する】
【同盟:なし】

また、>>261の行動に、10番と通信中(−0)を追加。

277 :ブレイム ◆TjmPhqaoLQ :2005/06/27(月) 19:05:52 ID:???
私が鉄の箱と格闘している間、どのくらいの時間がたっただろうか?
とりあえず、νガンダムは胴体までは入った。
そう、胴体までは。
私の見立てでは、鉄の箱の大きさからνガンダムはぎりぎり入るぐらいの大きさと思っていたのだが・・・
それが甘かった。νガンダムの所々の部位が、鉄の箱に接触して、思うように行かないのだ。
それでも、何度も何度も挑戦して、今しがた、ようやくνガンダムの胴体部分まで入ったのだ。
私は、それが限界だと判断して、居心地の悪いνガンダムのコクピットからおりて、
その鉄の箱に押し込められたνガンダムの姿を確認していた。
こんなもので大丈夫なのだろうかとふと不安に思うが、これが限界なら仕方がない。
私は、そう考えて、V2アサルトバスターに乗り込もうと、雨がすっかり止んだ高速道路上を歩いていた。
歩いている途中に、開きっぱなしになっていたV2アサルトバスターのスピーカーから、なにやら音がしていた。
私は、そのかすかに流れる音を歩きながら聞いていて、それが人の声・・・つまりは通信だということに気がついた。
急いで私はV2アサルトバスターのコクピットに向かうが、時はすでに遅し。
その通信回線はコクピットにたどり着いたときには、すでに遮断されていた。
私は、その通信内容がどうだったのかと少しは気になって、通信機器のログを調べたが、最新の通信記録に残されていたのは、
全体通信。その一文だけだった。
全体通信とは、恐らくその名のとおり、他の参加者全員に向けて送られる通信のことだろう。
確かマニュアルにも、通信機器の接続チャンネル先には、広域通信用通信中継器というのが存在したはずだ。
そのことがわかった私は、その通信について興味を失っていた。
全員に向けられる通信など、特に今の私に有益なものでは少なからずともないだろう。
私は、その無益なことに走らされていたことに不快感を覚えながら、
私は次の作業に入ることにした。
それは、νガンダムの運搬。
この状態では著しく不安定であろうが、それでも、この状態で運ぶしかない。
運搬を実行に移そうとして、V2アサルトバスターを動かそうとした瞬間。
機体内のスピーカーから聞いたことのない男性の声が聞こえてきた。
『………この戦場に散らばる雑魚共、よぉく聞けぇぃ!!
 我が名はアリウス! ネオ・ジオンのアリウス=エルツベルグ!!
 ハマーン・カーン様の為に死すべき騎士にして、かのマシュマー=セロの一の部下とは我のことなり!!』
私は、彼の言葉を聞いて、最初はまた役に立たない全体通信かと思って、通信機器の回線切断を行おうとしたが、
彼が発したある人名を聞いて、体に稲妻が走ったような気がした。
ハマーン・カーン。
彼女の名前は聞いたことがある。
なぜなら、彼女は一年戦争時のジオンのNT研究機関、フラナガン機関の被検体リストに名を連ねていたからだ。
研究対象としては興味深いが・・・
『我が剣の露と消えるまでの少しの間、せいぜい覚えておけぇい!
 我が名を胸に刻み、我が姿を目に焼き付け、我が一撃に怯えて竦んで死んでゆけ!!
 悪には悪の報いが、罪には罪の報いがあることを思い知るがいい!!
 腐敗した連邦に正義の鉄槌を! 理想と戦友を踏みにじった裏切り者に死を!!』
こんなところに彼女がいるわけもなく、彼の話を聞いたところで彼女のことがよくわかるわけもなく。
『………ネオ・ジオンに栄光あれ!!
 ……………………ハマーン様、万歳』
彼のことをあれこれ詮索する必要はないか。
彼のことは忘れて、本来、やるべき作業に当たろうとして、また、通信が入った。
これもまた、全体通信だった。その内容は・・・

続く

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